未経験からIT業界に転職したいと考えている人の多くは、「事前に業界の傾向や転職事情を知っておきたい」と思っている方も多いでしょう。そこで本記事では、IT業界に就職・転職する前に知っておきたい予備知識をまとめて解説。業界マップの概要やビジネスモデル・転職年齢のボーダーライン・職種別の年収・向いている人・就業期間1年未満のエンジニアの退職理由など一挙に紹介しますので、ぜひご覧ください。
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最終更新日:2023年6月8日
目次
別名「情報通信産業」とも呼ばれる日本国内のIT業界は、近年、各種サービスのオンライン化や行政手続きの電子化などの普及により、大きく成長している業界です。
IT業界にはさまざまな情報技術があり、中でもIoTやAI、クラウドなどの技術が業界全体の成長を後押ししていますが、IT業界は変化のスピードが速く、次々に新しい技術やテクノロジーのトレンドが生まれるので、「常に最先端の仕事に携わっている」という満足感を得たい方や好奇心の旺盛な方にもぴったりな業界です。
また、IT業界にはテレワークやフレックスタイム制などを取り入れている企業が多く、自分の好きな場所・タイミングで働きやすいことも魅力のひとつ。そんなIT業界に転職する前に知っておきたいポイントをはじめに2つ紹介しましょう。
1つ目に知っておきたいのが、日本のIT業界は主に5つの分野にわかれているということ。ここで「日本の」と明記しているのは、本場米国のIT業界とは産業構造が異なり、業界や職種分類も違うからです。
日本におけるIT業界を分類すると、以下の5つに大別できます。
情報処理サービス業界はSI(システムインテグレーション)業界とも呼ばれており、クライアントから依頼を受けたシステムに関して企画から保守・運用までを行うのが主な仕事です。そしてインターネット/Web業界は、WebサイトやWebアプリなどインターネットを通じて商品・サービスを提供する業界のこと。
ソフトウェア業界は、コンピューター上でさまざまな処理を行うソフトウェアの設計・開発・保守を行う業界を指します。ソフトウェアを動かすために欠かせないパソコンやその周辺機器などのハードウェアを製造・販売しているのがハードウェア業界です。
そして通信業界は、固定電話やパソコン、携帯電話に関する通信やインターネットへの接続などさまざまな通信インフラを提供する業界です。
このように、IT業界の分野ごとに業務内容や扱う製品が異なるので、転職する前には自分がどの分野を目指したいのかを明確にしておきましょう。
2つ目は、日本のIT企業における事業形態は主に「事業会社」と「ベンダー」の2種類があるということです。
日本のIT業界もほかの業界と同様にBtoBとBtoCにわかれますが、IT業界ではBtoBtoCというビジネスモデルも存在します。その中でもさらに事業会社とベンダーに分類されるため、事業内容によっては形態がより細分化される場合も。
ところで、そもそも「BtoB」「BtoC」「BtoBtoC」とは何でしょうか?
BtoB・BtoC とは?
BtoBtoC とは?
また事業会社とベンダーとは、「自社で開発した製品やサービスを販売・提供している自社完結型の会社のこと」を事業会社、一方で「別の企業が開発したIT製品やサービスを販売する会社のこと」をベンダーと呼びます。
場合によっては、他の企業から依頼を受けてシステム開発などを行うこともあり、近年は事業会社とベンダーの両方の役割を担う企業も増えています。
このように日本のIT業界にはさまざまな分野や業態が存在しますが、IT業界に興味があるものの、「未経験でも就職できるの?」「何歳までが転職のボーダーラインなの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
IT業界は人材不足が深刻化しているため、たとえ未経験でも就職できる可能性は十分にあります。ただし、未経験の場合は年齢を重ねるとともに就職の難易度が上がっていくため注意しましょう。
20代の場合は、技術的なスキルよりもコミュニケーション力や意欲などが重視されるので、未経験でも採用されやすい傾向にあります。しかし30代になると、未経験であっても比較的高いレベルのITスキルが求められます。さらに、何らかの業務でのリーダー・マネジメント経験の有無も重視されるので、就職のハードルは高くなるでしょう。
そして、40代には即戦力になれるだけのITスキルと、20代・30代と差別化できるような業務経験が求められます。若手と比べて定年退職までの期間が短いということもあり、今までのキャリアをどう活かせるのかというアピールができないと未経験から就職するのは難しいでしょう。
したがって、未経験からIT業界への転職では年齢が若いほど有利になるため、就活をスムーズに成功させるためにはできるだけ早く行動を起こすことが重要です。
▶ 参考:
• コーダー/マークアップエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• オープン系SE・プログラマフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• スマホアプリエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
では、もしIT業界で働けることになった場合、どれくらいの年収を見込めるのでしょうか。転職サイト「doda」の情報によると、IT/通信業界の平均年収は以下のとおりです。
