プログラミング初心者で、まずはJavaから学習を始めようと考えている方向けにおすすめのJavaの入門書を紹介します。また、読者のレベルに合わせ、Eclipseなどの開発ツールなどを使った本や、書籍学習の効果的な活用方法なども解説します。
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最終更新日:2024年2月1日
目次
プログラミング初心者で、まずはJavaから学習を始めようと考えてい方向けおすすめのJavaの入門書を紹介します。また、読者のユーザーのレベルに合わせたEclipseなどの開発ツールなどを使った本や、書籍学習の効果的な活用方法なども解説します。
Javaはプログラミング言語のひとつで、大規模システムからAndroidアプリの開発まで、非常に多くの分野で活用されています。Javaを習得することで、未経験プログラマーとして転職を成功させる可能性が高まるかもしれません。
初心者向けのJavaの入門書は多数ありますが、同じ入門書でも実は対象としている読者は異なっていることもあります。
といった具合に、初心者といってもその知識の差は大きく異なり、求める内容の難易度も用途も違ってきます。
目的や用途による違いもあります。
こうした目的の違いによっても学習の進め方も選ぶ本も変わります。ある程度は学習目的から逆算し、それにマッチする書籍を選んでみてください。
プログラミングの世界は、日進月歩で進化しています。刊行年の古い入門書や参考書ではJavaのバージョンが古く、最新のJavaのバージョンでは動作しない情報が記載されていることもありえます。
書籍を選択する際には、必ず最新バージョンに対応しているかをチェックしておきましょう。
ただし、評価の高い書籍のすべてが最新バージョンに対応しているとは限りません。もし、そうした書籍で学習したい場合には、書籍に合わせた古いバージョンをインストールして、環境構築する必要もあります。
入門の段階では、まず自分が興味を持てるか、楽しく続けられるかというモチベーションの継続が大切です。イラストを多用してあるほうが親しみやすい人もいれば、文字ベースのほうが理解しやすい人もいます。
書籍のデザインや文章の好みなども要素になります。また「サンプルコードの実行内容が面白そう」という理由で本を選ぶのも良いでしょう。
分厚いリファレンスや、資格取得向けのややアカデミックな内容の学習は後からでもかまいません。まずは一冊、手を動かしながら通して読み進めるのが、入門書の正しい使い方といえるでしょう。
入門書・参考書選びに困ったら、サンプルコードの本数と質を重視して選ぶという方法もあります。プログラミングを覚えるためには環境構築して、コードを実行し、なおかつ実行したコードを自分なりにカスタマイズしてみるという繰り返しが重要です。
本を購入しても文章を読むばかりで、実際にコードを書いて実践しなければ、学習としてはあまり意味がありません。
入門者にとって開発環境を構築するのはなかなかハードルが高い作業ですが、もし環境構築に詰まったら外部の手を借りるのも方法です。クラウドソーシングサイトなどでJavaエンジニアにサポートを依頼し、質問しながら進めることもおすすめです。書籍によっては、ネット上に簡単な開発環境を用意しているものもあります。
とにかくサンプルコードを見ながら、実際に手を動かしてみるということが習得には重要ですので、そこを意識して本を選択してください。
書籍に書いてあるサンプルコードを、そのとおりに実行したつもりでもうまくいかないケースがあります。原因は読者のちょっとしたミスであったり、書籍の記述がわかりにくいケースなどいろいろでしょう。
つまずいたときに、インターネット上に同じ本で学習しているエンジニアブロガーの記事があればとても参考になります。購入前に書籍のレビューをチェックしたり、書名での検索でブロガーの記事やSNSの評判を確認しておくとよいでしょう。
また読みながら自分にとってわかりにくく感じたり、やさしすぎると感じたら、他の本に変更してみてください。とにかくモチベーションを維持しながら、手を動かしつつ通読することが大切です。
未経験者やプログラミング初心者にわかりやすい、入門書のおすすめの書籍をピックアップしました。タイプの異なる本をセレクトしているので、自分の好みにあったものを選んでみてください。
▸中山 清喬/国本 大悟(著)
▸単行本(ソフトカバー):768ページ
▸出版社:インプレス
▸発売日:2019/11/15
出典:Amazon
発売から8年で総計40万部に到達した人気シリーズ。300点以上の豊富なイラストを用いながら、主人公のエンジニアが仲間や先輩とのやりとりの中で成長するストーリーをベースに学んでいきます。
