大卒フリーターとは、大学を卒業した後、アルバイトやパートタイムの仕事で生計を立てている人々を指します。近年、さまざまな理由からフリーターとして働く大卒者や大学院卒者が増えています。にもかかわらず、ネット上では「クズ」「やばい」「詰み」などと揶揄する声もありますが、それは事実ではありません。今回は、大卒フリーターが決して「クズ」でも「詰み」でもない理由や、自分の軸を持って生きることの重要性について解説します。
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最終更新日:2024年10月10日
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5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)のなんJ実況や、X(旧Twitter)、Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトを見ると、このような気持ちで日々過ごしている方が以前から多数いるようです。しかし、敢えて結論から言うならば、たとえ大学を出てフリーターになったとしても「人生が詰んでしまう」などとということは決してありません。
参考:2023年は前年比2万人増加で134万人…フリーターの推移と現状(2024年公開版)|Yahoo!ニュース
さらに、神戸新聞によると、大学を中途退学する学生は10年前に比べて倍以上に増加しており、10代のフリーターも増加しています。そのため、大卒でフリーターになることは今やそれほど珍しいことではなくなりつつあります。
今回は、今の仕事を辞めたいけれど世間の目が怖くて辞職できない大卒者や、大学卒業後にさまざまな理由でフリーターとして働く方々に向けて、現在の生き方を変化させるための方法を解説します。
コロナ禍以降の不安定な社会情勢の中、将来について悩む高校生や、就活がうまくいかずに悩んでいる大学生の方、また無職になるのが怖くて毎日我慢しながら働いている社会人の方も、ぜひこの記事を参考にして「自分軸」に沿った新しい生き方を見つけてみましょう。
会社員として働くと、一日のうちおよそ8時間を仕事に費やします。そんな理由から、働く人たちが世界共通で欲しがっているものと言えば「時間」ですが、24時間を自分が好きなように使えるというのは、この上ない贅沢です。
そんなメリットを有効活用して新たなスキルを習得したり、社会に貢献できるような価値がある仕事を生み出すための勉強に「時間」を投資すれば、自分の市場価値をさらに高めるチャンスも増えるでしょう。
フリーターとは、「正社員以外の働き方で生計を立てる人」のこと。
よってパートやアルバイトとして働く人たちのことを一般的に「フリーター」と呼んでいますが、好きなタイミングで休みを取得しながら自分のペースで働けるというのは、シフト制で働くフリーターならではの強みです。
自分自身の裁量権で日々の仕事量を決められるというのは、正社員には決してないメリットと言えるでしょう。
「新卒で入社したけど、会社が合わなくてもう辞めたい」と思いつつ、毎日イヤイヤ通勤している人は意外と多いものです。
しかし正社員の場合は、上司に報告して了承を得て退職届を出して…といくつかのプロセスを踏む必要があるので、すぐに会社を辞めるわけにはいきません。
一方、フリーターの場合は比較的簡単にバイト先を辞められるので、毎日我慢して働かなくて済むというのも大きなメリットです。
いくつもの仕事を掛け持ちしながら好きな仕事を同時に楽しめるのも、フリーターならではの特権です。正社員でも副業することは可能ですが、本業は会社の業務です。
一方、フリーターであれば複数の好きな仕事をどれも本職にできるため、「つまらない会社の仕事を早く終わらせて、副業に専念したい」と思うことなく、常にストレスフリーで働くことが可能です。
複数の仕事を同時に掛け持てるだけでなく、自由なシフトで働けるフリーターは、趣味の時間を好きなだけ満喫できるというのも忘れてはならないメリットです。
会社員であれば平日の昼間に趣味の時間を楽しむことは少々難しいですが、夕方からのシフトも選べるバイト先に勤めれば、仕事も趣味もバランス良く楽しめます。またSNSやYouTubeを通じて趣味のネタを発信すれば、思わぬ収入のチャンスが舞い込むかもしれません。
シフト制で働くフリーターは、その月に働いた時間によって給料の金額が決まります。したがって、毎月決まった額の給料を必ずもらえる正社員と違い、月収が安定しません。また正社員の場合、年2回月給2ヶ月分のボーナスを支給してくれる会社もあります。
だからこそ高額の買い物や貯蓄の予定も立てやすくなりますが、フリーターが正社員と同じ職場で同じ仕事を同時間こなしても、元々の契約条件が異なるため、賞与がもらえることはまずありません。
また、フリーターの場合、どんなにやむを得ない事情があったとしても、仕事を休んだ分だけその月の収入が減ってしまいます。それどころか、バイト先の経営状況が悪化すれば決まっていたシフトも削られてしまう場合もあるので、当てにしていた額がもらえない月もあるでしょう。
