この記事ではこれから進路を決める22卒・23卒の高校生に向けて、高卒就職&大学進学のメリットとデメリットを合計12個ピックアップ。高卒でフリーターになった場合のメリデメ、高卒者に人気の業界や求人数が多い職種、就活の進め方や大卒との給料差も徹底解説。高校生がなりたい職業や進学者必見の「給付型奨学金制度」、新型コロナウィルスによる就活への影響や高卒フリーターの就活方法など進路選択に役立つ情報が満載です。
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最終更新日:2023年8月3日
目次
高卒と大卒の違いは、主に次の2つ。
また高卒者と大卒者では、新卒で就職しやすい業種や職種が異なる点も大きな違いのひとつ。たとえば、医師や弁護士は大学や大学院を卒業していることがマストな職業ですし、大手銀行や証券会社などの総合職も応募資格の条件に「大学もしくは大学院卒」と書かれている場合がほとんどです。
では、高卒者は大卒者より就職率が大きく異なるかというと、それは大間違い。今や高卒者の就職率は大卒者とほぼ同じです。最近では少子化の影響や、より若いうちから現場経験を積んだほうが良いという考えから「高卒新卒者は”金の卵”」と呼ばれるほど企業側にとってのニーズも高まっています。
高卒者でも、航空機パイロット、新幹線の運転手、最近ではIT技術者にもなれますし、また、選挙に立候補して当選さえすれば、政治家にもなれる可能性だってあるのです。
このように将来なりたい職業や就きたい仕事によって目指す進路を決める必要がありますが、人生の岐路となる選択だけに、「自分にとってはどんな進路が正解なのだろうか?」と頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?
また高校卒業後、現在フリーターとして働いている人のなかにも、「今年こそはちゃんと就職しようかな…」と考えている方もきっとたくさんいるはず。
「高卒で就職してもこの先不利にならない?」
「多額の学費を払って大学へ進学することは本当に必要?」
「高卒フリーターでも正社員として就職できるの?」
「新型コロナウィルスが今年の就職活動に及ぼす影響は?」
そんな現役高校生と高卒フリーターのみなさんに向けて、この記事では高卒で就職した場合と大学に進学した場合のメリット&デメリットをご紹介。また高卒者向けの求人数が多い業種や高卒新卒生に人気の業界のほか、高校生がなりたい職業の男女別ランキングと基本的な就活方法についても一挙に解説します。
まずは2020年の最新データをもとに、高卒で就職を希望した人の割合とその内定率からご一緒にチェックしていきましょう!
文部科学省の調査によると、2020年3月に高校を卒業して就職をした人の割合は、全体のうち17.4%。
卒業予定者 | 1,044,978人 |
---|---|
就職希望者 | 181,545人 |
うち就職内定者 | 167,021人 |
うち未内定者 | 14,524人 |
出典:令和2年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(令和元年12月末現在)に関する調査について
さらに具体的な人数を示した表をみると、約105万人の卒業予定者のうち、高卒で就職を希望した人の数は約18万人。全国の約17%の高校生が卒業と同時に社会人デビューしたことになりますが、就職内定率が92%という結果も見逃せません。
さらに前年度と比較すると0.1ポイントUPとのことですが、12月末時点における就職内定率としては10年連続で前年を上回ったのだそう。
最近では高卒者を積極的に採用する企業が年々増加していることから、男女ともに就職率が高まっています。男女別の就職内定率については、以下の記事も参考にしてみてください。
高卒で有利に就職できるのは、男子だけでなく女子も同じです。高卒採用の注目度はこれほどまでに高まっていますが、高卒で就職するとさらに3つの嬉しいメリットがあることをみなさんはご存じでしょうか。
まず1つめのメリットは、高卒者向けの求人数が近年急増していること。
文部科学省が調査した令和元年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめによると、2020年3月の卒業者に向けた求人倍率は2.52倍。
