大学を卒業したもののニートになってしまい不安を感じている方向けに、大卒ニートの割合や末路を紹介。さらに、社会復帰のための手順や支援サービスについても紹介します。
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最終更新日:2024年9月12日
目次
文部科学省が実施した「令和5年度 学校基本調査」によると、大学卒業後に進学や就職をしなかった人の割合は8.3%です。同調査では、大学卒業後に進学・就職しない人が毎年10%程度いることもわかります。
つまり、大卒ニートは決して珍しい存在ではないといえるでしょう。
令和5年度 大学基本調査を見ると、令和5年3月に大学を卒業した人の進路は次の通りであることがわかります。
このうち、就職・進学しない人の割合は「左記以外の者」の8.2%と「不詳・死亡のもの」の0.1%を足した8.3%です。
すべての人がニートになるわけではありませんが、就職も進学もしないということを考えると、約8%の人が大学卒業後ニートになっている可能性が高いといえるでしょう。
大学を卒業して一度は就職したものの、比較的早いタイミングで離職してしまう人も少なくありません。
厚生労働省の新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)によると、就職後3年以内に離職した人の割合は次の通りです。
中学 | 52.9% |
---|---|
高校 | 37.0% |
短大等 | 42.6% |
大学 | 32.3% |
出典:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)|厚生労働省
つまり、大学卒業後に就職し、3年以内に離職してしまう人は3割程度いることがわかります。
離職者の中にも、ニートになる人が一定数いると予想できます。
大卒ニートになり就職しないまま時間が経ってしまうと、いざ就職しようと考えた時に就職できなくなる可能性があります。企業は、長いブランク期間がある人の採用を避ける傾向にあるためです。
就職しないと十分な収入が得られないため、貧困に陥ったり、誰かに頼らなければ生活できないといった状況になる可能性があるでしょう。
そうした状況では、自分の人生を自由に決めることや、趣味を楽しむことも難しくなる可能性があります。
今後の人生を豊かに生きていくためには、何らかの手段で収入を得られるよう環境を整える必要があるといえます。
大卒ニートになりやすい人には、次のような特徴があります。
それぞれ、詳しく紹介します。
やりたいことや目標を考えられない人は、大卒ニートになりやすい傾向があります。
目標を立てるためには、まず将来のビジョンを考え、今の自分が何をすれば良いのか考える必要があります。しかし、将来のビジョンが曖昧だと今やるべきことも明確に見えないため、就職活動に対するモチベーションが高まりにくいのです。
結果として、就職活動をうまく進められず、大卒ニートになってしまう可能性があります。
コミュニケーションが苦手だと思い込んでいる人も、大卒ニートに陥りやすい傾向があります。
就職活動では、面接をはじめとしたさまざまな場面で人とのコミュニケーションを求められます。また、就職後も仕事の中でのコミュニケーションは避けられません。
そのため、人とのコミュニケーションに自信が無い人は、就活や就職に不安を感じてしまいやすいのです。
不安を感じて就職活動を避けてしまうと、大卒ニートになる可能性があります。
大卒ニートの中には、仕事が無くても生活できると思っている人もいます。
例えば、親元で生活していてサポートを受けられる人ならば、仕事をしなくてもしばらくは生活できるかもしれません。また、貯金でしばらく生活できるという人もいるでしょう。
そうした人の場合「大学を卒業したらすぐに就職しなければならない」という危機感が薄いため、大卒ニートになってしまう可能性があるのです。
自分に合う仕事が無いと感じている人も、大卒ニートになりやすい傾向があります。
自分の考え方や価値観に合う仕事を選ぶことは重要です。しかし、完全に自分に合う仕事が見つかるとは限りません。また、働いているうちに価値観や考え方が変わることもあるでしょう。
完璧主義になってしまい、少しでも自分に合わないところがあれば就職を避けるといった考え方になると、大卒ニートになってしまう可能性が高まります。
大卒ニートの中には、将来への不安を抱えている人も多くいます。
仕事をせずに日々を過ごしていると、このままで将来どうなるのだろうと考えてしまうことも多いでしょう。また、将来どのように自立すればよいのか道筋が見つからず悩んでしまうこともあります。
不安を感じているにも関わらず何をすれば良いのかわからず行動できない状況は、精神的に大きな負担になってしまうことも少なくありません。
周囲の人と状況を比較し、劣等感を感じてしまう人も多くいます。
大学卒業後も、学生時代の友人や同年代の人と関わる機会は多くあるでしょう。そんな時、就職したり進学したりしている人たちとニートである自分の状況を比べてしまう人もいるのです。
さまざまな経験の中で成長していく同級生と自分を比較し、焦りを感じてしまうケースも少なくありません。
長期間ニートとして過ごしていると、自己肯定感が低下することもあります。目的や目標を持たないまま生活していると、自信を失ってしまうことも少なくありません。
自己肯定感や自信が低下すると、就職活動でうまく自分をアピールできず、なかなか成功に繋がらなくなることもあります。就職活動に成功しないことでさらに自己肯定感が低下してしまう悪循環に陥ってしまうこともあるでしょう。
仕事や学業の中では、自然と社会のつながりが生まれることもあります。
しかし、ニートとして過ごしていると、社会とのつながりが薄れてしまうことも少なくありません。また、劣等感や自己肯定感の低下から人と関わるのを避けてしまう人もいます。
社会との接点が少なくなることで、孤立感を感じやすいのです。
大卒ニートの方の就職活動は、次のステップで計画的に進めるのがおすすめです。
それぞれ、詳しく解説します。
就職活動をすると決めたら、できるだけ早く行動を起こしましょう。
ニートをしていた期間に自己肯定感が低下してしまうと、いろいろなことを考えてしまってなかなか動けなくなる人もいます。