そのため、少しの体調不良であれば無理してでも出勤する方も中にはいますが、コロナ禍以降も同様の行動は避けるべきです。現在もインフルエンザを始めとしたウィルス性の風邪の流行は引き続き懸念されていますし、体調が万全でない状態で出勤すると、あなたの体に負担がかかるだけでなく、周りにも迷惑がかかる可能性があるので、体調が整うまではしっかりと休むことが重要です。
「ビジネス英会話を身につけて海外のIT企業で働きたい」「CCNAを取得してネットワークエンジニアになりたい」など、就きたい仕事に必要なスキルを学ぶためにフリーターを選ぶ場合は別として、明確な目標を持たないフリーターに対して偏見を持つ人がまだ一定数いるのも事実です。
また、20代のうちはまだ良いとしても、年齢が上がるにつれてその傾向は強まります。このようにフリーターに対する社会的な偏見は依然として存在しているため、特に30代以降もフリーターを続ける場合、周囲からの視線が気になる状況も想定しておいたほうが良いかもしれません。
就活で一番有利となるのは、やはり新卒です。一般的な採用市場において、フリーターから正社員として就職しやすいのは30歳前後までと言われており、年齢が上がるにつれて、業界未経験者の内定率は低下する傾向があります。
もし今後正社員として就職することを少しでも考えているのなら、幅広い選択肢の中から自由に仕事を選べる20代のうちに就活しておくのがベストと言えるでしょう。
20歳になると加入必須の国民年金は、就職すると同時に厚生年金に追加で加入します。厚生年金は毎月の給与に応じた額を国民年金に上乗せして支払うので、給料から差し引かれる額も大きくなりますが、その分、老後に受け取る年金の額が増えます。
したがって、正社員として働く期間が長ければ長いほど、老後の収入が安定するのもフリーターにはないメリットです。具体的な生涯賃金の違いについては、以下の記事も参考にしてみましょう
独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、大学卒業後にフリーターとなった人たちの理由には、主に次の5つが挙げられます。
✔ 何も考えずに大学生活を過ごし、就活せずに卒業した
✔ 就職活動を行ったが、卒業までに内定をもらえなかった
✔ 卒業後に一度就職したが、すぐに退職をしてしまった
✔ 海外留学や資格取得の勉強をするために就職しなかった
✔ 就きたい仕事の入り口がアルバイトに限定されていた
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化「第4回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
「何も考えることなく4年間の大学時代を過ごし、就職活動自体をせずに卒業してしまった」という人も中にはいるようですが、最も多かったのは「就きたい仕事の入り口がアルバイトに限定されていた」という人たちでした。
▶ 図1:学歴別にみた若年層フリーターの割合
正社員 | 正社員以外 | |
---|---|---|
大学卒 | 87.3% | 12.7% |
大学院修了 | 81.0% | 19.0% |
2024年に行われた厚生労働省の調査によると、大卒でフリーターになった人の割合は全体の12.7%。また大学院を出たあとにフリーターとして働いている人は全体の19.0%という結果でした。
また独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査結果を元に割り出した学歴・男女別にみた正社員・自営・フリーターの割合を見ると、現在正社員として働いている人の内、大卒でフリーターを経験した人の割合は、男性で31.2%・女性で46.4%にも及んでいることから、大卒でフリーターになることはそれほど珍しくないことが分かるでしょう。
男女別にみた大卒フリーターの割合は、以下の記事でさらにくわしく紹介しています。フリーターのキャラクターを4タイプに分け、それぞれのウィークポイントをカバーするための就活方法についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
2024年6月、マイナビが発表した「フリーターの意識・就労実態調査(2024年)」によると、フリーターの方がアルバイトをする目的のTOP3は、以下の結果となりました。
▶ 図2:フリーターのアルバイトの目的
出典:フリーターの意識・就労実態調査(2024年)|マイナビ
1位が自分の生活費のため(72.3%)、2位が貯金をするため(45.8%)、3位が趣味のため(34.8%)で、このように金銭的な理由が上位を占めています。また現在アルバイト就業中のフリーターの8割は経済的にゆとりがないと感じており、生活のためにアルバイトをしている人が多い現状が明らかになりました。
▶ 図3-1:やってみたいアルバイトの職種
出典:フリーターの意識・就労実態調査(2024年)|マイナビ
1位は「オフィスワーク・事務」でしたが、この職種を希望している人の内、最も多くを占めていたのは独立希望者・正社員希望者でした。
そして、学び直し(リスキリング)の必要性を感じている人の割合は58.1%と約6割にもおよび、その理由は「収入を増やしたいため」が55.0%と最多の結果でしたが、学び直しで身につけたいスキルの上位は以下の結果となりました。
▶ 図3-2:学びなおし(リスキリング)で身に付けたいスキル