先ほどの就職内定率が92%という結果からも、いかに多くの企業が高校を出たばかりのフレッシュな若手を積極的に採用しようとしているかがわかるはずです。
また高卒向け求人サイト「ジョブドラフト」を運営する株式会社ジンジブ代表の佐々木氏によると、現在”高卒採用は大卒採用を超える売り手市場” なのだそう。特にIT業界においてその傾向が強いとのことなので、プログラマーを目指すなら今がチャンスかもしれません。
大卒者と比較した男女別就職内定率については、以下の記事を参考にしてみましょう。
続いて2つめのメリットは、高卒で就職すると10代のうちから自由にお金が使えるということ。
毎日働いて稼いでいるぶん、進学した同級生よりもお金にゆとりがあるので、自分が好きな趣味や挑戦してみたい未知の体験に使えるお金の額が大きくなります。
また、未成年の間にお金の大切さを身をもって体験できるのは何よりの強み。
20万部超えのベストセラー本『人生は20代で決まる』の著者でもあるヴァージニア大学准教授の臨床心理学者メグ・ジェイによると、仕事選びや生涯賃金、出会いと結婚、脳と肉体の成熟といったあらゆる領域において、”20代はとくに人生を決定づける10年間” なのだそう。
また20代のうちに自分が望む「体験」にお金を費やすと、将来的な収入がUPし貯金も溜まりやすくなる、という見方もあることから、アメリカの経済学者であるリチャード・イースタリンは、自己実現の欲求のためにお金を費やす体験こそが「幸福度の増加」にも繋がるとも語っています。
こうした理由からも、若いうちから自由にお金を使いながら自分の好きなこと——特に体験に投資して自分自身を満たしてあげることが、いかにその後の充実した人生に繋がるかがわかることでしょう。
そして3つめのメリットは、未経験者として就職しても会社が一から育ててくれるということ。
特に「手に職」系の技術職であれば、大卒でも高卒でもスタートラインは一緒。そのうえ教育環境が整っている企業も多いので、専門知識と技術を一から身に付けてスキルアップすることが可能です。
厚生労働省の職業別一般職業紹介状況調査によると、現在人手不足が深刻な業界の第一位は建築業界とのこと。また医療業界や介護業界も同様ですが、慢性的に人員不足と言われているIT業界も相変わらず人手が足りていません。
これらの業界の主な職種は、建築士・測量技術士・看護師・介護士・プログラマー・エンジニアなど、手に職を付けて働く専門職や技術職ばかり。特に建築関係の会社やIT企業は実力重視の傾向が強いので、学歴に関係なく活躍することが可能です。
もし学歴不問で長く活躍できる仕事に就きたいのなら、ご自分が興味のある業界を探したうえで専門技術が生かせる職種を見つければ、高卒未経験者でもゼロからスキルを身に付けて将来的にも躍進することができるでしょう。
さてここからは、高卒で就職した場合のデメリットを3つご紹介。どんな物事にも、メリットとデメリットの2つの側面が必ず存在します。
何をメリットとして何をデメリットとするかはその人それぞれですが、ここでは一般的な視点から見たウィークポイントを3つ挙げながら、その解決策についてもご紹介していきましょう。
まず1つめのデメリットは、社会経験がまったくない状況で職業を選択しなくてはならない、ということ。
「学校で勉強すること」と「社会に出て働くこと」は、本質的に異なります。前者は自分のための活動、後者は主に他者のための活動なので、基本的に学校の勉強をそのまま実務で活かすことはできません。
そのため「学校の成績が良いからといって必ず仕事ができるとは限らない」ともよく言われるのですが、最近では高校生のうちから職業を体験できるインターンシップを行っている学校も年々増えつつあります。
文部科学省の「高等学校キャリア教育の手引き」によると、人生に影響を与えたもの・モチベーションを上げられたもの・印象に残っているものの3項目全てにおいて「インターンシップ」と回答した高校生が最多と言う結果に。
大学生のインターンは14~60日程度が主流ですが、高校生の場合は3~5日程度が一般的となります。あくまで短期間ではありますが、高校生のうちに「実際の企業で働く」という体験をするだけで今とは比較にならないほど視野が広がるはず。
またリクナビ2022によると2020年11月18日現在、全国76社の企業が高校生のインターンを募集しているので、ぜひ機会があれば就活前に一度参加してみてはいかがでしょうか。