プログラミング入門者のネックとなる「開発環境の準備」と「エラーへの対応」には、PCやスマホのブラウザでコーディング、コンパイル、実行ができる仮想開発環境「dokojava」を用意しています。
それによって常に正しいコードと実行結果を環境開発なしで確認しながら学習可能です。プログラムの書き方、オブジェクト指向、API活用まで学べる構成になっています。
また巻末にはよくあるトラブルのFAQ集「エラー解決・虎の巻」を付けていますので、安心して学習を進められます。
プログラムを全く書いたことのない人のはじめの一歩から、プログラムの仕組みや、オブジェクト指向まで、ていねいに解説した本です。
▸深瀬 欽正(著)
▸単行本(ソフトカバー):448ページ
▸出版社:リックテレコム
▸発売日:2019/7/27
出典:Amazon
Javaの学習向け開発環境「BlueJ」を使って学べる参考書です。
Javaの開発には、IDE(Integrated Development Environment)というツールが使われていることが多いです。大規模な開発で使われているIDEには「Eclipse」や「NetBeans」などがありますが、BlueJは、そうしたものとは異なり、教育現場で使われることを想定して作られたツールです。
IDEの使い方の習得に時間をかけずにプログラミング学習ができるように、機能は最低限に絞られています。
BlueJを使いながら一冊でJavaの基本からオブジェクト指向、チーム開発、エラー対処、デバッグまで学べる構成になっています。基本情報処理技術者試験の過去問も付属していて、試験対策にもなります。
まず「プログラミングとは何か」を知り、試してみたい、あるいは情報処理試験でJavaを選択したいなら、必要十分な知識がうまくまとめられている書籍です。
▸リブロワークス(著)
▸単行本(ソフトカバー):232ページ
▸出版社:インプレス
▸発売日:2020/3/19
出典:Amazon
「プログラムの読み方をすべて載せる(ふりがなをふる)」という手法で究極のやさしさを目指した、まったく新しいJava入門書です。
プログラムに書いてある1行1行が、何を意味するのかがふりがなで書いてあります。
例えば「answer = 10;」には、「変数answer 入れろ 数値10」というふりがながついて、それぞれの意味を理解できるようになっています。
さらにそれを人が読んでわかりやすいような「読み下し文」もつけて解説しています。
この新しいアプローチで「プログラムが読めないから、自分がいま何をしているのかわからない」といったプログラミング入門者が途中で挫折してしまう原因を解決しています。
コードの読み方・役割をふりがなで徹底的に解説しながら、後半ではSpring Bootによる簡単なWebアプリ開発まで体験できます。
他の入門書でついていけない人が、コードの読み方をもう一回学習する用途にも向いているでしょう。
▸山田 祥寛(著)
▸単行本(ソフトカバー):624ページ
▸出版社:翔泳社
▸発売日:2019/5/15
出典:Amazon
Java言語の独学に最適な標準教科書として、長年にわたって読まれてきた『独習Java』が、2019年に11年ぶりに新登場しました。
独習シリーズの強みである、手を動かして覚える(書いて実行して結果を確認する)特長を生かし、Java開発で必要となる基本的な言語仕様から、標準ライブラリ、コレクション、オブジェクト指向、マルチスレッド処理、アノテーション、モジュールなどを詳細に解説しています。
全くの初めてという人向けではなく、入門書を読んで概念を理解した人が、復習や高度なプログラミングを始めるために「Javaプログラミングの基本をしっかり身につけたい」一冊として選ぶのにおすすめです。
Javaの基本文法やオブジェクト指向の基本を理解した人が、一歩進んだ内容に挑戦する書籍。実際にWebアプリを開発しながら学習するので、実践の力がつきます。
▸中山 清喬(著)
▸単行本(ソフトカバー):628ページ
▸出版社:インプレス
▸発売日:2014/9/22
出典:Amazon
姉妹書の『スッキリわかるJava入門』と同じく、主人公の新人エンジニアが仲間や先輩とのやりとりの中で成長するストーリーをベースに学んでいきます。
本作では、正規表現やコレクション、データベース連携、開発ツール、リファクタリング、並列処理など、現場で必須の知識を広く取り上げています。特に中盤以降では基本的な開発ツールの紹介・使い方解説から単体テスト、さらにはチーム開発、アジャイル開発、デザインパターンまで解説されています。
基本文法やオブジェクト指向の概念はわかった、さらにステップアップするための知識を習得したい、という方におすすめです。