出典:フリーターの意識・就労実態調査(2024年)|マイナビ
全体でみると、「語学力」が50.0%と最も高く、次いで「プログラミングスキル」が26.6%となりましたが、属性別では、独立希望で「デザインスキル」「ビジネス課題を設定・解決するスキル」が全体より10ポイント以上高い結果となりました。
原因は「負担する費用が壁になっている」とのことですが、無料でプログラミングを学んで正社員として就職したい方には、「プログラマカレッジ」がおすすめです。
こちらの記事には、未経験からプログラミングを学んでIT業界への就職に成功した卒業生の声が掲載されていますので、ぜひご覧ください。
また、同世代のフリーターの実態については、こちらの記事もご参照ください。
このような背景から、多くのフリーターが経済的な理由や将来の安定を求めて現在の働き方を選んでいることがわかります。しかし、例えばプログラミングやデザインなどのスキルを学びながら働く人もいるように、特定のスキルを磨くための時間を確保したい人や、自己投資を行いたい人が敢えてフリーターという働き方を選ぶケースも多く見られます。
こちらは「フリーターの継続期間と正社員になれた割合」を男女別に示したグラフです。
▶ 図4-1:フリーターの継続期間と正社員になれた割合
出典:第5回 若者のワークスタイル調査|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
上のグラフが表すとおり、フリーターの期間が3年以上になると、正社員になれる確率が大幅にダウンします。特に女性の場合、4年以上フリーターを続けると就職できる割合が20%台まで下降しています。
▶ 図4-2:フリーターから正社員への試み率
出典:第5回 若者のワークスタイル調査|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
特に、フリーターから正社員になることを選ばない男性が5年間で9.1%も増えており、この結果からも理由があってフリーターとして働くことを継続している人が一定数を占めていることが推測されています。
またこの調査によって、社会が正社員中心社会から変化してきていることが示唆されることが分かったとのこと。そして、学歴が高いほうが正社員への離脱に成功しやすいという結果からも、フリーターから正社員を目指したい方は、大学を卒業してから3年以内に就職するのがベストな選択であると言えるでしょう。
こちらは、厚生労働省による調査結果ですが、「これまでフリーターであった求職者をどのように評価するか?」と企業側に質問したところ、以下のような回答結果が得られました。
▶ 図5:年齢層、フリーターの評価別事業所割合
就活者の対象年齢は15歳〜34歳とのことですが、上図のとおり、68.1%の企業が「フリーターであることは評価にほとんど影響しない」と回答しており、プラスに評価する企業は少ないものの、マイナスに評価する企業は全体の10%程度とごくわずかです。
さらに、「30歳を過ぎたらフリーターから正社員へ就職することは難しくなる」とさえ言われている35歳〜44歳の就活者であっても、半数以上の企業が評価に影響しないと回答しています。このことから、面接でフリーターであることを正直に話しても問題ないことがお分かりいただけるでしょう。
とはいえ、一旦フリーターになってしまうと「正社員になるのはもう無理なのではないだろうか?」と考えてしまう人もいるようです。そのような方々には、以下の記事が役立つはずですので、ぜひ参考にしてください。
それは、大学卒業までにかかる「学費」に理由がありました。
日本政策金融公庫の調査によると、高校入学から大学卒業までにかかる教育費は一人あたり約942.5万円とされています。
出典:令和3年度「教育費負担の実態調査結果」|日本政策金融公庫
これは、大学入学までに投資したあらゆる教育費や諸経費を含んだ金額ですが、下の表をみると、令和5年度の私立大学(学部)における授業料は95万9,205円。また、初年度学生納付金等(授業料、入学料、施設設備費、実験実習料等の総計)については、147万7,339 円でした。
▶ 図6:私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金
出典:私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について|文部科学省
入学料が必要なのは初年度のみになるので、この調査から算出すると私立大学に4年間通った場合の学費は合計で518万6,942円。ということは、大学入学から卒業までにかかる学費の総計は500万円以上にも及ぶことになりますが、このお金は保護者が出資してくれるか、もしくは奨学金を借りて捻出するかのどちらかがほとんどでしょう。
そのため、「これだけ高い学費を払って大学を出ていながら、なぜ新卒で就職しないのか?」「それどころか大卒にもかかわらず、なぜ定職に就かないのか?」と考える一部の人たちが、ネット上で「大卒フリーターはクズ」などという心ない言葉で批判している場合があるようです。
ではもし仮に奨学金を借りて大学に行き、将来正社員以外の働き方を選んだとしたら、フリーターの給料でも毎月返済することは可能なのでしょうか?
