高卒と大卒の給料はどう違うの?4年働いたらそんなに変わらないのでは?と感じている人もいるでしょう。そこでこの記事では、大卒と高卒の給料やその他の違い、高卒でも高収入を得るための方法を解説します。
なお、高卒からITエンジニアを目指して高収入を得たいと考えている人には、無料のプログラミングスクールプログラマカレッジがおすすめです。
最終更新日:2025年2月21日
目次
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、学歴別の初任給の差は次の通りです。
高卒者の平均初任給が18万6,800円であるのに対して、大卒者の平均初任給は23万7,300円です。
つまり、高卒者と大卒者では、5万円程度初任給に差があることになります。
あくまでも平均値であり、業界や職種によっても異なりますが、平均的には大卒者の方が3〜6万円程度給料が高いと考えておくとよいでしょう。
令和5年度における厚生労働省の調査によると、男女別・学歴別の平均月収(全年代)は次の結果となりました。
初任給だけでなく、長期的に見た平均年収にも違いがあります。
高卒は現場系・技術職が多く、大卒は管理職やホワイトカラー職に就くことが多い傾向があるため、この差が生まれます。
このグラフを見ると、大学または大学院卒者は、高校卒業者に比べ、全年齢層において平均的に高い月収を得ており、また、男女ともに年齢が上がるにつれて平均年収が増加していることが見て取れます。
特に、50〜54歳で最も高い平均年収を示していますが、男性の平均年収は女性よりも一貫して高いことがわかります。
● 専門的なスキルを求められない仕事が多いため
無資格・未経験から働き始めることができる介護業界や、保険業界、飲食業界、運送業界など、多くの高卒者が就職する業種は専門的なスキルがなくても就業できるため、給与額が低く設定されている傾向にあることも理由の一つです。
● ライフイベントによって休職を止むなくされるため
女性は男性に比べてパートやアルバイト、派遣社員といった非正規社員の割合が高めです。なぜなら、出産や育児で仕事を離れるケースが多く、その結果、退職や休職を余儀なくされることが多いため、平均年収も低くなりがちです。
高卒女性におすすめな資格無しでも働ける高収入な職種や、40代や50代になっても働ける女性が長く続けられる仕事の条件については、以下の記事を参考にしてみましょう。
生涯賃金とは、退職までに稼ぐ総額です。大卒者と高卒者の生涯賃金は、次のとおりです。
出典:21 生涯賃金など生涯に関する指標|ユースフル労働統計 2024
高卒者と大卒者の生涯賃金差は、男女ともに5,000万円でしたが、 生涯賃金の統計はあくまで平均値であり、職種や企業の規模によっては高卒者が大卒者の収入を上回ることもあります。
また、バブル経済崩壊後、1990年代から日本の賃金水準は低迷が続いていると言われていますが、リクルートワークス研究所の調べによると、ここ10年間で女性の生涯賃金は大きく増加しているとのこと。
出典:リクルートワークス研究所
これは女性の生涯賃金を年齢階級別に示したグラフですが、この10年で女性の生涯賃金は8,406万円から1億797万円に上がっています。
その理由は、近年の女性活躍による就業率の上昇と賃金上昇が相まっているためとの見解ですが、男女共通で生涯年収をアップさせる方法は、主に次のとおりです。
• 資格の取得やスキルアップを行い、現職でキャリアアップを目指す
• クラウドソーシングなどの副業を始めて副収入を得る
• 短時間でもより多く稼げるように自分自身の市場価値を上げる
• 支出を減らして貯蓄を徹底し、資産運用を始める
高卒者の就職先におすすめな業界と職種や、高卒者におすすめな将来性のある業界については、次の記事を参考にしてみましょう。
高卒者でも正社員として就職がしやすく、学歴を問わずに年収アップが見込める職種は次のとおりです。
ここからは、各職種の平均年収と生涯賃金についても紹介するので、順番に見ていきましょう。
クリエイティブな職種のWebデザイナーは、デザインスキルだけでなく、HTMLやCSSのコーディング能力、最新のUI/UXデザインの知識など、多岐にわたるスキルが求められます。そのため、これらに関するスキルを持ち合わせた上で、さらに実務経験を積んでいる高卒者は、より高い年収を得ることが期待できるでしょう。
出典:doda
IT業界は人手不足のため、学歴不問でも入社しやすい企業が多く、未経験から働ける求人も豊富です。技術職であるITエンジニアは、実務経験とスキル次第では高卒者でも早いうちから高収入を得ることが可能です。具体的な目指し方については、IT業界を専門とするプロのキャリアアドバイザーへ、一度相談してみると良いでしょう。
