ITパスポート試験は、情報処理技術者試験の中で最も初級の試験とされています。とはいえこれまでITについて学んだことのない方にとっては、難しい試験です。今回はITパスポートに受かるコツについて紹介しますので、ぜひご覧ください。
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最終更新日:2024年1月9日
目次
しっかり勉強したつもりなのにITパスポートに受からないという場合、次のような原因が考えられます。
ITパスポート試験は他の情報技術者試験と比べて合格率が高いと言われていますが、それでも50%台です。運転免許試験の合格率が78.7%(令和4年度)と考えると、IT系の資格としては比較的簡単とはいっても、誰でも受かる試験ではないことが分かります。
▶ 出典:ITパスポート試験 – 統計情報|情報処理推進機構
▶ 出典:運転免許統計 – 令和4年版|警察庁
IPパスポート試験の合格基準は、次のように公表されています。
◆合格基準:総合評価点600点以上であり、かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上であること
これは少しややこしいですが、次の2つの条件を両方とも満たしている必要があるという意味です。(実際のテストではIRT方式で採点されるため、1問10点とは限りません。あくまで目安の値ということで、ご了承ください)
(1)総合評価点
600点以上/1,000点(全体で100問中60問以上正解すること)
(2)分野別評価点
ストラテジ系:300点以上/1,000点(ストラテジ系で35問中11問以上正解すること)
マネジメント系:300点以上/1,000点(マネジメント系で20問中6問以上正解すること)
テクノロジ系:300点以上/1,000点(テクノロジ系で45問中14問以上正解すること)
ITパスポート試験は全100問からなる試験ですが、うち8問は今後出題する問題を評価するためのダミー問題になっているため、実際に採点の対象になるのは全92問です。このダミーを除いて全体6割以上、分野別3割以上正解する必要があります。つまり総合評価で600点以上取れていても、苦手な分野の正解数が陥没していると、不合格になってしまいます。苦手な分野をつくらないよう、バランスのよい学習が大事です。
▶ 出典:ITパスポート試験 – 試験内容・出題範囲|情報処理推進機構
ITパスポート試験の合格までに必要な学習時間は、IT分野の学習が未経験の方で、およそ100時間程度です。それを分野ごとに比重を分けた場合、ストラテジ系とマネジメント系の二つの分野を合わせて約50時間、テクノロジ系だけで約50時間に配分できます。ただ理系分野が得意でない方の場合、さらにテクノロジ系の学習に時間がかかる傾向にあるようです。
なおITの基本的な知識がある方の場合はテクノロジ系の勉強時間が短縮できるため、ストラテジ系とマネジメント系を中心に、全体で30時間~40時間程度の勉強時間でクリアできる場合もあります。
勉強時間の目安についてプロのITスクール講師の経験談を確認したい方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
ITパスポート試験に受からない場合、最も重要なのは自分の弱点となっている分野を把握することです。どの分野が弱点か、逆にどれも同じくらいなのかが分かると、勉強の戦略が立てられます。
弱点を把握するためには、過去問を解いてみるのが一番の近道です。ITパスポートの過去問および解答例は、2023年11月時点で計26回分、公式サイトで全て公開されています。本番と同じように時間を計りつつ模擬試験を行い、どの分野が苦手なのかチェックしてみることがおすすめです。
▶ 出典:ITパスポート試験 – 過去問題|情報処理推進機構
模擬試験を解いてみた結果、特に苦手な分野があった場合の再学習方法をご紹介します。
ストラテジ系では、用語の意味を問う問題を中心に出題されます。そのため参考書を読んで一通り理解した後は、過去問を何度も繰り返し解いて用語を覚えることがとても有効です。
過去問の演習には、「ITパスポート試験ドットコム」というサイトの「過去問道場」というWeb問題集がおすすめです。
■ 過去問道場|ITパスポート試験ドットコム
サイトURL:ITパスポート過去問道場|ITパスポート試験ドットコム
2400問の過去問から苦手分野を絞ってランダムに出題するなど自分の状況に合わせてカスタマイズして学習できるだけでなく、PCとスマホの両方に対応。スキマ時間にも効率よく過去問演習を進めることができます。
