【2024年版】本記事では、未経験からIT業界へ転職したい方に向けて、IT業界についての概要や未経験者におすすめの職種、転職を成功させるためのコツについて解説します。平均年収や生涯年収、就活が有利となる未経験者におすすめのIT資格やIT業界に向いている人と向いていない人についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
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最終更新日:2024年8月14日
目次
別名「情報通信産業」とも呼ばれる日本国内のIT業界は、近年、各種サービスのオンライン化や行政手続きの電子化などの普及により、大きく成長している業界です。
IoTとは?
IT業界は変化のスピードが速く、日々新しい技術やテクノロジーのトレンドが生まれています。そのため、最先端の仕事に携わっているという満足感を得たい方や世の中のトレンドに敏感で好奇心旺盛な方、新しい課題に対しても柔軟に対応できる方や変化する状況を楽しめる方にとっては、最も適した業界と言えるでしょう。
IT業界とは、情報技術(Information Technology)を活用して、情報の収集、処理、管理、通信などを行う産業の集合体です。
具体的には、コンピューターやソフトウェア、インターネット、通信ネットワークなどに関連する企業や組織が属する産業分野のことを指しますが、IT業界は主に次の5つの分野から成り立っています。
情報処理サービス業界は、システムを用いて顧客の課題を解決する業界です。具体的には、システムの受託開発や運用管理、コンサルティングなどを行うSIer(システムインテグレーター)が属しており、SI(システムインテグレーション)業界とも呼ばれています。クライアントから依頼を受けたシステムに関して企画から保守・運用までを行うのが主な仕事です。
ソフトウェア業界とは、コンピューターやデバイスを動作させるためのソフトウェアを開発して販売し、保守する産業です。この業界では、個人向けのアプリケーションソフトや法人向けの経営管理ソフトなど、多岐にわたる製品が販売されていますが、主なビジネスモデルには、顧客の要望に応じてソフトウェアを一から開発する「受託開発」と、市場のニーズを捉えて自社でパッケージ製品を開発して販売する「パッケージ開発」があります。
ハードウェア業界とは、コンピューターやスマートフォンなどの有形のデバイスや機械、設備の製造・販売に携わる産業分野です。この業界は、目に見える形のある機械類や装置を扱い、例えばパソコン、周辺機器、処理装置、記憶装置、入出力装置、電子基板、ケーブル類、筐体、ディスプレイなどが含まれ、ソフトウェアを動かすために欠かせない、パソコンやその周辺機器などのハードウェアを製造・販売しているのがハードウェア業界です。
通信業界とは、固定電話やインターネット、メールなどの通信サービスを提供する業界です。この業界は、有線や無線、その他の電磁的方式を用いて情報を伝達する手段の設置や運用を行います。主に、通信インフラの整備、携帯電話やスマートフォンなどの通信機器の開発・販売、関連サービスの展開を行っています。
インターネット/Web業界とは、インターネットを介してWebサイトやWebサービスを提供する業界です。
日本のIT企業における事業形態は、主に2つの種類に大別されます。
• 事業会社
自社で開発した製品やサービスを販売・提供している自社完結型の会社のこと。
• ベンダー
別の企業が開発したIT製品やサービスを販売する会社のこと。
IT企業とは、コンピューターやインターネットなどの情報技術を活用して、ソフトウェアやハードウェア、通信サービスなどを提供する企業のことですが、場合によっては、他の企業から依頼を受けてシステム開発などを行うこともあり、近年は事業会社とベンダーの両方の役割を担う企業も増えています。
BtoB・BtoC とは?
BtoBtoC とは?
