転職を考えている方向けに、一般的なエンジニアの転職理由と転職理由の効果的な伝え方を解説。さらに、面接での転職理由の説明方法も紹介します。
なお、未経験からエンジニアへの転職を考えている方には、就職サポート付きで完全無料のプログラミングスクールプログラマカレッジがおすすめです。
最終更新日:2025年5月28日
目次
順位 | 転職を決めた理由 | 割合 |
---|---|---|
1 | 収入アップのため | 42.4% |
2 | 会社や業界の将来性に不安を感じて | 22.4% |
3 | キャリアアップのため | 16.5% |
4 | 技術スキルが伸ばせないと感じたから | 14.7% |
5 | 休日出勤や残業が多い | 13.5% |
6 | 他にやりたい仕事がみつかった | 12.9% |
7 | 職場の人間関係トラブル | 12.4% |
8 | 評価制度への不満 | 11.2% |
9 | 会社都合 | 10.6% |
10 | 友人・知人に誘われた | 9.4% |
出典:エンジニアが転職を決めた理由、第1位は「収入アップのため」|PRTIMES
参照:約4人に1人のエンジニアが、入社してから3年を目処に転職を検討|PRTIMES
エンジニアが転職を考える理由の1位は、給与面・待遇面の不満です。例えば、次のような不満があると、転職につながりやすいでしょう。
• 社歴で給与額のベースが決まっていて、スキルが評価されにくい
• キャリアアップしても給与がほとんど上がらない
• 勉強会などで知り合った他のエンジニアと比べて給与が低い
株式会社パーソル総合研究所の調査によると、ITエンジニアは年収が低いほど転職意向が高い傾向があります。ITエンジニア以外の職種と比べると、その傾向は非常に顕著です。このデータからも、ITエンジニアは、給与や待遇面に不満を抱えて転職する割合が高いことがうかがえます。
出典:ITエンジニアの就業意識に関する調査|パーソル総合研究所
エンジニアが転職を考える理由の2位は、会社の将来性への不安です。例えば次のように感じてしまった場合、転職を考える可能性があります。
• 自社が技術の進歩に追いつけていない
• 事業成長の戦略が明確でない
• 新しい事業にチャレンジする様子がない
株式会社パーソル総合研究所の調査によると、ITエンジニアの入社理由1位は「安定して働けそうな環境だと感じたから」で、そのように回答した人の割合は53.8%と半数を超えています。
出典:ITエンジニアの就業意識に関する調査|パーソル総合研究所
ITエンジニアが転職を考える理由の3位はキャリアアップのため、4位は技術スキルが伸ばせないから、となっています。例えば次のような希望を持ちつつ、今の職場のままでは難しいとなると、転職を考えるITエンジニアが増えるでしょう。
• 今までの開発経験を活かしてディレクターになりたい
• Web業界で働いていたがシステム開発に挑戦したい
• より多くの言語で開発を経験してフルスタックエンジニアを目指したい
株式会社パーソル総合研究所の調査によると、ITエンジニアは他の職種と比べてキャリアに対する不安を抱えている人が多い傾向があります。
出典:ITエンジニアの就業意識に関する調査|パーソル総合研究所
不安の内容は、1位が「自分の技術やスキルがいつまで通用するか不安だ」3位が「いつまで新しい技術やスキルを習得できるか不安だ」となっていて、ITエンジニアは成長志向が高く、自身の市場価値に敏感であることがわかります。
また、レバテック株式会社の調査では、3人に1人がフリーランスへの転身に興味があると回答しています。
出典:レバテックキャリアによるエンジニア転職意識調査|PRTIMES
面接官が確認したいポイントとあわせて、以下で詳しく解説します。
転職理由には、応募者の価値観や仕事に対する考え方が反映されます。
たとえば「スキルアップの機会を求めている」「顧客と直接関わる業務に挑戦したい」といった内容からは、どのような環境で力を発揮しやすいかが読み取れるでしょう。
採用側は回答を通じて、「自社のカルチャーや業務スタイルにフィットするか」「求める人物像に近いか」といった点を見ています。
そのため、転職理由を伝える際には、自分が大切にしている働き方や将来の方向性を、簡潔かつ具体的に表現する必要があります。
企業にとって、採用した人材が短期間で退職してしまうのは避けたいリスクのひとつです。
そのリスクを最小限にするため、転職理由を確認することで「本当にこの環境で長く働けそうか」を見極めようとしています。たとえば、リモートワークの継続を重視しているにもかかわらず、出社前提の企業に応募している場合、ミスマッチが起こる可能性が高まります。
こうしたズレを事前に防ぐためにも、転職理由と希望する働き方をできるだけ明確に伝えておくことが重要です。
転職理由と志望動機の一貫性も、面接で重視されるポイントです。
応募企業の環境や方針が、自分の目指すキャリアや働き方と合致しているかどうかは、採用側にとっても重要な判断材料になります。
たとえば、「マネジメント経験を積みたい」という転職理由であれば、リーダー候補としての採用枠がある企業への志望は自然な流れです。その上で、「なぜその企業でなければならないのか」を具体的に伝えることで、説得力を高められます。
転職理由と志望動機が矛盾せずしっかりと結びついていることで、採用担当者に安心感を与えられます。
転職理由を通じて面接官が確認しているのは、単なる「きっかけ」や「動機」だけではありません。話し方や内容から、次のような観点も総合的に判断しています。
まずひとつは客観性と論理性です。感情に任せた説明ではなく、事実に基づき冷静に経緯を説明できるかどうかは、その人の思考の整い方や判断力を示す要素になります。
