「どのプログラミング言語を選べばいいの?」「どれから学べばいいのかわからない」と悩むプログラミング未経験者の皆さんへ、プログラミング言語の選び方や、初心者におすすめのプログラミング言語を、転職のプロが目的別に紹介します。学習難易度やおすすめの学習方法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
なお、未経験からプログラミングを効率よく学びたいと考えている方は、就職率98.3%で受講料無料のプログラミングスクールプログラマカレッジもおすすめです。
最終更新日:2022年12月21日
目次
プログラミング言語とは、人間がコンピューターに命令を伝えるための言語です。
皆さんが日ごろから使っているスマートフォンアプリやSNS、動画サイト、ゲームなどもプログラミング言語を活用して作られています。
また、プログラミング言語を使った開発によって、日々の業務で行なっている単純作業を自動化したり、ダイエットに役立つアプリ開発が出来るなど、アイデアを形にすることもできます。
現在、プログラミング言語にはJavaやPHP、Ruby、Pythonなどといったメジャーなものから、マイナーなものまで合わせると200以上の種類があり、プログラミング言語によってできることが異なります。
例えば、InstagramやYouTubeで利用されているPythonという言語はWebサイトの構築は得意ですが、スマートフォン向けのアプリ開発はあまり得意とは言えません。また、PHPという言語は、メルカリなどのショッピングサイトやECサイトの開発などのWebサービスの開発には優れていますが、最近流行りの機械学習・AI技術を扱うことには不向きです。そのため、プログラミング言語を選ぶ前には、その言語の得意なことやできることを把握しておくといいでしょう。
• 習得の難易度が高くないか
• 需要があり求人が豊富か
• 汎用性が高く応用しやすいか
• 今後の将来性があるか
プログラミングの習得にかかる時間はプログラミング言語の難易度と比例します。
初心者がプログラミングを習得するには、継続した学習が重要です。難易度が高いプログラミング言語は、文法の種類やルールが多く習得までに長い時間が必要なため、途中で挫折してしまう可能性が高くなります。
エンジニアやプログラマーとしての転職を目的にプログラミング学習を始める場合、需要が高い言語を選ぶことも重要なポイントです。
初心者の場合、まずはエンジニアとしてIT業界に潜りこむことが最優先。そのためには、需要が高く求人が多いJavaやPHPを学ぶことをおすすめします。そして、JavaやPHPでプログラミング経験を積んだ後に、自分が作りたいモノやなりたい職種を実現できるプログラミング言語を学ぶといいでしょう。
▶ 参考:
• コーダー/マークアップエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• オープン系SE・プログラマフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• スマホアプリエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
まず「汎用性が高い」とは様々な分野で広く活用できるという意味で使われる言葉です。プログラミング言語は言語によってできることが異なるという話をしましたが、できることの種類も言語によって異なります。例えばPHPはWebサイトの構築に特化したプログラミング言語です。一方で、JavaはWebサイトの構築やAndroidアプリ・PC上で動作するネイティブアプリなどできることが多いので、汎用性が高いと言えます。
最後にプログラミング言語の将来性も検討の基準に入れておくといいでしょう。プログラミング言語にはトレンドがあり、需要の推移も激しい一面もあります。
AIが注目される昨今でもAI自体やAIではカバーできないところは、プログラマーが修正する必要があり、今後も需要はある職種です。その一方で、プログラマーの需要は習得しているプログラミング言語の需要に比例します。需要の高い言語を備えているプログラマーは引く手あまたとなりますが、そうではない場合、プログラマーの需要は低くなります。このように、将来性的に需要が見込まれる言語を知り、選択するのもおすすめです。
✓ IT業界のトレンドや将来性、プログラマーの需要については以下の記事も参考にしてみてください。
目的 | プログラミング言語 | 案件数 | 学習難易度 |
---|---|---|---|
まず初めに学習したい言語 | HTML、CSS | ◎ | ◎ |
Javascript | ◎ | 〇 | |
転職におすすめの言語 | Java | ◎ | △ |
PHP | ◎ | 〇 | |
これから学びたい言語 | Phyton | 〇 | 〇 |
Go | △ | 〇 | |
C | △ | △ | |
C# | ◎ | △ | |
Swift | 〇 | 〇 |
※案件数:プロエンジニア自社保有正社員求人数ランキング5位以内◎、10位以内〇、それ以下を△で表示
※難易度:低い順(易しい順)から◎〇△で表示
プログラミング初心者の学習にまずおすすめしたいプログラミング言語を紹介します。
弊社が運営するプログラマカレッジでも、初心者はまず難易度が低く覚えるのに簡単なコンピュータ言語から学習をスタートします。
初めて学ぶ上で、プログラミングの雰囲気を感じていただくことができ、興味を持てるようになることがまず第一優先です!