そして2つめのデメリットは、高卒者が大手企業へ応募する場合、大卒者に比べて書類選考で不利になりがちであること。
こうした傾向は大手企業の総合職ほど強くなるので、求人票に学歴条件の詳細がなくても書類選考で不採用となる場合も。とはいえ企業によっては高卒者でも決して可能性はゼロではないので、あくまで大卒者よりは難関であるというだけです。
また応募条件に「大卒以上」と書かれている求人にはエントリーできませんが、今年2月の日経ビジネスコラムでも”高卒人材は「金の卵」” とも呼ばれていたように、学歴不問で採用する企業が年々増え続けていることも確かな事実です。
そのため高卒者を積極採用している業界を選び、その中でご自分の働き方やライフスタイルにマッチする企業を選べば、この問題は難なくクリアできるでしょう。
最後の3つめは、高卒者と大卒者を比較したときに、勤める業界や企業によっては初任給や生涯賃金に差が出る可能性もあるということ。
生涯賃金とは、新卒で入社し定年で退職するまでの間に取得する総賃金のことです。まずは、大卒者と高卒者の企業規模別にみた初任給の違いをご覧ください。
大企業 | 中企業 | 小企業 | ||
---|---|---|---|---|
大学卒 | 男性 | 215,900円 | 211,100円 | 206,000円 |
女性 | 209,700円 | 205,200円 | 201,800円 | |
高校卒 | 男性 | 169,100円 | 167,600円 | 171,800円 |
女性 | 166,900円 | 163,600円 | 163,800円 |
こうしてみると確かに大卒者の初任給は高卒者を上回っています。しかしその理由は高卒者よりも大卒者の方が4年間長く学校に通うので、企業側が四大卒を「より高度な専門知識を有する」と判断するためであって、決して高卒者が劣っているからというわけではありません。
これまでの時代であれば、大企業に勤める人とそうでない人との間には、学歴による賃金格差が確かにありました。
特に企業の規模が大きいほど賃金に開きが見られる傾向にありましたが、かつて日本の企業は年功序列型と呼ばれ、個人の能力や実績で評価するのではなく、勤続年数や年齢を考慮して役職が与えられたり昇給する…というシステムが主流でした。
終身雇用制とも呼ばれたこの人事制度も、今ではほぼ崩壊。現在の社会情勢からも企業や組織に所属はしても依存はしない働き方が主流となりつつあります。
また最近は転職も一般的になり、会社員であっても副業が可能となる時代に。これからは大卒の正社員であっても定年まで安定して働けるとは限らないので、今のうちから本や動画でお金について学び、将来的に貯蓄や投資で資産を増やす手立てを考えておくのも賢く生きるひとつの方法です。
一方、高校卒業後に大学へ進学した場合は、どんなメリットがあるのでしょうか?まずは3つの例を挙げながら、主なポイントに絞ってご紹介していきましょう。
1つめのメリットは、長い大学生活のなかで、自分の将来についてじっくりと考える時間があることです。
高校で就活をする場合は、高2の夏休みには自分の将来について漠然とだけでも目的を定めておく必要がありますが、大学に進学した場合は高卒者と比べて4年間も長く自分の進むべき道を模索する時間があるというのも大きなメリットです。
コロナ禍の現在は少々難しいですが、世界各国へ旅行して新しい価値観を発見をしたり、また興味のある企業で長期間インターン生として働くことによって、学校の授業では得られない貴重な時間を体験できるでしょう。
とはいえ、大学に進学しても遊んでばかりでは留年となることも。そのぶん学費も余分にかかってしまうので、「大学生になったら思いっきり遊ぼう」と考えているのなら、時間に融通が効く仕事に就いてお金を稼ぎながら余暇をエンジョイした方が、より自由な人生を謳歌できるかもしれません。
2つめのメリットは、大学に進学すると卒業生が所属する同窓会のネットワークに参加できるということ。
それぞれの大学が独自に発足している「○○会」というOB・OG専用の校友会に加入できるため、就活時の企業訪問においても、先輩方が手厚くサポートしてもらえるというのが何よりも大きなメリットです。
組織の結束力が強い大学によっては、社会人になってからも卒業生たちと定期的につながりを持てるため、思わぬ出会いで仕事のチャンスが広がることも。またビジネスにおける有益な人脈だけでなく、旧友や恩師との交流を持つキッカケも多いため、人によっては交友関係が長続きしやすいのも利点のひとつと言えるでしょう。
