column

ITコラム

mv19489_2

ITパスポートの難易度と合格率は?勉強時間をプロの講師が解説

この記事を書いた人
プログラマカレッジ編集部

未経験からプログラマーになりたいと考えてる皆さまに、プログラミング言語の基礎知識や、プログラマーとしての転職ノウハウ、転職に役立つ資格、IT業界情報など、お役立ちコラムを配信しています。

ITパスポートとは、IT業界未経験者や初心者向けの国家資格。試験対策をしながらITに関する基礎知識が幅広く身につくため、高難易度のIT資格に挑戦するための土台を固める入門資格としてもおすすめですが、資格内容や難易度についても気になるところです。本記事では、ITパスポートの資格概要や難易度・合格率を紹介。当資格の取得経験もある現役講師が、iパス対策に必要な勉強時間についても解説します。

なお、未経験からITエンジニアへの就職に興味がある方は、就職率98.3%で受講料無料のプログラミングスクールプログラマカレッジもおすすめです。

最終更新日:2024年1月9日

1. ITパスポートはITに関する知識を証明する国家資格!

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

通称iパス(アイパス)とも呼ばれているITパスポートは、入門レベルのIT基礎知識を証明できる経済産業省認定の国家資格。IT未経験者や初心者向けの試験であることから、情報処理技術者試験の中でも入門者向けの資格として位置づけられています。

ビジネス社会に必須のIT基礎知識が学べることから、社内研修に取り入れる企業も多いため、今や簿記検定やTOEICと並ぶ就活3大基本資格 のひとつとなっており、また近年ではさまざまな業界や業種で導入されるだけでなく、プログラミング教育を受けている学生層にも支持されているため、幅広い年齢層の受験者が年々急増しています。

出典:就活に効く資格|資格の学校TAC(タック)

▲目次へ戻る

2. ITパスポートの難易度は上がった?過去6年間の合格率は?

こちらは、ITパスポート試験を主催するIPAが公式に発表した「応募者・受験者・合格者の累計」から過去6年間のデータを抜粋したグラフです。

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

出典:【ITパスポート試験】統計情報|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

ここ6年間の平均合格率は53.25%であり、安定して50%台で推移しています。
受験者数、合格者数については、右肩上がりの状況が続いています。

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

▲目次へ戻る

3. IT初心者の合格難易度は?学生と社会人の合格率は?

前述した合格率からも分かるように、不合格者の割合は受験者の約半数。試験範囲が大変広く、また専門用語も多く出題されるため、IT初心者にとっては難易度は高めと言えるでしょう。

また、社会人と学生の合格率を比較した表は以下のとおり。

■ 令和4年4月~令和4年12月の合格率

社会人 56.6%
学生 39.9%
平均合格率 52.8%

出典:ITパスポート|独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

※学生の内訳:大学院生862人、大学生8196人、短大生63人、高専生221人、専門学校1536人、高校生1915人、小中学校53人

社会人の合格率は56.6%で学生の合格率は39.9%。そして平均合格率は52.8%なので、出題範囲を網羅したテキストをもとに無理のない学習計画を立ててコツコツと勉強すれば、学生やIT業界未経験の社会人でも合格を目指すことは十分に可能です。

また、弱点を補うためには、学生の方はビジネス分野を、そしてIT未経験者はテクノロジー系の知識を重点的に勉強すると、合格できる可能性がさらにアップするでしょう。

試験対策にあたっては、過去問を繰り返し解くことが合格の秘訣ですが、過去問が解ける無料サイトやアプリについては以下の記事を参考にしてください。

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

▲目次へ戻る

4. ITパスポートの難易度は?他の情報系資格と比較すると?

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

そんな ITパスポートは未経験者でも挑戦できる初心者向けの資格としても知られていますが、他の情報系資格と比較するとどの程度のレベルの資格試験に位置するのでしょうか?