しかし、ニートの期間が長くなればなるほど、就職の難易度は上がってしまいます。そのため、できるだけ早く行動を始めた方が良いのです。
ニートの方の就職活動準備で、特に重要なのが面接対策です。書類選考は通過しても、面接で落ちてしまう人も多くいます。
面接で答える内容を準備しておくだけでなく、模擬面接を実施しておくと自信を持って本番にのぞめます。自分の強みをアピールしつつ、応募先企業で働く意欲を伝えられるよう練習してください。
以下の記事では、面接でよく聞かれる質問と回答例を紹介していますので、あわせて参考にしてください。
就職活動を始める前に、まずは自己分析を行いましょう。自己分析を行うことで、自分の強みや弱みを客観的に把握できます。強みや弱みを把握することで、自分に合った仕事や就職先企業を見つけやすくなるのです。
強みを考えるために、まずはこれまで成果を出してきたことや周囲の人から誉められたこと、好きなことや得意なことを考えてみましょう。出てきた項目が、自分の強みといえる可能性が高いでしょう。
また、弱みを考える際には、苦手なことや改善したい点、過去の失敗などを思い出してみてください。
まずは、将来どのような働き方がしたいかを考えてみてください。その後、将来から逆算し、30年後、20年後、10年後にどのような目標を達成していれば良いか考えましょう。
さらに、10年後の目標を達成するために5年後、3年後、1年後に何を達成していれば良いのか、逆算して考えます。
これによって、今やるべきことが明確になり、行動しやすくなるのです。
20代半ばまでの年齢であれば、既卒や第二新卒の枠での就活が可能です。これまで就職した経験がない人は既卒、就職した経験がある人は第二新卒の求人を探してみてください。
既卒や第二新卒として就職活動を行う場合、新卒と同様にポテンシャルを評価して採用してもらえる可能性が高い傾向にあります。自分のビジョンや意欲、強みをアピールできれば、就職しやすいといえるでしょう。
20代後半になると、ポテンシャルのみで採用してもらうのは難しくなります。
ある程度の経験やスキルが求められるようになるとともに、正社員として経験を積んだ後に転職しようとしている人と比べられるようになるのです。
そのため、20代後半以降では就職活動の前に専門的なスキルを身につけておいた方が良いでしょう。実力を証明できるような資格を取得するのもおすすめです。
就職活動の際には、無職やニートが採用されやすい職種への就職も検討しましょう。
業界によっては人手不足が深刻で、経歴にブランクがあっても就職しやすい企業もあります。特に「既卒・フリーター・未経験者歓迎」といった求人を出している企業は人手が不足している可能性が高く、その分採用される可能性も高いといえるでしょう。
就職支援やキャリアカウンセリングといったサービスを利用すると、専門的なアドバイスやサポートを受けられます。
ハローワークでも就職支援サービスは受けられますし、転職エージェントの活用も可能です。就職支援サービスでは、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策などのサービスを受けられます。また、企業との交渉や日程調整を行ってくれるサービスもあるので、ぜひチェックしてみてください。
おすすめの就職支援サービスについては、次の記事で紹介しています。
松村さんへのインタビュー全文は、以下の記事で紹介しています。
大学を4年生で中退した後、一度は就職した櫻井さん。激務が原因で倒れて退職し、日雇い派遣で働きながら就職活動を進めていたものの、コロナ禍もありなかなか就職できなかったといいます。
そんな中、友人からの紹介を受けたことがきっかけでエンジニアカレッジを受講し、学習を始めました。最終的に、30歳をすぎてからインフラエンジニアへの転職に成功しています。
櫻井さんへのインタビュー全文は、以下の記事で紹介しています。
正社員として働いた経験がある場合、失業保険が受け取れる可能性があります。また、就職支援セミナーや職業訓練なども提供しているため、一度は相談しておいた方が良いでしょう。
ただし、ハローワークの求人は玉石混交です。また、就業訓練の内容も必ずしも高品質とはいえません。そのため、就職直結型の民間スクールを利用した方が良い場合もあります。
無料で利用できるスクールもあるため、調査してみてください。
おすすめの就職支援サービスは、以下の記事で紹介しています。
空白期間が長くなればなるほど、正社員としての就職は難しくなる傾向にあります。フリーターから、正社員として就職できた人の割合は次の通りです。
出典:大都市の若者の就業行動と意識の展開「第4 回 若者のワークスタイル調査」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
このデータから、ブランク期間が1年を超えると就職しにくくなることがわかります。ブランクが長くなることで企業が採用を躊躇することに加え、応募者側のモチベーションが低下してしまう可能性もあります。
ニート期間が長くなると就職しにくくなる可能性があるため、できるだけ早く行動を起こすのがおすすめです。
大卒ニートであっても、適切な訓練を受けることで手に職をつけられます。専門的なスキルを身につければ、就職先の選択肢の幅を広げられるでしょう。特に、年齢が高い方が正社員としての就職を目指す場合には、何らかのスキルは必須といえます。
就職活動でスキルをアピールするためには、資格の取得もおすすめです。就職したい業界で必要とされているスキルを調べ、そのスキルを証明できる資格を取得することでアピール材料として活用できます。
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IT業界はスキルが重視される業界でもあります。スキルを身につけておけば経歴のブランクは問題視されないケースも多いため、ぜひ選択肢のひとつとして検討してみてください。
大卒ニートから抜け出すためには、自己分析やキャリアプランの構築をおこなったうえで計画的に就職活動を進めることが重要です。年齢が若くブランク期間が短いほど就職しやすいため、できるだけ早く就職活動を始めましょう。
20代後半からは、専門的なスキルを身につけることも重要です。この記事で紹介した成功事例もぜひ参考にしてみてください。
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