自由なフリーターと安定の正社員。どちらもそれぞれ魅力がありますが「就活を始める前に、正社員とフリーターの違いを知りたい」という方に向けて、本記事ではフリーターと正社員のメリット・デメリットを徹底比較。またフリーター・正社員・契約社員・派遣社員の違いや、年齢別にみたフリーターと正社員の数、フリーターから正社員になれた人の割合、正社員を目指しやすい職業や企業、就職成功のコツや面接対策も解説します。
最終更新日:2023年3月3日
目次
「フリーターから正社員になると、どんなメリットがあるのか?」
「このままフリーターとして働き続けると、どんなデメリットがあるのだろうか?」
「フリーターと正社員、それぞれのメリットとデメリットを知ったうえでこれからの働き方を決めたい」
そろそろフリーターを卒業して就職したいと思っている方の中には、きっとこんな風に考えている方も多いのではないでしょうか?
フリーターと正社員のメリット・デメリットをそれぞれ10項目ずつピックアップしましたので、両者の特徴を比較してみましょう。
まずはフリーターとして働くことのメリットとデメリットを見ていきましょう。
■ フリーターのメリット
• 時間を自由に使って好きなことができる
• 休みたい時にいつでも休暇を満喫できる
• バイト先が合わなかった場合でもすぐに辞められる
• 仕事を掛け持ちしながら好きな仕事を複数こなせる
• 都合に合わせて働きながら夢を追うことができる
■ フリーターのデメリット
• 安定した月収を稼げない、ボーナスがもらえない
• 仕事を休んだらその月のお給料が減ってしまう
• 理由や目標がないと、世間から偏見を持たれがち
• 正社員になろうと思っても年齢的に厳しい場合がある
• 老後にもらえる年金額が正社員よりも少ない
フリーターは比較的自由に時間を使って働くことができます。また、休暇のタイミングを自分で選べますし、勤務先を変更することも可能なので、都合に合わせて働きながら趣味に打ち込むこともできるでしょう。
その一方で、アルバイトとして働くことになるためボーナスが支給されず、収入が安定しない傾向にあります。加えて、自分が高齢者になったとき、正社員で働いていた人に比べて老後にもらえる年金額が少ないという将来的なデメリットも。
さらに、年齢を重ねるごとに正社員への就職が難しくなることもあるでしょう。
続いては、正社員のメリットとデメリットを見てみましょう。
■ 正社員のメリット
• やりがいのある仕事を任せてもらえる
• 毎月安定した収入を得られ、ボーナスももらえる
• 厚生年金や雇用保険に加入できるので将来も安心できる
• 社会的信用力がUPするのでローンが組みやすくなる
• 女性の場合は育児休暇も取得でき、出産後も復職しやすい
■ 正社員のデメリット
• 会社によっては、人事異動で転勤が発生する場合がある
• 仕事が終わらない時は、休日出勤や残業が発生する
• 責任あるポジションを任されてプレッシャーになることも
• 拘束時間が増えるため、プライベートな時間を持ちにくい
• 企業によっては、時給換算よりも給料が安い場合がある
正社員として働く場合は、残業や休日出勤、人事異動などが発生する可能性があります。フリーターと比べて拘束時間も増えるため、プライベートな時間を持ちにくいと感じることもあるでしょう。
しかし、その反面アルバイトに比べてやりがいのある仕事を経験できるだけではなく、毎月安定した収入を得ることができ、ボーナスも支給されます。また、厚生年金にも加入できるので、老後の資金面でも安心できるでしょう。
さらに、正社員になることで社会的信用力がUPし、車や住宅などのローンが組みやすくなります。
とはいえ、フリーターから正社員になるのが難しいと感じる人もきっと多いかもしれません。そんな方は、こちらの記事も参考にしてみましょう。
そもそもフリーターとはどんな人たちのことを指すのでしょうか?
