高卒者の女性は資格なしだと就職できないのではないかと考えている方も多いかもしれませんが、実際は資格がなくても高い給与をもらえる仕事はいくつもあります。本記事では、これから就職活動を始める高卒者の女性に向けて、資格なしでも高収入な職種や就職率、平均月収や初任給を紹介。離職率が高い業界や就活前に取得しておくと有利な資格も紹介します。
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最終更新日:2024年7月16日
目次
高卒者の女性におすすめな、資格なしでも働ける給与が高い職種ランキングは、次のとおりです。
職種の右側には、女性の平均給与(事務職は男女計の平均給与)も記しました。ここからは、それぞれの仕事内容について詳しく紹介していきましょう。
営業職の女性の平均年収は、
【法人営業の場合】
・20代 : 約32.8万円
・30代 : 約44.3万円 です。
【個人営業の場合】
・20代 : 約31.6万円
・30代 : 約42.1万円 です。
やる気さえあれば学歴や性別に関係なく採用してくれる企業が多いのも、営業職の特徴です。さまざまな業種やあらゆる年代の方とコミュニケーションを取る機会が多いため、人と接することが大好きなアクティブでパワフルな方にはぴったりな職業です。
法人営業と個人営業の違いは、営業先が企業なのか個人なのかということ。法人か個人かによって営業職は給与面に差が出ますが、中でも女性におすすめなのが、化粧品やヘアケア商品を扱う美容業界の営業職。ほかには食品業界や教育業界、住宅業界やアパレル業界(主にインナーやルームウェアを扱うメーカー)の営業職も人気があります。
また、女性が多く活躍する業界であれば、結婚後も育児休暇や時短勤務といった柔軟な働き方が可能です。努力次第で手当が付く歩合制の営業もあるので、やる気のある方はぜひトライしてみてはいかがでしょうか。
デイサービスやデイケア、有料老人ホームや医療機関で働く介護士は、高齢化社会にともない年々需要が高まっている仕事ですが、現場では相変わらずの人手不足が続いています。
毎日の食事や入浴、レクリエーション企画など、職場によっては幅広い業務をまとめて担当するので、他の仕事では味わえない心のふれあいや喜びをたくさん体験できるでしょう。
また学歴に関係なく未経験から働けるだけでなく、現場経験を積みながら、介護福祉士やケアマネージャーといった国家資格の取得も目指せるので、手に職を付けて長く働きたい方にもぜひおすすめです。
販売職・接客業の女性の平均年収は、
・20代 : 約27.2万円
・30代 : 約30.2万円 です。
出典:マイナビAGENT
※表題の平均給与は20代の年収を12分割で算出、小数点第二位は切り上げ
学歴や経験が問われない販売や接客などのサービス業は、未経験の方でも正社員を目指しやすい仕事です。
近年、AIやロボットの導入が急速に進みつつあり、接客や販売業の8割は消滅する*1 とも言われていますが、きめ細やかなサービスやお客さまの立場に立った的確な判断は人間にしかできないため、「人を幸せにする接客」は残るとも言われています。
そのため、日頃から相手の話を聞くことが得意な方や、誰かの役に立つことに喜びを感じる方は、今後も仕事がなくなることがないと言えるでしょう。
*1 参考:AIやロボットの進化で8割が消滅するといわれる「接客」業務、将来も生き残るのはどんな仕事?|@DIME
あらゆる業界の職場で必要とされる職種と言えば、事務職。
基本的にデスクワークなので座り仕事が苦でない方に向いていますが、主には裏方として各部署のサポートを行うため、周りに気を配りながら円滑なコミュニケーションができる人に適性があるでしょう。
また、事務職はパソコンを使った資料作成が多いので、PCの基本操作ができると望ましいと言えます。フリーターの方が転職する場合は、WordやExcelといったオフィス系ソフトを扱えるスキルがあると、採用される確率がぐんとアップするでしょう。
なお、株式会社ポムの調査によると、事務職の月収に対する満足度ランキング第1位は「IT事務」とのこと。IT事務では「仕事に見合った報酬が支給されている」と考えている方が多いので、事務職で高収入を狙うならこの職種を目指してみるのもおすすめです。
「プログラマーやITエンジニアは男性の仕事」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、近年は未経験からプログラマーを目指す女性も年々増えています。その理由は、以下の3つ。
また、女性がプログラマーになるメリットと女性にプログラマーがおすすめな理由は、次の6つです。
高卒者の公務員(一般職)の平均年収は、
・20~23歳 : 約18.7万円
・24~27歳 : 約21.2万円
・28~31歳 : 約24.2万円
・32~35歳 : 約27.3万円
・36~39歳 : 約30.6万円 です。