そして3つめのメリットは、先ほどもお伝えしたように、大手企業への就職を目指すなら大卒者の方が書類選考で有利になるということ。
「ビックネームの企業に就職したい」という思いから大学への進学を選択する高校生もまだまだ多い傾向にありますが、変化の波が激しい現代社会において「大手企業に入社できたから、定年までずっと安泰」という考えは、もはや過去の話。
今年2020年に入ってからは、国内の大手企業が40代~50代の社員を対象に次々と早期退職者を募集。そして東京商工リサーチが10月30日に発表した集計によると、「上場企業の早期・希望退職者募集」は72社にも上り、2019年の35件を2倍も上回りました。また一刻も早い人件費の削減を迫られている一部の企業では、20代や30代も対象に含まれていることも明らかに。
今日も感染の拡大が続く新型コロナウイルスをきっかけに、いま世界中では働き方だけでなく日々の生活や生き方自体の見直しが行われつつありますが、先の読めない社会情勢のなかで地に足のついた就活をするには、これまでの常識や先入観にとらわれたままだと望む結果が叶えられない可能性も出てくるでしょう。
2009年をピークに人口減少時代に突入し、産業のグローバル化やAIによる自動化によって学歴社会が終わりになりつつあるいま、今後はあなたが好きな分野で得意なスキルを積極的に高めて、自分の価値を自分で証明できるようになることが重要と言えるのかもしれません。
続いては、大学に進学した場合のデメリットを3つほど見てみましょう。
1つめのデメリットは、大学では専門的な知識を学べますが、お金の稼ぎ方を学ぶことはできないということ。
本来大学とは、ある学問を追求しその探究を深める「研究と教育」の場。極めたい学問や研究がある方にとっては最高の場所ですが、それが目的にない方であれば、義務教育の一貫ではないので基本的には行く必要がありません。
また近年大学は、大手企業への就職や起業するための予備校のような位置付けになりつつありますが、高校の時点ですでにやりたいことや将来の目的が決まっている方の中には、あえて大学には行かずに社会に飛び込み、実体験を通じてお金の稼ぎ方を学ぶ人も大勢います。
高卒で就職するにせよ大学へ進学するにせよ、進路を選択するうえで最も大切なのは「これから自分はどう生きていきたいのか?」という方向性を明確にすること。そうすれば働く目的や学ぶ目的がハッキリと見えてくるので、それにしたがって行動すれば必ず納得のいく選択ができるはずですよ。
2つめのデメリットは、奨学金で大学に通う場合は、将来の返済プランも考える必要があるということ。
大学の学費は非常に高額。2020年3月に公表された日本政策金融公庫の調べによると、国公私立別の大学の学費は以下のようになりました。
国公立大学 | 私立大学文系 | 私立大学理系 | |
---|---|---|---|
入学費用 | 71.4万円 | 86.6万円 | 84.5万円 |
1年間の在学費用 | 107.0万円 | 157.6万円 | 184.3万円 |
卒業までに必要な入在学費用 | 499.4万円 | 717.0万円 | 821.7万円 |
出典:教育費負担の実態調査結果(2020年03月11日発表)
また、令和元年度の授業料を除いた大学の入学費用の平均額は82.8万円。1年間の在学費用は平均151万円という結果からも、いかに進学にはお金がかかるかがわかるはずです。
これらの学費を「奨学金」という形で国からお金を借りて通うとなると、晴れて希望の企業に内定をもらって入社したあとも、何十年にも渡って返済しつづけなくてはなりません。
また昨今の社会情勢により「経済的な理由で、大学や専門学校への進学をあきらめないで欲しい」という思いから、2020年4月、高等教育の無償化がスタート。
原則として授業料の返還が不要な給付型奨学金と、授業料と入学金が免除または減額される授業料等減免という新しい修学支援制度を利用すれば、国から学費を支援してもらうことが可能です。
対象者となるための条件や支援額の目安について詳しく知りたい方は、以下の公式ホームページで確認してみましょう。
3つめのデメリットは、大学や大学院で学んだ専門知識をフルに活かせる職業が日本にはそれほど多くないということです。
