大学を中退してしまうと、この後就職できるのかと不安に感じてしまうこともあるでしょう。しかし、大学中退は決して失敗ではありません。スキルを証明するためには、資格を取得するのがおすすめです。この記事では、大学中退者が取得すべき資格を紹介します。
なお、大学中退後にエンジニアを目指したいと考えている方には、無料のプログラミングスクールプログラマカレッジがおすすめです。
最終更新日:2024年12月11日
目次
大学を中退する理由は、人によってさまざまです。学費の問題や家庭の事情で中退した人もいれば、学業への興味を失ってしまった人や将来の方向性を見直したいと考えた人もいるでしょう。
重要なのは、中退したからといって人生が終わるわけではないということです。むしろ、大学を中退するという決断ができるのは、選択肢を模索する力を持っているといってもよいでしょう。
選択肢を模索する力は、これからのキャリア形成において大きな武器となります。
大学の中退率や中退者のその後については、以下の記事で詳しく紹介していますので、興味がある方はぜひご覧ください。
大学を中退すると、就職活動の際には履歴書に「中退」と記載しなければなりません。これを、ハンデだと感じてしまう人も多いでしょう。
しかし、資格を持っていれば中退のハンデを補いスキルを証明できます。資格を持っていることで客観的なスキルの証明となるため、採用担当者に安心感を与えられるのです。
資格を持っていることで「学歴ではなくスキルで勝負している人だ」という印象を与えられるため、大学を中退した場合には資格を取得しておくことをおすすめします。
大学を中退すると、履歴書に空白期間ができてしまうことも少なくありません。
履歴書の空白期間は、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまうことがあります。しかし、その期間を資格取得のために費やしたことを説明できれば、自己成長のために努力ができる人だと評価され、マイナスの印象を払拭できる可能性があるのです。
空白期間をどのように活用して資格取得の勉強をしたのか、計画や目標の立て方、学習の進め方についても詳しく話せるように準備しておくとさらに良いでしょう。
資格取得に向けた学習を通じて、自分の興味や得意な分野が明確になることもあります。
例えば、弊社が運営しているプログラミングスクール「プログラマカレッジ」で学んだ関口さんのように、ITの資格を取得する過程でプログラミングに興味を持ち、その後プログラマーとしての転職に成功した人もいます。
就職前に適性をチェックする意味でも、資格取得のための学習には意味があるといえるでしょう。
関口さんへのインタビューは以下の記事に掲載していますので、ぜひご覧ください。
大学中退者におすすめの資格一覧
※横スクロールしてご覧下さい。
まずは、比較的取得しやすくすぐに役立つ資格を紹介します。初めて資格取得に挑戦する方は、ここにある資格の中から気になるものを選んで挑戦してみると良いでしょう。
出典:ITパスポート
ITパスポートは、ITの基礎知識を持つことを示す資格です。全ての社会人が持っておくべきITの基礎知識を問うものであるため、IT業界以外の企業を目指す場合にも役立ちます。
幅広い知識が問われるため、試験勉強の中で自分に不足している知識を補える点もメリットです。採用の際、ITパスポートを取得しているかどうかに注目している企業や省庁も多くあります。
■ この資格が役立つ職種と年収の目安
職種 | 年収の目安 |
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事務職 | 343万円 (出典:doda) |
営業職 | 456万円 (出典:doda) |
公務員 | 639万円 (出典:総務省) |
■ 概要
対象者(受験資格) | 社会人とこれから社会人になる学生 |
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合格率 | 約50% |
試験日 | 随時 |
受験会場 | 全国各地の指定会場 |
受験料 | 7,500円(税込) |
資格を取得するための 勉強時間の目安 |
約150時間 |
申し込み方法 | インターネット |
主催団体HP | 独立行政法人情報処理推進機構 |
■ 資格を取得するための主な勉強法
オンライン学習サイトや書籍を利用して学習できます。過去問や問題集を活用しながら学習し、自分の苦手分野を重点的に学習しましょう。
