職業訓練は意味がないという声を聞き受講を迷っている方に向けて、職業訓練のメリット・デメリットを紹介。さらに、職業訓練が向いている人の例を紹介します。
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最終更新日:2024年9月12日
目次
職業訓練校とは、キャリアアップや希望する就職のために必要なスキルや知識を身につけられる施設のことです。国や自治体が運営しているケースもあれば、国や自治体から委託を受けた民間企業が運営しているケースもあります。
職業訓練校には、機械加工や電気工事、ファッション、Webデザイン、パソコンスキル、介護などさまざまなジャンルの知識やスキルを学べる講座があり、いずれも無料で受講可能です。
詳細は以下でご確認ください。(東京都の場合)
▶ ハロートレーニング(職業訓練)について|厚生労働省
職業訓練を受けるために必要なものは次の通りです。
• ハローワークの紹介状:職業訓練を受けるためには、通常、ハローワークの紹介状が必要です。
• 身分証明書:運転免許証やパスポートなど、本人確認ができる書類が必要です。
• 筆記用具:選考試験がある場合に必要です。
職業訓練を受けるためには、次の流れで手続きを進めます。
詳細は、最寄りのハローワークで確認してください。
職業訓練が「意味ない」「やめとけ」と言われるのには、次のような理由があります。
それぞれ、詳しく解説します。
職業訓練を受講しても、必ず就職できるとは限りません。
厚生労働省が発表した「ハロートレーニング(公的職業訓練)の実施状況」によると、令和4年度の公共職業訓練の就職率は施設内訓練で86.7%、委託訓練で74.3%でした。また、求職者支援訓練の就職率は基礎コースで55.7%、実践コースで58.4%でした。
令和6年3月卒業者等の就職率が98.1%であることをふまえると、職業訓練の就職率は低いといえるでしょう。
参考:令和6年3月大学等卒業者の就職状況 (4月1日現在)を公表します|厚生労働省
職業訓練の各コースには定員があります。人気のあるコースには多くの人が応募するため、必ずしも希望の講座を受講できるとは限りません。
職業訓練を受講するためには申し込みの手続きが必要ですし、選考を通過するためには適切な対策をしなければなりません。また、自分に合ったコースを選ぶためには見学や情報収集も必要です。
時間をかけて情報を集め、選考に臨んでも、必ず希望の講座を受講できるとは限らない点は、職業訓練校のデメリットといえるでしょう。
職業訓練を受講するまでには、コース選びや見学、選考、説明会などの各種手続きを含めると、数ヶ月かかる場合があります。
さらにそこから訓練を受けるため、就職するまでにはかなり時間がかかると考えた方が良いでしょう。希望のコースを受講できずに次の機会を待つ場合には、その分多くの時間がかかります。
就職するまでに時間がかかってしまうということは、失業期間が長くなってしまうことを意味します。失業手当として受け取れる金額は前職の給与よりも低くなるため、生活が苦しくなってしまう可能性もあるでしょう。
就職するまでに時間がかかることから、職業訓練は「やめとけ」と言われることがあるのです。
職業訓練の後には、ハローワークから求人を紹介されます。
しかし、ハローワークに求人を掲載するための審査は緩いこともあり、ブラック企業でも求人を掲載しやすい傾向があるのです。
もちろん、ハローワークに求人を出している企業すべてがブラックなわけではありません。しかし、ブラック企業でも審査に落ちにくいという点は、留意しておく必要があります。
職業訓練でスキルを身につけても、就職先がブラックだと心身の健康に影響が出たり、再度の転職活動を余儀なくされたりする場合もあります。
もちろん、職業訓練を受けて良い就職先に恵まれるケースも多くありますが、リスクについても知っておきましょう。
職業訓練で学べるのは、あくまでも各分野の基礎的な内容のみです。職業訓練だけで高度なスキルを身につけられるわけではありません。
興味を持って学習している人の場合、すでに自分自身で学んだことを再度学び直すような形になってしまうケースもあります。
職業訓練の受講を希望するのであれば、コース内でどのような内容を学べるのか事前に確認しておきましょう。場合によっては、職業訓練を受けずにすぐに求人に応募した方が早く就職できるケースもあります。
• 基本的にテキスト代のみで受講料は無料
• 給付金を受け取れる場合がある
• 資格取得を目指せるコースがある
• 未経験の分野にチャレンジできる
• 共に学ぶ仲間ができる
もっとも大きなメリットは、受講料が無料な点です。テキストは自分で購入する必要がありますが、受講料の支払いは不要なため、少ない経済的負担でスキルを身につけられます。給付金を受け取れる場合には、さらに経済的な不安を減らせるでしょう。
