IT業界で働いてみたいと思っているものの「いくら稼げるの?」「平均年収はどのくらい?」とお悩みの方も多いでしょう。そこで本記事では、IT業界・ITエンジニアにおける平均年収を、年代別・職種別に徹底解説。IT業界で高い年収を得るための方法も紹介しますので、これからIT業界で働こうと考えている方は、ぜひご覧ください。
最終更新日:2023年2月20日
目次
求人情報・転職サイト「doda(デューダ)」の調査によると、2021年度における20代の平均年収は341万円。
では、IT業界で働く20代の平均年収はどのくらいなのでしょうか?20代の平均年収が高い職種のベスト10は以下のとおり。
■ 20代の平均年収が高い職種ベスト10
順位 | 職種 | 平均年収 |
---|---|---|
1位 | 専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人) | 472万円 |
2位 | 企画/管理系 | 390万円 |
3位 | 営業系 | 371万円 |
4位 | 技術系(電気/電子/機械) | 368万円 |
5位 | 技術系(IT/通信) | 361万円 |
5位 | 技術系(建築/土木) | 361万円 |
7位 | 金融系専門職 | 356万円 |
8位 | 技術系(メディカル/化学/食品) | 339万円 |
9位 | クリエイティブ系 | 313万円 |
10位 | 事務/アシスタント系 | 303万円 |
出典:平均年収ランキング(2021年最新版:2020年9月~2021年8月)|求人情報・転職サイトdoda(デューダ)
IT業界で働く場合の職種は「技術系(IT/通信)」にあたるため、平均年収は5位の361万円です。
IT系の職種よりも上位にランクインしているのは、非常に高い専門スキルが求められる「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」や、インセンティブにより高年収を狙える「営業系」といった職種。
これらの職種と比べるとIT業界の年収はやや低く見えるかもしれませんが、20代全体の平均年収である341万円よりも20万円上回っているので、IT業界の平均年収は比較的高めだといえるでしょう。
IT業界で働く20代の平均年収は361万円ですが、プログラマーなどをはじめとするITエンジニアの平均年収を世代別に比較すると、10年ごとにどのように変化するのでしょうか?
ITエンジニアにおける年代別の平均年収は、以下のとおり。
出典:ITエンジニアの平均年収|求人情報・転職サイトdoda(デューダ)
20代から50代以上の平均年収を見ると、収入は年齢を重ねるごとにアップする傾向に。
そして10年ごとに年収を比較すると、20代から30代にかけては139万円、30代から40代では104万円、40代から50代以上になる際は76万円と徐々に上がっていることがわかります。
上記グラフのとおり、ITエンジニアの平均年収は年齢が上がるほど高くなることがわかりましたが、一口にITエンジニアと言っても、その種類はさまざま。では、各職種別にみたITエンジニアの平均年収はどのくらいなのでしょうか?