経済産業省が制定したIT人材に対するスキル体系を「ITスキル標準(ITSS:IT Skill Standard)」と呼びますが、ITに関する業務能力をレベル別に数値化したこの指標は、各種IT資格の難易度を知るための目安としても知られていますが、代表的な情報系資格を比較した一覧表は、以下のとおりです。

ITスキル標準 同レベルの主な試験
エントリーレベル
(レベル1)
ITパスポート試験、Ruby技術者認定試験 Silver、ORACLE MASTER Bronze など
エントリーレベル
(レベル2)
基本情報技術者試験、CCNA、Ruby技術者認定試験 Gold、PHP準上級、ORACLE MASTER Silver など
ミドルレベル
(レベル3)
応用情報技術者試験、CCNP、PHP上級、ORACLE MASTER Gold など

出典:ITスキル標準V3ダウンロード|IPA

この表を見ると、ITパスポート試験はエントリーレベル(レベル1)に分類されており、また学生でも比較的簡単に合格が目指せることからも、情報系の資格の中では最も入門者向けの難易度であることがわかるでしょう。

なおITパスポート試験に合格した人が次のステップとして目指す人気の資格は、基本情報技術者試験です。資格の詳細については、こちらの記事を参考にしてください。

IT業界への転職が有利になる資格については、以下の記事も参考にしてみましょう。

▲目次へ戻る

5. ITパスポート試験の合格基準と合格条件は?

ITパスポート試験の合格基準と合格条件は、総合評価点600点以上、かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上です。

総合評価点 600点以上/1,000点(総合評価の満点)
分野別評価点 ストラテジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
マネジメント系
テクノロジ系

出典:試験内容・出題範囲|ITパスポート試験

つまりは、各分野の知識をバランス良く身につけないと合格できないため、苦手分野を一つひとつ克服して体系的に理解できるような学習スケジュールを立てておくと安心でしょう。

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

▲目次へ戻る

6. ITパスポートの合格に必要な勉強時間を講師が解説!

では、ITパスポート試験に合格するためには、どれぐらいの学習時間が必要なのでしょうか?

今回は、未経験からITエンジニアを目指すスクール「プログラマカレッジ」の講師であり、自らも合格者である河村佳奈講師に、ITパスポートに合格した方の勉強時間の目安を聞いてみました。

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

アドバイザー
プログラマカレッジ講師 河村 佳奈


これまでSESのエンジニアとして様々なプロジェクトに携わってきました。私自身も、エンジニアになる前はわからないことだらけで、試行錯誤しながらプログラミングを学んできました。技術面だけではなく、プログラミングを使ってモノづくりをしていく楽しさ、IT業界の話についてもお伝えしながらサポートさせていただきます。

 

ITに関する知識がまったくない未経験者や初心者の場合、試験対策にどの程度の時間をかけている方が多いのでしょうか?
一般的には、100時間程度といわれています。
とはいえ、ITパスポート試験は出題範囲が広いので、念のために余裕を持たせて130時間ぐらいとっている方も多いようです。

 

IT業界で働いた経験のある方や情報系学部の学生であれば、ITに関してある程度の基礎知識を持ち合わせているかと思うのですが、その場合の試験対策時間はどれぐらいでしょうか?
基本的な知識や業界経験のある方であれば、30~40時間程度です。
特に経験者の場合は、参考書を買わずに過去問のみを解いて試験に挑む方も多いそうですよ。

 

以上、河村講師の解答をまとめると、ITパスポートの合格に必要な勉強時間は、

・未経験者や初心者の場合:1日2時間/週5~6日かけて勉強するなら「約2ヶ月間」

・IT経験者や学生の場合:1日2時間/週5~6日かけて勉強するなら「約1ヶ月間」

と考えておけば良いでしょう。

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

▲目次へ戻る

7. ITパスポートの受験資格は?取得がおすすめの人とは?

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

ここまでITパスポート試験に合格するための勉強時間について解説しましたが、ITパスポート試験は特に受験資格はありません。また年齢や国籍を問わず誰でもチャレンジできる国家試験ですが、中でも以下のような人におすすめです。

• ITに関する知識を基礎から身につけたい人

• IT企業との商取引やIT部門の会議に参加する非IT系の人

• 情報処理に携わる部署の管理職に就任した非IT系出身者

未経験からIT業界への就職を目指すにあたって、ITに関する知識を基礎から身につけたい人には、基本を幅広く学べるITパスポートがおすすめです。

また、ITパスポートでは業界の専門用語の知識も習得できるため、非IT系の人であっても IT企業との商取引や情報系部門の会議に参加する機会があるなら、取得しておくとよいでしょう。