たとえばIT先進国であるアメリカでは、Google、Apple、Facebook、Amazonといった、GAFA(ガファ)と呼ばれる世界中を席巻する大規模なIT企業がたくさん存在するほか、NASAをはじめとする宇宙開発やスタートアップ企業による宇宙ビジネスも盛んに行われています。
こうした事業は、大学はもちろん、大学院でしか学べない高度な理系の知識がなければ務まらないため、自ずと学歴が必要になります。しかし製造業を中心とする「ものづくり文化」とともに発展を遂げてきた日本は、そもそもの産業構造が異なるので、高い学歴が必須である仕事というのが、じつのところそれほど多くありません。
したがって高い学費を払って大学や大学院まで進学して卒業しても、「IT後進国」とも呼ばれている日本においては、大学の学費に投じた額と同じだけの収入を就職後に回収できるとは限らないのが現実です。
では高校卒業後に就職も進学もせず、いわゆる「フリーター」になった場合は、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
まず最初に挙げられるメリットと言えば、アルバイトを複数掛け持つことで高収入が期待できるということ。
フリーターとは「正社員以外の働き方で生計を立てる人」の総称で、一般的にパートやアルバイトとして働く人たちを指しますが、いくつもの仕事を兼任することで好きな仕事を同時に楽しめるのもフリーターならではの特権です。
とはいえ、バイト先の都合によりシフトが減らされてしまう場合もあるため、想定していた額の収入が得られない月もありますが、好きなタイミングで休みを取得しながら自分のペースで働けるというのは、シフト制で働くフリーターならではの強みと言えるでしょう。
最近では、正社員にならずに敢えてフリーターとして働く人も増えているのだそう。その理由や20代フリーターの割合についてくわしく知りたい方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみましょう。
高校卒業後にフリーターとして働く場合の最も大きなデメリットは、いざ正社員になろうと思っても就活で不利になる場合があるということ。
就職活動において、一番有利なのは新卒です。また一般的な採用市場において、フリーターから正社員として就職しやすいのは29歳までと言われていることから、特に未経験業界に就職する場合は、年齢が上がるにつれて内定率がぐんと下がる傾向に。
もし将来的に正社員として就職することを少しでも考えているのなら、幅広い選択肢の中から自由に仕事を選べる20代半ばまでに就活を始めておくと、数年経ったあとで後悔するような事態は避けられるでしょう。
もし「高校を出たら働こう」と決めた場合、「いったいどんな業界にどれぐらいの求人があるのだろうか?」と気になりますよね。
こちらは、高校新卒者のハローワーク求人に係る産業別求人状況ランキングです。
産業分類 | 人数 | |
---|---|---|
1位 | 製造業 | 138,258件 |
2位 | 建設業 | 66,231件 |
3位 | 卸売業・小売業 | 56,287件 |
4位 | 医療・福祉 | 45,397件 |
5位 | 運輸業・郵便業 | 32,356件 |
出典:令和元年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ( 第4・5表)
高校新卒生を対象にした求人の中で、最も求人数が多い業種は「製造業」の13万8258件。
そして建設業と卸売業・小売業と続きますが、今高卒者向けの求人が増えていると注目されているIT業界は、実際にどれぐらいの求人数があるのでしょうか?
日本最大級のエージェントサービス・doda(デューダ)に掲載されている求人数を見てみると、2020年3月27日の時点でIT・通信の転職・求人数は、全国で12,874件。
そのなかで学歴不問で働ける求人数は7,168件、うち5,166件が関東の企業という結果からも、約半数以上の企業が高卒者を積極的に採用していることがわかりますね。
前述のとおり、高卒者が採用されやすい業界と言えばダントツでIT業界ですが、ほかにも建設業界・サービス業界・介護業界・運送業界・公社や官庁業界も人気です。
とは言うものの「いくら求人数が多くたって、やりたい仕事に就けなければ毎日楽しく働けないのでは?」と思う方もいるかもしれませんね。では現役高校生がなりたい憧れの職業とは、いったい何でしょうか?