また、「20代と30代の年収を比較すると10年間でどのように変化するのか」についても見てみましょう。
■ 職種別・ITエンジニアの平均年収
職種 | 平均年収(全体) | 平均年収(年代別) | |
---|---|---|---|
20代 | 30代 | ||
ITコンサルティング | 481万円 | 399万円 | 542万円 |
システムインテグレータ | 445万円 | 373万円 | 523万円 |
ネット広告/Webマーケティング | 441万円 | 383万円 | 478万円 |
ゲーム(オンライン/ソーシャル) | 433万円 | 339万円 | 487万円 |
通信/ISP/データセンター | 428万円 | 353万円 | 501万円 |
ハードウェア/ソフトウェア/パッケージベンダ | 427万円 | 351万円 | 486万円 |
出典:ITエンジニアの平均年収|求人情報・転職サイトdoda(デューダ)
全体でみると、どの職種も20代から30代にかけて年収は上がる傾向に。
その中でもっとも年収が高いのは、ITの力で企業の問題を解決する「ITコンサルティング」。次いで高年収となっているのが、さまざまな企業から依頼を受けてシステムを開発する「システムインテグレータ」という職種です。
2つの職種の間には20代の時点では26万円の年収差がありますが、30代では19万円と差が縮まっています。システムインテグレータは未経験からでも挑戦しやすい職種なので、これからIT業界を目指す方にはおすすめの職種と言えるでしょう。
IT業界とは、日本では「情報通信産業」と呼ばれる業界のこと。その中にはさまざまな業種の分類があり、市場規模や求められるスキルなどが異なります。
そして市場規模とは、「特定の市場における、業界全体における商取引の売上高」のことです。
まずはIT業界における業種と企業の数について見ていきましょう。
■ IT業界における業種分類と企業の数
分類 | 業種 | 国内の企業数 |
---|---|---|
ソフトウェア業 | 受託開発ソフトウェア業 | 3047 |
組込みソフトウェア業 | ||
パッケージソフトウェア業 | ||
ゲームソフトウェア業 | ||
情報処理・提供サービス業 | 情報処理サービス業 | 2019 |
情報提供サービス業 | ||
市場調査・世論調査・社会調査業 | ||
その他の情報処理・提供サービス業 | ||
インターネット附随サービス業 | ポータルサイト・サーバ運営業 | 733 |
アプリケーション・サービス・コンテンツ・プロバイダ | ||
インターネット利用サポート業 |
出典:日本標準産業分類(平成25年10月改定)|総務省/情報通信業基本調査|総務省
もっとも企業数が多いのは、ゲームや組込みシステム、パソコンにインストールするソフトなどを開発する「ソフトウェア業」です。次いで「情報処理・提供サービス業」の企業が多く、その次に「インターネット附随サービス業」となっています。
近年はスマートフォンやパソコン機器などの普及が進んでいるため、それらをより便利にするためのものを作るソフトウェア業の会社が増えていると考えられます。
続いては、業種ごとの市場規模に目を向けてみましょう。
同じく、最も高いシェアを占めるはソフトウェア業。
市場規模が大きいということは、それだけ企業における売上も好調であることが考えられますし、その分高い年収も期待できます。そのため「IT業界の中でも年収の高い分野で働きたい」と考えている方は、ソフトウェア業の会社を選ぶとよいかもしれません。
IT業界にはエンジニアやプログラマーだけでなく、じつはさまざまな職種が存在することをご存じでしょうか?ここでは、IT業界における27種類の職種とその平均年収を紹介します。
IT業界における主な職種 | 平均年収 | |||
---|---|---|---|---|
開発系 | プログラマー | 約423万円 | ||
システムエンジニア | 約498万円 | |||
Webエンジニア | 約573万円 | |||
フロントエンドエンジニア | 約594万円 | |||
バックエンドエンジニア | 約587万円 | |||
制御・組み込みエンジニア | 約455万円 | |||
テストエンジニア | 約452万円 | |||
ネットワークエンジニア | 約455万円 | |||
サーバーエンジニア | 約465万円 | |||
セキュリティエンジニア | 約599万円 | |||
データベースエンジニア | 約574万円 | |||
サポートエンジニア | 約431万円 | |||
フィールドエンジニア | 約458万円 | |||
社内システムエンジニア(社内SE) | 約496万円 | |||
クリエイティブ系 | Webデザイナー | 約444万円 | ||
UXデザイナー | 約625万円 | |||
UIデザイナー | 約597万円 | |||
マネジメント系 | プロジェクトリーダー | 約513万円 | ||
プロジェクトマネージャー | 約626万円 | |||
Webディレクター | 約493万円 | |||
ブリッジシステムエンジニア | 約558万円 | |||
営業系 | 営業 | 約472万円 | ||
