大卒・大学院卒でフリーターを経験した人の割合は40.6%。とはいえ、大卒フリーターの末路はやばい?世間から見たらクズなの?等…5ちゃんねる(旧2ch)や知恵袋にはこんなふうに考えている人が大勢います。そこで今回は「大学を出たら正社員になるのが”普通” でしょ?」という偏見を一掃すべく、大卒フリーターの割合を性別・タイプ別に徹底調査。学歴&タイプ別の就職成功率のほか、大卒でフリーターになる主な理由とその就活方法も必見です!
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最終更新日:2024年4月23日
目次
世の中には「せっかく大学を卒業したのにフリーターになるなんてありえない…!」と思っている人が結構いるようですが、残念ながらそれは大間違い。
最近では、高学歴のフリーターが年々増え続けていることをご存じでしょうか?
総務省の調査によると、日本全国における15歳以上の総人口のうち、男性の31%、女性の49%が無業者とのこと。
また厚生労働省が10月30日に発表した最新の調査によると、2017年に大卒で就職した人のうち、全体の32.8%が3年以内に仕事を辞めていることが明らかになりました。
さらに2019年に行われた同省の調査によると、大卒でフリーターになった人の割合は全体の19.1%、大学院を出たあとにフリーターとして働いている人の割合は全体の15.7%という結果でしたが、学歴別にみたフリーター経験者の割合はどのような構成になっているのでしょうか?
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化「第4 回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
冒頭でもお伝えしたとおり、2017年度の調査によると大学・大学院卒でフリーターを経験した人の割合は、日本全国で40.6%。
一方、高卒でフリーターを経験した人の割合は18.7%ということから、大卒フリーター経験者は高卒者よりも2倍以上回る結果となりました。
続いては、学歴&年代別にみたフリーター経験者の割合を見てみましょう。
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化「第4 回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
これは2001年から2016年の過去15年間における、フリーター経験者の学歴別の割合を表したグラフです。
2001年はフリーター経験者の約4割が高卒者でしたが、2016年には約半分まで減少。
その代わりに大学・大学院卒者のフリーター経験者が4割を占めるようになり、大卒フリーターと高卒フリーターの数はついに逆転してしまいました。
このことからもフリーターの高学歴化が年々進んでいることがはっきりとわかります。
そしてこちらは、学歴と男女別に見た正社員・自営・フリーターの割合です。
正社員 | 自営・家業 | フリーター・無職 | ||
---|---|---|---|---|
男 | 高卒 | 37.2% | 7.4% | 55.4% |
専門・短大・高専卒 | 38.9% | 11.7% | 49.4% | |
大学・大学院卒 | 64.9% | 3.9% | 31.2% | |
女 | 高卒 | 23.9% | 5.5% | 70.6% |
専門・短大・高専卒 | 29.1% | 4.9% | 66% | |
大学・大学院卒 | 50.3% | 3.3% | 46.4% |
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化「第4 回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
男女別に見ると大学・大学院卒でフリーター・無職の男性は、全体の31.2%、そして大学・大学院卒でフリーター・無職の女性は、全体の46.4%という結果となりました。
とはいえ、文部科学省の「学校基本調査」によると大学卒業後すぐにフリーターになった人の割合が2010年には3.6%だったのに対し、2019年には1.4%まで下がっていることから、「大学卒業後は、一旦どこかの会社には就職しておきたい」と考える学生が増えているよう。
また近年は「働き方改革」によってキャリアの積み方も人それぞれとなりましたが、現役大学生は「新卒のうちにとりあえず就職」という堅実志向が強くなってきていると言えるでしょう。
大学在学中に無事内定をもらって就職しても、さまざまな理由で会社を退職してフリーターになる人もいっぱいいます。
では大卒でフリーターになった場合のメリットとデメリットには、どんなことが挙げられるでしょうか?