▶ 参考:
• コーダー/マークアップエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• オープン系SE・プログラマフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• スマホアプリエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
ソニー生命保険株式会社が、全国の中学生・高校生に対し「中高生が思い描く将来についての意識調査」をリサーチした集計結果によると、高校生がなりたい職業ランキングのTOP10は以下のような結果となりました。
男子高校生 | % | |
---|---|---|
1位 | ITエンジニア・プログラマー | 20.8 |
2位 | 社長などの会社経営者・起業家 | 16.8 |
3位 | YouTuberなどの動画投稿者 | 12.8 |
4位 | ゲームクリエイター | 12.3 |
5位 | ものづくりエンジニア (自動車の設計や開発など) |
11.3 |
6位 | 公務員 | 10.3 |
7位 | プロeスポーツプレーヤー | 9.3 |
8位 | 教師・教員 | 7.3 |
9位 | 会社員 | 6.8 |
学者・研究者 |
女子高校生 | % | |
---|---|---|
1位 | 公務員 | 15.0 |
2位 | 看護師 | 11.0 |
3位 | 歌手・俳優・声優などの芸能人 | 8.8 |
4位 | カウンセラーや臨床心理士 | 8.5 |
5位 | 会社員 | 8.0 |
6位 | 教師・教員 | 7.8 |
保育士・幼稚園教諭 | ||
8位 | 絵を描く職業 (漫画家・イラストレーター・アニメーター) |
7.3 |
9位 | 文章を書く職業(作家・ライター) | 6.8 |
ショップ店員 |
・対象者:1000名(中学生200名、高校生800名)
・調査期間:2019年6月25日~7月2日の8日間
・調査方法:インターネット
出典:中高生が思い描く将来についての意識調査2019|PR TIMES
男子高生がなりたい職業の第1位は、ITエンジニア・プログラマー。そして女子高生がなりたい職業の第1位は、公務員という結果に。
2017年の同調査でも男女ともに第一位は同じでしたが、男子の調査おいて前回は圏外だった「社長などの会社経営者・起業家」が2位に浮上してきたことから、現在の高校生男子は起業して会社のトップになりたいと考えている方が年々増えてきていると言えるでしょう。
とはいえ高校を卒業してすぐに起業することは、実現が極めて困難であることも確か。それにまったくパソコンの知識がない学生の方であれば、「そもそもどうやってプログラマーやエンジニアを目指せばいいのだろう?」と考えてしまいますよね。
こんな時は、プログラミングのスキルを無料でレクチャーしながら就活をサポートしてくれるIT業界の就職専門家に相談してみましょう。
学歴不問で働けるプログラマーやエンジニアは、スキル次第では将来的にフリーランスとしても活躍できるので、もしかしたら起業する目標も同時に叶うかもしれません。
そんな夢を叶えた方の一人が、株式会社プロフィットメイカーズの代表・坂口氏。高校卒業後にフリーター経験を経て会社を設立し、現在は複数社の取締役や顧問へ就任。最近では国内唯一のCTO/VPoE(技術責任者/マネジメント責任者)養成講座「OCTOPASS」でも講師を務めています。
坂口氏がいま叶えたい夢とは「日本独自のスタートアップのエコシステムを作ること」。これからプログラミングを学んで将来的に起業を目指している方にはきっと以下の記事も役立つので、ぜひ参考にしてみてください。
▸参考記事:日本のスタートアップの環境を是正したいーーエンジニア経験を生かし、複数企業を支援する理由とは?