また、職業訓練の中には資格取得を目指せるコースもあります。特にスキルを重視する業界では、資格によって自分のスキルや知識を示すことで、就職につながりやすくなる可能性があるのです。
未経験の分野にチャレンジできるのも、職業訓練のメリットだといえるでしょう。これまで経験のない分野への転職をしたい場合にも活用できます。
さらに、職業訓練校に通うことで共に学ぶ仲間ができる可能性もあり、精神的な支えになるとともに、情報交換しながら就職を目指せます。
職業訓練校には、上記で紹介した通りメリットもあればデメリットもあります。職業訓練に行かない方が良い人の特徴は次の通りです。
それぞれ詳しく紹介します。
職業訓練は、スタートするまでに数ヶ月程度の時間がかかることがあります。また、訓練自体にも時間がかかります。
そのため、すぐに就職して収入を得たい人には向いていません。すぐに就職したい場合には、職業訓練を利用せず就職活動を開始するのがおすすめです。
職業訓練は、特定のスキルや知識を習得するためのものです。申し込み前に受講するコースを決めなければならないため、自分の目標が明確でないまま訓練をスタートしてしまうと、内容が自分に合わない可能性があります。
まずは、自己分析をしたりキャリアカウンセリングを利用したりし、自分のキャリアの目標を決めましょう。やりたいことを見つけてから、必要に応じて職業訓練を受講してください。
職業訓練では、給付金が支給される場合があります。しかし、それを目的に参加するのは本末転倒です。
職業訓練で学ぶのは基本的な内容とはいえ、真剣に取り組まなければ習得は難しいでしょう。職業訓練の間にスキルや知識を身につけておかないと、就職に結びつかない可能性が高まります。
結果的に無職期間が長くなってしまう可能性もあるため、給付金目当てで職業訓練を受けるのは本末転倒といえます。
職業訓練は、上手に活用すればお得に知識やスキルを身につけられます。職業訓練に行った方が良い人の特徴は次の通りです。
それぞれ、詳しく解説します。
職業訓練では、未経験者や初心者でも基礎的なスキルや知識を身につけられるようなカリキュラムを採用しています。
「未経験可」としている求人も多くありますが、そうした場合でもスキルや知識がある人の方が採用されやすくなります。
これまで経験したことがない新しい分野に挑戦したい人や、基本的なスキルや知識からしっかり身につけたいという場合には、ぜひ利用してみると良いでしょう。
職業訓練は、無料で受講可能です。テキスト代の支払いは必要ですが、それでも民間のスクールなどを活用してスキルを学ぶ場合に比べると、安い費用で学習できる場合が多くあります。
求職中は、お金の不安を感じることも多いでしょう。できるだけお金をかけずにスキルや知識を身につけたい人には、職業訓練校は魅力的な選択肢になるといえます。
職業訓練の中には、特定の資格取得を目指すコースも多くあります。資格は自分自身のスキルや知識を客観的に証明するものであるため、持っていることで就職活動を有利に進められるケースも少なくありません。
自分に合った資格取得を目指すコースがあれば、ぜひ活用してみると良いでしょう。資格を取得してキャリアアップしたい方にもおすすめです。
職業訓練でキャリアアップした人の事例は就職支援 取組事例集で確認できます。
ここでは、取り組み事例集の中から、派遣社員から正社員の機械加工技術者へ転身した方とアルバイトから正社員の住宅プランナーになった方の事例を紹介します。
背景
32歳の男性、派遣社員として働いていたが、安定した職を求めて職業訓練に参加。
訓練内容
機械加工技術の基礎から応用までを学ぶコース。
結果
訓練終了後、機械加工技術者として正社員に採用され、キャリアアップを実現。
背景
34歳の女性、アルバイトとして働いていたが、専門的なスキルを身につけたいと考え職業訓練に参加。
訓練内容
住宅プランニングや設計の基礎を学ぶコース。
結果
訓練終了後、住宅プランナーとして正社員に採用され、安定したキャリアを築くことができた。
背景
職業訓練校の選考試験に応募したが、不合格となってしまった。
志望動機が曖昧な場合や、職業訓練で学ぶ内容の理解が不足していると、選考試験に落ちてしまう可能性があります。
特に人気のコースの場合には、熱意を持った応募者が多く集まります。その中で、志望動機が曖昧であったり、学習内容の理解が不足していると、熱意が低いと判断されてしまう可能性があるのです。
選考試験に落ちてしまった場合には、次回に向けて志望動機を明確にするとともに、関連する基礎知識を事前に学習しておきましょう。
背景
職業訓練を受けたが、訓練内容が自身のキャリア目標と一致していなかった。