出典:令和5年 地方公務員給与実態調査結果の状況|総務省
※表題の平均給与は20代の年収を12分割で算出、小数点第二位は切り上げ
安定して働ける仕事の代名詞とも言われる公務員は、都道府県や市町村の自治体で働く「地方公務員」のほか、国の行政機関で働く「国家公務員」も女性に職業です。
10代~20代のうちは平均給与も低めですが、勤続年数に応じて昇給するのも公務員の特徴です。そんな公務員に向いているのは、古くからの慣例にしたがって周囲に配慮しながら物事をすすめられる素直で誠実な人。
高校を卒業して公務員になるには、技能試験や適性検査と面接に合格することが必須ですが、公務員試験は高校3年生程度の学力があれば、どなたでもチャレンジすることが可能です。応募条件は、中学や高校を卒業して2年以内の方。上記に該当する17歳〜21歳前後の女性であれば、努力次第で試験に合格するチャンスは十分にあるでしょう。
高卒者男女の就職率(直近4年間)
2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
---|---|---|---|---|
女性 | 97.5% | 97.1% | 97.0% | 98.4% |
男性 | 98.5% | 98.4% | 98.4% | 97.2% |
出典:高等学校卒業予定者の就職内定状況(令和2年3月・令和3年3月・令和4年3月・令和5年3月)|文部科学省
上記は、直近4年間における高卒者男女の就職率をまとめた表ですが、高卒者男性の就職率は昨年に比べて1.2ポイント下がっているのに対し、女性の就職率は1.4ポイント上昇していることがわかりました。
出典:「校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(令和2年度・令和3年度・令和4年度・令和5年度)|厚生労働省
求人倍率とは、「求職者1人当たりにつき、何件の求人があるか」を表す指標で、求人数÷求職者数で算出します。
その「求人倍率が高い」ということは、一人あたりの求人数が多いため、求職者が仕事に就きやすく、企業側も積極的に採用をおこなっている状況であることが読み取れます。
NHKによると、3年前に比べて求職者数が減っているのは、少子化が主な理由とのことですが、2023年3月の高卒求人倍率は3.49倍と大卒者の1.71倍*1 よりも高く、厚生労働省が統計を取り始めた1988年以降、過去最高の求人倍率を記録しましたが、2024年は3.98倍と昨年を0.49ポイントも上回る結果となりました。
*1 出典:24卒の求人倍率は1.7倍 2年連続で回復 コロナ禍前の水準に|NHK
高卒者や大学中退者向けの求人数が多い業界については、こちらの記事も参考にしてみましょう。
読売新聞によると、「少子化で社員の年齢構成が高くなり、若い人材の確保に動く企業が多いため」である、とのこと。
また、2023年4月に株式会社ジンジブがおこなった以下の調査によると、既卒(大卒)や短大・専門卒よりも、高校卒を採用する企業の割合が高いことから、現在は高卒者が就職を成功させやすい絶好の景気である、とも言えます。
出典:【24卒】高校新卒採用についての企業動向調査(2023年4月)|株式会社ジンジブ
下のグラフのとおり、株式会社ジンジブが高卒採用を行っている企業に対して、2025年卒の求人募集人数の増減について質問したところ、「増やす」が33.9%、「変わらない」が58.7%だったとのこと。
したがって、高卒者向けの求人は、来年も引き続き増加傾向にある可能性が高いと言えるでしょう。
出典:【25卒】高校新卒採用についての企業動向調査(2024年5月)|株式会社ジンジブ
出典:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します:令和5年10月20日|厚生労働省
厚生労働省の調べによると、最も離職率が高いのは、高卒者・大卒者ともに「宿泊業・飲食サービス業」という結果に。次いで、「生活関連サービス業・娯楽業」の離職率が高い数値となっています。
離職率が高い原因として、サービス業は人との関わりが多い分、人間関係によるストレスがかかりやすいことが考えられます。また、働く会社によっては休日や深夜の勤務が発生したり、人手不足の穴を埋めるために長時間労働となったりするケースもあるため、それを負担に感じて辞めてしまう人もいるでしょう。
また、生活関連サービス業・娯楽業は、「労働時間が長い」「販売のノルマが厳しい」「同じ仕事の繰り返しでキャリアアップが見込めない」といった理由で退職する人も多いようです。
高卒者・大学中退者が離職する主な理由や、フリーターの方が正社員を目指すための方法については、以下の記事も参考にしてみましょう。
大学を中退して働こうと考えている女性の方は、こちらの記事も参考になるはずです。
では、高校を卒業した女性がそのまま働き続けると、その後の年収はどのように変化するのでしょうか?