▸きしだ なおき(著)
▸単行本(ソフトカバー):672ページ
▸出版社:毎日コミュニケーションズ
▸発売日:2009/9/12
出典:Amazon
プログラムを「創り」ながら学ぶ、Javaの学習書です。解説には、IDEの「NetBeans」を使用し、GUI環境でサンプルを作りながら学習できます。
Webアプリケーションを開発しながら、基本API、データベース、JSP、サーブレットといった技術を、一貫して学習できるようになっています。
発行が2009年と古く長らく改訂版がでていないのですが、このようにアプリを作りながら学べる本は、非常に貴重です。Java SE 8でも使える内容も含まれており、バージョンを落とした上でも学ぶ価値がある良書です。初心者がチャレンジする場合はクラウドソーシングサイトやQ&Aサイトで随時エンジニアに質問できる環境を整えた上で、学習することを推奨します。
フレームワークとはプログラミングでアプリ開発をする際に、アプリ開発に必要なものをまとめて提供してくれている土台として提供されているものです。Javaのフレームワークは多数存在していますが、ここでは主なフレームワークを使用した入門書を紹介します。
▸掌田 津耶乃(著)
▸単行本(ソフトカバー):584ページ
▸出版社:秀和システム
▸発売日:2016/3/24
出典:Amazon
本書では、Eclipseを使用して主なフレームワークをひととおり経験できるように書かれたフレームワーク入門書です。
新スタイルに進化しつつあるJavaフレームワークやツールの全体像と、今後主流になると思われる代表的なフレームワークやツールの概要を紹介しています。
JavaやScalaでのWebアプリケーション開発において、広く用いられるのがSpring BootとPlay Frameworkです。ただしもちろん、両者以外のフレームワークが採用される機会もあります。
『EclipseではじめるJavaフレームワーク入門 第5版』で紹介されているフレームワーク全般の知識が身についていれば武器になるでしょう。
▸田村 達也(著)
▸フォーマット:Kindle版
▸ファイルサイズ:19504KB
▸推定ページ数:685ページ
▸販売:Amazon Services International, Inc.
出典:Amazon
Spring Bootを使って、実際に1つのWebアプリケーションを作成していくことで、実戦的なWebアプリケーション開発を体験学習できる書籍。
サンプルソースがダウンロードでき、「準備完了時点」と「完成版」で分かれています。準備完了時点のコードを参照すれば読み進めながら必要な箇所を自分でコーディングしてアプリ開発ができ、完成版で答え合わせができます。
本書で作成するサンプルコードは実践を想定して作っています。サンプルコードや図解が充実しており、費用対効果の高い一冊です(Kindle版のみ)。
▸掌田 津耶乃(著)
▸単行本(ソフトカバー):332ページ
▸出版社:秀和システム
▸発売日:2019/1/29
出典:Amazon
Play Frameworkは、Java開発でSpring Bootと並んでよく使われるフレームワーク。Play Frameworkは「Ruby on Railsのような開発スタイルをJavaでも導入したい」というニーズから生まれたほかに例を見ないユニークなフレームワークです。
PHPやRubyの開発者が何らかの理由でJavaに移行する際のフレームワークとして優れるほか、JavaではなくScalaによる開発にも完全対応しているためScalaに興味がある人にもおすすめです。
本書は、このPlay Frameworkの使い方を基礎から学ぶ入門書です。Play Frameworkに特化した解説書はまだ少なく、なおかつ入門向けに書かれているという点で本書はおすすめです。
IDEのスタンダードでもあるEclipseを使う上で知っておきたい情報を入手するための入門書を紹介します。
▸横田 一輝(著)
▸単行本(ソフトカバー):384ページ
▸出版社:技術評論社
▸発売日:2018/10/20
出典:Amazon
Eclipseに焦点を当てた書籍です。新人エンジニアに向けて,JunitによるテストからGradleによるビルド方法、Gitを用いたチーム開発方法まで網羅しています。ひととおりのJava開発に慣れて、チーム開発を視野に入れ始めた人におすすめです。
Javaを使ってAndroidアプリの開発をするための入門書を紹介します。
▸山田 祥寛(著)
▸フォーマット:Kindle版
▸ファイルサイズ:154695KB
▸推定ページ数:654ページ
▸出版社:秀和システム
▸販売:Amazon Services International, Inc.