大卒でフリーターになった場合の一番のメリットは、時間に拘束されずに自由に働けるということ。これは厚生労働省が行った全国調査でも、フリーターになった理由の1位に挙がっています。
また好きなタイミングで好きなだけ休めるほか、たとえ仕事が合わない場合でもアルバイトやパートであればすぐに辞めることも簡単です。
それに複数の仕事を掛け持ちしながら好きな仕事を同時にこなしたり、自由なシフトで働きながら夢を叶えるための活動にも専念できる、というのもフリーターならではのメリットですよね。
一方、大卒でフリーターになった場合の一番のデメリットは、毎月の収入が不安定であること。
会社員のようにボーナスも出ないだけでなく、体調不良で欠勤したらその月の収入額も減ってしまうだけでなく、フリーターであることに偏見を持つ人も世の中には一定数いるのも確かなことです。
そのため何か一つの仕事をきわめてプロフェッショナルにでもならない限り、年齢が上がるにつれて周囲からの視線が気になる場合もあるでしょう。
さらに「そろそろ正社員になろうかな」と思っても、新卒の様に内定を貰いにくくなってしまったり、老後にもらえる年金も正社員より少ないため、将来的に不安を抱くことがもしかしたらあるかもしれません。
フリーターと正社員の生涯賃金差については、ぜひ以下の記事も参考にしてみましょう。
大卒フリーターにはさまざまなメリットとデメリットがありましたが、そんなフリーターには大きく分けて以下4つのタイプが存在します。
■ モラトリアム型
やりたいことを探したい、正社員になりたくないなどの理由からフリーターになったタイプ
■ やむを得ず型
正社員になれない、または家庭の事情などで、やむなくフリーターになったタイプ
■ ステップアップ型
就きたい仕事のための勉強や準備、修行期間としてフリーターになったタイプ
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化「第4 回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
また大卒以上の人を対象に4タイプの比率を比較したところ、以下のような結果に。
こうして見ると、高学歴層に最も多かったのは「ステップアップ型」。語学の勉強や海外留学、また資格取得のために一時的にフリーターとして働く人が約半数となりました。
続いて多いのは「夢追求型」。音楽や芸能活動、職人やフリーランスなど、持ち前の才能や大学で得た専門スキルで身を立てることを目指してフリーターになる人も、約4割ほどいるようです。
ちなみに30歳以下の非大卒者の場合、男性1位はモラトリアム型の33.8%。女性1位はやむを得ず型の33.1%と言う結果に。
このように学歴によっても、フリーターになる理由はそれぞれ異なります。
また大学卒業者を生み出すのにかかる教育費は、一般的に「一人あたり約3,000万」と言われています。
そのため「奨学金や親の出資で進学し大手企業に入社できるチャンスを手にしたはずなのに、なぜ定職に就かないのか?」と考える一部の人たちから、ネット上では”大卒フリーターはやばい””大卒でフリーターになるのはクズ”と揶揄(やゆ)されているようです。
でもこうしてちゃんとした理由を知れば、それがいかに偏見であるかがおわかりいただけたのではないでしょうか。
特にコロナ禍の現在、大卒でフリーターになることはそう珍しいことではなくなりました。とはいえ、こうした書き込みに傷付く人はいまも後を絶ちません。
同世代である20代フリーターの割合や未経験でも就職可能な将来性のある職種と業界について知りたい方や、先行きが不透明な時代で生きていくにあたり、今後の将来について悩んでいる方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみましょう。
ではいざフリーターから正社員になろうと決めたとき、就活で成功した人の割合はいったいどれぐらいいるのでしょうか?
ここでは学歴別とフリーターのタイプ別にわけて、それぞれの就職成功率をチェックしてみましょう。
大学・大学院卒フリーターのうち、就活後に正社員になれた人の割合はこちらのとおり。
男 | 74.0% |
---|---|
女 | 52.1% |
男女合計 | 62.5% |
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化「第4 回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
男子は74%、女子は52.1%であることから、同じ大卒フリーターでも男性の方が20%以上も有利に就職できることがわかります。
続いては、フリーターをタイプ別に見ると、どの属性の人たちが最も就職を成功させているのでしょうか?