厚生労働省は、平成3年「労働経済の分析」でフリーターを次のように定義しています。
• 年齢は15~34歳と限定
• 現在就業している者については勤め先における呼称が「アルバイト」又は「パート」である雇用者で、男性については継続就業年数が1~5年未満の者、女性については未婚で仕事を主にしている者
• 現在無業の者については家事も通学もしておらず「アルバイト・パート」の仕事を希望する者
出典:総務省統計局
主に、成人および大学を卒業しておりアルバイトとして働いている場合に、フリーターと呼ばれるのが一般的です。現在無職であっても、アルバイト・パートの仕事を希望している方もフリーターとして扱われます。
では、フリーター(パート・アルバイト)、正社員、契約社員、派遣社員の違いとは何でしょうか?それぞれの特徴を一覧表で比較しながら、その働き方がおすすめの人についても見ていきましょう。
雇用形態 | 働き方の特徴 | 賞与の有無 | 有休の有無 | 雇用形態の区分 | |
---|---|---|---|---|---|
正社員 | 労働契約の期間に定めがない | 〇 | 〇 | 正規雇用 | 直接雇用 |
契約社員 | 労働契約の期間が定められている | 〇
※契約内容による |
〇 | 非正規雇用 | |
パート | 働く時間が正社員より短い | × | 〇
※条件を満たす場合のみ |
||
アルバイト | 働く時間や曜日が自由 | × | 〇
※条件を満たす場合のみ |
||
派遣社員 | 派遣会社と契約後、派遣先の会社で働く | × | 〇 | 非正規雇用 | 間接雇用 |
• 正規雇用とは、一般的にフルタイム勤務で雇用期間に定めがない無期雇用の働き方のこと
• 非正規雇用とは、一定期間のみの雇用契約に限定した正規の雇用契約を結ばないで働く雇用形態全般のこと
• 直接雇用とは、企業と労働者との間で直接雇用契約を結ぶこと
• 間接雇用とは、企業と労働者との間に第三者が介在する雇用形態のこと
■ 正社員とは
正社員は、企業に正規雇用されて働く形態のことです。基本的に労働契約の期間に定めがなく、定年まで仕事を続けることができます。
また、他の雇用形態と比べて福利厚生が手厚く、健康保険や厚生年金などに加入できるだけではなく、会社によっては住宅・家族手当、有給・産休・育休、特別休暇などを取得可能です。
給与体系は月給制となっており、企業によっては賞与・退職金も支給されます。仕事で成果を出せば昇進・昇給も期待できるため、モチベーションや年収の向上につながるでしょう。
【こんな人におすすめ】
• 安定した収入を得たい人
• ひとつの会社で愛着を持ちながら長く働きたい人
■ 契約社員とは
契約社員は、契約によって雇用期間が定められている社員のことです。
雇用期間は働く企業によって異なり、最長で3年までとされています。契約期間が満了した際は、更新することで継続して働けることもありますが、もし契約が終了となってしまった場合は新しい勤務先を探さなければなりません。
一般的に、契約社員として働く場合はボーナスが支給されないケースが多いものの、契約内容によっては支払われることもあるため、働く際には内容をチェックしておきましょう。
【こんな人におすすめ】
• 長期で働くことが難しい人
• さまざまな会社で経験を積んでスキルを磨きたい人
■ アルバイトとは
アルバイトとは、ドイツ語の「Arbeit:労働」が語源で、その名の通りアルバイトとして働く人のことです。基本的な働き方や給与形態などはパートと同様です。
パートとアルバイトとの間に法律上の違いはありませんが、企業によっては便宜上、主に夕方や休日に働くアルバイトやフリーターとして生計を立てている人のほか、繁忙期や夜間など人手が足りないときに働く人をアルバイトと呼び、平日日中に勤務できる主婦や主夫の方をパートと呼ぶ傾向にあります。
【こんな人におすすめ】
• 生活費を稼ぎたい学生や副業で収入をアップさせたい人
• 複数の仕事を掛け持ちしたい人、一時的に働きたい人
■ パートとは
パートは簡単に言うと短時間労働のことを指し、アルバイトと同じく「パートタイム労働者」という区分にあたる働き方です。
英語の「part time」が語源で、厚生労働省によると、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。
給与は勤務した時間に応じて支払われる形式となっており、ボーナスは支給されません。また、有給の取得や社会保険への加入をするには、一定の条件を満たす必要があります。
【こんな人におすすめ】
• 主婦や子育て中の人
• 趣味など仕事以外のことに時間を割きたい人
■ 派遣社員とは
派遣社員とは、派遣会社と雇用契約を結び、その会社から紹介された企業で業務をする働き方です。
1日あたりの労働時間や働く日数をある程度調整できるので、正社員や契約社員よりも短時間・短日数での勤務ができます。
「ひとつの派遣先・事業所で働けるのは最大3年まで」というルールがあるため、年齢が60歳以上の方や最初から無期雇用派遣契約で働いている方など法的な例外のケースを除いて、原則として同じ会社で3年働いた場合は、他の派遣先に移る必要があります。
【こんな人におすすめ】
• さまざまな職場を経験してみたい人
• 仕事探しを派遣会社に任せたい人
未経験から専門職を目指しつつ安定した収入を得たい方には、プログラマーやエンジニアもおすすめです。
ここまでフリーターとそれ以外の働き方の違いについて解説しましたが、日本全国において正社員とフリーターの数はどちらが多いのでしょうか?10代~40代の年代別に、それぞれ比較してみましょう。
出典:表6-1 雇用形態、年齢階級別役員を除く雇用者の推移(実数)|労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均結果の概要
こちらは、全国約4万世帯を対象に毎月総務省が集計している「労働力調査」による統計ですが、15歳~34歳の労働者男女のうち、正規の職員・従業員と非正規の職員・従業員の数を比較してみた結果、15歳~24歳の正規社員と非正規社員はほぼ同じ人数であることがわかりました。
しかし25歳~34歳になると、非正規社員が233万人に対して正社員が820万人と、その数の差は587万人にも上ります。
また同統計によると、2022年における就業者の数は平均で6723万人と前年に比べ10万人も増え、2年連続の増加となっているにもかかわらず、35歳~44歳においては25歳~34歳に比べて非正規社員の数が89万人も増えていることがわかります。
さらに、非正規社員として働く全世代(15歳~64歳)の数を男女に比較すると、男性は669万人と前年に比べて16万人の増加、そして女性は1432万人と10万人も増加しているので、新型コロナウィルスの影響も手伝って、正社員以外として働く人が急速に増えていることが見て取れるでしょう。
そんな中、フリーターから正社員への就職を成功させた人の割合はどれくらいなのでしょうか?
