専門学校を中退してしまい、就職できないのではないかと不安を感じている方向けに、就職のコツとおすすめの職種を紹介。さらに、学歴の扱いについても解説します。
なお、専門学校中退後にスキルを身につけてプログラマーを目指したい方には、就職率98.3%の無料プログラミングスクールプログラマカレッジがおすすめです。
最終更新日:2024年12月17日
目次
専門学校を中退してしまった場合、就職に不利になるのは事実です。しかし、就職活動では学歴が全てではありません。中退をキャリアの一環と考えたうえで、コツを押さえれば正社員としての就職は可能です。
専門学校中退後の就職活動について、以下で詳しく解説します。
厚生労働省が実施した「令和5年度大学等卒業者の就職状況調査」によると、専門学校の卒業生の就職率は97.5%です。
一方で、独立行政法人 労働研究・研修機構の「大学等中退者の就労と意識に関する研究」によると専門学校を中退した場合の正社員としての就職率は24.5%です。
それぞれの調査結果から、専門学校を卒業した場合と中退した場合で就職率に大きな差が出ることがわかるでしょう。
就職率に差が生じる理由として、第一に考えられるのが学歴の差です。専門学校を卒業した場合には「専門学校卒」の学歴となりますが、中退した場合の学歴は「高卒」となります。そのため、学歴を重視する企業への就職は難しい可能性があります。
また、中退してしまうと学校での就職サポートを受けられない点も、就職率に差が出る理由のひとつです。
とはいえ、専門学校を中退してもその後のキャリアを成功させている人は多くいます。未経験からでもキャリアアップ可能な職種や、スキルを武器にできる業界を選ぶことで、中退後でも正社員として就職し、キャリアを構築できる可能性は十分にあります。
専門学校を中退すると、多くの場合「新卒」ではなく「中途採用」の求人に応募しなければなりません。
新卒枠に応募するのは同じ年に学校を卒業する人ばかりであるのに対して、中途採用の場合にはすでに社会人経験のある人や、実務経験を積んでスキルを持った人と比較されます。そのため、学歴や経験が少ないことを理由に正社員採用の競争率が上がってしまう可能性があるのです。
新卒者と違いスキルや実績が重視される「中途採用」の枠での採用となることを考えると、専門学校を中退した場合には早めの準備が重要だといえるでしょう。
まずは早めに就職活動を始め、できるだけ経歴に空白の期間を作らないことが大切です。時間に余裕があると、より多くの企業と縁が持てたり、受ける企業や業界を深く研究する余裕を持てたりするというメリットがあります。
就活を成功させるためには、中退した理由をできるだけポジティブに伝えられるよう、あらかじめ準備しておくことが大切です。中退にもしっかりとした理由があれば、企業側も納得しやすくなります。
たとえば経済的な問題で辞めることになった場合、正直に答えた上で「計画的に就活を始めた」とアピールするなど、面接官にできるだけポジティブな印象を与えられるような説明を心がけましょう。
就職に有利な資格やスキルを会得し、それをアピールすることも有効です。その業界で有効とされる資格を取得していれば、企業側から見て一定のスキルがあると評価されやすくなります。
もちろん、専門学校の中退者でも社会に出て成功することは可能です。そのためには自分の強みを知り、スキルを磨くことが重要です。
専門学校の中退者が成功するためのステップを、以下で詳しく解説します。
社会にでて成功するためには、まず自分の強みを活かせる仕事を探しましょう。自分の強みを知るためには、自己分析が欠かせません。
まずは、アルバイトやボランティアなど過去の経験を振り返り、楽しかったことや得意だったことを書き出してみてください。また、興味のあることや好きなことをリストアップしてみましょう。できるだけたくさんリストアップし共通点を探してみると、自分の強みが見つかる可能性があります。
強み診断ツールを活用するのもひとつの方法です。インターネットで「強み診断」などのワードで検索すると多くの診断ツールが出てくるため、ぜひ試してみてください。複数のツールでチェックし、結果を比較してみるのも良いでしょう。
自分の強みが見つかったら、その強みを活かせる仕事はどのようなものか考えてみてください。例えば、コミュニケーション能力の高さが強みであれば営業職、細かい作業が得意な人であれば事務職など、具体的に思い浮かべてみると良いでしょう。
自分に合う仕事が見つかったら、強みをアピールできるような自己PRも作成してみてください。
目指したい仕事が見つかったら、その仕事に関連するスキルを磨きましょう。
例えば、語学学習が必要な場合にはオンライン英会話を活用したり、語学学校に通ったりする方法が考えられます。また、プログラミングが必要であれば、Progateやドットインストールなどのオンライン学習サービスを活用するのもひとつの方法です。