HTMLはWebブラウザの見た目を構成し、CSSは見た目を装飾するコンピューター言語です。おすすめする理由としては以下の理由があります。
• 言語を書いて動かす環境がすぐ作れる
• 見た目を作ったり装飾する言語なので、コンピューターに命令した結果がすぐに見える
• 基本的な内容が身に付くまでの時間が短い
• 報酬は安いが、副業の需要がある
HTML・CSSを習得したら、JavaScriptというプログラミング言語を学習するといいでしょう。
JavaScriptは比較的習得しやすく、スマートフォンの普及でWebサイト制作の需要も高いため、Webブラウザで動作するHTML・CSS・JavaScriptをセットで覚えておいて、損はありません。
次に初心者が転職で有利になるプログラミング言語を紹介します。
弊社が運営する求人サイト「プロエンジニア」に掲載された求人を言語別で集計したところ以下のようなランキングになりました。
順位 | 言語 | 正社員の求人数 |
---|---|---|
1位 | Java | 505 |
2位 | PHP | 395 |
3位 | JavaScript | 240 |
4位 | C# | 206 |
5位 | HTML | 187 |
6位 | C++ | 175 |
7位 | Ruby | 174 |
8位 | Python | 115 |
9位 | Objectiv-C | 90 |
10位 | Swift | 67 |
出典:プロエンジニア調べ(2021年5月26日現在)
初心者向け求人の割合は、全体の15%未満とはなるものの、Java・PHPは求人数が多いことがわかります。求人数が多いということは、転職で有利なプログラミング言語といえるでしょう。
以下でそれぞれの言語について詳しく解説します。
JavaScriptとJavaは名前が似ていますが、まったく異なる言語です。Javaは汎用プログラミング言語と呼ばれ、AndroidアプリからWebサイトまで幅広い分野で活躍する汎用性の高い言語です。
Javaの特徴は、プログラムの実行速度が速く、機能ごとに開発者を割り振りやすいことから大規模開発に向いています。
大規模開発での需要が高いことから、求人数も多い一方で文法の種類やルールが多いため、初心者には難易度が少し高いというデメリットもあります。開発者の人口が多く、インターネット上に初心者向けの情報もたくさん掲載されているので、初心者でも挑戦していただきたい言語です。
PHPはWebサイトの作成に特化したプログラミング言語です。PHPが得意なこととして次のことがあります。
• Webサイトの見た目には見えない裏側の処理
• ログインユーザーや操作内容によって、Webサイトの見た目を変えたい処理
また、WordPressという世界で最も利用されているCMS(コンテンツマネジメントシステム)はPHPでできています。Webサイト作成の分野での需要が非常に高く、将来性も高いといえるでしょう。また、PHPは小規模なWebサイト作成の案件も多く、副業での需要もあるので、PHPをある程度勉強してから、PHPで副業を始めてみるというのもおすすめです。
文法やルールがわかりやすいため、学習の難易度が低い言語でもあります。
IT業界では実務経験が重視されます。初心者の場合、まずはJavaやPHPといった初心者向けの採用が活発な言語で、プログラマーとしての実務経験を積みましょう。そして、ある程度エンジニアとしての実務経験が積めたら、他のプログラミング言語を学ぶことをおすすめします。
以下では、需要や将来性の観点で、これから学んでおくと今後のキャリアパスに有利になりそうなプログラミング言語を紹介します。
Pythonは、AIやWebサイトの分野で活躍している汎用プログラミング言語です。特にAIのライブラリが豊富で、Webサイトへの連携も簡単なことから需要が上昇しています。また、エンジニアに人気のプログラミング言語でも上位に位置している言語です。AIへの投資は今後も続くことが予想されるため、将来性も高い言語といえるでしょう。
プログラミング言語としては文法がわかりやすいので、学習の難易度は低いです。一方で、実務ではプログラミング言語の知識に加えて、AIなら数学や機械学習の知識、Webサイトならフレームワークの知識が求められます。
プログラミング言語以外の知識が求められ、採用ハードルが高いため、一度他の言語でキャリアを積んでからチャレンジすることをおすすめします。
▶ 参考記事:
AI開発の必須言語!Pythonの特徴をわかりやすく解説します|プロエンジニア
【2021年最新版】プログラミング言語おすすめ人気ランキングベスト10|プロエンジニア
Goとは、検索エンジンやYouTubeを運営するGoogle社が2009年に発表したプログラミング言語です。Webサイトやスマートフォンアプリの開発で活躍しています。
処理が高速で複雑なシステム構築にも向いているため、近年大企業でも採用件数が増え、将来性が高い言語といえるでしょう。また、新しい言語で開発者が少ないため、年収も高い傾向があります。
一方で、シンプルな文法ですが、C言語やJavaに強い影響を受けているので、初心者がいきなりトライするのは難しいでしょう。採用する企業は増えてきていますが、まだまだ求人数が少なく経験者向けの求人が多いのが現状です。しかし、今後採用企業が増えることで求人数が増え、転職しやすくなる可能性が高まることが予想されるため、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