スマートフォンでも利用できる学習サイトを使えば、隙間時間に学習できます。合格のためには時間配分も重要なため、試験の時期が近づいたら時間を意識しながらの問題演習にも取り組んでください。
おすすめの学習サイトは、以下の記事で紹介しています。
出典:MOS
MOSとは、エクセルやワードなどマイクロソフト製品の利用スキルを示す資格です。マイクロソフト製品は多くの企業で使われているため、資格を取得しておけばさまざまな企業への就職に役立ちます。
筆記試験ではなく実技試験であるため、資格取得までの学習でスキルの向上が見込めるのもメリットです。世界中で活用できる国際資格であるため、海外の企業に就職したい方にもおすすめです。
■ この資格が役立つ職種と年収の目安
職種 | 年収の目安 |
---|---|
事務職 | 343万円 (出典:doda) |
営業職 | 456万円 (出典:doda) |
管理職 | 528万円 (出典:マイナビエージェント) |
■ 概要
対象者(受験資格) | 特になし(未成年者は保護者の同意が必要) |
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合格率 | 一般レベル:約80% エキスパート:約60% |
試験日 | 全国一斉試験:毎月1~2回 随時試験:各試験会場が設定した日程 |
受験会場 | 全国各地の指定会場 |
受験料 | 10,780~12,980円(税込) |
資格を取得するための 勉強時間の目安 |
パソコン経験がある人:約40時間 パソコン経験が無い人:約80時間 |
申し込み方法 | 全国一斉試験:インターネット 随時試験:会場に直接申し込み |
主催団体HP | 株式会社オデッセイコミュニケーションズ |
■ 資格を取得するための主な勉強法
MOSには、さまざまな参考書が用意されています。また、インターネット上にも多く情報が掲載されているため、まずは独学で挑戦してみるのも良いでしょう。MOSの公式サイトには、試験バージョンごとの対策教材も掲載されています。
短期間で効率良く学習したい場合や、独学でつまずいてしまった場合には、スクールを活用するのもおすすめです。
MOSについては、以下の記事でも詳しく紹介していますのであわせてご覧ください。
登録販売者とは、スーパーやコンビニエンスストアなどの店舗で市販の医薬品を販売するために必要な資格です。従来は薬剤師がいなければ医薬品の販売はできませんでしたが、現在は登録販売者がいれば第2類・第3類の医薬品であれば販売できます。
試験を実施するのは各都道府県であり、国に認められた公的な資格です。セルフメディケーションの考え方が浸透しつつあることから、注目度が高まっている資格でもあります。
■ この資格が役立つ職種と年収の目安
職種 | 年収の目安 |
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スーパーやコンビニの販売員 | 334万円 (出典:doda) |
調剤薬局やドラッグストアの職員 | 334万円 (出典:doda) |
医薬品配置販売 | 334万円 (出典:doda) |
■ 概要
対象者(受験資格) | 誰でも受験可能 |
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合格率 | 約40~50% |
試験日 | 都道府県ごとに異なる |
受験会場 | 都道府県ごとに異なる |
受験料 | 12,800~18,200円(都道府県ごとに異なる) |
資格を取得するための 勉強時間の目安 |
約400時間 |
申し込み方法 | 郵送または持ち込み(都道府県ごとに異なる) |
主催団体HP | 登録販売者試験について(東京都) |
■ 資格を取得するための主な勉強法
登録販売者の資格を取得するためには、専用のテキストを活用しましょう。繰り返しの学習で内容を定着させたら、過去問を解いて理解度を確認してください。試験内容は法改正により変わる可能性があるため、最新のテキストをチェックするのがおすすめです。
独学では難しいと感じた場合には、通信講座やスクールの活用も検討してください。
資格の中には、取得することで高収入が期待できるものもあります。その分資格取得の難易度も上がりますが、じっくり学習に取り組む時間があり、自分の得意分野を活かせそうなものがあればぜひチャレンジしてみてください。
出典:基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は「ITエンジニアの登竜門」とも呼ばれている試験です。「基本」とある通り基礎的な知識を問われる試験ではありますが、あくまでもエンジニアとしての基礎を確認するためのものです。