2022年における株式会社マイナビの調査によると、既卒者に現在の内定状況を尋ねたところ、「内定を保有している」と回答したのは44.8%で、前年(2021年)の42.4%から増加していることがわかりました。
また、内定保有率を活動量別に比較したところ次の結果が出ています。
• 活動量が(かなり+やや)増えた:53.1%
• あまり変わらない:36.9%
• 活動量が(やや+かなり)減った:18.0%
このように、活動量が多い人ほど内定を獲得している傾向にあるため、フリーターから正社員になるためには積極的に行動を起こすことが重要だと言えるでしょう。
「アルバイトではなく正社員として働きたいけど、なかなか就職先が決まらないのはもしかして年齢が原因なのだろうか?」と悩んでいる方には、こちらの記事もおすすめです。
フリーターから正社員への就職が決まりにくい場合の主な理由や、内定をもらいにくい傾向にある方の特徴については、以下の記事を参考にしてください。
ではこれから正社員を目指すにあたって、どのように就活を進めればいいのでしょうか?この章では、就活を最短ルートで成功させる方法を解説します。
▶ STEP1:就活の準備をする
そしてネットや書籍で情報収集をして、自分がやりたい仕事や目指したい業界を見つけましょう。
▶ STEP2:求人をさがす
• 最寄りのハローワークに相談する
• 求人サイトで検索して自分ひとりで探す
• 就職エージェントで自分に合った企業を紹介してもらう
「手に職を付けてIT業界で働いてみたい!」という方は、無料でプログラミングが学べる就職エージェントに相談すると、スキルを身につけながら最短ルートで就活を進めることができます。
▶ STEP3:企業に応募する
履歴書を作成する際は、氏名や住所など普段書きなれている項目でミスが起こりやすいため、注意しながら記載しましょう。志望動機については、企業研究を行い次のようなポイントを盛り込むのがおすすめです。
• 自分の強みや経験を活かして、企業にどう貢献できるか
• なぜその企業でなければならないのか
• 入社後に実現したいことや、将来的にどんな仕事をしていきたいか
また、職務経歴書を書く際は読みやすい文章で端的にまとめるのがよいでしょう。そのためのコツは、次の3つです。
• 結論から先に書く
• 箇条書きで要点のみを説明する
• 文章の構成を工夫する
▶ STEP4:書類審査に通過したら面接
また、採用担当者は円滑にコミュニケーションを取りながら仕事をスムーズに進められる人を求めているため、しっかりと挨拶することはもちろん、丁寧な言葉でハキハキと話すことを心掛けましょう。
不安がある方は、面接練習を重ねて緊張しないようにしておくのがおすすめです。
▶ STEP5:内定をもらったら入社
複数の企業から内定を受け取った場合は、それぞれの企業に対してできる限り早く承諾・辞退の連絡をしましょう。スムーズに連絡するためにも、複数の企業に応募している場合は、選考中の段階で優先順位を付けておくことをおすすめします。
就活を始める前には、必ず自己分析を行いましょう。
なぜなら、自己分析が不十分だと自分に合った業界や職種がわかりませんし、熱意と説得力のこもった応募書類を作ることができず、「なかなか就職できない」という状態におちいってしまう可能性があるからです。
とはいえ、「自己分析のやり方がわからない」「手間や時間をかけたくない」という方も多いでしょう。そんなときは、無料で使える自己分析ツールを活用するのがおすすめです。就活の自己分析に使いやすいおすすめの無料サイトは、次の6つです。
上記のツールを利用することで、自分の特徴や性格、最適な業界などを把握できますが、絶対に正しいというわけではありません。そのときの気分や状況によっても異なる場合があるので、あくまで自己分析の目安として活用してみましょう。
「未経験からIT業界で働きたいけど、自分はプログラマーやエンジニアに向いているだろうか?」と気になっている方は、こちらの記事も参考にしてください。
フリーターから正社員になりたいと思いつつも、「どんな職業があるのかわからない」「面接が不安」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。そこでこの章では、フリーターの方におすすめの職種や面接対策方法を簡単に紹介します。
まず、専門的な資格がなくてもなれるフリーターの方にもおすすめの職種は、次の通りです。
各職種の特徴や仕事内容、向いている人などについては、以下の記事で詳しく解説しています。
また、面接を通過して内定を獲得するには、よく聞かれる質問や基本的なビジネスマナー、身だしなみ、話し方など、さまざまなポイントを押さえておく必要があります。以下の記事では、これらのポイントやWeb面接で注意すべき点などについて解説していますので、あわせてご覧ください。
フリーターと比べて、正社員には「ボーナスがもらえる」「厚生年金や社会保険に加入できる」「社会的信用力がUPする」などさまざまなメリットがあります。フリーターから正社員になるなら、未経験からプログラミングを学んでエンジニアとして就職できるIT業界がおすすめです。
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