さらに、試験では開発技術やプロジェクトマネジメントなどについても問われるため、情報処理に携わる部署の管理職に就任した非IT系出身者の方にもおすすめです。

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

▲目次へ戻る

8. ITパスポートに独学で最短合格するための勉強法とコツは?

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

このようにITパスポート試験は初学者向けの資格試験のため、これから独学で取得しようと考えている方もきっと多いことでしょう。

ITパスポート試験は効率的に学習計画を立てさえすれば、最短1ヶ月間で合格を目指すことが可能ですが、その場合の勉強方法は以下のとおりです。

最初に1ヶ月の学習スケジュールを立てる

参考書、過去問題集で知識を培う

「ITパスポート公式サイト・過去問題」を実践する

また、独学1か月で合格するためのコツは次の3つです。

苦手分野に時間をかけない

スキマ時間を活用する

インプットとアウトプットを行う

ITパスポート試験に合格できるおすすめ参考書と問題集については、こちらの記事を参考にしてください。

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

▲目次へ戻る

9. ITパスポートの試験概要と出題範囲も確認しておこう

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

さいごは、ITパスポートの試験内容と出題範囲も確認しておきましょう。その概要をまとめた表は、以下のとおりです。

■ 試験内容

試験時間 120分
出題数 小問:100問(*1)
出題形式 四肢択一式
試験方式 CBT(Computer Based Testing)方式
採点方式 IRT(Item Response Theory:項目応答理論)に基づいて解答結果から評価点を算出

(*1)総合評価は92問、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問で行います。

出典:試験内容・出題範囲|ITパスポート試験

■ 出題範囲

出題分野 内容 出題数の目安
ストラテジ系(経営全般) 企業と法務、経営戦略、システム戦略 35問程度
マネジメント系(IT管理) 開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント 20問程度
テクノロジ系(IT技術) 基礎理論、コンピュータシステム、技術要素 45問程度

※出題範囲の詳細はこちらをご参照ください

出典:試験内容・出題範囲|ITパスポート試験

なお、上記3つの出題分野についての詳細は、次のとおり。

ストラテジ系(経営全般)

ストラテジ(strategy)とは日本語で「戦略」という意味。ここでは企業のシステム戦略や経営戦略、個人情報保護などの法務、マーケティングについてなど、働くうえで知っておきたい知識のことを指します。

マネジメント系(IT管理)

マネジメントは、ソフトウェア開発やシステムのマネジメント方法を問われる分野です。開発の手法や流れ、プロジェクトの管理方法、システム監査の概要などが問われるため、将来プログラマーやSEを目指す人は重点的に学ぶとよいでしょう。

テクノロジ系(IT技術)

テクノロジ系はPCやインターネットの基礎知識を指します。ITの基礎となる数学からPCの仕組み、セキュリティ、ネットワーク、データベースまで、幅広い知識が問われます。日常生活でも役立つ知識が多いことも特徴です。

冒頭でも解説したとおり、総合評価点が合格ラインの600点以上でも、分野別における評価点のいずれかが300点以下の場合は残念ながら不合格に。

したがって、バランスよく知識を身につけられるように心がけながら試験対策をしておくと万全です。

ITパスポート試験対策におすすめの参考書と問題集については、ぜひこちらの記事も参考にしてください。

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

▲目次へ戻る

10. iパスを無料で取得するなら「プログラマカレッジ」へ!

ITパスポート 難易度 プログラマカレッジ

今回はITパスポート試験の難易度について解説しました。

ITパスポートは未経験からIT企業に就職する際のアピール材料としては少々弱めの資格ではありますが、この資格を取得することでIT業界で働くための基礎知識が身につくだけでなく、今後高難易度のIT資格を取得する際の土台作りにも最適な試験なので、経験の浅い方はぜひ合格を目指してみてはいかがでしょうか。

もしあなたが、未経験からIT業界への就職や転職を目指しているのであれば、無料のプログラミングスクール「プログラマカレッジ」で、私たちと一緒に基礎からプログラミングを学んでみませんか?

パソコンにはじめて触る高校生や、デスクワーク経験のないフリーターの方でも大丈夫。パソコンに関する基本知識から実務に対応できるITリテラシーまで、まったくの未経験からマスター可能です。

またプログラマカレッジでは、Java Silverを取得して入社決定に至ると、受験料金を全額キャッシュバック

さらに業界に精通したアドバイザーや経験豊富なプロの講師陣が未経験からの就職を完全バックアップしてくれるので、スキルの習得や資格取得に専念できるのも嬉しいポイントです。

→ 就職支援付き無料プログラミングスクール「プログラマカレッジ」

未経験者や初心者の方は、ぜひこの機会にITパスポート試験から挑戦し、段階を追って高難易度の資格取得へつなげるための基礎固めを始めてみてはいかがでしょうか。

▲目次へ戻る

無料説明会

SHARE

最新記事

無料説明会に参加してみる

INTERNOUS,inc. All rights reserved.

無料オンライン説明会へ