正社員になろうとした割合 | 正社員になれた割合 | |
---|---|---|
夢追求型 | 59.4% | 56.6% |
モラトリアム型 | 73.3% | 62.8% |
やむを得ず型 | 70.5% | 43.3% |
ステップアップ型 | 69.8% | 58.7% |
合計 | 69.2% | 53.8% |
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化「第4 回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
こうして見ると、正社員になろうとした割合が一番低かった「夢追求型」の就職率が一番高いという結果に。
一方、正社員になろうとした割合が一番高かった「やむを得ず型」の就職成功率が、最も低かった点も見逃せない事実です。
このことからも、明確な目的や情熱がある人ほど、フリーターから正社員への移行が有利になることがわかります。
また「ステップアップ型」が正社員になろうとした割合、そのうち実際に正社員になった人の割合がとりわけ高いとはいえない点も注目すべきポイントです。
たとえば資格試験になかなか合格できないケースや、一度勤めた会社を退職して留学したあと、スムーズに正社員に移行できないケースもあるでしょう。
それに未経験者の場合、パートかアルバイトでしか参入できない職種においては、正社員になろうとしないか、なろうとしてもなかなかなれないケースも考えられます。
いずれにせよ「フリーター」という自由な生活スタイルを一度でも味わってしまうと、いくら目的意識の高いステップアップ型の場合でも、夢追求型のように「何としてもその目的を叶えたい」という強い意思を持たなければ、正社員になる道のりは厳しいのかもしれません。
このようにフリーターから正社員になるには、明確な目的と強い意志が必要だということがわかりましたが、一般的にはフリーターである期間が長くなればなるほど就職が難しくなるとも言われています。
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化「第4 回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
こちらは、フリーターの継続期間と正社員になれた割合を示したグラフです。
とくに女性の場合、フリーターである期間が3年以上過ぎると、正社員になれる確率は20%以下までダウン。また男性の場合でも、5年以上フリーターを続けると正社員になれる確率が約30%まで下がってしまいます。
厚生労働省では、大卒後3年までの人を新卒扱いとするよう各企業に通達を出していますが、同省の調査によると、卒業3年以内の既卒者に内定を出した会社の割合は実際のところ14.2%ほどなのだとか。
もし今後正社員になることを少しでも考えているのなら、夢追求型であれステップアップ型であれ、3年以内には一旦フリーターを卒業し、就職活動を再開したほうが、将来的に後悔する可能性が低くなると言えるでしょう。
先ほどお伝えしたとおり、フリーターには4つのタイプが存在します。とはいえ大卒でフリーターになった人たちは、具体的にどんな理由があったのでしょうか?
ここでは、大学卒業後にフリーターとなった人たちの主な理由を5つご紹介。また各原因別に、それぞれに適した就活方法もお伝えしていきましょう。
まず1つめの理由は、何も考えることなく4年間の大学時代を過ごし、就職活動自体をせずに卒業してしまったため。
このタイプは「モラトリアム型」で、就職する目的がよくわかっていなかったり、働きたい業界ややってみたい職業が明確でない人が最も多いと言われています。
また性格的に「受け身」である人も多く、あらゆる場面において「できる理由」ではなく「できない理由」ばかりを考えてしまう傾向に。
ではなぜそうなってしまうのかというと、自分の軸が確立されていないことも理由のひとつ。とは言うものの自分が目指したい方向性が特にない場合は、答えを出しようがありませんよね。
そんな方は、未経験から手に職を付けて正社員を目指せるIT業界がおすすめです。「どうやって目指すの?」と思われた方は、ぜひ一度IT業界の就職専門家に相談してみましょう。
また自分軸をしっかり持ち自ら考えて答えを出す方法については、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
そして2つめの理由は、大学在学中に就活を行ったが、卒業するまでに内定を獲得できなかったため。
「やむを得ず型」であるこのタイプの人たちは、企業研究や自己分析、履歴書やエントリーシートのほか面接対策が十分でなかったために就職活動に失敗しているケースがほとんどです。
エントリーシートや自己PR分を書くコツは、次の4つ。
引用:就活の手帳(あさ出版電子書籍)Kindle版/著者:戸田智弘
なお同著書には、企業が面接でチェックするポイントは主に次の3項目であると書かれています。
これらの内容を5W1Hの型をもとに、自分の主張と具体的な根拠を述べていくのが、論理的な文章を書く最大のコツ。
また就活マニュアルのテンプレによくある「手垢のついた表現」はなるべく避け、実体験をもとに自分の言葉で語ることもポイントです。
フリーターから正社員を目指すための効果的な履歴書の書き方については、ぜひこちらの記事もチェックしてみてくださいね。
続いて3つめの理由は、卒業後に一旦就職したけれどすぐに退職をしてしまったため。