高卒女子におすすめの職業については、こちらの記事もチェックしてみましょう。
このように現在は高卒者向けの求人も多く、就職成功率も高め。そんな理由から近年は専門高校も人気で、高校卒業後には専門分野の知識を活かして就職する人も多いのだそう。
ここからは「高校を出たら就職したい」と思っている方に向けて、高卒者が就職するための基本的な就活方法を4つご紹介していきます。
まず1つめは、高校の求人票を通じて希望の会社に応募するという方法です。
これは高卒者の就活において最も一般的な「一人一社制」と呼ばれる制度で、「高校の推薦でエントリーできる企業の数は一人あたり1社まで」というルールが設けられています。
このような就活方法を「学校斡旋(あっせん)」と呼びますが、応募者数が多い場合は、成績の良い生徒から順に校内選考となる場合もあり、大学生のように一回で何社にも応募することはできません。
とは言うものの、学校が紹介してくれる企業は既に先輩が働いている場合も多く、温和な優良企業が多いとも言われているので、そのぶん安心して働けるというメリットも。
ただし就活日程が決まっているので、希望の就職を叶えるためには計画的に行動する必要があります。高卒者が後悔しない就活スケジュールについては、以下の記事を参考にしてくださいね。
2つめは、親戚や知り合いの方に就職先を紹介してもらう、いわゆる「縁故就職」という方法です。
この場合、自ら就職先を探す必要がないというメリットはありますが、もし入社後に合わなかった場合、自分の意思だけでは安易に退職できないので注意が必要です。
それにプライベートな場では叔父や叔母に当たるような親族であっても、いざ仕事となると職場の上司や自分が勤める会社の社長となるので、普段通りの関係性のままというわけにはいきません。
また芸能人の二世タレントさんの多くがそうであるように、残念ながら世の中には親族の入社に対して、時に風当りの強い心無い対応をする社員が一定数いることも考えられます。
そのためどうしても内密に入社できない場合は、人一倍仕事を頑張って「コネ入社」と言わせないだけの活躍をし、謂(いわ)れのない評価を一気に払拭しましょう。
3つめは、就職エージェントに相談して無料で就職をサポートしてもらうという方法です。
就職エージェントとは、就職専門のキャリアコンサルタントが求職者と企業の架け橋となって、未経験からの就職を一からサポートしてくれる無料の就活支援サービスのこと。
「就職活動を効率よく進めたい」
「希望する業界の企業に確実に就職したい」
こんなふうに考える高校生や大学生、またフリーターを含む第0新卒者たちの間で、「高いモチベーションを保って能力を最大限に発揮できる」と話題の就活方法のひとつです。
そんな流れを受けて最近ではさまざまなサービスを提供する企業が増えつつありますが、中でもIT業界への就職を目指しながら完全無料でプログラミングが学べる就職エージェント「プログラマカレッジ」が、10代~20代の男女に大人気。
ITエンジニア専門の就職支援企業が主催しているスクールだけあり、正社員の就職実績が98.3%と高いことも注目すべきポイントです。パソコンの基本操作を学べるだけでなく、面接対策やマナー研修も充実しているので、未経験者のみなさんでもきっと安心して通学できるはず。
現在高校生3年生であれば、高校在学中にエントリーすることも可能。高3の4月から入校できるので、既存の就活スタイルにとらわれることなく自分のペースに合わせて就職の準備が進められそうですね。
さいごの4つめは、自分が目指す業界の中から「高卒可・学歴不問」の求人票をネットで探すという方法です。
こちらでもご紹介したとおり、近年は学歴不問の求人も続々と増えています。
ネット上には世界中のあらゆる企業の求人情報が掲載されているので、思わぬようなお宝求人が見つかる可能性もあるでしょう。
ですが高卒で就職する場合、あなたの年齢は未成年。もし就職後に何らかのトラブルがあった場合、会社を相手に一人で解決策を講じることは非常に困難ですよね。
そんな場合であっても学校を通じて「一人一社制」で就職していれば、何かあった際にハローワークでしっかりとサポートを受けられることから、ほとんどの学生がで従来の方法に従って就職しているようです。
2019年12月、中国武漢で発生が確認された新型コロナウイルスは、本日現在も世界各国で感染が広まり続けています。
それに伴って国内の企業でも、在宅で働く「リモートワーク」や通勤ラッシュを避ける「時差出勤」を導入。大学生向けの就活シーンにおいても、リクナビやマイナビの合同企業説明会が延期となり、多くの企業が相次いでインターンシップを中止しました。
2020年11月現在も、感染拡大防止対策が引き続き行われていることから、就活生が企業と接触する機会は如実に減っています。こうした中、各企業はWeb説明会やWeb面接に切り替え、採用活動を継続していますが、この状況がいつ収束するのかは誰しも予想が付きません。