さらに詳しい内容については、以下の記事も参考を参考にしてください。
プログラマーとは、システムエンジニアなどが作成した仕様書(設計書)をもとに、プログラム言語を用いてさまざまなシステムやソフトウェアをつくるエンジニアのことです。プログラミング専任のポジションの場合、別名でコーダーと呼ばれる場合もあります。
当然ながら、プログラミングのスキルは必須となるので、未経験者の場合は資格取得を目指しながら無料の学習サイトを活用して独学したり、無料のプログラミングスクールで基本的なスキルを身につけてから就活を始めると良いでしょう。
▶ 参考記事:プログラマー
システムエンジニアは、クライアントにヒアリングを行いながら、客先からいただいた案件に対して最適な仕様となるシステムを開発することが主な仕事です。プログラマー同様、プログラミングスキルは必須で、プログラマーよりも上流の工程を担当します。そのため、技術的スキルはもちろん、コミュニケーション能力やドキュメント作成能力などが必要となります。
▶ 参考記事:システムエンジニア
テクニカルサポート/ヘルプデスクとは、ITシステムの利用における技術的な問題に対応する窓口を担当する仕事です。
テクニカルサポートとヘルプデスクは、どちらも顧客からの問い合わせに対応する職種ですが、テクニカルサポートは、ソフトウェアやハードウェアなどのIT関連製品に対する技術的な問い合わせを受け、故障や不具合、操作方法などの解決に導く職種です。
一方、ヘルプデスクは、システムやアプリケーションに関する基本的な操作方法や、プリンタなどの周辺機器の使い方、修理の手配などを行う職種です。
また、ヘルプデスクは、テクニカルサポートよりも対応範囲が広く、基本的な操作方法から障害対応までさまざまな問い合わせを受け付けますが、解決できない技術的な問い合わせはテクニカルサポートにエスカレーションされます。
つまり、ヘルプデスクは一次対応を担い、テクニカルサポートはより高度な技術的問題に対応するという役割を果たしており、テクニカルサポートの方がより深いIT知識が求められる傾向にあります。
経理や人事、総務など、バックオフィスとも呼ばれるこれらの仕事は、他の業界と同様、それぞれの分野の専門性があればIT未経験者であっても挑戦できる職種です。ITスキルや知識なども必要ではありませんが、一般的なIT知識があると証明できる「ITパスポート」は持っていて損はない資格でしょう。キャリアパスについては、それぞれの部署で上位職に就く、企業の規模を広げ転職などが考えられます。
▶ 参考記事:経理・人事・その他
ITサポート事務は、一般的な事務の仕事をおこないつつ、システム開発の現場で発生する庶務を担当します。現場で働くエンジニアがスムーズに仕事に取り組めるよう、ネットワークの設定やデータ入力、議事録の作成などをサポートする仕事で、未経験からでも挑戦することができるだけでなく、働きながら専門的なITスキルを身につけることが可能です。
▶ 参考記事:IT事務
IT営業は、ITビジネスに関連する営業活動を担当する職種です。情報システム開発やソフトウェアの導入、Webマーケティング、Webサイトやコンテンツ制作など、自社の扱うITビジネスに関連する営業活動を行う職種であり、営業力に加えてITに関する専門的な知識が求められますが、未経験からでもチャレンジしやすい仕事です。
▶ 参考記事:IT営業
未経験者がエントリーできるIT業界の職種と主な仕事内容については、こちらの記事でも解説しています。
IT業界の平均年収や、IT業界の全職種については、以下の記事も参考にしてみましょう。
IT業界は人材不足が深刻化しており、未経験でも就職のチャンスは十分に存在します。特に、20代では技術的なスキルと同様にコミュニケーション力や学習意欲が重視されますが、30代になると、未経験であっても専門的なITスキルがより重要視されるようになり、30代後半になると、年齢が上がるにつれて、未経験者でも一定レベルのITスキルが求められる傾向にあります。
また、IT業界では、リーダーシップやマネジメント経験が重視される傾向にあります。そのため、40代での転職においては、即戦力となるITスキルと、これまでの業務経験を活かせる能力が求められますが、若手と比べて定年までの期間が短いことも、その理由の一つとして挙げられます。したがって、40代での転職は、今までのキャリアをIT業界でどう活かせるかが重要なポイントとなります。
エンジニアとして転職したい方に必要なスキルや、志望動機や職務経歴書などの書き方については、以下の記事を参考にしてください。
▶ 参考:
• コーダー/マークアップエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• オープン系SE・プログラマフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• スマホアプリエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
詳細については、弊社のキャリアアドバイザーが各リンク先にて解説しています。
内定率が上がる志望動機の例文や、IT業界への志望動機を書くポイントについては、同じく弊社のキャリアアドバイザーが以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