出典:doda
営業職は成果主義で、特に不動産営業は頑張り次第で高収入が得られます。住宅や土地を売る仕事で、販売価格が高いため、インセンティブ(報奨金)も大きくなります。高卒者が年収を上げるには、宅建と呼ばれている「宅地建物取引士」の資格を取得したり、幅広い人脈を構築しながら高単価の物件を取り扱うなどの方法が有用です。
土木作業員とは、道路や河川、宅地などの整備や自然災害の復旧工事などを行う作業員のことです。建設業界は学歴を重視しない傾向があり、土木作業員は定期的に需要が発生するため、高卒者でも正社員として就職しやすい企業が豊富です。土木施工管理技士やCADの技術を身に付けると、資格手当なども期待できるでしょう。
出典:doda
インターネット通販の普及で需要が止まることのない運送ドライバーの仕事は、運転免許があれば働けるため、学歴は特に必要ありません。ドライバーの人材不足問題が深刻化していることから求人数も多く、長距離ドライバーや大型トラックのドライバーになると、より高収入が期待できるでしょう。
地方公務員試験(初級)や国家公務員一般職試験は、高卒者を対象とした枠が設けられている公務員試験です。高校で学んだ基礎知識や一般常識が問われますが、公務員は待遇や条件が充実しており、安定した環境で働ける職種なので、真面目に仕事に取り組める方や社会に貢献したい方は目指してみる価値はあるでしょう。
出典:令和5年国家公務員給与等実態調査の結果/ファイナンシャルフィールド
高卒者の場合、学歴不問で実力主義の企業を探してみるとよいでしょう。学歴不問の企業であれば、個人の能力や実績を重視するため、高卒でも大卒者と同じように評価してもらえるチャンスがあります。
また、実力主義であれば、学歴と無関係に仕事で成果を出すことで昇進のチャンスを得られます。資格取得でキャリアアップができる業界を選ぶのもよいでしょう。
正当な評価を受けられ、昇進の機会が増える可能性も高いため、高卒者は学歴不問で実力主義の企業を選ぶのがおすすめです。
高卒者におすすめの業界や職種については、以下の記事で詳しく紹介しています。
ITエンジニアは、学歴に関係なく実力主義で給与が決まりやすい職種のひとつです。高卒でも、ITエンジニアとして活躍している人は多くいます。
ここからは、高卒でITエンジニアヘの転職を成功させたプログラマカレッジ卒業生の例を紹介します。
高校卒業後、運送会社のドライバーとして働いていた石井さん。パソコンを使った仕事への漠然とした憧れはあったものの、趣味で少し触れる程度で全くパソコンは得意ではなかったといいます。
アルバイトを2つかけもちしながらの学習は「難しい」よりも「面白い」が上回ったので続けられたと話しています。
転職活動も忙しい中で行いましたが、キャリアアドバイザーのサポートがあり、無事に内定を獲得しました。
石井さんへのインタビュー全文は、以下の記事に掲載しています。
高校中退後、プロのスノーボーダーを目指して練習をしていたという佐藤さん。独学で高卒認定の資格を取得し、テクニカルサポートの仕事をしていました。
テクニカルサポートとして働く中で、システムに興味を持ちプログラマーへの転職を考えるようになったといいます。
プログラミングの知見ゼロからの学習スタートでしたが、難しい箇所は講師の力も借りながら理解を深めました。
想像以上にテクニカルサポートの経験が評価されたという就職活動を経て、プログラマーへの転職に成功しています。
佐藤さんへのインタビュー全文は、以下の記事に掲載しています。
高校卒業後に飲料メーカーに就職し、工場勤務をしていた太田さん。プログラミングに興味はあったものの「高卒の自分にプログラマーは難しいのではないか」と考え、一度はプログラマーを諦めたといいます。
しかし、友人が大学を中退してプログラミング学習を始めたのをきっかけに、再度プログラマーに挑戦しようと考えた太田さん。仕事と並行しながら勤務の合間を縫ってマイペースで学習を続けたそうです。
就活スタートのタイミングもアドバイスを受けつつ、面接対策や書類の添削などのサポートをうけ、プログラマーへの転職に成功しています。
太田さんへのインタビュー全文は、以下の記事に掲載しています。
需要の高い専門スキルを身につけることで、年収は上がりやすくなります。
年収は、需要と供給の関係で決まっています。
特に専門的なスキルは企業からの需要の高さに対して習得している人材が少なく、希少価値が高くなりがちです。高い報酬を支払ってでも専門スキルを持った人材を確保したいと考える企業は多いため、専門的なスキルを身につけることで高収入を得やすくなるのです。