出典:Amazon
Java言語の基礎を理解している人を対象に、Androidアプリの開発手順を基礎から、ビュー開発やアプリの公開まできちんと学べるようにステップアップ方式で解説した教科書です。
Androidアプリ開発の全体像と開発環境の構築方法、ウィジェットやレイアウトを利用したビュー開発、インテント、SQLiteデータベースなどの応用ノウハウ、GPSやセンサーなどの連携ノウハウなどの実践的手順がわかります。
書籍でプログラミングの学習するときには、ただ読むだけでなく、実践しながら実際にやってみることが必要です。
読んでみて理解したつもりでも、実際に書籍に掲載されたサンプルコードを実行したらエラーになることがあります。そうした実践的な学習を行う上で、知っておくべきポイントを紹介します。
開発環境はつねにアップデートされていくので、書籍で解説されているバージョンと異なるケースがあります。この場合、最新バージョンで書籍のサンプルコードを実行してもエラーになってしまうことも少なくありません。
エラーメッセージを読んで解決できる程度のエラーなら問題ありませんが、エラーの頻発によって学習が進まなくなるようなら、書籍のバージョンに合わせて環境をダウングレードする必要も検討する必要があります。
書籍による学習を進めたいが、最新バージョンのままでダウングレードしたくない、という場合もあるでしょう。そうしたケースでは「teratail」などのエンジニア向けのQ&Aサービスを活用して、エンジニアに質問してみるといいでしょう。
またはクラウドソーシングサイトや、スキルシェアサービスに登録しているエンジニアに、有償での質問対応を依頼してみることもおすすめです。
質問に際しては、書籍のサンプルコード、書籍で採用している環境のバージョン、自分の環境のバージョン、実行結果やエラーメッセージなどの情報を正確に伝えることで、高い確率で返答が得られるでしょう。
環境構築の時点でつまずいてしまって、学習が進まなくなるような場合には、ブラウザ上でJavaを実行できるサービスを使うのもひとつの手段です。「スッキリわかるシリーズ」の「dokojava」などを使って、Javaの文法などを学んでみるといいでしょう。
ある程度学習が進んだら、再度ローカルの環境構築に進むというのもひとつのやり方です。
「Javaを本格的に学ぶというよりはちょっと触ってみたいだけ」というような人も、こうしたインターネット上のサービスを使うほうが手軽に学習できることもあります。
書籍での学習は、とにかく実践も併用するのが鉄則です。掲載されているサンプルコードはすべて1回以上は必ず実行してみましょう。
さらにサンプルコードをただ実行するだけでなく、それらをカスタマイズしてみるといいでしょう。自分で考えてカスタマイズすることでより理解が深まり、学習の効果が高まります。
座学も大切ですが、プログラミング学習は実践こそがキーポイントになります。
Javaは保守性が高い一方で、レガシーシステムの多くで採用されており、旧来からの構文を引き継いだ複雑な処理やコードが多いという特徴を持ちます。
Javaのオブジェクト指向・設計にも手間がかかります。ビルド手順が煩雑で、長大で複雑なスクリプトになりやすいです。
Javaの入門書を読んで「プログラミングは楽しいけれど、Javaはちょっとわかりづらい」と感じた人は、例えば可読性の高い構文構造のRubyなど、他の言語にもチャレンジしてみるのもいいかもしれません。長く学習を続けていく上では、その言語が好きになれそうかどうかも大切です。
Javaは静的型付けを持ち、大規模開発に適した保守性や安全性が特徴の言語です。用途の広さも特徴で、システム開発、Webアプリケーション開発、Androidアプリケーション開発と幅広いシーンで利用されています。
大企業を中心に採用事例も多く、基本情報技術者試験でも出題範囲に含まれる言語です。初心者にとっては学習することで大きくキャリアパスが広がる可能性を持つ言語でもあります。
今回はJavaを学習したいという人にとって、参考になる書籍を紹介してみました。自分にあった書籍を見つけて、ぜひJavaをマスターしていってください。
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