また、スキルを証明するために資格を取得するのもおすすめです。ITパスポートやTOEIC、簿記など、就職に有利な資格を取得しておくと、就職活動をスムーズに進められる可能性が高まります。
スキルを磨いておくことで、就職活動でアピールできるだけでなく、キャリアアップや自身にもつながります。また、資格を取得しておけば、一定のスキルを持っていることを示せるだけでなく、仕事に対する熱意も示せるのです。
自分の目指す仕事ではどのようなスキルが必要か、どのような資格を取得すれば有利になるか、考えながら進めてみてください。
スキルアップや資格の取得と並行して、就職活動のための行動も積極的に行いましょう。まずは、自分に合う求人を探してみてください。求人を探すには、まずハローワークを訪れてみると良いでしょう。ハローワークであれば、窓口で相談しながら自分に合う仕事を探せます。
また、indeedのような求人サイトを利用してみるのもおすすめです。求人サイトを活用すると、条件を絞り込みながら求人を閲覧できます。
専門家にアドバイスを受けたいのであれば、転職エージェントを活用しましょう。転職エージェントであれば、企業との交渉をエージェントが行ってくれるだけでなく、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策などのサービスを受けられます。
さらに、就職支援セミナーを始めとした各種イベントへの参加や、アルバイトもおすすめです。関連する仕事のアルバイトをすることで実務経験を積めるだけでなく、コミュニケーション能力も高められます。
まずはできることから、就職活動を進めてみましょう。
未経験からでも正社員に採用されやすい職種として、営業職が挙げられます。特に保険営業や不動産営業については、コミュニケーション能力や商品のプレゼン能力が重視されます。実務未経験であっても面接時にコミュニケーション能力の高さをアピールすることができれば、高い確率で採用される職種です。
営業職におすすめの資格 |
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Microsoft Office Specialist、TOEIC、営業士、普通自動車第一種運転免許 など |
プログラマーも、中退後に正社員として就職できる職種の一つです。2030年には最大79万人が不足すると言われているプログラマーですが、現在も慢性的に人手不足であり、常に新しい人材が募集されています。
しかしプログラマーは「スキル」が重要視される職種です。さらに人によって、適正の有無もはっきりとしています。まずは資格を取得してみる、プログラミングを独学してみるなど、就職活動を始める前にITに触れてみることがおすすめです。ただ独学の時点で難しいと感じても、ITへの興味が強いのならば、まだ諦める必要はありません。プログラマカレッジをはじめとするITエンジニア志望者向けに開講される研修に参加することで、未経験からエンジニアとして就職を決めた方も数多くいる職種です。
プログラマーにおすすめの資格 |
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ITパスポート、Java Silver、基本情報技術者 など |
販売職も営業職と同じく、学歴よりもコミュニケーション能力が重視される職種です。またアルバイト経験などで磨いたスキルを、そのまま活かしやすい職種でもあります。現在販売職でアルバイトをしており、かつ今の仕事が楽しいという方は、正社員登用制度がないかを確認してみてください。アルバイトからの登用も、正社員として就職する手段の一つです。
販売職におすすめの資格 |
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接客販売技能士、販売士(リテールマーケティング)検定、接客サービスマナー検定 など |
介護職も、プログラマーと同じく慢性的に人手不足の職種であり、求人が豊富な状況です。初めは未経験からでも就職可能であり、そこから国家資格である介護福祉士などの各種資格を取得することで、ステップアップすることもできる職種です。
販売職におすすめの資格 |
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介護福祉士、介護福祉士実務者研修(旧ホームヘルパー1級)、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級) など |
「中退」の経歴はネガティブなものだと考えられがちですが、履歴書や職務経歴書の書き方次第でポジティブに見せることも可能です。中退者向けに、履歴書や職務経歴書の書き方を紹介します。
中退者であっても、中退するまでの期間に専門学校で何らかのスキルや経験を得ているはずです。専門学校で学んだ内容が無駄になってしまうことはないため、履歴書では具体的に何を学び、それを仕事にどう活かせるのかを記載しましょう。