例えば、プログラミングやWebデザイン、マーケティングなどが専門スキルとして考えられます。
自分が働きたい業界の動向も確認し、どのようなスキルを身につけるべきか考えてみてください。
専門スキルを習得する方法は、スキルによってさまざまです。
例えばプログラミングの場合であれば、プロゲートやドットインストールなどのオンラインサイトを活用した独学が考えられます。
おすすめのプログラミング学習サイトは、以下の記事で紹介しています。
効率良くスキルを身につけたい場合には、プログラマカレッジのようなプログラミングスクールに通うのもよいでしょう。
プログラミングスクールの選び方や、おすすめのスクールは以下の記事で紹介しています。
他にも、セミナーを受講したり、専門学校に通ったりする方法もあります。
興味を持ったスキルがあれば、どのような方法で学習できるのかチェックしてみてください。
業界で役立つ資格を習得することも、年収アップに繋がります。資格を持つことで一定の知識やスキルを持っていることを客観的に示せるため、評価されやすくなるのです。
また、企業によっては特定の資格に対して資格手当を出している場合もあります。
例えば、不動産業界であれば宅地建築取引主任者の資格が重宝されます。IT業界であれば、基本情報処理技術者や、JavaSilverなどの資格を習得してみるとよいでしょう。
業界によって評価されやすい資格は異なるため、自分が目指す業界で重宝されている資格はどのようなものがあるのか調べてみてください。
IT系のおすすめ資格については、以下の記事で紹介しています。
成果主義の企業では、年齢や学歴に関係なく、実績や能力で評価してもらえるチャンスがあります。
そのため、高卒であっても実力があれば高い給与や昇進の機会を得られます。
しかし一方で、成果主義の企業に入社するためには自分の実力を面接の場できちんとアピールできなければなりません。
企業選びや面接対策をしっかり行っておかないと、失敗してしまう可能性もあります。
年収アップのためには、同じ企業で働き続けるのではなく、同業種で転職するのもひとつの方法です。
同じ業界であっても企業によって給与や待遇が異なるため、経験を活かしてより良い条件の会社に移ることで、収入アップが可能です。
また、専門資格を取得してキャリアアップを目指すのもよいでしょう。例えば製造業であれば、フォークリフト免許や溶接資格を取得することで、より高い収入を得られる企業へ転職しやすくなります。
さらに、同じ業種内で管理職を目指すのもおすすめです。同じ業種であっても、現場で働くプレイヤーからリーダーやマネージャーへと昇進することで、給与アップを実現できます。
給与の高い仕事の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
転職エージェントを活用することで、自分に合った企業を見つけやすくなります。
また、転職エージェントは、年収交渉もサポートしてくれる点が魅力です。そのため、活用することで年収アップに繋がる可能性が高まります。
年収アップを目指して転職するためには、企業研究や面接対策が欠かせません。転職エージェントを活用した場合、企業研究や面接対策に関するサポートも受けられます。
転職エージェントについて、詳しくは以下の記事で解説しています。
ITエンジニアは、高卒でも稼げる職種です。もしITエンジニアに興味があるのであれば、まったくの未経験からでも受講可能な無料プログラミングスクール、プログラマカレッジがおすすめです。
企業ごとの面接対策やキャリアカウンセリングも、1対1で就活のプロ(アドバイザー)が対応します
プログラマカレッジ 就職サポート風景
プログラマカレッジでは、無料でITエンジニアとしての就職に必要なプログラミングスキルを身につけられます。
それだけでなく、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策といった就職サポートも実施。98.3%と高い就職率を誇っており、スキルを身につけて確実に就職したい方には特に適したスクールです。
IT業界はスキルが重視される業界でもあります。スキルを身につけておけば学歴は問題視されないケースも多いため、ぜひ選択肢のひとつとして検討してみてください。
副業やフリーランスは、学歴に関係なくスキルや努力次第で高収入を狙える方法です。
副業にもさまざまな種類があり、データ入力やポイ活、せどりなどはスキル不要でだれでも始めやすいものです。