▶ 参考記事:
おさえておきたいGo言語案件の業務内容、単価、必要スキルを調査!|プロエンジニア
Cは1972年に開発された汎用プログラミング言語です。ロボットや家電製品を動かすプログラムからWindowsやMacOSなどのOS、ゲームまで幅広い分野で現在も活躍しています。
C言語はコンピュータにおける「最も基礎的な言語」といわれ、プログラミングをしっかり学びたい方にはC言語はとてもおすすめな言語です。出版されている書籍やWeb上の情報も豊富です。ただし、初心者にとっては学習難易度は非常に高くなります。Java以上に文法とルールが多く、Javaよりも少ないリソースで動作が高速という特徴があります。
かなり歴史のある古い言語で、現在もロボットや家電製品などを動かすプログラムの分野で根強い需要があり、将来性もあります。
また、ゲーム分野ではアーケードゲームやソーシャルゲームなどをCで開発している企業があり、ゲームに関わる仕事をしてみたい方にもおすすめです。
C#とはWindows OSを開発しているMicrosoft社が開発する汎用プログラミング言語です。「C」から派生した「C++」と「Java」に影響を受け、「C」や「C++」より少ないコードでプログラミングできるように改良された点が特徴です。Webサイトからスマートフォンアプリ、家庭用ゲームなど幅広い分野で活躍しています。
特にVR開発などは家庭用ゲームの流れを汲み、「Unity」というC#で動作するゲーム開発プラットフォームを使用している企業もあり、ゲーム分野で注目され、将来性も高いでしょう。
文法の種類やルールが多いため、学習の難易度は高め。また、転職についても初心者への門戸は狭く、他の言語での実務経験があった方が転職しやすい傾向があります。
Swiftとは、Apple社が2014年に発表したiPhoneやiPad向けアプリを開発するプログラミング言語です。Apple社がiPhoneやiPad向けアプリで利用されていた「Objective-C」からSwiftへ移行を望んでいることから今後は正社員の求人数が増加する見込みがあるでしょう。また、フリーランスの求人数は増加傾向にあり、今後も増加傾向が続くことが予想されます。このことから将来性は高いと考えられます。
なお、習得の難易度は言語仕様がわかりやすいため、比較的易しめです。
▶ 参考記事:
【iOSアプリ開発】Swiftとは?メリット・デメリットを分かりやすく解説|プロエンジニア
初心者の方は、どうやって学習したらいいのか、わからない方もいらっしゃるでしょう。
ここからはおすすめのプログラミング言語の学習方法を3つ紹介します。
それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
• 無料の学習サービスを使う
• 資格を取得する
• プログラミングスクールを利用する
出典:Progate
最近では「Progate(プロゲート)」や「ドットインストール」といった無料で学習難易度も低い初心者向けの教材を利用できる学習サービスがあります。
無料の学習サービスにはテキスト形式や動画形式で学ぶサービス、実際にプログラムを打ち込んで学べるサービスなど様々です。あわなければすぐ解約できるので、サービスを試してみて、自分自身にあったサービスを探してみてはいかがでしょうか。
✓ 以下のリンクではおすすめ学習サイトを紹介しています。興味がある方は以下のリンクをご参考にしてください。
それなりに開発者の人口があるプログラミング言語には資格試験があります。そして、プログラミング言語の試験では言語の特徴を体系的に学ぶことができるので、プログラミング学習としてもおすすめです。
また、Javaの「Java SE 11 Silver」などベンダー資格は、採用企業にも体系的な知識があることをアピールできるといった初心者の転職に有効なメリットがあります。
✓ 他にもおすすめの資格がありますので、詳しく知りたい方は以下のリンクをご参考にしてください。
学習サイトや資格取得による独学では、継続できるか心配な方は、プログラミングスクールを利用することがおすすめです。プロの講師に質問できるので、安心してプログラミングの学習に集中できます。
現在プログラミングスクールはオンラインのスタイルが主流です。無理のないスケジュールで学習出来るか、料金は適切かなど自分のライフスタイルに合ったスクールを探してみましょう。
プログラミング学習には実際にプログラムを書く訓練が不可欠です。しかし、独学では発生したエラーや想定外の動作に戸惑うことも多く挫折してしまうことも。
プログラミングスクールでは、プロの講師が的確にサポートしてくれるので、プログラミングを書く訓練を効率よく進められたり、分からないことがあればすぐに質問できる環境があるため、初心者にはおすすめです。
✓ プログラミング言語の学習に不安がある方は、以下の記事も参考にしてみてください。
今回は初心者におすすめのプログラミング言語を紹介しました。プログラミング言語を習得するコツは、HTMLやCSS、JavaScriptなどの難易度の低い言語で学んでコンピューターに命令を伝えることに慣れることです。そして慣れたら、次は転職に有利なプログラミング言語を学習しましょう。
この記事を読んで「プログラミングを習得してみようかな!」と思った方は、ぜひ学習を始めてみてくださいね。
INTERNOUS,inc. All rights reserved.