例えば、次のような記載が考えられます。
自分がどのようなスキルを持っているかを明確に示すことで、採用担当者に即戦力としての魅力を伝えられます。
中退の理由は、できるだけポジティブに表現することが重要です。例えば、以下のような表現は採用担当者にマイナスな印象を与えてしまう可能性が高いため、極力避けた方が良いでしょう。
• 学業が忙しくて辞めました
• 学校が合いませんでした
とはいえ、嘘をつく必要はありません。事実は事実として伝えながら、ポジティブに言い換えられないか考えてみてください。例えば、次のように言い換えると、前向きな印象になります。
このように、中退した直接的な理由だけでなく、その後をどのように考えていたのかを伝えると、単なる挫折ではなく将来を考えた上での前向きな選択であったことをアピールできます。
「中退」の経歴は、上手に話せば武器にもなります。面接で中退を武器にするための具体例を紹介します。
中退というのは人生において大きな決断です。そのため、中退を通じて新たな発見をすることもあるでしょう。その経験をアピールすれば、採用担当者に魅力として捉えてもらえる可能性があります。
例えば、次のような例が考えられます。
専門学校での学生生活を通じて漠然と目標に取り組むうちに、自分には実践的な経験を通じて学ぶ方が適していると考えるようになりました。そのため、途中で進路を変更することを決断し、具体的なキャリア形成に向けて動き出しました。
一見ネガティブな選択に見えるかもしれませんが、結果的には自分の意志で未来を切り開く力を得る大きなきっかけになったと考えています。
このように、中退を自分の適性や強みを見つけたきっかけとして説明すれば、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。
専門学校の中退後に就職する場合、未経験の分野に挑戦することが多いでしょう。例えアルバイトや学生生活で学んだ分野と関連する仕事だとしても、実務経験がない場合には未経験の業務に多く遭遇するものです。
そのため、未経験の分野でも挑戦する意欲があることを示しましょう。中退後の具体的な行動や、独学・アルバイトで得た具体的なエピソードも交えながら話すとより効果的です。
例えば、次のような例が考えられます。
中退後は、営業の仕事をしたいと考えていたため、経験のなかったコールセンターでのアルバイトを始めました。アルバイトを通じてお客様対応のスキルを磨き、コミュニケーション能力に自信を持つようになりました。新しい分野であっても積極的に学び挑戦する姿勢を忘れずに、仕事に取り組みたいと考えています。
このように、挑戦する意欲があることをアピールしておくと、未経験でも採用してもらえる可能性が高まります。
中退者やフリーターが面接で聞かれる可能性が高い質問とその回答例については、以下の記事で詳しく紹介していますのでぜひご覧ください。
面接の際には、採用担当者に以下のようなポイントが伝わるように話し方を工夫してみましょう。
• さまざななことに対する向上心
• 挑戦への意欲
• 明確な目標
例えば、次のような例が考えられます。
専門学校ではプログラミングを学んでいましたが、在学中にフリーランスのエンジニアの方々と接する機会があり、自分も実際に働きながら実践的なスキルを学びたいという気持ちが強くなりました。
中退後はオンラインの学習サイトを活用してWebデザインを学び、知人が経営する飲食店のWebサイトを立ち上げました。
今後は、貴社のプロジェクトの中でより良いユーザー体験を提供するWebサービスの開発に貢献したいと考えています。
一度にすべて話すのが難しい場合には、さまざまな質問に対する回答として分けて使用しても問題ありません。面接の中で、向上心や意欲が伝わるように工夫してみてください。
就職支援サービスの中には、専門学校中退者が活用しやすいものもあります。そうした専門学校中退者向けの就職支援サービスの活用も検討してみましょう。
どのようなサービスがあるのか、以下で詳しく解説します。
例えば次に紹介する就職カレッジのように、総合職としての就職を希望する中退者に特化した就職エージェントが存在します。
■ 就職カレッジ【総合職志望者向け研修】
各種中退者向けに特化した、就職・転職のサポートサービスです。正社員になるために必要なビジネスマナーを身に着けるための就活講座を開講しており、さらに中退という経歴を活かした就職活動のやり方をエージェントから学ぶことができます。
サービス名 | 就職カレッジ |
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URL | https://www.jaic-college.jp/second/ |
コース概要 | 中退者コース |
料金 | 無料 |
受講資格 | 18歳~29歳 |
就職率 | 90.7% |