先ほどと同じ「やむを得ず型」である彼らが会社を辞めた主な理由を男女別ランキングで見てみると、次のようになりました。
【男性】
1位:労働時間(残業を含む)が長い
2位:他にやりたいことがあった
3位:給与に不満(もっと収入を増やしたい)
【女性】
1位:労働時間(残業を含む)が長い
1位:健康上、家庭の事情・結婚・出産
2位:人間関係がよくない
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化「第4 回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
退職理由の第1位は、男女ともに労働時間が長いことが原因でした。この中には日々の残業が多いだけでなく、運悪くブラック企業に勤めてしまった人たちも多く含まれるのだそうです。
また女性は結婚出産を機に退職する人も多く、男性の場合は毎月のお給料に満足できずに退職する人も多いようです。
また、学歴別に見た入社3年以内の離職率は次のとおり。
出典:新規学卒就職者の離職状況(平成28年3月卒業者の状況)を公表します|厚生労働省
大卒新卒者の場合、3年以内に離職する人の割合は32%。さらにくわしく見ると入社1年目で11.4%、2年目で10.6%、3年目では10%という調査結果が出ています。
このような方たちは「入社前と入社後にイメージのギャップがあった」ことを理由に退職するケースがほとんどなのだそう。
そういったミスマッチを未然に防ぐためには、自分の適正にぴったり合った企業を紹介してくれる就職エージェントに相談してプロの視点からアドバイスをもらうのもおすすめです。
フリーターの正社員就職に特化した支援会社であれば、事前に会社の社風や雰囲気を色々教えてくれるので「入社してみたらこんなはずじゃなかった…」という後悔を防げるだけでなく、一人で就活するよりもはるかに多くの情報を提供してくれます。
中には無料でPCスキルをレクチャーしてくれるエージェントもあるので、ぜひこうしたサービスを積極的に活用してみると、就職成功率が一気にアップするはずですよ。
そして4つめの理由は、海外留学や資格取得の勉強をするために就職活動をしなかったため。
高学歴フリーターに最も多いこの「ステップアップ型」は、こんな人たちのことです。
【法科大学院卒・28歳】
大学院を卒業後「法律系の資格試験の結果がわかるまで時間があったため」3 年間フリーターをしていた
【法学部卒・29歳】
大卒後、すぐに公務員となったが、「タイ語をマスターするためタイに渡り、タイの大学に入学し、語学留学」をするため一度離職しフリーターになった
出典:大都市の若者の就業行動と意識の分化「第4 回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
このような「ステップアップ型」の大卒フリーターは、いずれ正社員になることを見越してその間にスキルアップをはかっています。
国家資格の取得目的や、海外留学の前後期間にフリーターになる人たちが最も多く見られますが、高い目標は持っていても、何らかの理由で正社員として就職できずにフリーターのままとなる人もそれなりにいるようです。
こうした方たちが確実に正社員を目指すのであれば、万全に準備を整えるまでフリーターを続けるのではなく、一度目標設定を少しだけ下げて就活してみるのもおすすめです。
またこちらでもお伝えしたとおり、フリーター期間は3年以内に留めておかないと、目標を達成するまで待っているうちに正社員になれるタイミングを逃してニートになってしまう可能性も。
それに就職に成功したあとで引き続き勉強し、働きながらステップアップしていくことは十二分に可能です。
実際に社会に出てみると、逆にそういう人たちの割合の方が多かったりもするので、最初から完璧を目指すことなく、まずは気楽な気持ちで興味のある業界や企業に就職してみても良いかもしれません。
そして5つめの理由は、就きたい仕事の入り口がアルバイトに限定されていたためです。
このタイプはフリータータイプ別にみた就職成功率でもご説明したとおり、正社員になれる確立が最も高い「夢追求型」の人たちです。
バンドミュージシャンやアーティスト、デザイナーやパティシエ、伝統工芸職人や庭師…などなど。こうした職業の多くは、付き人や見習いとしてアルバイト入社することが最短ルートである場合がほとんどです。
彼らは自分が掲げた夢や目標を実現するための手段として一時的にフリーターとなっていますが、高い情熱とやる気も持ち合わせているため、入職してすぐに正社員として採用されるケースも多々あります。
とはいえ、なかには「やりたいことがある」という体(てい)を隠れ蓑にして、実際は就活したくないだけの「モラトリアム型」も一部潜んでいるのだそう。
そのため「やりたい仕事で正社員になれない」と悩んでいる方は、その仕事を心の底からやりたいのかどうかをもう一度自問してみましょう。
それで、もし少しでも迷いがあるようであれば、残業が少ない会社や時間に融通の効きそうな職種に一度就職してから、副業として再開するのもおすすめですよ。
「正社員として就職するなら、興味があることや好きなことに挑戦してみたい」
「未経験でも長く安定して働ける仕事がいいけど、残業や休日出勤はしたくないな」
これから就職活動をするみなさんは、こんなことを考えながら求人サイトをチェックしている方も多いのではないでしょうか?