下の表は、成績が優秀な学生のみに適用される無利子の奨学金(第一種奨学金)で大学に進学した場合の返済シミュレーションです。
▶ 図7:奨学金の返済シュミレーション
進学する大学 | 通学パターン | 毎月の貸与額 | 毎月の返済額 | 返済年数 |
---|---|---|---|---|
国公立 | 自宅からの通学者 | 45,000円 | 12,857円 | 14年 |
自宅外の通学者 | 51,000円 | 13,600円 | 15年 | |
私立 | 自宅からの通学者 | 54,000円 | 14,400円 | 15年 |
自宅外の通学者 | 64,000円 | 14,222円 | 18年 |
国公立か私立か、また自宅から通学するか自宅外から通学するかによって、国から毎月借りられる金額が変わりますが、どの場合でも大学を卒業してから約15年間、毎月13,000円~14,000円を支払い続けることになります。
高校を卒業してすぐに進学した場合、22歳で大学を卒業します。すると、それから約15年間、37歳~40歳まで奨学金の返済が続く計算になりますが、途中で転職や休職することも考えた場合、毎月コンスタントに上記の額を支払うことはできそうでしょうか?
ちなみに、大卒新入社員の平均年収は約200万円です。さらに利子が付くタイプの第二種奨学金を借りている場合は、上記の金額より毎月の返済額が増えますし、一人暮らしをするなら家賃や水道光熱費も発生します。そのうえで「16万円弱の手取りから、毎月約8%~10%の金額を返済に当てなくてはならない」と考えると、たとえ正社員であっても少々負担が大きいのではないでしょうか。
また、「まわりの友達がみんな大学に行くから」という理由で、親の反対を押し切って奨学金で大学に進学し、無事に新卒で就職できたものの、すぐに会社を辞めてしまったために学費の返済が不可能になってしまうケースも多数あるようです。
その場合、保証人である親や親戚が返済を肩代わりしなければならず、自ら作った500万円の借金に一家を巻き込む結果となり、最終的には自己破産せざるを得ない状況に追い込まれることもありますが、こうしたケースは決して珍しいことではありません。
奨学金返済の滞納問題は、学生のモラルや個人の倫理観によるものではなく、学費の高騰と家計収入の減少が主な原因です。
参考:令和6年度からの「高等教育の修学支援新制度の中間所得層への拡大に係る対応について(第4区分)」|日本学生支援機構
前述のとおり、特にコロナ禍以降、経済の不安定さやインフレの影響で、お金や仕事に関する不安を抱える人々が増え続け、表の顔だけでは計り知れないほど、さまざまな事情を抱えて生きる人が今日も増加しています。
また、マスク生活のストレスが軽減された一方で、日々報道される国際情勢の緊迫化や物価高騰などの暗いニュースにより、日常生活にストレスを感じやすい人も増え、些細なことでも心がナーバスになりやすい傾向にある人も依然として増え続けています。そのため、たとえどんな理由があったとしても、SNSや匿名掲示板で他人を非難したり、謂れのない誹謗中傷をブログでむやみに綴ることだけは絶対に避けましょう。
このような生き方をしていると、人間の心理は、自分とは違う選択をしている人や「フツウ」と呼ばれる世間的な一般常識に沿った生き方を選ばないマイノリティな人々を見るだけで、日常的に怒りを感じやすくなります。そして、「自分が考える常識や自分が選択している現実、自分が作り出すルールが絶対に正しい」と思うことで、本能的にメンタルのバランスを取ろうとする傾向があります。
そうなると、他人への批判や誹謗中傷が日常のルーティンとなり、それが集団になると同調圧力へと発展し、結果として身の回りの対人関係にも悪影響を及ぼすことにもなりかねません。
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授・山口 真一氏の著書「正義を振りかざす「極端な人」の正体(光文社新書)」によると、ネット炎上に関する実証研究を行った結果、”ネット炎上に参加する(書き込む)傾向が最も高いのは、「男性」「年収が高い」「主任・係長クラス以上」の肩書をもつ人である” ことが判明しました。
これらは統計による結果なので全ての場合がそうであるとは限りませんが、「大卒フリーターはクズ」「大卒ニートは負け組」「無職はダメ人間」といった極端な書き込みをする人たちは、実際にはあらゆる世代に存在するかもしれません。
また、このように抑圧された心理状態のまま働き続けると、無意識のうちにうつや神経症を引き起こす可能性もあります。