前述の「ITパスポート」はすべての社会人を対象としているのに対して、基本情報技術者試験はエンジニアを対象としています。そのため、基本情報技術者はITパスポートよりは一段難易度が上です。
■ この資格が役立つ職種と年収の目安
職種 | 年収の目安 |
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プログラマー | 422万円 (出典:doda) |
システムエンジニア | 422万円 (出典:doda) |
Webデザイナー | 360万円 (出典:doda) |
■ 概要
対象者(受験資格) | ITを活用した製品やサービスなどを作る為の基礎知識を持つ人 |
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合格率 | 約40~50% |
試験日 | 随時 |
受験会場 | 全国のCBTテストセンター |
受験料 | 7,500円(税込) |
資格を取得するための 勉強時間の目安 |
情報処理の知識がある人:50時間程度(1日3~4時間で2週間程度) 情報処理の知識がない人:100~200時間程度(1日5~6時間を週3~4日で2ヶ月程度) |
申し込み方法 | 公式サイトから申し込み |
主催団体HP | 独立行政法人情報処理推進機構 |
■ 資格を取得するための主な勉強法
基本情報技術者試験に向けた学習の際には、まず参考書を一通りチェックしてみましょう。IT未経験の方の場合、参考書を読んで難しすぎると感じた場合には、まずITパスポートから順に挑戦するのがおすすめです。
参考書の内容をチェックしたら、次に過去問を解いてみてください。過去問を解くことで出題傾向をチェックしながら自分の理解度を確認できます。
一通り過去問を解き終えたら、模擬試験にも挑戦してみましょう。
基本情報技術者試験の概要や勉強法については、以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
出典:宅地建物取引士
宅地建物取引士とは、不動産の専門家であることを示す資格です。登記や不動産の広さなど、契約に関する「重要事項の説明」ができるのは、宅地建物取引士の資格を持った人だけです。重要な仕事を行うための資格である分、難易度も高いものとなっています。
不動産業界では欠かせない資格であるため、取得しておけば大学中退者でも就職活動に有利になります。また、宅地建物取引士の資格を持っている人に対して資格手当を出す企業もあるため、収入アップにも役立つでしょう。
■ この資格が役立つ職種と年収の目安
職種 | 年収の目安 |
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不動産関連企業の営業 | 960万円 (出典:マイナビ転職) |
不動産関連企業の事務 | 413万円 (出典:求人ボックス) |
住宅ローンを扱う金融会社の窓口 | 424万円 (出典:求人ボックス) |
■ 概要
対象者(受験資格) | 日本国内に居住する方であれば、年齢、学歴等に関係なく、誰でも受験可能 |
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合格率 | 約15~18% |
試験日 | 10月の第3日曜日 |
受験会場 | 各都道府県の指定会場 |
受験料 | 8,200円 |
資格を取得するための 勉強時間の目安 |
約200~300時間 |
申し込み方法 | インターネットまたは郵送 |
主催団体HP | 一般財団法人 不動産適正取引推進機構 |
■ 資格を取得するための主な勉強法
宅地建物取引士を取得するためには、まず参考書をざっくりと読んで試験の概要を把握しましょう。試験は4つのジャンルに分かれているため、それぞれどのような内容でどの程度の配点があるのかも確認してください。
自分の得意分野などに合わせて優先順位を決め、基礎を学習したら過去問を解きましょう。さらに、模擬試験も解いて自分の理解度を把握しながら学習を進めてください。
独学での学習が難しいと感じた場合には、専門の予備校に通うのもひとつの方法です。
出典:中小企業診断士試験
中小企業診断士は、企業の経営状態などを診断しアドバイスができる資格です。コンサルタント系の資格の中で唯一の国家資格でもあります。