doda(デューダ)・マイナビ・リクルートエージェントといった大手転職サイトにおいて、学歴や経歴を問わずに未経験者歓迎の求人が多い業界は以下の9分野です。
ここからは、フリーターから未経験の業界へ就職したい方に向けて、正社員になりやすい仕事の特徴についてご紹介します。
ぜひ、お仕事を探す際には一つの指標にしてみてください。
まず1つめは、専門的な知識・技術・資格が不要であること。
せっかく気力満々で積極的に職探しをしても、応募条件に「実務経験〇年以上」「△△資格必須」と書かれている求人は、その条件をクリアした人しか応募することができません。
そのため業界未経験からエントリーする場合、実務に必要な専門スキルや資格は、就職後に働きながら習得することが可能な求人を選んで応募するとよいでしょう。
続いて2つめは、入社後の教育制度が充実していること。
大学を卒業後、フリーターとしてアルバイトを始めた時のことを思い出してみてください。
研修という形ではなくとも、職場の先輩に仕事を教わって一つひとつの業務を確認しながら、だんだんと一人でできる仕事が増えていったのではないでしょうか?
それは、就職して正社員になっても変わりません。
企業では、社員に対してさまざまなスキルアップ研修を実施します。そのうち新入社員のみを対象に行われる研修のことを「新入社員研修」と呼びます。
新入社員研修は、一般的に入社後の4月以降に行われます。その期間や時期は、企業によりさまざまですが、数週間で終わる場合もあれば、中には数ヶ月~1年間かけて新人研修を行う企業もあるようです。
こうして新入社員研修を実施している企業は、じっくりと社員を育成し、その後の戦力として将来性を期待してくれている、と捉えることができます。
また教育制度が充実した企業であれば、常に最新の知識や技術を習得できるので、将来的にも自分のスキルを磨き続けることが可能と言えるでしょう。
そして3つめは、今後の成長や発展が見込まれる、将来性のある業界や職種であること。
これから将来的にも決してなくなることがない仕事の条件は、以下の5つです。
▸ルーティン作業ではできない「パターン化」していない仕事
▸トレンドに左右されない「普遍的」な仕事
▸人間の生命維持に欠かせない「衣食住」に関わる仕事
▸人工知能では生み出せない「クリエイティブ」な仕事
イギリスのオックスフォード大学でAI(人工知能)の研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授が発表した論文によると、今後20年の間に、アメリカ全土で働く人々のうち約47%の仕事がオートメーション化される可能性があるのだそう。
それにともなって、ロボット業界は10兆円の市場になるとも言われていることから、近年は未経験からIT業界を目指す20代の男女が年々増えつつあるようです。
さてここからは、大卒フリーターにおすすめの未経験から挑戦しやすい職業を8種類ピックアップ。
AIにとって代わることが難しい仕事を中心に厳選したので、ぜひ企業選びや就職先を検討する際の参考にしてみましょう。
販売とカスタマーサポートの共通点は、お客様と接する機会の多いサービス系の仕事である点。そのためどちらの仕事も共通して、高いコミュニケーションスキルが求められます。
食品を扱うスーパーや医薬品を販売するドラッグストアなど、「販売」という職種がある企業の業種は多岐にわたります。
一方、カスタマーサポートは、企業の商品やサービスに対する、お客様の問い合わせに電話やメールで対応する仕事です。商品知識や接客スキルだけでなく、美しい言葉遣いや正しい礼儀作法が日々の業務で培われるのは、この職業ならではのメリットとも言えるでしょう。
また一般企業ではカレンダー通りに土日祝がお休みですが、販売・サービス・カスタマーサポート職では、土日祝日が稼働のピーク。
一定の人員を売り場や職場に確保しておかないと営業が困難となるため、年間を通して比較的求人の数も多い傾向にあります。
これらの仕事はアルバイトやパートの求人も多いですが、正社員の場合は主にアルバイトに指示を出す側の管理職。未経験でも応募可能な求人も多く、フリーターがチャレンジしやすい職種と言えそうです。