そうなってしまった場合、長期間の休職が必要になることもあり、その結果、自分自身を責めるだけでなく、周りの目を恐れるようになり、再就職に踏み出す力を失ってしまうこともあるかもしれません。
2020年には、製薬会社の風邪薬広告が「風邪でも、絶対に休めないあなたへ」から「かぜの時は、お家で休もう!」「大切ですよ、無理しない勇気」に変わりました。この変化に対して、「やっと当たり前のことを言ってくれる風邪薬の広告が出る時代になった」と、当時X(旧Twitter)でも話題になりました。
「努力と根性で競争を勝ち抜く」ことが美徳とされた昭和や平成とは異なり、ウィズコロナで始まった令和では「無理をせず、人と競わず、自分らしく生きる」ことが新たなルールになりつつあります。
一度や二度会社を辞めたくらいで、その後の人生が崩壊することはまずありませんし、会社のためにあなたの命があるわけでもありません。「成功」とは一つの選択の結果に過ぎないのですから、もし「上手くいかないな」と思ったら、別の方法を選び直せば、いつでも何度でもやり直しができるのが人生です。
そろそろ他人の基準と比較しながら生きるのはやめて、あなたらしい自分の軸に沿ったキャリアを選択する良い機会です。
そうすれば他人と自分を比べることがなくなり、人間関係で悩む機会も減って、些細なことで落ち込むことも少なくなるはずです。さらに、自分基準で物事を判断できるようになれば、あなただけの揺るぎない価値観が確立され、どんな時も周りの状況に振り回されることなく、しなやかに生きられるようになるでしょう。
フリーランスとは、企業から独立して仕事を請け負う個人事業主のことです。自分の得意な分野の知識や技術を生かして働く、いわゆる「プロ」のことで、ITエンジニアやプログラマー、Webデザイナーやイラストレーター、フォトグラファーや漫画家、ライターや編集者、コンサルタントや塾講師といった専門的な職種が多いのも特徴です。
一方、ショップや飲食店でアルバイトとして働きながら生計を立てているのがフリーターと呼ばれる働き方ですが、仕事における責任の度合いから見ても、両者の働き方には大きな違いがあります。
では、フリーターからフリーランスに転身するために必須のスキルとは何でしょうか?
それは、自分の得意分野を見つけ、そのスキルを最大限まで極めることです。とはいえ、何か一つのスキルを極めるには少なくとも3年はかかるので、「まずは副業から始めたい」と考えている人も多いことでしょう。
▶ 図8:副業実施率
実際に副業をしている人の割合は、2021年調査の8.0%から2022年調査の8.2%、今回の2023年調査では8.4%と2年連続で増えており、徐々にではあるものの副業が浸透しつつあることがうかがえるとのこと。
また副業を経験することが「本業のスキルアップになった」「新たな体験ができた」「ストレス発散になる」などのメリットを得られたという声も上がっており、収入面以外でもやりがいを感じる人が多いことが分かったとのことで、「人脈の拡大」や「新たなコミュニティの形成」など、働き方や生活を見直す機会として捉える人も多いとの見解を示しています。
時間や場所に拘束されることなく、実力次第でどんどん道を切り開けるのがフリーランスという働き方の魅力です。フリーランスとして働くために必要なスキルを身につける場合や、正社員として就職する前にお試しで働く場合には、希望する職種を副業から始めると、将来の選択肢がさらに広がるでしょう。
働き方改革により大企業が次々と副業を解禁し、また人生100年時代が叫ばれる中、今や一企業の正社員として働くことだけがスタンダードではなくなりました。
生き方や働き方の選択肢は、ほんの少し視野を広げるだけでいくつもの可能性が見えてきますが、もし自分軸に沿って身軽に生きるのなら、人とは違った選択を恐れないメンタルを持つことも大切です。
業界に精通したアドバイザーや経験豊富なプロの講師陣が、就職を徹底的にサポートします。そのため、これまでデスクワークの経験がまったくない方や、IT業界の未経験者の方でも安心して通うことができるでしょう。
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時間に余裕のある今のうちにプログラミングを学んで、同時に資格も取得しておけば、将来フリーランスとして独立しながら生計を立てられる可能性もぐんと高まります。
ぜひこの機会に、どんな社会情勢でも食べていけるだけの専門スキルを身につけて、人生をリスタートさせてみましょう。
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