プログラミングに興味があり、ゲームプログラマーを目指したいと考えている方のために、ゲームプログラマーになるには何が必要なのかを解説。さらに、ゲームプログラマーの役割や仕事内容、資格についても解説します。ぜひご覧ください!
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最終更新日:2023年4月17日
目次
ゲームプログラマーは、ゲームのプログラムを開発するのが主な仕事です。C#やC++といったプログラミング言語を用いてゲーム開発を行うほか、UnityやUnreal Engineといったゲームエンジンを活用するケースも多くあります。
AppleやGoogleなどがサブスクリプション型のクラウドゲームサービスを提供するなど、ゲーム業界は今後の市場の拡大が期待されています。
ゲームプログラマーは、一般的なシステム開発と異なり、ディレクターなどが求めるゲームの動作を実現するところまでが役割です。そのため、専門性が求められます。
ゲームは、ただ動けば良いだけでなくユーザーに楽しんでもらうことが重要です。そのためには、キャラクター・サウンド・システムなどの要素がかみあっていなければなりません。
開発終了後には、動きや操作性を確認する「デバッグ」を行い、想定外の動作であるバグをつぶしていきます。
ゲームプログラマーが使用するプログラミング言語やゲームエンジンについて詳しく知りたい人は、以下の記事も併せてご覧ください。
▶ 参考記事:ゲーム開発ならこれ!プログラミング言語5選とゲームエンジン3選|プロエンジニア
ゲームプログラマーになるためには、まずプログラミングの基礎を習得するのがおすすめです。プログラミングを学習する方法は次の3つです。
それぞれの方法について、メリットやデメリットをお伝えします。
ゲームプログラマーになるための方法のひとつめは、プログラミングの基礎を大学や専門学校で学ぶことです。進学する場合には、情報系学科を選び、プログラミング言語について学ぶとよいでしょう。
JavaScriptのような基本的なプログラミング言語でもゲーム作成は出来ますが、ゲームプログラミングを専門的に学べる学科がある学校を探してみても良いかもしれません。
進学することの大きなメリットは、大学であれば大卒の資格が取得できることです。学歴があると、就職活動で有利になる可能性があります。また、長い時間をかけてじっくりプログラミングを学べる環境もあります。
一方で、これらの学校は非常に学費が高いことがデメリットです。
ゲームプログラマーになるために、学歴や資格は必要ありません。そのため、ゲームプログラマーに必要となるプログラミングのスキルを独学で身につければ、オリジナルのゲームのリリースは可能です。
独学の場合には、自分のペースで学習を進められることに加えて、学習にかかる費用が少ないのがメリットです。まずは独学から学習をはじめてみてもよいでしょう。
一方で、独学ではつまずいたときに頼れる場所がないことがデメリットです。エラーを解決できないまま時間だけがすぎてしまうと、挫折の原因となります。
プログラミングスクールを利用するのも、プログラミングを学習するための方法として有効な手段です。ブラッシュアップされた専門のカリキュラムを用いて、講師による指導を受けながら学習を進めるため、独学よりも効率的にプログラミングのスキルが身につきます。
プログラミングスクールではプログラミングの基礎がしっかりと学べます。よりゲームに特化した学習を進めたい場合は、ゲーム言語を扱っているスクールを探すことも視野に入れると良いでしょう。
大学や専門学校と比較すると入学のハードルが低く、通いやすい点もメリットです。専門学校への進学が難しい社会人がゲームプログラマーを目指すうえで最適な選択肢といえるでしょう。
一方で、受講費用が高額になりがちなことがプログラミングスクールのデメリットです。
ゲームプログラマーの仕事のひとつめは、企画ミーティングに参加することです。企画が提案されたら、プログラマーの立場からできることとできないことを明確に伝えます。さらに、できないことに対しては、他の考え方や他にできることを提案できるとさらに良いでしょう。
企画がまとまったら、開発する機能やフェーズごとに工程を分けて、作業内容をより具体的にします。そして、チーム内で工程の担当を割り振り、スケジュールを決定します。スケジュール通りに開発を進めるためには、作業内容や責任範囲を明確にすることが重要です。
