プログラミングスクールの受講を検討しているものの、「卒業したら給料はいくらもらえるのか?」「高年収を稼ぐにはどんなキャリアを進むべきか?」とお悩みの方も多いでしょう。本記事では、プログラミングスクールを卒業して就職した場合の初任給と平均年収のほか、20代~30代で稼げるプログラミング言語について徹底解説。実際にスクールに通って就職に成功した元エンジニアの筆者が、スクール卒業後の所感を体験談を交えて語りますのでぜひご覧ください。
なお、未経験からITエンジニアへの就職に興味がある方や未経験からプログラミングを効率よく学びたいと考えている方は、就職率98.3%で受講料無料のプログラミングスクールプログラマカレッジもおすすめです。
最終更新日:2024年11月22日
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一方で、厚生労働省が発表した『令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況』によると、大学卒の初任給は23万7,300円、高校卒の初任給は18万6,800円となっています。この結果から見ても、プログラミングスクール卒業生の初任給は、高卒者にとっては平均以上であり、大卒者にとってはやや低めであると言えるでしょう。
参考:令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況:新規学卒者|厚生労働省
また、当社が独自に調査した結果、プログラミングスクール卒業後の平均年収は約250万円から300万円程度でした。
この金額は、未経験からエンジニアとして就職した場合の相場ですが、過去には初年度年収が350万円以上で内定を獲得した方も多数おり、その後、地道にキャリアを積んでいくと、ピーク時には1,000万円もの年収を稼ぐ人々も存在します。
こうした背景から、「IT業界は学歴を問わずに稼げて、高年収が目指せる」とよく言われていますが、では、どんな言語を習得すると、20代や30代のうちから平均よりも高い年収を獲得できるのでしょうか?
言語 | 20代の平均年収 | 30代の平均年収 |
---|---|---|
R | 476万円 | 569万円 |
Scala | 440万円 | 512万円 |
Objective-C | 407万円 | 519万円 |
COBOL | 406万円 | 514万円 |
Perl | 405万円 | 555万円 |
VC・VC++ | 404万円 | 489万円 |
Python | 403万円 | 546万円 |
Swift | 398万円 | 479万円 |
Ruby | 397万円 | 520万円 |
Go | 397万円 | 562万円 |
SQL | 392万円 | 500万円 |
PL/SQL | 391万円 | 493万円 |
C++ | 390万円 | 521万円 |
C | 388万円 | 521万円 |
VB | 382万円 | 504万円 |
C# .NET | 381万円 | 495万円 |
Java | 380万円 | 505万円 |
JavaScript | 378万円 | 497万円 |
VB.NET | 373万円 | 486万円 |
PHP | 361万円 | 467万円 |
F# | 312万円 | 550万円 |
出典:2020年プログラミング言語別年収ランキング|TECH Street(テックストリート)
20代で年収が高い言語のTOP3は以下のとおりです。
1位:R(476万円)
2位:Scala(440万円)
3位:Objective-C(407万円)
また、30代で年収500万円以上が狙える言語は次のとおりとなりました。
• SQL(500万円)
• VB(504万円)
• Java(505万円)
出典:Stack Overflow Developer Survey 2023
さらに、SalesNowが2023年に発表した「求人数から読み解くプログラミング言語ランキングTOP10」によると、最も求人数の多いプログラミング言語はJavaとのこと。(出典:SalesNow DB)
先ほど紹介した、こちらのプログラミング言語別年収ランキングをみると、20代におけるJavaの平均年収は380万円ですが、30代では505万円もの年収が見込めます。そのため、未経験からプログラミングを学んでエンジニアへの就職を目指す方には、キャリアを積むほど年収がアップする可能性が高まり、さらに世界的にも需要と人気が高く、国内の求人数も最多である「Java」の習得がおすすめです。