では、実際にIT業界で働いた場合、どれくらいの収入を得られるのでしょうか。
転職サイト「doda」の調査によると、IT/通信業界で働く人の平均年収は446万円で、生涯賃金は2億6146万円でした。
出典:平均年収ランキング(業種別の年収情報)【最新版】|doda
✔ 男性と女性では働く職種が違うため
男性は、技術職や管理職などの高収入が期待される職種に就いている方が多い一方で、女性はサポート職や一般事務などの相対的に低収入の職種で働く方が多い傾向にあるため。
✔ 女性は休職や時短労働を止むなくされるため
女性は出産や育児などの理由でキャリアを一時的に中断することが多く、その間に技術進歩が進むIT業界では、復職後に収入が低くなる可能性があるため。また、女性はライフイベントによりパートタイムや契約社員として短時間勤務を選択することが多いため。
✔ 男性の方が上位職に就く機会が多い傾向にあるため
男性が管理職や上位職に就く機会が多いことから必然的に平均年収が高くなる傾向にあり、IT業界においても女性がこれらのポジションに就く機会はまだ限られているという現状があるため。
IT業界で働く場合は、資格を保持していると就活の際にも大変有利です。
とはいえ、IT系の資格は種類が多く、資格によって難易度も大幅に異なります。そのため、これから取得を目指す方は、未経験者の方でも取得しやすいIT資格についても、あらかじめ押さえておきましょう。
資格種類 (国家資格/ベンダー資格) |
資格試験名称 | どんな人におすすめ? | ITスキル標準 (ITSS) |
---|---|---|---|
ベンダー資格 | MOS (マイクロソフトオフィススペシャリスト) |
パソコンスキルを客観的に証明したい人 | – |
国家資格 | ITパスポート | ITを利用する全ての人 | レベル1 |
国家資格 | 基本情報技術者試験 | 高度IT人材になるための基礎知識を持つ人 | レベル2 |
ベンダー資格 | Ruby技術者認定試験Silver | Rubyを学ぶ学生など | レベル1 |
ベンダー資格 | Python3エンジニア認定基礎試験 | Pythonの基礎を身につけたい人 | レベル1 |
ベンダー資格 | Oracle認定Javaプログラマ Silver | 初級Javaプログラマー | レベル1 |
ベンダー資格 | PHP技術者認定 初級 | PHPの基礎知識を身につけたい人 | レベル1 |
ベンダー資格 | ORACLE MASTER Bronze | データベースの基礎を学びたい人 | レベル1 |
ベンダー資格 | Linux技術者認定試験 LinuC レベル1 | サーバーエンジニアを目指したい人 | レベル1 |
ベンダー資格 | AWS認定資格 | ITやクラウドの経験がない人 | レベル1 |
ベンダー資格 | ITILファンデーション試験 | ITサービスマネジメントを学びたい人 | レベル1 |
ITSS(ITスキル標準)とは、経済産業省が定めたIT業界で働く人々のスキルや知識を測るための基準です。ITに関連する仕事に必要な能力を7つのレベルに分けた指標のことですが、ここでは初心者の方でも取得しやすいレベル1と2の資格をピックアップしています。
また、国家資格は、経済産業省がIT技術者の専門知識と技能を公式に認定するもので、信頼性が高く、有効期限が設けられていません。対照的に、ベンダー資格は製品製造メーカーが特定の技術水準を満たしていることを証明するもので期限が設けられていますが、これらの資格はそれぞれ、IT業界での専門性と信頼性を示す重要な指標となっています。
IT初心者の方に特におすすめの資格は、次の3つです。
各リンク先では、試験の概要や特徴、勉強時間の目安について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
未経験者・初心者の転職に有利なIT系資格については、こちらの記事もおすすめです。
プログラマーを目指す方におすすめのIT系資格については、こちらの記事で詳しく解説しています。
IT系の国家資格であるITパスポートと基本情報技術者試験のどちらを取得した方が良いのかと迷われている方は、以下の記事も参考にしてみましょう。
現代のIT業界では、データの取り扱いやセキュリティ意識も含む、基本的なデジタルリテラシーが求められます。
また最近のトレンドとして、リモートワークが増加しているため、リモート環境での自己管理能力やコミュニケーション能力も重要視されていますが、IT業界に向いている人の特徴は、主に以下の6つです。
一方、IT業界に向いていない人の特徴は、次の4つです。
各項目の詳細については、以下の記事で解説しています。
また、「これからプログラマーを目指したいけれど、果たして自分は向いているだろうか?」と迷われている方は、元エンジニアが解決策をアドバイスしている以下の記事もチェックしてみてください。
今回はIT業界に転職する前に知っておきたいことや未経験からの転職事情、おすすめの職種、向いている人の特徴などについて解説しました。
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