これは女性の平均月収を学歴と年齢別に表したグラフですが、高卒者女性と大卒者女性の平均月収を比較すると、20代前半では31,000円、20代後半では45,100円もの差があることがわかります。
また30代前半では62,700円、30代後半になると77,700円と年齢を追うごとに収入の差が広がり、50代前半になると高卒女性と大卒女性の月収差には124,500円もの開きが出ることが明らかになりました。
女性が年齢を重ねても長く続けられる仕事の条件は、次のとおりです。
・その仕事がずっと「好き」でいられる
・キャリアアップの機会が男女平等である
・ライフステージに合わせた働き方が可能である
・個人の事情に応じたワークスタイルを選べる
・休暇を取得しやすい職場環境である
・心身を酷使しないでも働くことができる
・実務経験を積むほど年収がアップしやすい
女性が自分らしく働き続けることができる仕事の探し方や、現実を見据えつつも「自分らしさを発揮して働ける仕事」を見つける方法については、以下の記事で解説しています。平均年収以上の収入が見込める仕事も紹介しているので、ぜひ参考にしてみましょう。
出典:2024年度 決定初任給調査 中間集計|産労総合研究所
産労総合研究所の調査によると、高卒者と大卒者の初任給の差は36,618円で、短大卒(事務)との初任給の差は9,533円でした。
また、日本政策金融公庫の「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」によると、私立大学に入学した場合の累計金額は、文系で951.6万円、理系で1,083.4万円、国公立大学では743.0万円とのこと。
株式会社ジンジブの調査によると、昨今の物価の上昇により、2024年4月入社の高卒社員の初任給を上げた企業は65.5%で、5,000円~9,999円の賃上げを行ったとのこと。また、2025年にも引き続き賃上げを行う企業の割合は53.5%とのことでした。
その理由として、「物価上昇に伴い社員の生活を支えるため」と答えた企業の割合が58.8%、「高卒採用の募集を増やすため」と答えた企業は54.6%でしたが、他には、最低賃金の引き上げや社員の定着を目的に初任給を引き上げた企業も多いようです。
順位 | 業種名 | 女性 | 男性 |
---|---|---|---|
1位 | 情報通信業 | 172,700円 | 169,600円 |
2位 | 生活関連サービス業・娯楽業 | 168,500円 | 176,600円 |
3位 | 建設業 | 167,200円 | 177,000円 |
4位 | 学術研究・専門・技術・サービス業 | 166,700円 | 167,600円 |
5位 | 宿泊業・飲食サービス業 | 166,700円 | 169,700円 |
6位 | サービス業(他に分類されないもの) | 166,300円 | 167,800円 |
7位 | 卸売業・小売業 | 166,200円 | 170,700円 |
8位 | 運輸業・郵便業 | 165,400円 | 167,500円 |
9位 | 医療・福祉 | 164,600円 | 167,200円 |
10位 | 製造業 | 164,200円 | 167,300円 |
出典:令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況|厚生労働省(初任給の調査は令和元年を以て終了)
情報通信業とはいわゆるIT業界のことですが、厚生労働省の調べによると、IT業界の初任給は、高卒者男性より高卒者女性のほうが3,100円高い結果となりました。
また、二番目に初任給が高い「生活関連サービス業・娯楽業」とは、主に日常生活に関わるサービスや娯楽を提供したりする業種のことで、美容室やエステティックサロン、クリーニング店や旅行代理店、映画館などがこの業種に当てはまります。
高卒者男女の就職先におすすめな将来性のある業界と人気職種については、以下の記事を参考にしてみましょう。
ここからは、それぞれの資格内容や、取得すると有利な職業については、各リンク先をご参照ください。
• どんな資格?