また、表現の前向きさも重要です。前職に課題があった場合でも、批判的な語り口ではなく改善点を踏まえて次に何を求めるかを語れるかどうかが問われます。
さらに、成長意欲の有無も見られています。過去の経験を踏まえて、どのようなスキルや役割に挑戦したいのかを語れる応募者は、将来性のある人材として評価されやすくなるでしょう。
転職理由は単なる経緯の説明ではなく、自分の考え方や姿勢を伝える機会でもあります。事実に基づきながら前向きな姿勢と今後の展望を具体的に伝えることが、信頼感につながります。
転職理由は、面接でほぼ確実に質問される項目です。転職理由を質問するのは、採用してすぐに辞めてしまわないかを確認し、応募者の思考を知るためです。嘘をつくと、深く質問された時に答えられなくなってしまうため、正直に答えましょう。そのうえで、回答する際に注意すべきポイントをプログラマカレッジのキャリアアドバイザーが以下で解説します。
プログラマカレッジ生が企業面接で実際に聞かれた質問から、頻度が高いものをピックアップしてご紹介します。回答例や、回答のポイントをプログラマカレッジのキャリアアドバイザーがアドバイスしますので、ぜひ参考にしてください。
プログラマカレッジ
キャリアアドバイザー 加藤憲康
キャリアアドバイザーとしてIT経験・未経験問わずに求職者様の転職活動をご支援をさせていただいております。私自身、大学で情報工学を専攻後、メーカー系の大手Sierに就職し、SEとして働いていた経験があります。業界経験者であるという強みを活かし、求職者様に寄り添った面談を心がけております。
退職理由は、ポジティブな表現に言い換えて伝えましょう。ネガティブな理由で転職を決意したとしても、転職先を探す中で「こんなことをしてみたい」「こんな環境で働きたい」といったポジティブな理由も出てくるはずです。そのような、ポジティブな表現を使って、転職理由を説明してみてください。
例えば「長時間労働が辛かった」という転職理由であれば「効率的に仕事を進める人が高い評価を得られる方針に共感した」と言い換えができます。また「給料が安かった」という理由であれば「年功序列でなくスキルを評価してもらえる環境で働きたかった」と言い換えが可能です。
志望動機と一貫性のある転職理由を考えることも重要です。例えば転職理由を「もっと成長できる環境で働きたかった」とした場合、応募先企業に成長出来る環境があると感じた理由を説明し、魅力に感じていることを志望動機として伝えましょう。
転職理由と志望動機にズレがあると、数多くの企業に応募している中で付け焼き刃的に考えた印象が出てしまいます。逆に、一貫性のある理由を伝えられれば、それぞれの説得力が増します。
転職に失敗したくない人はこちらの記事も参考にしてみてください。
✔ 転職が成功する8つのコツ !失敗する人の特徴や年代別対策も紹介。|biznes
▶ 転職理由の例1
▶ 転職理由の例2
面接でどのように退職理由を伝えるか、他の人は転職活動でどのような点で苦戦しているのかを知っておくと、自分の転職活動にも役立てられます。
ここでは、実際にキャリアチェンジに成功し、転職に成功したプログラマカレッジ卒業生の声を紹介します。
面接を受ける中で重要だと感じたポイントは2つあります。
1つ目は、「この業界で腰を据えてやっていく熱意を伝えられるかどうか」です。
女性ということもあり、結婚して辞めてしまうんじゃないかと思われていた部分もあったと思うんですが、面接の中で、「手に職をつけて、長く勤めていきたい」ということを伝えたことで信用してもらえたのではないかと思います。
私の場合は、教員を辞めて、エンジニアになろうとしているので、「それは覚悟がないとできないよね」と、入社を決めた会社の社長にはおっしゃっていただけたので、その点は嬉しかったですね。2つ目は、「素直になること」です。
私は面接では、わからないことに対しては素直にわからないと伝え、面接には落ちてしまっても仕方ないから、いっそ質問をして、少しでも勉強になればという思いで臨みました。結果的に、優しく教えてくれる面接担当者の方が多く、また、アドバイスももらえたので、素直になるって重要だなって思いました。
最初は面接時に、「どんなエンジニアになりたい?」と聞かれた時に上手く答えられず、なかなか面接を通過することができませんでした。というのも私の中で、「エンジニアというのは技術がすごくできる人」という固定概念があり、そのようなエンジニアと私の将来に乖離が生まれていて、違和感がありました。
そんな時、「自分はどういうエンジニアにだったらなれるだろう?」と考えるようにしました。すると、自然に“技術は最低限ありつつ、コミュニケーション能力があるエンジニア”という将来の自身の姿が想像できたんですね。それから自信を持って自分の長所や将来像を言えるようになって、面接通過率が上がりました。
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転職の際には、面接で必ず転職理由を聞かれます。転職理由を確認することで、人物像や志望動機との関連性を確認し、ミスマッチを避けようとしています。
エンジニアが転職する理由はさまざまです。面接では、できる限りポジティブな転職理由を伝えましょう。ポイントは「なぜ前職を辞めたか」ではなく「これから何をしたいか」を考えることです。志望動機と一貫性のある転職理由にすることも重要です。
未経験者の場合には、なぜエンジニアになりたいか、その理由を話します。この記事を参考に、エンジニアの転職理由を考えてみてください。
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