男性の平均は460万円となっており、IT業界全体の平均年収である433万円を上回っています。女性の平均年収は379万円なので、全体の平均と比べるとやや低めの傾向に。
ただ、年代別の年収を見ると20代で361万円、30代で492万円、40代になると592万円と年齢を重ねるごとに100万円近くアップしていることがわかり、さらに50代以降は722万円と大幅に上がるので、長く働いてキャリアを積むほどに高い年収が期待できる業界である、と言えるでしょう。
このようにIT業界には未経験であっても就職できる可能性がありますが、一体どのような職業に就けるのでしょうか。
ここでは、IT業界で働く際に目指せる29職種をカテゴリーごとにピックアップし、それぞれの仕事内容と平均年収を一覧表にまとめました。
なお、IT業界で働くために特に資格は必要ありませんが、職種によってはあると有利な関連資格も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
※横スクロールしてご覧下さい。
※年収:2022年6月調べ/資格:2022年7月調べ
各職業の詳細については、リンク先で確認してみましょう。
勤めている会社から転職する際にはなんらかの理由がつきものですが、世の中で働く人たちは一体どんな理由で転職しているのでしょうか。
ここでは、ビジネスパーソン全体の転職理由とIT業界で働く人の退職理由をランキング形式で紹介します。
※2020年7月~2021年6月調べ
ビジネスパーソン全体(以下、総合)における転職理由の1位は「給与が低い・昇給が望めない」という理由ですが、IT業界で働く人の場合は待遇が3位という結果に。
また、総合の第2位は「昇進・キャリアアップが見込めない」に対し、IT業界で働く人の場合は「専門知識・技術を習得したい」が2位となっていることから、手に職を付けながら将来に向けてキャリアを積んでいきたいと考えている方には、今の職種よりもIT業界のほうが向いていると言えるでしょう。
※2020年度(2020年4月~2021年3月)調べ
一方、IT業界で働く人の第1位である「他にやりたい仕事がある」は、総合の転職理由にはありません。
このことから、”働きながら培った知識や技術を生かしつつ、さまざまな仕事に携わってみたい””自分の市場価値を高めるために転職したい”という前向きな理由で、今後もキャリアチェンジしていくことを検討している方にとっては、今の職場を離れてIT業界に転職すると満足のいく結果が得られるかもしれません。
とはいえ、仕事には向き不向きがあるため、せっかくIT業界に転職したとしても適正がマッチしない場合は「業務内容が合わない」と感じて早々に退職してしまうこともあります。そうならないためには、就職活動を始める前に「自分がIT業界に向いているか」をチェックしておきましょう。
IT業界に向いている人には、以下のような特徴があります。
まずは基本的なことですが、「新しいIT技術やプログラミング言語に関心がある」といったように業界そのものに興味がある人は、IT業界に向いているといえます。逆に「将来性がありそうだからなんとなく」という理由で就職すると、IT技術を学んだり扱ったりすることが苦痛だと感じてしまう可能性があります。
また、IT業界は技術やトレンドの移り変わりが早いため、継続的に学習をしてスキルをアップデートしていける人も向いているでしょう。
IT業界で働くにあたっては論理的思考能力があることも重要です。エンジニアやプログラマーとして働く場合は、期待する結果からやるべきことを逆算し、筋道を立てて設計やコーディングを行う必要があります。エラーや問題が発生したときも「なにが原因で解決するためにはどのコードを修正すべきか」といった論理的思考をもとに解決する必要があるので、論理的思考力がある人はIT業界で働く適性があると考えられます。
さらに、自分で考えて行動できる人や柔軟性がある人もIT業界に向いているでしょう。IT業界は、仕様の変更や納期の前倒し、突発的なトラブル、システム開発におけるエラーなどさまざまな問題が頻発する業界でもあります。急に問題が起きても、自分で解決策を模索して臨機応変な対応ができれば、いち早くトラブルを解消でき業務がスムーズに進みやすくなります。
そして最後に、IT業界で働くにはコミュニケーション能力も欠かせません。というのも、IT業界の仕事はただ1人でパソコンに向かって行うだけではなく、チームで進めていくことが多いからです。社内のメンバーはもちろん、社外の顧客とやり取りすることも多いため、コミュニケーション能力に長けている人もIT業界で活躍しやすいでしょう。
「果たして、自分はプログラマーやエンジニアに向いているだろうか?」と思われた方は、以下の記事でプログラマーに向いていない人の性格と行動パターンについて、元エンジニアが自身の経験を元に解決策をアドバイスしますぜひチェックしてみてください。
今回はIT業界に転職する前に知っておきたいことや未経験からの転職事情、おすすめの職種、向いている人の特徴などについて解説しました。
IT業界は人手不足が深刻化しているので、未経験からでも就職することは可能です。ただし、未経験の場合は若いほど有利になり、年齢を重ねるごとに転職の難易度が上がってしまうので早めに行動することをおすすめします。
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