そうすれば、将来的にもエンジニアを本業として安定した収入を確保しながら、ベテランのIT技術者として末永く活躍していけることでしょう。
▶ 参考:サーバーサイドエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
こちらは、プログラミングスクール卒業後におけるITエンジニアのキャリアアップイメージを表した図です。
プログラミングスクール卒業後は、基本的にプログラマーとして就職するのが一般的で、最初は単体テストや結合テストといった「下流工程」と呼ばれる業務を担います。 そして、3年〜5年ほどの経験を積むとSE(システムエンジニア)にキャリアアップし、主にシステムの基本設計や詳細設計といった「上流工程」の業務を担当することになります。
さらにSEとして実務経験を積み重ねるうちに、最終的に要件定義やコンサルティングなどの、ハイレベルな業務を任されるようになりますが、ほとんどの場合、レベルの高いエンジニアにキャリアアップすることで、給与・年収の金額も上昇していく傾向にあります。
(注)
• 先端IT従事者とは、データサイエンス/AI・人工知能/IoT/ブロックチェーン/自動運転などの業務に携わる回答者のこと
• 一般的なIT従事者とは、非先端IT技術者のこと
• 上記回答者の年代は、40代~50代の割合が高いことに留意が必要
参考:IT人材白書2020
調査の対象は主に40~50代ですが、一般的なIT従事者(非先端IT技術者)の場合、年収400万円~600万円を稼ぐ人の割合は15.2%と最も多く、年収が1,000~1,500万未満の人が7.6%いることも見逃せません。
一方、データサイエンスやAI・人工知能に携わる先端IT従事者の場合だと、年収1,000~1,500万未満の割合が15.2%にも上りますが、いずれにせよ、前述のようなフローで地道にキャリアを積んでいくと、40代以降には約500万円近くの年収を期待できることがわかるでしょう。
そんな方々のために、ここではプログラミングスクールに通う前によくあるお悩みをQ&A形式でまとめました。実際にプログラミングスクールに通ってエンジニアに転職した筆者の実体験をもとに、スクール卒業後の率直な所感をお話しします。
プログラミングスクールに通って一番よかったと感じたことは、「未経験からエンジニアに転職できたこと」です。
実は、筆者はスクールに通う前にプログラミングを独学し、自力でエンジニアへの転職活動を行った経験があります。いくつかの企業の面接を受けたのですが内定に結びつかず、「自分はエンジニアにはなれないのかな」と感じていました。
しかしエンジニアになることを諦めきれず、プログラミングの独学にも限界を感じていたため、スクールに通い始めました。就職サポート付きのスクールに通ったことで、応募書類の書き方や面接での話し方についてアドバイスを受けることができ、想定される質問例なども数多く教えてもらうことができました。
そしてスクールのキャリアアドバイザーの方と面接練習を重ねたことで、無事エンジニアに転職できたため、プログラミングスクールを卒業して良かったと感じています。そのため「エンジニアに就職できるか不安」という方は、就職サポートが充実しているスクールを選ぶことをおすすめします。
筆者がプログラミングスクールで身につけた技術は、主に以下の5つです。
• HTML/CSS
• JavaScript/jQuery
• Java
• SQL
• GitHub
エンジニアとして初めて担当した業務は「データベースを使ったシステムの改修」であったため、上記スキルのうちSQLとJavaが役立ちました。
就業先では基本的に、未経験者はまずテスト業務のみを担当するようなのですが「SQL文が書ける」「サーバーサイド言語を学んでいる」という点を評価していただき、最初から改修業務を任せてもらうことができました。
そして実務では「VB.NET」というプログラミング言語を使用したのですが、スクールで習ったJavaと似ている文法が多かったため、初めてでもスムーズに理解できたという経験があります。
現在は得意分野の知見を活かしてフリーランスのWebライターとして活動していますが、プログラミングスクール卒業時にはフリーランスを目指すことは考えていませんでした。
なぜなら、まずはIT企業に就職してエンジニアとして働き、実務に対応できるだけのスキルを身につけたいと思ったからです。
それにフリーランスエンジニアとして活動するには、案件を獲得するために自分を売り込みながら営業する必要があります。その際、技術力や実務経験などが重視されるのは一般的な就活と同じです。
