「アルバイトではなく正社員として働きたいけど、なかなか就職先が決まらないのはもしかして年齢が原因なのだろうか?」と思っている方に向けて、本記事ではフリーターを卒業すべき年齢やフリーターの年齢制限、また現在正社員として働けていない理由のTOP10も解説。全国におけるフリーターの人口や就職率、おすすめの職種、就職活動を有利に進める方法なども解説しますので、ぜひご覧ください。
最終更新日:2023年3月3日
目次
「これまでアルバイトで働いてきたけれど、やっぱりそろそろ就職したほうがいいのだろうか?」
「でも今から正社員を目指してもコロナ禍も影響もあるし、年齢的にも現実的にも厳しいのではないだろうか?」
そんな風に考えながら、毎日不安な気持ちで過ごしている方も多いかもしれませんが、もし正社員として働くなら何歳までにフリーターを卒業して就活を始めればよいのでしょうか?
こちらは、フリーターの継続期間と正社員になれた割合を示したグラフです。
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化|労働政策研究・研修機構(JILPT)
一般的に、フリーターである期間が長くなればなるほど就職が難しくなる傾向にあります。
そして男女別にみると、女性の場合はフリーターである期間が4年を超えると、正社員になれる確率は20%以下に低下。一方で男性は、5年以上フリーターを続けると正社員になれる確率が約30%まで下がってしまいます。
厚生労働省は、各企業に対して「大学卒業後3年以内の人を新卒扱いとするように」との通達を出していますが、同省の調査によると、卒業3年以内の既卒者に内定を出した会社の割合は実際のところ14.2%ほどとのこと。
22歳で大学を卒業して現在フリーターとして働いている場合、今後正社員になることを少しでも考えているのであれば3年以内には就職活動を初めて一旦フリーターを卒業したほうが、将来的に後悔する可能性が低くなります。
したがって、今後正社員として働くことを考えているのであれば、25歳~29歳くらいまでにはフリーターを卒業して、就活を始めたほうがよいでしょう。
とはいえ、正社員になることを考えていない場合であっても、「フリーター」として働くことに対して年齢制限はあるのでしょうか?
厚生労働省は、平成3年「労働経済の分析」でフリーターを次のように定義しています。
• 年齢は15~34歳と限定
• 現在就業している者については勤め先における呼称が「アルバイト」又は「パート」である雇用者で、男性については継続就業年数が1~5年未満の者、女性については未婚で仕事を主にしている者
• 現在無業の者については家事も通学もしておらず「アルバイト・パート」の仕事を希望する者
出典:総務省統計局
このように、現在無職であっても「アルバイトやパートで働きたい」と思っている人は、フリーターとして扱われますが、「年齢は15~34歳」という定めがあることから、もしフリーターに年齢制限を設けるとしたら34歳までが上限である、と言えるでしょう。
FAQ:「第二新卒」とは何歳までのこと?
大学を卒業して就職したものの、数年(約1~3年)で離職し、それから再び転職を志す若手の求職者のこと。年齢としては、25歳前後を指します。
では、正社員とフリーターの数を年代別に比較してみると、どちらの割合が多いのでしょうか?
出典:表6-1 雇用形態、年齢階級別役員を除く雇用者の推移(実数)|労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均結果の概要
こちらは、全国約4万世帯を対象に毎月総務省が集計している「労働力調査」による統計ですが、15歳~34歳の労働者男女のうち、正規の職員・従業員と非正規の職員・従業員の数を比較してみた結果、15歳~24歳の正規社員と非正規社員はほぼ同じ人数であることがわかりました。
しかし25歳~34歳になると、非正規社員が233万人に対して正社員が820万人と、その数の差は587万人にも上ります。
また同統計によると、2022年における就業者の数は平均で6723万人と前年に比べ10万人も増え、2年連続の増加となっているにもかかわらず、35歳~44歳においては25歳~34歳に比べて非正規社員の数が89万人も増えていることがわかります。
さらに、非正規社員として働く全世代(15歳~64歳)の数を男女に比較すると、男性は669万人と前年に比べて16万人の増加、そして女性は1432万人と10万人も増加しているので、新型コロナウィルスの影響も手伝って、正社員以外として働く人が急速に増えていることが見て取れるでしょう。
このように、コロナ禍であっても正社員の数は増える一方でフリーターの数は減少していることがわかりましたが、そんな中「アルバイトから正社員になりたい」と考えている人はどれくらいいるのでしょうか?ディップ総合研究所の調査では、次のような結果が出ています。
出典:正社員で働きたい人が6割!正社員で働けていない理由は?~9,365人意識調査~|ディップ総合研究所
9,365人に対して実施された意識調査では、有期労働契約で就業している人のうち64.1%が正社員として働くことを希望していました。さらに、正社員になりたいと回答した人のうち3,000人に追加のアンケートを行ったところ、不本意雇用が31.2%、隠れ不本意雇用が68.8%となっています。
この結果を見ると、フリーターとして働きながらも「正社員になりたい」と考えている人は非常に多いことがわかります。
一方、フリーターとして働きつつも「正社員になりたいけれどなれない」状況に陥っている方も一定数存在していますが、その原因は一体何なのでしょうか。
出典:正社員で働きたい人が6割!正社員で働けていない理由は?~9,365人意識調査~|ディップ総合研究所
こちらは同じくディップ総合研究所による調査結果ですが、このようにさまざまな声が上がる中、特に若年フリーターが悩む主な理由と原因は以下の4つです。
• 転職活動をしたが、採用されなかった
• 学歴や職歴などに自信がない
• 自分にできる仕事があるかわからない