介護・医療業界で働く介護士やホームヘルパーは、みなさんが想像するとおり、病院や介護施設で、医療や老人福祉に従事する職業です。
この仕事は、24時間365日稼働するケースが多いのが特徴。力仕事や立ち仕事も多いため、健康な肉体と体力が必要不可欠です。また人と接することが好きな人や、「誰かの役に立ちたい!」と強く思うホスピタリティが高い人にも適職といえるでしょう。
こうした仕事は国家資格が必要と思われがちですが、そんなことはありません。
もちろん資格が必要な職種もありますが、無資格・未経験で正社員として就職し、実務を積みながら介護福祉士などの国家資格を本格的に取得できるのも、この職業のメリット。
また近年は日本国民の高齢化により、介護・医療職は現在、最も人手不足となっている職種でもあります。業界未経験者可能な求人数が非常に多いため、これまで職務経歴がない方であっても就職しやすいでしょう。
日本中のあらゆる企業で必要とされる、事務職。事務の仕事は、担当する専門分野によって職種が細分化されます。
一般事務のほか、経理事務や法務事務、総務事務や貿易事務、営業事務や英文事務…などなど、その種類は多種多様。
会社のお金を扱う経理事務などの場合は簿記資格の取得が必須の場合もありますが、一般的には特に資格を取る必要もないので、未経験者でも働きやすい職種です。
そんな事務職は、コツコツと正確に作業することが苦にならない人に最適な仕事。とはいえ未経験者歓迎の求人が多い人気職種だけに、競争率が高くなってしまうのがデメリットでもあります。
また資料作成や電話やメール対応がメインの事務職は、パソコンの操作スキルが自然と培われるのもメリットの一つ。さらにブラインドタッチができるようになると、事務処理スキルが格段にアップします。
営業職は、個人または企業を相手に、自社の商品やサービスを紹介して契約へ結びつける仕事です。
営業スタイルは、アポなしで客先に出向く飛び込み営業、社内勤務の電話営業、取引先に定期的に訪問するルートセールスなど、さまざまな種類があります。
また営業とクライアントのパイプライン役である営業アシスタントは、外回りの多い営業を社内でサポートし双方の関係を円滑に結ぶ役割を果たします。
営業職としてキャリアを積んでいくと、成績や実績次第ではインセンティブをもらえたり、基本給がアップすることもしばしば。
また仕事中に身に付けた提案力やコミュニケーション力は、職種を問わず求められる鉄板スキル。そのため、就職未経験の方が将来的なキャリアプランを考える上でも、業務を通じて得られるメリットは大きいといえます。
そんな営業職は、業種を問わず広く求められる職種なので、異業種転職もしやすいのが特徴。求人数も年間通して多く、未経験者を歓迎している企業も多い傾向にあります。
とは言うものの、扱う商品のジャンルや企業の営業手法によって、仕事の進め方やモチベーションの保ち方も異なるので、自分の適性や興味がある商材を見極めることも重要と言えるでしょう。
IT系の技術職は、専門知識やプログラミングの技術を使い、さまざまなモノやサービスを生み出すクリエイティブな職種です。
そんなIT技術職であるプログラマーやエンジニアは、高校生男子がなりたい職業の第一位。
「ものづくり大国」である日本が作った「Made in Japan」製品は、世界的に根強い人気を誇っていることも有名ですよね。その理由は、壊れにくく正確に動作するといった、品質の高さにあります。
こうした技術の根幹を支えているのは、日本のIT業界で働くプログラマーやエンジニアたちです。
近年世界中で急成長を遂げているIT業界では、未経験者でもチャレンジしやすい求人が年々増加中。
具体的な職種を挙げるとすると、ハードウェア、ソフトウェアの開発・設計などを行うシステムエンジニアやプログラマーもその一種。またコンピューターネットワークの設計や構築、保守や運用を担う、ネットワークエンジニアも技術職のひとつです。
日々進化を遂げるIT業界は、モノづくりに興味がある人や、常に新しい技術を習得していく好奇心や向学心が旺盛な人にもおすすめの職種。
もはや私たちの生活になくてはならないIT技術は、他業種へ進出する未知の可能性を秘めた最も将来性のある分野でもあります。