作業内容の決定後は、ゲームのプログラムの開発を進めるために使用するゲームエンジン・ミドルウェア・ツール・ライブラリなどの選定を行い、プログラミングを行うための開発の準備を進めます。
使いやすいツールを選ぶことは、スムーズな開発のために重要です。
また、ゲームをどのような仕様にするかも決定します。例えば、ストレージ容量やメモリ容量などの動作推奨環境をどうするか、ゲームの操作方法はどうするかなど、実際にゲームをするときに必要なことを想定し、決定します。
ここまでで出来上がった企画や仕様書、設計書などをもとに、プログラムを組んでいきます。プログラミングには、正確さと速さが必要です。
ゲームは、サウンドの設定やシステム構築、シナリオの動作、ゲームメニューなどのさまざまなプログラムの組み合わせでできています。そのため、ゲームプログラマーだけでなくデザイナー・サウンドクリエイター・ゲームディレクターなどとコミュニケーションを取りながら開発を進めます。
プログラミングのあとは、テストを行なって不具合を確認します。開発したプログラムが想定した動作をするかどうかテストを実施し、想定外の動作やバグが見つかった場合には修正を行います。
デバッグはテストと修正を繰り返すため、根気や我慢強さが求められる作業。ゲームのクオリティを上げ、リリース後のトラブルを避けるうえでデバッグは非常に重要です。重大なバグが残ったまま販売してしまうと、場合によっては商品の回収などが必要になるケースもあります。
ここまでたどりついたら、やっとゲームをリリースできます。リリースする場所としては、App Store・Google Play Store・Steam・個人サイト・即売会などがあります。
リリースしたら終わりではなく、ユーザーからのフィードバックをもとにアップデートを行うこともとても重要です。機能改善・新機能の実装・追加コンテンツの配信などを行うことで、ユーザーの満足度や評価を高めることにつながります。
医師や弁護士などの仕事の場合、その仕事をするには必ず資格が必要です。しかし、ITの資格はそれらの資格と異なり「免許」ではありません。つまり、その資格がなければつけない仕事があるわけではなく、あくまでもスキルや知識を示すための1つの基準でしかありません。
実際に、スペシャリストと呼ばれる優れた技術を持つエンジニアの中にも、資格を持っていない人もいます。ゲームプログラマーも例外ではなく、資格がなくても仕事ができます。
上記で解説したとおり、ゲームプログラマーに必須の資格はありませんが、資格はスキルを証明するためのツールです。
就職や転職のシーンではスキルを示せることに加え、継続して学習できることや、目標に向かって努力できることを示せる点でも資格が有利になります。
就職や転職を有利に進めるために資格の取得を目指すのであれば、UnityやUnreal Engineといったゲームエンジンに関連した資格がおすすめです。
Unityが主催しているUnity認定試験は、スキルチェックの意味合いも込めて受験するのもよいでしょう。
▶ 認定試験|Unity 教育サービス
その他にも、サーバー・ネットワーク・データベースといったITエンジニアとしての基礎が問われる基本情報技術者試験や、CGに関するスキルが身に付くCGエンジニア検定といった資格も、ゲームプログラマーとしての基礎力を証明する上で役立つでしょう。
ゲームプログラマーになるには、主に次の5つのスキルが必要です。
それぞれどんなスキルなのか、なんのために必要なのか詳しく解説します。
まず前提として求められるのは、ゲームの開発を行うためのプログラミングスキル。使用するプログラミング言語は、ゲームを提供するプラットフォームやそれぞれのメーカーの方針によって異なります。
例えば、iOS向けのゲームを開発するのならSwift。Android向けのアプリを開発するなら、JavaやKotlinを使うことが一般的です。さらにオンラインゲームで利用する機会が多く、Unreal Engineでも使用するC++、Unityの開発に役立つC#も覚えておくと活躍の幅が広がります。
例えば、ゲーム環境にはさまざまなものがありますが、どんな特徴がありどんなゲームに向いているのかなどの知識が求められます。
さらに、オリジナルのゲームを開発する技術も必要です。ゲームプログラマーを目指して就職活動をしていると、オリジナルゲームの提出を求められる場合があります。ゲームエンジンやプログラミング言語を用いてゲームを作るスキルはもちろん、ゲームとして面白いものを作れるかどうかも重要です。