一方で、プログラミングや動画編集、Webライターなどは、スキルがあれば稼ぎやすい副業だといえるでしょう。
ハンドメイドや写真・画像販売のように、趣味を活かす稼ぎ方もあります。
副業からスタートし、収入が安定してきたらフリーランスとして独立するのもひとつの選択肢です。近年では、クラウドソーシングサービスなどを利用して手軽に副業を始めることができるため、まずはどのような稼ぎ方があるのかチェックしてみるのもおすすめです。
ただし、フリーランスは高収入を稼げる可能性がある反面、収入が不安定になりやすい働き方でもあります。事前にライフプランニングを実施するとともに、貯金をするなどある程度収入が不安定でも生活を維持できる基盤を作ってから独立するなど、計画性を持った行動が必要です。
副業におすすめのクラウドソーシングサービスについては、以下の記事で紹介しています。
高卒と大卒では、給料だけでなく昇給やキャリアアップの機会にも差が出ることがあります。
一般的には、高卒よりも大卒の方が昇給しやすく、管理職や専門職へのキャリアアップの機会も多い傾向にあります。
また、大卒はデスクワーク中心、高卒は技術・現場職が多いといったように、学歴によって職種の違いが生じるケースも少なくありません。
ただし、高卒でも実力や実績が評価されれば、昇給やキャリアアップの道が開ける可能性は十分にあります。
高卒と大卒では、求人状況にも違いがあります。
厚生労働省の令和6年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」によると、高卒者を対象とした求人数が多い業界は次の通りです。
製造業 | 147,955人 |
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建設業 | 83,906人 |
卸売業、小売業 | 56,254人 |
医療、福祉 | 40,357人 |
運輸業、郵便業 | 34,307人 |
一方で、リクルートが実施した「ワークス大卒求人倍率調査」によると、大卒者を対象とした求人が多い業界は次の通りです。
流通業 | 307,900人 |
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製造業 | 279,100人 |
建設業 | 111,300人 |
サービス・情報業 | 89,000人 |
金融業 | 9,900人 |
全業界を網羅した調査ではありませんが、高卒・大卒ともに募集が多いのは製造業・建設業の2種類です。それ以外の業種は重複していません。
自分が目指したい業界がある場合には、どのような求人を出しているのか、学歴にも注目してチェックしてみるとよいでしょう。
有給休暇や社会保険、育児支援等の福利厚生は、多くの場合学歴では左右されません。福利厚生は、雇用形態で変わるのが一般的です。
例えば、正社員であれば育児支援やフレックス出勤などの制度を利用できても、パート雇用や契約社員の場合には利用できないというケースもあります。
正社員以外の雇用形態で入社して社員登用を目指すのもひとつの方法ですが、福利厚生の違いについては事前にチェックしておいた方がよいでしょう。
転職市場においては、大卒よりも高卒の方が有利になる場面もあります。
なぜなら、高卒の方が大卒よりも4年早く就職し、その分多くの社会人経験を積んでいるためです。
転職の際には、主にこれまでの実績・実務経験が問われます。高卒の方がより多くの仕事経験を積んでいる分、面接ではより効果的なアピールができるでしょう。
また、新卒時には大卒が必須の会社であっても、転職時には実績があれば学歴を問われない場合もあります。
ただし、すべての企業で「学歴は関係ない」「高卒の方が必ず有利」というわけではありません。転職時にも大卒の学歴を求める求人も多くあります。
求人によって求められる条件は異なるため、希望の転職先でどのような求人を出しているか確認してみましょう。
大卒と高卒では、給料に差があるケースも少なくありません。
しかし、高卒でも自分の努力次第でキャリアアップや高収入を実現することは可能です。専門スキルの習得や、スキルで評価してくれる企業への転職で、高卒でも十分に活躍できます。
まずはどのような仕事をしたいか考え、そのためにはどのようなスキルが必要か確認してみてください。
ITエンジニアを目指したいのであれば、無料で就職サポートを実施するプログラミングスクール「プログラマカレッジ」がおすすめです。
興味がある方は、ぜひ無料カウンセリングにご参加ください。
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