職業訓練が自分に合ったものでないと、訓練を受けても就職に失敗してしまう可能性があります。職業訓練に申し込む前には、キャリアカウンセリングを受ける、自己分析を行うなどの方法で、自分に合った訓練はどのようなものなのか知っておきましょう。そのうえで、自分に合った職業訓練を選ぶことが重要です。
訓練後の就職に失敗してしまうと、訓練にかけた時間がムダになってしまうばかりでなく、無職期間が長引いてしまうことにもつながります。自分の目指すキャリアと訓練の内容が一致しているか、申し込み前に確認しておくことが重要です。
背景
訓練に参加したものの、途中でモチベーションが低下し、訓練を中途退学した。
職業訓練に参加したものの、訓練内容が自分の期待と異なっていたり、訓練の難易度が高すぎてしまったりすると、モチベーション低下の原因となります。モチベーションが低下して学習が続けられなくなってしまい、中途退学してしまう人もいます。
こうした中途退学を避けるためには、訓練に申し込む前に内容をよく確認しておくことが重要です。自分の希望に沿った内容が学べるのか、難易度は高すぎないかなどの観点から、希望するコースのカリキュラムをチェックしてみましょう。
職業訓練を選ぶ際にもっとも重要なのは、訓練の目的を明確にすることです。この先どんな仕事をしたいのか、将来どのように働きたいのかをまず考えてみましょう。
そのうえで、目的に合った職業訓練を選ぶことが重要です。
目的が決まったら、職業訓練校の説明会や見学会にも参加してみてください。各校の授業内容やカリキュラム、目指せる職業を知り、さらに自分にどの職業訓練が合っているのかを考えてみましょう。
目指す職業で求められるスキルを身につけられるコースを選ぶことはもちろん、自分のレベルに合った難易度のコースを選ぶことも重要です。
気になる職業訓練のコースを見つけたら、すぐに申し込みせず事前によく調べておくことも重要です。
まずは授業のカリキュラムや学べる内容を確認し、希望の職業に就けそうかをチェックしましょう。
また、職業訓練校で学ぶ際には、先生との相性も重要です。訓練校を見学し、実際に教えてくれる先生はどのような人なのかも確認しておくと良いでしょう。
コースによっては、受講の際に毎日の通学が必要な場合もあります。毎日無理なく通えそうかどうかも確認してみてください。
職業訓練は、コースによって難易度が異なります。コースを選ぶ際には、希望する職業や自分のスキルレベルに合ったコースを選ぶのが重要です。
例えばパソコンスキルを身につけたい場合、事務職で役立つオフィスソフトのスキルを身につけたいケースと、エンジニアとして働くためのプログラミングスキルを身につけたい場合では、受講すべきコースが異なります。
また、まったくパソコンに触れたことがないにも関わらず、プログラミングを学習するコースを選んでしまうと、難易度が高くついていけなくなってしまうケースもあるでしょう。
必要なスキルを身につけられるコースを選ぶとともに、難易度も考慮してコースを選んでください。
職業訓練受講中の生活を考えると、費用対効果についても考慮しておかなければなりません。
職業訓練自体にかかる費用は少ないものの、受講して就職するまでには時間がかかります。給付金を受け取れる条件をクリアしているか、アルバイトと職業訓練を両立できるか、貯金で就職までの生活費をまかなえるかなど、さまざまな面から費用の確保について確認しておくことが重要です。
転職エージェントを活用する最大のメリットは、自分に合った求人を紹介してもらえることです。未経験の分野に転職したい場合には、未経験者を積極的に採用している求人を紹介してもらえます。また、勤務地や給与などの条件面に関しても、希望に合ったものを紹介してもらいやすいのです。
さらに、転職エージェントを利用した場合、企業との交渉をエージェントに任せられる点もメリットです。面接の日程調整やちょっとした交渉だけでなく、給与など労働するにあたって重要な条件の交渉も任せられます。自分自身は就職活動に専念できるため、ストレスを軽減しつつ効率良く活動を進められるでしょう。
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職業訓練が「意味ない」「やめとけ」と言われてしまうのには、就職するまでに時間がかかる、基礎的な内容しか学べないといった理由があります。一方で、無料で受講できる点は、職業訓練の大きな魅力です。自分に合ったコースを選べば、転職やキャリアアップに役立つ可能性は大いにあります。
ITエンジニアへの就職を目指すのであれば、プログラマカレッジの利用もおすすめです。無料でプログラミングスキルを身につけられ、転職エージェントと同様の就職サポートも受けられます。
まずは目標を明確にした上で、自分に職業訓練が合うかどうか確認してみてください。
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