SE(システムエンジニア)とプログラマーって何が違うの?と感じている方も多いでしょう。この記事では、SEとプログラマーの違いを、仕事内容や求められるスキル・キャリアパス・年収などを軸に解説します。SEやプログラマーの将来性についても解説していますので、ぜひご覧ください。
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最終更新日:2023年9月7日
目次
SE(システムエンジニア)は、クライアントにヒアリングを行いながら、いただいた案件に対して最適な仕様となるシステムを設計して開発することが主な仕事です。プログラミングの設計士的存在といったところでしょうか。プログラマー同様、プログラミングスキルは必須。プログラマーよりも上流の工程を担当するため、技術的スキルや経験値はもちろん、コミュニケーション能力やドキュメント作成能力などが必要となります。
プログラマーとは、SEなどが作成した仕様書(設計書)をもとに、プログラム言語を用いて、さまざまなシステムやソフトウェアをつくるエンジニアのことです。システム上のバグ(不備)やエラーを修正するのも、プログラマーの重要な仕事のひとつ。テストを繰り返してバグやエラーに対応し、納期までにシステムを納品できるようにします。プログラミング専任のポジションの場合、別名でコーダーと呼ばれる場合もあります。
クライアントからのヒアリングをもとに、要件定義から基本的な設計までを担当するのがシステムエンジニアです。プログラマーは、設計をもとに開発からテストまでを担当します。企業やプロジェクトによっては、SEがプログラマーの担当工程を行なうこともあります。
ここからは、もう少し具体的にそれぞれの仕事内容をみていきましょう。
SEは主に、要件定義から詳細設計までの俗に言う開発の上流工程を担います。SEが担当する仕事内容は次の通りです。
要件定義 | • 企画/立案 • 要件の決定 |
---|---|
基本設計 | お客様の目に触れる画面などの設計 |
詳細設計 | プログラム内部の設計 |
お客様の業務状況や要望をヒアリングし、お客様の予算と作りたい内容を調整して、開発するシステムの範囲を決めます(要件定義)。開発範囲が決まったら、画面などお客様の目に触れる部分を設計します(基本設計・詳細設計)。
プログラム内部を設計し、自分で開発・試験を担当したり、プログラマーに開発・試験を依頼したり、会社やスキルによって様々です。
またシステムを開発した後、システムが安定稼働するように監視やシステム改善を行う保守を担当する場合もあります。
プログラマーはプログラミング等の下流工程を担当するエンジニアをいいます。プログラマーの仕事内容は以下の通りです。
開発 | プログラムの作成 |
---|---|
単体テスト | 1つのプログラムに対するテスト |
結合テスト | 複数のプログラムを組み合わせたテスト |
プログラマーの主な仕事は、SEが設計したモノを元にプログラムを作成(開発)し、テストする仕事です。テストには2種類あり、1つのプログラムのまとまりをテストする単体テストと、複数のプログラムを組み合わせた結合テストがあります。案件の規模や企業によって、SEの領域までプログラマーが担当することもあります。
SEの一般的なキャリアパスは、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーといったマネジメント系のキャリアパスです。他にもITアーキテクトと呼ばれるシステムの企画・立案を専門にしたスペシャリストを目指すキャリアパスもあります。
上流工程に関わっているため、キャリアパスの幅も広がり、マネジメント系からスペシャリスト系まで幅広いキャリアパスを選べます。
◆ プロジェクトリーダー
内部的なプロジェクトの管理・運営を行う職種です。プロジェクトメンバーへの指示やプロジェクト内の課題解決などプロジェクトメンバーに対して働きがけをするのが主な仕事です。
◆ プロジェクトマネージャー
プロジェクト全体を統括する職種です。予算管理から顧客折衝・人員の確保など、プロジェクト外の人と調整するのが主な仕事です。
▶ 参考:プロジェクトマネージャーフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
◆ ITアーキテクト
お客様の状況をヒアリングし、お客様の課題を解決するようなシステムを企画・立案する職種です。
プログラマーの一般的なキャリアパスは、SEです。他にも様々なプログラミング言語やインフラスキルを身に付け、フルスタックエンジニアを目指すキャリアパスやフリーランスを目指すといったキャリアパスもあります。
◆ SE
もっとも一般的なキャリアパスです。プログラマーとして何年か働いた後、SEの仕事を任されることが多いです。
▶ 参考:オープン系SE・プログラマフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
◆ フルスタックエンジニア
システム開発の設計から開発・運用、インフラ整備までシステム開発に関わる技術を複数持つエンジニアです。企業の規模や社風にもよりますが、フルスタックエンジニアになるには自ら様々な業務を担当する積極性が必要とされます。
▶ 参考:フルスタックエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
◆ フリーランス
プログラミングスキルを活かしてフリーランスとして活躍するキャリアパスです。
SEやプログラマーとして働くためには、スキルが必要です。
資格は必須ではありませんが、経験が浅い場合でもスキルの証明になるため有効です。転職や就職活動の際には資格を取得しておくのがおすすめです。
ここでは、SEとプログラマー、それぞれに必要な資格とスキルを紹介します。
【おすすめの資格】
システム全体を俯瞰できる技術的なスキルが求められるため、応用的な技術の資格を取得することがおすすめです。いずれの資格も応用知識を問う資格のため、まずは技術の基礎知識を問う「基本情報技術者試験」の取得を目指し、その後にチャレンジすると、効率がいいでしょう。