• 新しい職場になじめるか心配
これらを見ると、自身のポテンシャルや新しい職場に対する不安がネックとなり、積極的に就職活動などを行えていない人が多いことが伺えます。
また正社員として働けていない理由のひとつに「転職活動をしたが採用されなかった」という意見がありましたが、ではフリーターから正社員になった人の就職率はどのくらいなのでしょうか。
2022年における株式会社マイナビの調査によると、既卒者に現在の内定状況を尋ねたところ、「内定を保有している」と回答したのは44.8%。そしてこの結果は、2021年の42.4%から2.4%ほど増加していることがわかりました。
出典:2022年度 マイナビ既卒者の就職活動に関する調査|マイナビキャリアリサーチLab
そして「卒業後の就職活動で大変だと感じたこと」についての調査では、「既卒として就職活動をしている理由を聞かれる」という回答が最も多いという結果に。
次に多いのが「既卒者の募集が少ない」という悩みであることから、新卒でフリーターとして働いたあと就活を始めた場合、面接時の質問に対する受け答えと求人数の量に苦戦している人が多いことが伺えます。
また最近では、「就職せずにフリーターを続けたい人」という人も増えていますが、その主な理由は次の3つです。
出典:『2020年フリーターの意識・就労実態調査』を発表|株式会社マイナビ
マイナビの調査では、現在パート・アルバイトとして働く15歳~44歳の人たちに「フリーターになったきっかけは?」と尋ねたところ、「正社員で働くより楽だから(24.8%)」という回答が第1位となりました。そして第2位は「明確な職業を思い描けなかった(22.1%)」、第3位は「会社を退職・離職したため(16.3%)」という結果に。
25歳以上のフリーターには「正社員で働くより楽だから」と答える人が最も多いことから、正社員にならずにあえてフリーターとして働く人も多いことが見て取れるでしょう。
では、正社員にならずフリーターとして働くことにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。まずフリーターのメリットは以下の通りです。
■ フリーターとして働くメリット
フリーターは正社員と違い拘束時間が短いため、時間を自由に使える点が大きなメリットと言えるでしょう。働く曜日なども決められるので、趣味や複業に取り組むことも可能です。
次に、フリーターとして働くデメリットを見てみましょう。
■ フリーターとして働くデメリット
フリーターの場合は、アルバイトとして働くことになるためボーナスが支給されませんし、収入が安定してしない傾向にあります。また、年齢を重ねるごとに正社員への就職が困難になるケースもあるので、できるだけ若いうちに就職活動を始めたほうがよいでしょう。
株式会社マイナビ「フリーターの意識・就労実態調査(2022年)」によると、1ヶ月あたりのアルバイト収入平均は手取りで約12万円です。
そして国税庁「民間給与統計調査」によると、20~24歳の平均年収は269万円、25歳~29歳の平均年収は358万円、30~34歳は431万円とされています。
これは職種全体で見た場合の金額ですが、中でも20代のうちから平均年収が高いのはIT業界の正社員です。転職サイト「doda」の情報によると、IT/通信業界の平均年収は以下のとおりです。
男性の平均は460万円となっており、IT業界全体の平均年収である433万円を上回っています。女性の平均年収は379万円なので、全体の平均と比べるとやや低めの傾向に。
ただ、年代別の年収を見ると20代で361万円、30代で492万円、40代になると592万円と年齢を重ねるごとに100万円近くアップしていることがわかり、さらに50代以降は722万円と大幅に上がるので、長く働いてキャリアを積むほどに高い年収が期待できる業界だと言えるでしょう。
IT業界の職種と言えばプログラマーやエンジニアが人気ですが、ではフリーターの方が未経験から正社員になりたい場合は、どのような職種だと就職に成功しやすいのでしょうか。特別な資格がなくても挑戦できる職種は、次の通りです。
お客様とコミュニケーションをとることが苦にならない方は、営業職や販売員、飲食店員などがおすすめです。そしてパソコンを使った仕事をしてみたい場合には、事務職やIT職などが向いているでしょう。
職種によって仕事内容やメリット、向いている人、平均給料などが異なるため、自分に合ったものを見つけたい方はそれぞれのリンク先もあわせてご確認ください。
フリーターの一般的な就職活動方法は、主に次の5パターンです。
• アルバイトから正社員に登用してもらう
• 転職サイトで求人を見つけてエントリーする
• ハローワークに相談して仕事を紹介してもらう
• 就職エージェントを利用して無料で就職支援を受ける
• 専門スキルが身につくスクールや職業訓練に通い求人を紹介してもらう
特に未経験からの就職におすすめなのは、「専門技術が身につく就職支援付きスクールに通う」方法です。
特にここ数年のコロナ禍を経て、IT業界を中心にデジタル技術を活用したリモートワークやテレワークなど今までとは異なる「新しい生活様式」が定着しました。
そんなIT業界では慢性的にエンジニアの人材が不足していることから、プログラミングスキルを身に付けて未経験からプログラマーを目指す方が年々増加していますが、プログラミングスクールが就職に強い理由についての詳細は以下の記事を参考にしてください。
今回はフリーターの人口や就職率、正社員として働けていない理由、おすすめの職種などについて紹介しました。
フリーターから正社員に就職するにはさまざまな方法がありますが、就職活動に少しでも不安がある方は就職先を紹介してくれるスクールや、転職エージェントを活用しましょう。
スクールやエージェントのサービスでは、求人の紹介だけではなく職務経歴書の添削や面接対策なども行ってもらえるので、就職に成功する可能性をグッと引き上げることができます。
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