経営に関してさまざまなアドバイスができる人材は多くの企業で重宝されます。難易度が高く合格率が低い資格のため、持っていればスキルや知識のアピールに有効です。
■ この資格が役立つ職種と年収の目安
職種 | 年収の目安 |
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経営コンサルタント | 1,332万円 (出典:マイナビ転職/) |
中小企業支援機関職員 | 628万円 (出典:OpenWork) |
プロダクトマネージャー | 648万円 (出典:doda) |
■ 概要
対象者(受験資格) | 誰でも受験可能 |
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合格率 | 5~8%程度(1次試験と2次試験の両方に合格する割合) |
試験日 | 第1次試験:8月 第2次試験:10月 |
受験会場 | 全国各地の主要都市 |
受験料 | 第1次試験:14,500円 第2次試験:17,800円 |
資格を取得するための 勉強時間の目安 |
約1,000時間 |
申し込み方法 | インターネット |
主催団体HP | 日本中小企業診断士協会連合会 |
■ 資格を取得するための主な勉強法
中小企業診断士の資格を独学で取得するのは難易度が高いとされています。可能であれば予備校に通い、専門のカリキュラムのもとで学習するのが理想です。
どうしても予備校に通うのが難しい場合には、テキストや問題集を活用して学習しましょう。テキストで基礎を学習し、問題集で定着度を確認、間違えた箇所は再度テキストを確認するといった方法で学習を進めると、苦手な部分を重点的に学習できます。
また、過去問も活用して時間配分を考えておくことも重要です。
簿記や介護福祉士、TOEICなど、特定の分野で専門性を高めたい人向けの資格を紹介します。
自分が目指したい業界で活用できる資格があれば、ぜひ挑戦してみましょう。
出典:簿記
簿記とは、企業が行った取引などを帳簿に記録する業務のことです。企業では財務状況を明確にするため、「貸借対照表」や「損益計算書」といった書類を作成します。こうした書類を作成するスキルが簿記です。
簿記検定では、上記のような資料を作るために必要な知識がどれだけあるかが問われます。簿記検定には、日商簿記・全経簿記・全商簿記などがあります。そのうち最も知名度の高い日商簿記は、基本を問われる3級から、合格すれば税理士試験の受験資格が得られる1級まで、難易度別に3段階に分かれています。
■ この資格が役立つ職種と年収の目安
職種 | 年収の目安 |
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経理・財務 | 519万円 (出典:doda) |
会計 | 664万円 (出典:doda) |
コンサルタント | 607万円 (出典:doda) |
■ 概要
対象者(受験資格) | 誰でも受験可能 |
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合格率 | 1級:約10% 2級:約20% 3級:約30~40% |
試験日 | 2月・6月・11月(1級は6月・11月のみ) 2級・3級はインターネットでの随時受験も可能 |
受験会場 | 統一試験:全国各地の大学など ネット試験:日本全国のテストセンター |
受験料 | 1級:8,800円(税込) 2級:5,500円(税込) 3級:3,300円(税込) |
資格を取得するための 勉強時間の目安 |
1級:約600時間 2級:約300時間 3級:約100時間 |
申し込み方法 | インターネット・商工会議所の窓口・郵送 |
主催団体HP | 日本商工会議所 |
■ 資格を取得するための主な勉強法
簿記を学習するためには、まず参考書を読んで全体の概要を把握しましょう。その後、自分に不足している知識を参考書から取り入れ、問題集を使って定着度を確認します。
試験が近づいてきたら、模擬試験を活用して苦手な部分を潰したり、時間配分の練習をしたりするのもおすすめです。また、独学では難しいと感じる場合には、予備校の活用も検討してください。
出典:介護福祉士国家試験
介護福祉士は、介護が必要な方の生活行為や生活動作を支援するための仕事です。実際に介護を行うだけでなく、ご家族に対して介護方法の説明を行ったり、介護の相談に乗るのも介護福祉士の仕事です。
介護施設の場合には無資格者でも直接身体に触れる介護ができますが、訪問介護の場合には介護福祉士などの資格がなければできません。これは、介護施設では無資格者は有資格者の指導を仰ぐことが前提となっているためです。