また、ゲーム開発の際には、プロトタイピングが行われます。プロトタイピングとは、本格的にゲームを作る前に仮のゲームを作り、本制作に値するかどうか確認するもの。プロトタイピングを行うことで、お金や時間を無駄にするリスクを回避し、面白いゲームを作れる可能性が高まります。そのため、スピーディーにプロトタイプを作れるゲームプログラマーは重宝されます。
UIとは、ユーザーと製品の接点となる部分のこと。例えば、ゲーム画面に出てくるボタンやメニューの項目などもUIの一種です。
また、UXとは製品を通してユーザーが得られる体験のこと。ゲームで言えば、ゲームの最中世界観に没頭できたか、ストレスを感じずにプレイできたかなどがUXです。
近年のゲームは、
• 家庭用ゲーム機
• スマートフォン
• パソコン
など、複数のプラットフォーム向けにリリースされる場合が多くあります。しかし、プラットフォームが異なるとコントローラーや画面サイズなどが異なります。
それぞれ異なる環境に対して同じUIでゲームを提供してしまうと、画面が大きければ見やすくても、画面が小さいと見づらくストレスを感じるなどの差が出ることもあるでしょう。
そのため、それぞれのプラットフォームごとに最適なUIやUXを考えて、システムとして実装できる能力が求められるのです。
もちろん、ゲームプログラマーのおもな仕事はゲームのプログラムの開発です。ただし、ずっとパソコンと向き合ってプログラミングを行うだけではありません。
ゲームの開発は基本的にチームで進めます。チームでの作業効率を上げるためには、適切な情報共有が不可欠。そのために、ディレクター・クリエイター・デザイナー・マーケターといった異なる担当の人と円滑なコミュニケーションを取れる能力が必要となるのです。
また、他のチームとの協力・協調性も必要です。
ゲームの完成までには、長い時間がかかります。地道な作業が続く時間も多いため、忍耐力を持ってゲームと向き合わなければなりません。
さらに、一度プログラムを組んだら終わりではありません。デバッグでバグを見つけたら、バグがなくなるまで修正をしなければなりません。また、テストにも時間がかかりますし、リリース後に不具合が見つかった場合にも修正が必要です。
具体的にどんなことをすればよいのか、それぞれ解説します。
ゲームプログラマーは、ゲームに特化した専門性が必要な職業です。そのため、採用されるのはほとんどが経験者です。
まずはプログラミングを習得し、その後プログラマーとして経験を積むのがおすすめです。プログラマーであれば、未経験可とされている求人もたくさんあります。まずは客先常駐など未経験から中途採用されやすい企業で働き、そこで1年ほど経験を積むのもおすすめです。プログラマーとして、チーム開発を経験すれば、ゲームプログラマーとして採用される可能性もあるでしょう。
プログラミングを学んだだけでなく、自分自身で何かを開発した経験があると有効です。とはいえ、未経験者は提示できるような実績がないケースも多いでしょう。開発経験がなければ、まずはオリジナルのゲームを開発してみましょう。
開発したゲームは、ポートフォリオへの掲載が可能です。面接などの際にポートフォリオを提示することで、ゲームを開発するスキルがあることを示せます。さらに、自分自身でゲーム開発を行うほどの熱意があることも担当者に伝えられます。
例えば、ポートフォリオに掲載したゲームについて、どんなゲームでどんな技術を使っているかを面接で解説する人は多いでしょう。
しかしそれだけでなく、ある機能を実装するためにどんな技術を学んだのか、ゲームのオリジナリティはどんなところにあるのかなどを説明できるとより強いアピールになります。
また、これまでどのように学習してきたのか、なぜゲームプログラマーを目指そうと考えたのかなどの項目も、ポテンシャルをアピールしやすいポイントです。ぜひ、企業にとって魅力的な解答とはどんなものか考え、実践してみてください。
未経験からゲームプログラマーを目指すためには、プログラミングの習得が欠かせません。ゲームプログラマーを目指すために資格は必須ではありませんが、持っているとスキルを示せるだけでなく、コツコツ努力できることなどもアピールできます。
現在、転職活動で示せるような実績がないなら、まずはポートフォリオに掲載するためのオリジナルゲームを作ることから始めるのがおすすめ。この記事を参考に、ぜひゲームプログラマーへの一歩を踏み出してみてくださいね。
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