また、未経験者は実務経験者と比べて、自ずと案件獲得の難易度が高くなるので、未経験からフリーランスエンジニア一本で稼いでいくのはハードルが高いと感じていたため就職を選んだのですが、そのときに培った経験は、現在別の形でフリーランスの仕事に活かすことができています。
そのため、将来的にフリーランスを目指している方でも、まずは一旦IT企業に就職してキャリアを積み、そのうえで現場スキルを高めながら人脈の構築も同時に行っておくことをおすすめします。
プログラミングスクール卒業後に最も後悔したのは、「ITに関する資格を取得しておくべきだった」ということです。
その理由は、資格を取得することで意欲をアピールできたり、自身のスキルを証明できたりといったメリットがあるからです。
エンジニアへの就職活動において資格は必須ではありませんが、取得した資格を評価してもらうことができれば、内定獲得率アップが期待できるでしょう。
それに入社する企業によっては、資格を持っておくことで毎月の給与に資格手当が加算され、年収がアップする場合もあります。そのため未経験からエンジニアを目指すなら、ITパスポートや基本情報技術者試験、学習したプログラミング言語に関する資格などを取得しておくことをおすすめします。
就職してから痛感したのは、「自分から新しい技術を学んでいける人」や「コミュニケーション力が高い人」は、スクール卒業後でも即戦力として活躍できる可能性が高い、ということです。
多くの場合、企業や開発プロジェクトによって、使用する言語や技術が異なります。それゆえ未経験からエンジニアになる際は、初めて触れる技術を使って開発するケースが多いため、自主的に学習しプロジェクトに貢献できる人は、即戦力として評価されやすくなるからです。
また、エンジニアの業務では設計者や開発者、顧客たちとコミュニケーションを取る機会が多いものです。SEやプロジェクトマネージャーなど、上流工程になればなるほど顧客や開発者と直に交渉する機会も増えるため、コミュニケーション力が高い人は、早いうちから有望な人材としても評価されるでしょう。
そのため即戦力として活躍できるだけでなく将来性のあるエンジニアになりたいのなら、新しい技術を自主的に学ぶ習慣を身につけるだけでなく、円滑なコミュニケーションを築くためのスキルも今のうちから磨いておくと良いでしょう。
とはいえ、プログラミングスクールは、あくまでプログラミング学習や就職活動を支援するサービスであるため、スクールに通えば必ず就職できるとは限りません。
それにスクールのサポートだけに頼ってしまい努力を怠ってしまうと、スクールを卒業しても就職できない可能性も高くなってしまうので注意が必要です。
プログラミングスクールに通っても就職が決まりにくい人の特徴は、主に次の3つです。
✔ スクールを卒業すること自体が目標になっている人
✔「課題をクリアすれば就職できる」と考えて自発的に学習しない人
✔ 人に聞いてばかりで自分で調べながら問題を解決しようとしない人
プログラミングスクールを卒業すること自体を目標としている方や、「課題さえ提出すれば実務で通用するだけの基礎力が必ず身につく」という他力本願で人まかせな方も、残念ながら就職成功率がぐんと下がる傾向にあります。
また、エラーやバグが出たときに「なぜこうなったのか?」と考えて調べようともせず、最初から人に聞いてばかりの方も、プロとして現場で活躍すること自体、現実的にも厳しいでしょう。
プログラミングスクールを卒業しても就職が決まりにくい人の性格的な特徴と思考パターンの傾向は、次の5つです。
【性格的な特徴と思考パターン】
プログラミングスクールを卒業後に就職や転職が成功しやすい人の特徴については、以下の記事を参考にしてみましょう。
ここまで、プログラミングスクールを卒業後の初任給や年収、そして将来のキャリアマップについても解説してきましたが、みなさんもご自分が卒業後のイメージを掴むことができたでしょうか?
それぞれの詳しい内容については、各リンク先の解説を確認してください。このチェックリストを基準にして選べば、あとで「入ってみたら想像と違った」「こんなことなら最初からやめておけばよかった…」という後悔をしないで済むでしょう。
今回はプログラミングスクール卒業後の給与やキャリアマップ、筆者の経験をもとにした所感などについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
プログラミングスクール卒業生の初任給は約20万円(平均年収250万円〜300万円)ですが、習得する言語や描くキャリアマップによっては、将来的に高い年収を狙えることがわかったのではないでしょうか。
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