つまり介護福祉士は、介護職の中で仕事の幅を広げられる資格です。
■ この資格が役立つ職種と年収の目安
職種 | 年収の目安 |
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訪問介護員 | 313万円 (出典:求人ボックス) |
介護職員 | 322万円 (出典:求人ボックス) |
介護系研修の講師 | 324万円 (出典:doda) |
■ 概要
対象者(受験資格) | ・福祉系高校の卒業者 ・実務経験3年に加えて所定の研修を受けた人 など |
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合格率 | 約70~80% |
試験日 | 1月 |
受験会場 | 全国各地の大学など |
受験料 | 18,380円 |
資格を取得するための 勉強時間の目安 |
約250時間 |
申し込み方法 | インターネットなど |
主催団体HP | 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター |
■ 資格を取得するための主な勉強法
介護福祉士を目指して学習する際には、まず参考書を一通り読んで全体像を把握しましょう。一度で覚える必要はありませんが、出題範囲が広いため、どのような知識を求められているのかがわかると学習を進めやすくなります。
その後、参考書をじっくり読んで知識を身につけましょう。ある程度知識を身につけたら、過去問を解いて自分の理解度を確認してください。
出典:TOEIC
TOEICは、英語でのコミュニケーション能力を判定するテストです。世界の160カ国で共通で実施されています。
合格・不合格の判定はなく、テストの点数のみが示されます。自分の英語力がどの程度なのか客観的に知るための指標としても便利です。
■ この資格が役立つ職種と年収の目安
職種 | 年収の目安 |
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空港スタッフ | 375万円 (出典:doda) |
システムエンジニア | 422万円 (出典:doda) |
英語講師 | 324万円 (出典:doda) |
■ 概要
対象者(受験資格) | 誰でも受験可能 |
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合格率 | - |
試験日 | 毎月1~2回 |
受験会場 | 全国各地の大学など |
受験料 | 7,810円(税込) |
資格を取得するための 勉強時間の目安 |
100点アップさせるために約200~300時間 |
申し込み方法 | インターネット |
主催団体HP | IIBC |
■ 資格を取得するための主な勉強法
TOEICに向けて学習する際には、まず頻出単語を覚えましょう。よく出てくる単語を覚えておくと、それだけでもなんとなく文章の意味がわかるようになる場合があります。
次に、文法の基礎をおさえます。単語を組み合わせて文章の意味を推測するだけでなく、正しく読み取るには文法の知識が欠かせません。短い文章が読めるようになったら、長文にもチャレンジしてみてください。
TOEICにはリスニングもあるため、英語を聞いて意味がわかるようにするなど、聞き取りの練習も重要です。
ある程度学習したら、模擬試験を活用して時間配分や試験の傾向に慣れてください。
▶ 資格と検定のおすすめ情報が満載!資格・検定の窓口
資格を選ぶ前に、まずは自分のキャリアビジョンを考えてみましょう。どの職種を目指し、どのように働きたいかを考えなければ、取得すべき資格は見つけられません。
まずは自己分析や業界分析を実施し、自分に合う仕事を探してみてください。
さらにその上で、就職したい業界や職種に関連する資格を選びましょう。例えば、ITエンジニアを目指すのであれば、プログラミング関連の資格を選ぶのがおすすめです。
気になる資格があったら、その資格が自分の目指す職種にどう活きるかを考えてみてください。
就職活動の場面では、難易度が高い資格ほど高い評価を得られます。
ただし、難易度が高い資格ほど学習に必要な時間も長くなります。難易度ごとの学習時間とリターンを比較して挑戦する資格を選択しましょう。
まずは、難易度が低くすぐ取得できる資格からスタートするのがおすすめです。資格取得のための学習と並行して就職活動も進めると、時間を無駄にせずに済みます。