通称”iパス” とも呼ばれるこの資格は、IT系の国家資格。そう聞くと難しい資格と思われがちですが、12種類あるレベルのうち最も簡単な初級試験なので、独学で取得することも可能です。事務や営業など、オフィスワークを目指す方はぜひチャレンジして、ITの基本知識やセキュリティ対策をしっかりと身につけておきましょう。
• 受験資格
特になし
• こんな職業の人におすすめ
• どんな資格?
情報セキュリティマネジメント試験は、2016年にスタートした新しい国家資格。ITパスポートに続いて難易度が低い国家資格で、企業の情報セキュリティを管理しながら、サイバー攻撃の脅威から組織を守るための基本スキルを証明できる人気の資格ですが、合格率は60~80%と難易度は低め。ITセキュリティに対する意識の高さをアピールできるので、就活時も有利に働くでしょう。
• 受験資格
特になし
• こんな職業の人におすすめ
参考:情報セキュリティ|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
• どんな資格?
MOS(モス)とは、マイクロソフト・オフィス・スペシャリストの略で、「マイクロソフトが公認するオフィスソフトの認定資格」のこと。就活に向けてMOSの取得を目指すと、WordやExcelを扱うスキルが身につくので、これからパソコンを使った仕事に就きたい方は積極的にトライしてみると良いでしょう。
• 受験資格
特になし
• こんな職業の人におすすめ
参考:MOS公式サイト-マイクロソフト オフィス スペシャリスト
• どんな資格?
日商簿記検定とは、日本商工会議所が主催する簿記の検定資格のこと。簿記とは、会社の売り上げや損失を計算しながらお金の動きを正確に記録する技能で、会計の知識や経営を分析するスキルも身につきます。経理事務にも役立つ資格ですが、公認会計士や税理士といった国家資格を目指す方や、一般事務からのキャリアアップにも最適な資格です。
• 受験資格
特になし
• こんな職業の人におすすめ
簿記資格にチャレンジしてみたい方は以下の記事も参考に学習を進めてみてはいかがでしょうか。
▶ 簿記資格のおすすめ勉強方法ランキング【合格者477人アンケート調査】|Biz Hits
• どんな資格?
介護職員初任者研修とは、介護の基礎知識やスキルを証明するための入門資格。以前は「ホームヘルパー2級」という名称だったことから”ヘルパー2級” とも呼ばれていますが、介護の仕事に必要な知識を一通り習得することが可能です。応用編の資格として「介護福祉士実務者研修」もあるので、働きながら徐々にスキルアップを目指すのもおすすめです。
• 受験資格
特になし
• こんな職業の人におすすめ
参考:【介護職員初任者研修】とは、どんな資格?|介護求人パーク
• どんな資格?
販売士とは、販売に必要な商品知識や売るためのスキル、仕入や在庫管理、マーケティングといった、販売に関する高度で専門的な知識を有することを証明する資格。3級では接客マナーの基本、2級では店舗管理や人材の育成を、そして1級では商品計画や商品予算の策定などの知識が身につくので、製造業や卸売業、サービス業への就職を目指す方は取得しておいて損はないでしょう。
• 受験資格
特になし
• こんな職業の人におすすめ
• どんな資格?
普通自動車免許とは、車の運転免許のこと。車両総重量3.5t未満という制限はありますが、定員10人以下であれば2t未満の荷物を積んで公道を走ることが可能です。免許取得後に運転可能となる車種は、乗用車・1tトラック・ワゴンのみ。また原付であればバイクも運転可能です。
• 受験資格
18歳以上で取得可
• こんな職業の人におすすめ
参考:普通免許試験|警視庁
それぞれの具体的な方法と詳細については、各リンク先で解説しているのでぜひ参考にしてください。
パソコンが苦手な方や、IT業界の経験がまったくない方もご安心ください。パソコンの基本知識から実務に対応できるプログラミングスキルまで、一から身につけることが可能です。
さらに、業界に精通したアドバイザーや経験豊富なプロの講師陣が未経験からの就職活動を完全にバックアップしてくれるので、スキルの習得や資格取得に専念できる点も嬉しいポイントです。
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