例えばITエンジニア(プログラマー)という希望が定まっているならば、無料スクールで専門的なスキルを学んだ上で就職をサポートしてくれるサービスもあります。まずは無料のセミナーやイベントなどに積極的に参加して、自分に向いているスクールやエージェントを探してみることもおすすめです。
企業ごとの面接対策やキャリアカウンセリングも、1対1で就活のプロ(アドバイザー)が対応します
プログラマカレッジ 就職サポート風景
プログラマカレッジは、プログラマーやクラウドエンジニアなどのITエンジニアになるための研修を無料で受講した上で、就職活動のサポートまで一貫して受けることができる、就職直結型のプログラミングスクールです。スクール卒業後は専門のキャリアアドバイザーがつき、就職活動に必要な履歴書の作成や面接対策までしっかりサポートします。さらにJavaSilverやITパスポートなどの資格受験料も、スクールが負担しています。
なぜ完全無料で運営できるのか、仕組みを知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
サービス名 | プログラマカレッジ |
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URL | https://programmercollege.jp/lp5/ |
コース概要 | ・プログラマーコース(60 or 90日間) ・クラウドエンジニアコース(60日間) |
料金 | 無料(※さらに資格の受験料補助あり) |
受講資格 | 30歳まで 受講後は東京で就職可能な方 |
就職率 | 98.3% |
看護師を目指す専門学校に通っていたものの、自分が本当にやりたいことを見つめ直す中で不動産の仕事に魅力を感じ、専門学校を中退したというM.K.さん。
そこで、不動産専門の転職エージェントを活用し、就職活動を進めたといいます。無事転職に成功し、現在では新しいことを学べる毎日にワクワクしながら働いています。
初めて就職を決断するのは怖さもあり、勇気もいりました。しかし就職を選んだことを全く後悔することはありませんでした。
今日は何を勉強して何を覚えるのだろうと毎日ワクワクしています。
皆さんの新しいキャリアが素晴らしいものでありますように願っています。
M.K.さんへのインタビューは、以下の記事に掲載されています。
▶ KS-CAREER
高校中退後、派遣社員として働いていた佐藤さんは、テクニカルサポートとして働く中でデータベースに興味を持ったことからプログラマーを目指すようになりました。
パソコンの経験はテクニカルサポートとして働く中で少し触れた程度で、もちろんプログラミング経験はない中で学習を開始。最終的には、プログラマーとしての就職に成功しています。
僕はテクニカルサポートの仕事をしていたので、プログラマカレッジで学んだ内容に加えて、テクニカルサポート及びデータベース周りについて、他の受講生よりは多少知見があると考えていました。それらの内容を、もしかしたら就職活動にも活かせるかもしれないとも思っていました。
ただ、正直なところ「運が良ければ評価してくださる会社もあるかもしれないなあ」くらいの感覚だったんです。高校中退から派遣で働いていて、正社員経験はもちろんパソコン経験も「日が浅い」のは事実です。
そのため、自分のこれまでのキャリアを全然評価されない可能性だってあると思ってました。
けれど就職活動を始めてみると、自分が思っていた以上にテクニカルサポートに携わった経験を評価していただけたなと感じています。正社員プログラマーを目指しての転職活動を通じ、自分に対する自信が深まりました。
佐藤さんへのインタビュー全文は、以下の記事に掲載しています。
長期的なスキルアップを考えないままに就職すると、将来的な選択肢が狭まる可能性があります。また、目的を明確にしないまま無計画に就職してしまうと、失敗を招いてしまう可能性が高まります。
就職前には、まず自分の目指す方向性を明確にし、成長機会のある職場を選びましょう。就職する理由や目的を整理し、次のキャリアパスにつながるような経験を積める職場を選ぶことも重要です。
計画的にキャリアを考えることで、成功の確率を高められるでしょう。
専門学校を中退しても、正社員としての就職は可能です。正社員として就職するためには、まず自分の強みを見つけ、その強みを活かせる仕事を探してみましょう。
仕事に役立つスキルを磨くことも重要です。今すぐ就職活動を始めたい方は、プログラマカレッジの無料カウンセリングをチェックしてみてください。
将来を見据えてじっくり就職について考えたい方は、個別相談も可能です。キャリアアドバイザーと一緒に、中退後のキャリアを考えてみましょう。
私たちと一緒に、就職成功に向けた一歩を踏み出してみませんか?
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