【必要なスキル】
SEに必要なスキルには次のスキルがあります。
◆ コミュニケーション能力
お客様の状況を正確にヒアリングし、円滑に提案するには、コミュニケーション能力が不可欠です。
◆ システム全体を俯瞰できる技術的なスキル
設計から実現可能性の検証、運用・保守などのシステム開発に関わる仕事を舵取りするため、システム全体を俯瞰できる技術的なスキルが求められます。
◆ プロジェクト管理能力
進捗の把握を行い、トラブルなどで進捗に遅れが出そうであれば、クライアントや他部署と連絡を取り調整を図るなど、プロジェクトを管理できるスキルが必要となります。
◆ 文章作成のスキル
要件定義書、設計書、仕様書、進捗報告やトラブル報告書など、システム開発では、文書作成の機会が多くあります。文書の目的や対象者によって、適切な情報の整理を行い、分かりやすく文書を作成するスキルが求められます。
【おすすめの資格】
IT技術の基礎知識を問う資格やプログラミング言語の資格を取得すると、採用に有利です。特に基本情報技術者試験を取得すると、IT技術を一定程度理解していると採用企業に評価してもらえるでしょう。
【必要なスキル】
プログラマーに必要なスキルには次のスキルがあります。
◆ プログラミングスキル
システム開発の目的に応じて様々なプログラミング言語を身に付ける必要があります。書けるプログラミング言語が多いほど、プログラマーとして活躍の幅を広げることが可能です。
◆ デバッグスキル
作成したプログラムに不具合が生じたときに、原因を調査し修正していくスキルが必要です。デバックスキルには物事を整理する力やわからないことと向き合う忍耐力が求められます。
◆ コミュニケーションスキル
開発はチームで行うことがほとんどです。開発チームのメンバーと円滑にコミュニケーションを取る技術が仕事を進める上で非常に重要となります。
◆ アルゴリズムスキル
アルゴリズムとは、プログラムを作るときに使う、問題を解決するための手順、計算方法です。プログラマーの仕事は、プログラミングという手段を使って、お客様の問題を解決することなので、アルゴリズムを考えるスキルが求められます。
厚生労働省の『賃金構造基本統計調査』によれば、SEの平均年収は569万円、プログラマーの平均年収は426万円です。
※算出方法:きまって支給する現金給与額×12ヵ月 + 年間賞与その他特別給与額(企業規模計10人以上/小数点以下四捨五入)
▶ 参考:
• コーダー/マークアップエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• オープン系SE・プログラマフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• スマホアプリエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
どちらを目指すか迷うなら、ご自身の適性に合う方を選びましょう。システムの構築だけでなく、プロジェクト全体がどのように進んでいるか把握しながらマネジメントするような仕事が得意なら、SEとしてキャリアアップするのがおすすめです。
常に新しい技術を学び続けることやプログラミングに集中することが得意なら、プログラマーとしてスキルを磨き、エキスパートを目指すとよいでしょう。
クライアントだけでなく、プログラマーなどほかの工程を担当するメンバーや、複数の部門を束ねて開発を進めていくため、社内の人との円滑なコミュニケーションスキルやマネジメントスキルも求められます。
さらに、システムをトータルで見る力や提案する能力も求められるため、このような働き方に対する対応能力や成長意欲が高い人に向いているといえるでしょう。
先にも紹介したとおり、SEはクライアントへのヒアリングや、要件定義などの上流工程を担当します。上流工程を担当するためには、下流工程の仕事に関する知識や経験が必要です。
そのため、プログラマーを数年程度経験してからSEにキャリアアップするのが一般的です。プログラマーであれば、未経験者を対象とした求人が多くあります。
IT業界は人手不足ではありますが、スキル無しには入ることは出来ません。
プログラマーをめざすなら、プログラミングスキルは欠かせません。また、ITスキルやコミュニケーション能力も必要です。
さらに、面接でどんなアピールをすればよいのか、自分のスキルを示すために何ができるのかなどの転職ノウハウも学んでおきましょう。
プログラミングにはさまざまな学習方法があります。しかし、独学では挫折してしまう人も多く、独学で習得するのは簡単ではありません。プログラマーへの転職を目指すなら、プログラミングスクールを活用するのがおすすめです。
また、未経験の場合、転職活動も簡単ではありません。スムーズに転職するためには、IT業界への転職経験者や、業界に関する知識を持った人のサポートを受けるのが理想です。
プログラマカレッジは、無料で受講できるプログラミングスクールです。基本的なプログラミングスキルはもちろん、ドキュメントの読み方やチーム開発など、実際に現場で必要な技術を学べます。
さらに、アドバイザーがマンツーマンで転職活動をサポートします。各個人にあった面接対策やビジネスマナー研修などを行い、就職率は98.3%の実績があります。
以下では実際に受講した卒業生の声をご紹介しますので、是非参考にしてみてくださいね!
【卒業生の声:和山さん】
【卒業生の声:荒山さん】
SEとプログラマーの違いを紹介しました。
プログラマーを経験してからSEを経験するキャリアパスが一般的です。しかし、システム開発において、SEとプログラマーはそれぞれ重要な役割を持ち、求められるスキルも異なってくるため、仕事に優劣はありません。
マネジメントに関心があり上流工程に携わりたいのか、技術者としてプログラミングスキルを磨いていくのか、自分の興味や適性を踏まえて考える必要があります。これらの職種に興味があり、もしあなたがプログラミング未経験者でしたら、まずはプログラミングスキルを学習することから始めてみてはいかがでしょうか。
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