他にも過去問が解けるサイトは多数公開されています。次の記事で、自分に合ったサイトを探してみてください。
マネジメント系は出題数こそ少ないですが、やはり3割は正解しなければ不合格の原因になります。問題傾向としてはストラテジ系と同じく、用語の意味を問う問題が多く出題されます。そのため、こちらもスキマ時間に過去問を何度も繰り返し解くことに効果があります。
こちらもストラテジ系と同様に、登録された問題数の多い過去問道場の利用がおすすめです。Webサイトよりアプリの方が使いやすいという方には、次のアプリがおすすめです。Android、iPhontに両対応の、一番人気のアプリです。
■ 2024年版 ITパスポート問題集Lite(全問解説付)
1960問の過去問全てに、分かりやすい解説が付属しているのでおすすめです。
他にも過去問アプリは多数公開されています。次の記事で、自分に合ったアプリを探してみてください。
ITパスポート試験でつまずく方が最も多いのは、このテクノロジ系分野です。100問中45問出題されますが、用語の意味を問う問題だけでなく計算が必要な問題も多く出題されるため、過去問を暗記しただけでは対応することができません。模擬試験でテクノロジ系が弱いなと感じた方には、一度参考書に戻ってじっくり理解することから始めるのがおすすめです。
■ いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集
これ一冊で確実に合格することを売りにした参考書&問題集です。ITパスポート試験は、似た問題が繰り返し出題される傾向があります。その頻出の過去問232問が掲載されているなど、効率的な学習が可能になっています。
自分に合った参考書選びを知りたい方は、次の記事も読んでみてください。
またテクノロジ系で失敗するパターンに、「時間配分のミス」があります。計算問題などに引っかかって時間を使いすぎていると、最後まで解けずに終わってしまうことも。ITパスポート試験合格に最も重要なのは「時間内に問題を最後まで解くこと」です。模擬試験では必ず時間を計って、最後まで解けているかを確認することがおすすめです。
ITパスポート試験は、何度でも受験できる試験です。再受験の申し込み条件と、申し込み方法をご紹介します。
ITパスポート試験の再受験申し込みは、前回受験した日の翌日から可能です。特に待機期間などは設けられていませんが、同時に2回以上の試験に申し込むことはできません。申し込んでいる試験が終了したら、次の試験が申し込み可能になります。
なお試験は毎日実施されておらず、試験日は会場によって異なります。希望の会場ですぐ翌日に再受験できることは稀ですので、注意してください。
ITパスポート試験の再受験申し込み方法は、初回の受験時とほぼ同じです。ただ「STEP1(登録)」はすでに完了している状態なので、「STEP2(申込)」からスタートしてください。
2023年11月現在、ITパスポート試験には再受験による割引キャンペーンなどはないようです。そのため、毎回7500円(税込)の費用がかかります。
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ITパスポート試験に合格して就職したいけど、どうしても資格試験自体に苦手意識がある……という場合には、次のような方法もあります。
ITパスポート試験はITの基礎知識をつけるためには有効ですが、就職や転職の場面で高い評価が得られる試験というわけではありません。そのため就職活動する際には、実際に作ったWebアプリケーションなどを「ポートフォリオ」と呼ばれる自己アピール資料として用意できると、ITパスポート合格よりも評価を得られる場合もあります。試験は苦手だけどプログラミングは得意だという方には、ポートフォリオの作成がおすすめです。
ITパスポートを履歴書に書くことのメリットやデメリットを知りたい方には、次の記事もおすすめです。
ITパスポート合格もポートフォリオ作成も、どちらも独学では難しい……という方には、プログラミングスクールの利用がおすすめです!独学では何から手をつけていいのか分からなかったり、一人ではどうしても解決できない問題が出てきたりすることもあります。しかしスクールでは講師からヒントや解説をもらうことができるので、スムーズに学習を進めることができます。さらに講師と目標スケジュールを確認しながら進めることができるので、一人ではつい予定を先延ばしにしてしまうという方にもおすすめです!
ITパスポート試験に合格しない原因や対策について、よくある質問をまとめました。
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