目指す資格を選ぶ時には、取得にかかる期間や費用なども比較してから検討してください。
就職のために資格取得を目指すのであれば、需要を確認しておくことも重要です。例えば、需要の高い資格には次のようなものがあります。
資格がなければ業務を行えない「独占業務資格」と呼ばれる資格は、需要が高い傾向にあります。また、ファイナンシャルプランナーや医療事務のように、特定の職業に特化した資格も評価されやすいといえるでしょう。
求人サイトの中から資格を必須としている仕事を探すことで、評価されやすい資格を見つけられます。また、気になる資格があれば求人サイトでキーワード検索をしてみることで、その資格の需要を判断できるでしょう。
大学中退者は、大学卒業の学歴を持っていない分履歴書でアピールできる材料が少ない場合があります。
しかし、資格を持っていればその分野で必要な知識やスキルを身につけていることを客観的に示せます。
例えば簿記やTOEICなどの資格は、特定の業界や職種で活用できるスキルを持っていることを示すため、採用担当者に安心感を与える要素となるでしょう。
つまり資格を取得しておくことで、就職活動での武器を増やすことになるのです。
資格を取得することで、収入アップにつながる可能性もあります。
就職先の選択肢が広がることに加え、専門的な知識を活かして独立や副業に挑戦できる可能性もあるでしょう。
例えば、ITILやPMP、AWS Certified Solutions Architectなど、高いスキルを証明するIT系の資格を取得すると、エンジニアとして高収入のポジションを目指せる可能性が高まります。
実際に資格を取得した人向けの調査では、約25%の人が「基本給がアップした」「資格手当がつくようになった」「資格を所持していることに伴う活動によって副収入が得られた」といった理由で収入が増えたという結果が出ています。
出典:調査シリーズ No.129 職業資格の取得とキャリア形成に関する調査(WEB調査結果の概要)
このことからも、資格を取得することが収入アップにつながる可能性があることがわかるでしょう。
一般的に、履歴書の空白期間が長くなると就職率が下がってしまう傾向があります。次のグラフは、フリーターの継続期間と正社員になれた人の割合を示したものです。
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化|労働政策研究・研修機構(JILPT)
企業は履歴書の空白期間を嫌う傾向があるため、資格取得のために空白期間が長引いてしまうことがないように注意しましょう。
空白期間を長引かせないためには、学習計画を立てて継続的に実行する力が必要です。合格までの期限を設定し、学習計画を日々のスケジュールに組み込むことで、無理なく学習を進められます。
自分の目指す分野のためにどうしても資格が必要なのであれば、ある程度の空白期間は仕方がない場合もあります。しかし、必ずしも資格が必要でない仕事を目指す場合には、就職活動と並行して資格取得のための勉強をするのがおすすめです。
無計画に難易度の高い資格に挑戦すると、学習が長期化してしまうため途中でモチベーションが低下し、挫折してしまう可能性があります。
例えば、弁護士や公認会計士などの資格は非常に魅力的ですが、膨大な時間と労力を必要とするため短期間で結果を求める人には不向きです。
まずは自分の能力やスケジュールに合った難易度の資格から挑戦を始め、少しずつレベルアップしていくのが理想です。
資格の取得はあくまでも手段であり、目的ではありません。
たとえ難易度の高い資格を取得しても、それを活かして仕事につなげられなければ意味のないものとなってしまいます。資格を取得して満足するのではなく、その資格や学習の過程で得た知識・スキルをどのように活用するか考えておきましょう。
資格取得後は、スキルを活用できる場を積極的に探してみてください。職務経歴書に、資格取得までのエピソードを記載するのもおすすめです。
プログラマカレッジの卒業生の中には、大学中退からITエンジニアとしてのキャリアを成功させた人も多くいます。
ここからは、大学中退後に資格を取得してキャリアを成功させた卒業生の声を紹介します。
最終的に合格出来ましたが、はじめのうちは苦戦しました。正直、最初の模擬試験では最初のチャプターから全く歯がたちませんでした。
ただそこで勉強のやり方を学べたのは大きかったですね。まず「基礎の基礎を身につける」のが、学習で一番大事だと改めて思いました。学習のコツがつかめたら「不明点があれば調べる」の繰り返しで力がついていきます。