セールスエンジニア | 約467万円 | |||
コンサルティング系 | ITコンサルタント | 約656万円 | ||
マーケティング系 | データアナリスト | 約669万円 | ||
Webマーケター | 約369万円 | |||
事務系 | ITサポート事務(IT事務) | 約384万円 | ||
経理・人事・その他 | 約329万円 |
出典:求人ボックス 給料ナビ/Indeed/マイナビエージェント/プロエンジニア正社員求人
特に年収が高く、平均年収が600万円を超えているのは以下4つの職種です。
• データアナリスト:約669万円
• ITコンサルタント:約656万円
• プロジェクトマネージャー:約626万円
• UXデザイナー:約625万円
ただ、これらの職種は未経験から就くことが難しく、プログラマやエンジニアなどで経験を積み、ステップアップすることでなれる職種でもあります。そのため、未経験からIT業界に就職する場合に期待できる年収は、プログラマーの約423万円、システムエンジニアの約498万円、Webデザイナーの約444万円などが妥当と言えるでしょう。
▶ 参考:
• コーダー/マークアップエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• オープン系SE・プログラマフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• サーバーサイドエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• Webデザイナーフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• ITコンサルタントフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• プロジェクトマネージャーフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
同じIT業界で働いていても、人によって年収に大きな差が生まれることがあります。その理由は、先ほど紹介したように職種ごとに年収差があるからです。
平均年収600万円を超えるITコンサルタントやプロジェクトマネージャーなどの職種は、幅広く高いレベルのスキルが求められます。システム開発などの経験に加えて、マネジメントスキルやコミュニケーション能力、提案力などが必要となるので、その分得られる収入も高めとなっています。
一方でプログラマーやテストエンジニアなどは、最低限のスキルを身につければ未経験からでも就職しやすいため、平均年収はやや低めに。
また、別名「SIer(エスアイアー)」とも呼ばれるシステムインテグレータなどで働く場合は、下請け企業であるほど高収入を得ることが難しくなる傾向にあります。クライアントから直接依頼を受ける一次請け企業であれば比較的高い年収が期待できますが、二次請けや三次請けとなると企業が得られる利益が減ってしまい、年収も下がってしまう可能性があるのです。
IT業界では職種や働く企業などによって得られる収入が変わってきますが、では高い年収を得るにはどうすればいいのでしょうか?
IT業界で高年収を狙うために押さえるべきポイントは、以下3つです。
• できるだけ大企業に勤める
• 可能な限り元請けに近い企業に就職する
• 語学力を身につけて外資系企業に入社する
大企業であるほど知名度やリソースがあるため、より単価・規模の大きい案件を受注しやすくなります。単価の高いプロジェクトを扱う企業であれば、その分従業員に還元される可能性があるので、高い年収を得たい場合は大企業に勤めるとよいでしょう。
また、システム開発などのプロジェクトでは、直接依頼を受けた元請け企業が二次請け・三次請けの企業に業務を依頼することがあります。先ほど解説したように、下請け企業であるほど高収入が期待しにくくなるので、できるだけ元請けに近い企業に就職するのもおすすめです。
さらに、外資系のIT企業は日系企業に比べて、給与水準が高い傾向にあります。それに、外資系企業は実力主義の給与査定を行っていることも多いのでそのぶん評価もシビアではありますが、スキル・成果次第で高年収を目指しやすいというメリットも。
「高い年収を得たいけど、いきなりこういった企業に就職するのは難しい」と思っている方は、まず中小企業などで経験を積み、その後に大企業・元請け企業などに転職するということも可能です。
今回はIT業界で働く人の平均年収を、職種別・年代別に紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
IT業界は職種や働く企業によって得られる年収が異なり、30代・40代と年齢を重ねるごとに上がっていく傾向に。また、経験を積んで転職することで年収アップも狙いやすい業界でもありますが、そのためにはできるだけ早いうちから十分な実績と高度な技術を身につけておくと良いでしょう。
とはいえ、未経験者が独学でプログラミングを習得しつつ希望の就職を叶えることは、現実的に見ると相当ハードルが高いことも事実です。
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