またマイナビ学生就職モニター調査によると、2020年卒業生の面接経験者のうちWeb面接経験者の割合は20.2%とのこと。
このように実は昨年の時点ですでにWEB面接を導入している企業も多く、2019年では11.5%であったのに対して1年の間に約2倍にも増えている実績もあるのだそう。
また海外ではデジタル就活が広く普及していることからも、今後コロナが終息したあとの日本でも「インターネットによる採用活動がますます増える」と予想されています。
そしてWeb面談の場合、対面に比べると細かな表情が伝わりにくいため「会話の内容が重要視されやすい」とも言われています。とは言っても、面接時のマナーは以下のように対面面談とほぼ同じ。
そしてWeb面談で好印象を与えるコツは、リアルよりも少しだけオーバーに表情を作ること。「少し大げさかな」と思うぐらい明るい表情を意識してみると丁度よく写るので、事前にカメラを回して練習してみると良いでしょう。
もしWeb面談時にSkypeやGoogle Meetといった無料通話アプリを使う場合は、指し障りのないプロフィール画像に変更し、面談中は音が鳴るものを近くに置かないようご注意くださいね。
ここまで高校生向けの就活方法をご紹介してきましたが、現在フリーターの方を含めた第0新卒者が就活を行う場合も、今後は当面Web面接が主流となりそうです。
では実際にどのような流れで就職活動を行うのかというと、一般的に以下の1.~7.の方法で応募から選考までが行われます。
Web面接は6.の時点でを行いますが、一次面接通過したあとに二次面接がある場合は、感染症への万全の対策を努めたうえで対面面接となる場合もあるようです。
そのとき必ず聞かれる質問については、以下の記事にまとめてあるのでぜひご参考に。
また手元にスマホさえあれば、履歴書や証明写真も簡単に作成可能です。できるだけ外出を控えて効率よく就活するためのお役立ちアプリは、以下の5つ。
◆ 履歴書
URL:yagish(ヤギッシュ)
ダウンロード:App Store / Google Play
◆ 証明写真
ダウンロード:App Store / Google Play
ダウンロード:App Store
ダウンロード:App Store
どのアプリも無料で使えて、コンビニプリンタでの印刷にも対応。レビューでも”とっても便利” “使いやすい” と高評価なのでぜひ試してみてください。
今回は高卒で就職した場合と大学に進学した場合のメリット&デメリットについて詳しくご紹介してきましたが、いかがでしたか?
工業高校の中には、お給料をもらいながら学園生活を送れる「学園生」という制度を実施している学校も。
それに大学は時間とお金さえあればいくつになっても入学できますし、通信制の大学であれば日中働きながらでも通うことが可能です。もし経済的な理由で進学をあきらめているのなら、給付型奨学金制度を利用する方法もあるので、進路の選択肢は決して一つではないということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ここまでお伝えした内容を振り返ってみると、現役高校生であってもフリーターの方であっても、高卒から正社員を目指すなら「手に職」を付けて働ける専門職を目指すことがベストな選択であることには間違いありません。
それでもまだもしあなたが、「自分にどんな仕事が向いているかわからない」「何もやりたいことが見つからない」と悩んでいたら、私たちと一緒にプログラマーを目指してみませんか?
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実際に通って希望の就職を叶えた卒業生のインタビューでは、
独自の動画教材がありましたので、わからないことがあった時はそれを繰り返しみることができ、その都度理解を深めることができたので、効率的に勉強することができました。
▸卒業生の声:サクライさん(男性)/卒業生インタビュー|プログラマカレッジ
プログラマカレッジを選んだ理由は、無料で通える点とスケジュールを自身で決められる夜間コースが用意されていた点です。
▸卒業生の声:山崎さん(女性)/卒業生インタビュー|プログラマカレッジ
就職活動自体人生で初めての経験でしたので、担当のキャリアアドバイザーが手厚いサポートをしてくれました。面接時、どう答えるべきか悩んだ時はLINEで連絡しました。すると、すぐに返信をくれて、「僕だったら、こう答える」という風にヒントになるアドバイスをくれました。
▸卒業生の声:渡邉さん(女性)/卒業生インタビュー|プログラマカレッジ
という喜びの声が、多数寄せられています。
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