そしてLinuCの問題は「研修で学んだこと」や「講師が解説してくれたこと」の延長線上から出題されているし、エンジニアカレッジのカリキュラムの内容が真の意味で見についていれば必ず解けるものだということも理解できるようになりました。
最初は模擬試験で全然問題が解けない方が多いと思いますが、多分それで問題ありません。コツコツ学習すれば、間違いなく解けるようになるはずです。
櫻井さんへのインタビュー全文は、以下の記事に掲載しています。
大学中退後、在学中からアルバイトをしていたカフェで仕事をしていた小林さん。仕事は好きだったものの、新型コロナウイルスが蔓延した影響で離職を決意します。
大学時代にもエンジニアに興味を持ったことがあったことや、自分が職人気質であったことからエンジニアを目指すことを決意し、プログラマカレッジを受講しました。
当初は多くの資格を取得して就職活動に進むつもりでいましたが、新型コロナウイルスの影響であらゆる試験が中止に。そんな中で、なんとか取得できたJavaSilverの資格を武器に就職活動を進め、エンジニアとしての転職に成功しました。
コロナで求人が減っていた時期だったので、まずは資格をたくさん取得して、市場価値を高めてから就職活動に挑もうということになりました。しかし、TOEICや簿記など、あらゆる資格試験がコロナの影響で一時的に中止に…。それでもJavaSilverはなんとかテストを受けることができ、資格取得することができました。資格を取るのであれば合格を目指すのではなく、知識習得を目指そうと思っていたので、かなりしっかり勉強したと思います。その甲斐もあって、試験合格後にはかなりのコードの読解力が身につきました。
資格取得後の就職活動は割とスムーズに進行しました。面接はスタバで培ったコミュニケーション能力に助けられ、それほど困りませんでした。
小林さんへのインタビュー全文は、以下の記事に掲載しています。
せっかく資格を取得したのであれば、それを活かしてキャリアを進められる方法を探しましょう。とはいえ、持っている資格を活かせる企業を見つけるのは容易ではありません。求人情報の収集や企業リサーチが重要なポイントです。
ここからは、資格取得後の仕事の探し方について詳しく解説します。
資格取得後の仕事探しでは、資格に特化した求人サイトを積極的に活用すると便利です。
例えば、医療や福祉、IT、建設などの専門分野では、それぞれに特化した求人サイトやプラットフォームがあります。こうした専門求人サイトでは、資格要件や業務内容が明確に記載されているため、資格を活かせる仕事を見つけやすいのです。
また、希望する条件に合う求人の検索ができるだけでなく、スカウト機能を利用して企業から直接アプローチを受けることもできます。
例えば、IT分野での就職を目指すのであれば、プログラマカレッジのような就職支援付きのスクールを活用するのも良いでしょう。
プログラマカレッジでは、就職に必要なスキルや知識を学べるだけでなく、資格の取得も支援しています。プログラマーコースでは、プログラマーとして就職するのに有利と思われる場合、「Oracle Certified Java Programmer Silver SE11」を取得してから就職活動を実施。受験料は、プログラマカレッジが負担します。
さらに、就職支援として求人の紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策も実施しています。
企業ごとの面接対策やキャリアカウンセリングも、1対1で就活のプロ(アドバイザー)が対応します
プログラマカレッジ 就職サポート風景
このように、さまざまなサポートがあるスクールを活用すれば、より効率良く資格の取得や就職活動を進められるでしょう。
大学中退者におすすめの就職サイトについては、以下の記事で紹介していますのであわせてご覧ください。
資格を取得した場合、一般的には履歴書に取得した資格名や取得年月日を記載します。
しかしそれだけでなく、職務経歴書や自己PR欄を活用してその資格をどう活かせるかを象すると、さらに良いアピールとなります。
例えば、職務経歴欄には、次のように資格取得のために学んだ内容を記載すると良いでしょう。
また、自己PR欄ではその資格をキャリアにどのように結びつけたいか簡潔に記載しましょう。面接では、資格を取得した理由や、資格の取得を通じて成長した点を語れるように準備しておくと効果的です。
以下の記事では、例としてITエンジニアを目指す場合の職務経歴書の書き方を紹介していますので、ぜひご覧ください。