それに学歴や経歴不問で採用してくれる会社も多く、手厚い教育制度や資格取得支援制度によって、将来的な人材育成に力を入れている企業も数多くあることも特徴です。
とはいえエンジニアの仕事には、必ず納期があり、締め切りまでに完成させることは絶対厳守。
そのため、開発途中で予期せぬエラーや仕様変更などが続くと、残業が増えたり休日出勤を余儀なくされることから、健康な体力や精神力が必要不可欠な仕事と言えるでしょう。
▶ 参考:
• コーダー/マークアップエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• オープン系SE・プログラマフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• スマホアプリエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• ネットワークエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
国や地方公共団体の公務を担当する公務員には、国家公務員と地方公務員の2種類があります。
公務員にたるためには国家資格に合格する必要がありますが、学校を卒業して2年以内の方であれば、学歴や職務経歴を問わずにどなたでも受験することが可能です。
なかでも日本各地の市町村にある地方自治体で働く地方公務員は、たとえフリーター期間があっても「公務員になりたい」という明確な動機さえあれば、面接においても有利に自己アピールすることが可能。
一年を通して仕事とプライベートを両立させながら安定した職場環境で働けるのも、人気の職業である秘訣です。
また平均年収も高く各種休暇も取りやすいことから、2019年度には女子高校生がなりたい職業の第一位となりました。
「地域社会をよりよくしていきたい」「人々の役に立つ仕事に就きたい」と日頃から考えている方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
資格なし・職歴なしでも就職しやすい6つの仕事については、以下の記事もご参考に。それぞれの職種で働くメリットやその仕事に向いている人、各職種の平均給料についても解説しているので、これから新たに仕事を探し始める方はぜひチェックしてみてください。
希望の職種に応募するにあたって、履歴書は必須。
さいごは、履歴書を書くときの主なポイントを厳選して3項目ご紹介します。
■ 学歴の書き方
▸卒業した学校名・学部・学科名は省略せずに記入する
▸原則として高等学校(入学)から記載する
▸入学・卒業の年は西暦か和暦のどちらかに統一する
■ 志望動機と志望理由の書き方
▸応募先する企業の魅力を書く
▸大学やアルバイトの経験をもとにオリジナルの動機を書く
▸記入枠の70%以上を埋めるように書く
■ 本人希望記入欄の書き方
▸特別な理由がない限り「貴社の規定に従います」と書く
▸募集している職種がいくつかある場合は、希望職種を明記する
▸電話に出られない時間等は、謙虚かつ丁寧な言葉づかいで書く
また本人希望欄に書かれていることは、企業側に「妥協したくない条件」として受け取られやすい傾向にあります。
かと言って「特になし」と書くことはNGですが、勤務条件や待遇については、よほどのことがない限り原則的に書くことは控えておきましょう。
自分の長所をアピールするための自己分析の方法や志望動機・志望理由の書き方、経歴の書き方については、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
今回は大卒フリーターの割合や就活方法を、さまざまな角度からご紹介してきましたがいかがでしたか?
「そろそろフリーターを卒業したいけど、やりたい仕事が見つからない」
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▶ 参考:人と組織の課題解決に本当に役立つ情報を発信するコラム(アーティエンス株式会社)
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