エンジニアは、将来性がありスキル次第で高収入も期待できるため、大学中退者が目指すキャリアとして魅力的です。しかし、ITエンジニアとして成功するには、資格取得だけでなく実践的なスキルと経験が欠かせません。
ここからは、ITエンジニアを目指すための具体的なアプローチと、プログラミング学習のサポートとなる選択肢を紹介します。
ITエンジニアは、資格よりも実務経験やスキルが重視される傾向にあります。そのため、資格取得のためだけに勉強するよりも、プログラミングスキルの習得や個人開発に取り組んだ方が就職活動の際の評価は高くなる可能性があります。
とはいえ、資格取得がまったくの無駄というわけではありません。未経験で実務経験がなくても資格を取得していればある程度のスキルがあることを証明できますし、資格取得のための学習の過程で必要な知識やスキルを網羅的に得られます。
IT業界は幅広い分野に細分化されているため、目指したい分野でどのようなスキルが必要とされているのか十分に把握してから学習を始めましょう。
ITエンジニアとしてのキャリアを築くうえで、独学だけでなく専門のスクールを活用するのも効果的です。
プログラマカレッジでは、実際の開発現場で働いた経験のある元エンジニアが講師を担当しているため、資格だけでなく実践的なスキルを身につけられます。また、IT業界を知り尽くした専門のキャリアアドバイザーが就職のアドバイスを実施するため、自分の希望に合う企業への就職率を高められるのです。
出典:プログラマカレッジ
プログラマカレッジ
キャリアアドバイザー 大井雄介
転職・就職は人生の転機だと捉えています。転職は”失うもの” もあるので、当然不安があると思います。しかし、逆に”得られるもの” もあります。「大井さんに相談してよかった」と納得していただけるよう、受講生の方々の今までの経験や今後の将来像を面談では丁寧にヒアリングし、人生の転機を全力でサポートさせていただきます!ぜひ一緒に内定を勝ち取りましょう!
大学を中退したことや、中退後の空白期間はネガティブに受け取られるのではないかと心配に感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、重要なのは中退後どのように行動したかを具体的に伝えることです。ポジティブな成長や努力をアピールすることで、採用担当者に行動力や目標達成力を評価してもらえる可能性が高まります。
履歴書には、事実のみを簡潔に記載しておきましょう。詳細は、面接で補足すれば問題ありません。空白期間は特に面接官が注目するポイントであるため、その間に何をしていたのか、ポジティブに説明できるよう準備しておいてください。
例えば、スキルアップや目標に向けた行動をアピールするのも良いでしょう。空白期間中に資格取得に向けた勉強をしていたのであれば、それをアピールできます。他にも、アルバイトやインターンシップなども、空白期間に行っていた活動として話せるでしょう。
その結果自分自身がどのように成長したかも話せるようにしておくとさらに効果的です。
履歴書に空白期間がある人が面接でよく聞かれる質問と回答例は以下の記事で詳しく紹介していますのでぜひご覧ください。
資格以外にも、次のような方法でスキルを習得できる可能性があります。
・プログラミングスクール
・インターンシップ
・ボランティア活動
プログラミングスクールを活用すると、実務に役立つ実践的なスキルを身につけられます。プログラマカレッジは無料で受講できるため、ぜひ一度無料説明会にご参加ください。
インターンシップでは、実務経験を積むことで就職活動に有利になる可能性があります。積極的に情報をチェックし、参加してみましょう。
ボランティア活動に参加するのもひとつの方法です。社会貢献活動を通じて、人脈を広げたり自己成長を促したりできる可能性があります。
大学中退を後悔しないための就活の方法については、以下の記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
大学を中退した場合、資格の取得は就職における大きな鍵になるといえるでしょう。
まずは自分の望むキャリアプランを考えたうえで、そのキャリアプランに合った資格の取得を目指してみましょう。取得までにかかる時間とリターンのバランスを考え、難易度の低い資格から挑戦するのがおすすめです。
大学中退は新しい挑戦の始まりでもあります。資格取得を通じてあなたの価値を高め、キャリアの成功を掴み取りましょう。まずは自分に合った資格を選び、一歩を踏み出してみてください。
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