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2021.05.21

社内SEとは?仕事内容・システムエンジニアとの違い・魅力を解説!

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プログラマカレッジ編集部

未経験からプログラマーになりたいと考えてる皆さまに、プログラミング言語の基礎知識や、プログラマーとしての転職ノウハウ、転職に役立つ資格、IT業界情報など、お役立ちコラムを配信しています。

転職活動をしていると、「社内SE」というキーワードを目にした方も多いでしょう。社内SEとは、社内の情報システム部のシステムエンジニアをいいます。今回は、社内SEの仕事内容や一般的なSEとの違い、人気の理由、必要なスキルを解説します。エンジニアへの転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

最終更新日:2023年9月7日

1. 社内SEの仕事内容

社内SE とは プログラマカレッジ
「社内SE」とは、社内の情報システム部のシステムエンジニアを指します。会社によって社内SEの仕事の範囲や定義が異なりますが、ここでは一般的な社内SEの仕事内容を解説します。

▶ 参考:社内SEフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア

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1-1. 社内ITにおける企画提案と管理

まず社内SEの仕事に、社内のITによる業務改善やコスト削減などを企画提案し、プロジェクトを管理することがあげられます。

情報システム部門の役割は、会社の経営方針や事業戦略からIT戦略を立案することです。社内SEはIT戦略から経営が良くなるようシステム開発を企画します。

社内SEは企画段階で予算やスケジュールを算出し、決裁者に提案します。提案が通り、プロジェクトが発足すると、社内SEはシステムの要件を整理※1 したり、プロジェクトのスケジュール・予算を管理したりします。

また、プロジェクトの内容によっては、企画段階から外部のコンサルティングファームやSIer※2 に、提案のサポートをお願いすることもあります。

※1 社内SEは「どのようなシステムを作りたいか」を社内の人に聞き、システムで効率化したいことを整理します。
※2 SIerとは、主に非IT企業や官公庁等のITシステムのコンサルティング、設計、開発、運用、ハードウェアの選定等を一括で請け負うことを事業としている企業を指します。

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1-2. 自社システムの構築・開発

社内システムの構築・開発に携わることも社内SEの担当業務です。
しかし、プロジェクトによっては、社内SEだけではリソースが足りないこともあります。その場合はSIerに依頼し、社内SEはプロジェクトのスケジュール、予算、品質管理等を行います。

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1-3. 運用・保守

特に自社システムが常時利用できるようにエラーや障害を監視し、何か問題が発生した場合に迅速に対応します。
また、システムの監視以外にも、自社システムを維持するために次のような対応を行います。

• 会社の方針や社員の要望により自社システムの修正や改善
• 自社システムで利用する製品・サービスのアップデート・サービスツールのリプレース

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1-4. 社員からの問い合わせ対応

社内SEの仕事はヘルプデスクと呼ばれる「社員からのIT機器の問い合わせ対応」があります。
ヘルプデスクで対応する主な問い合わせは以下の通りです。

• 自社システムの使い方
• コピー機の設定
• Microsoft Office製品の使い方
• PCや社用携帯の使い方
• メールの設定
• 各種アプリケーションの設定

よくある問い合わせは、対応方法を社内に発信し、業務効率の改善をはかることも社内SEの仕事の1つです。

▶ 参考:ヘルプデスクフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア

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1-5. 社員の利用するIT機器やシステムの管理

社内SEは社員が快適にIT機器を利用できるよう環境を整備し、管理することも仕事の1つです。

• 社員が使うPCや携帯の手配と初期セットアップ
• 自社システムのアカウント発行
• IT機器の利用マニュアルの整備
• 入社時のPCや携帯のセットアップ方法の説明
• 退社時のPCや携帯の回収

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1-6. セキュリティ対策

社内システムでは個人情報を扱うため、セキュリティ対策が必要です。特に顧客情報や経営上の機密情報は、故意に関わらず、一度でも流出してしまうと、会社の信用を傷付けることになります。

そのため、社内SEは自社システムのセキュリティを常に高い水準で維持できるよう、次のような対応を行います。

• 自社システムのセキュリティホールの有無をチェックする
• 自社システムのセキュリティパッチを適用 または 適用を依頼する
• 自社システムから個人情報や機密情報へアクセスできる人を管理する
• 自社システムのパスワードを管理する
• 社員への個人情報保護やセキュリティを啓蒙活動する

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2. 社内SEとSEの違いは何?

社内SE とは プログラマカレッジ
社内SEとSE、どちらも同じSEではありますが、お客様や仕事内容、プロジェクトに携わる期間が大きく違います。ここでは、社内SEとSEについて詳しく解説します。

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2-1. お客様の違い

社内SEとSEではまずお客様が違います。

SEのお客様は社外の人です。そのため、時には社外のお客様先に出向いて、社外のお客様の要望に応えられるシステムを設計や開発、運用します。

一方、社内SEのお客様は「社員」です。社内SEは社内で社員がITの力でより効率よく働けるよう日々働きます。

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2-2. 仕事内容の違い

次に社内SEとSEでは担当する仕事内容が違います。

SEの仕事は社外のお客様との契約内容に沿ったシステムの設計・開発・運用をスケジュール通り行うことです。あくまで契約内容の範囲が仕事の範囲となり、プロジェクトの管理やシステムの設計・開発などがメインとなります。

社内SEの仕事は社員がITの力でより効率よく働ける環境を作ることです。自社システムの構築・開発以外に社員の問い合わせ対応など様々なITに関する仕事を一手に担います。

そのため、社内SEは自社システムの構築・開発に携われる時間が少なくなりがち。自社システムを構築・開発するよりも、システムの要件整理や開発委託先の予算・スケジュール・品質の管理を行うことが中心となるでしょう。

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3. 社内SEの魅力と人気の理由

社内SE とは プログラマカレッジ
社内SEの魅力や人気の理由を解説します。

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3-1. システム開発に一貫して携わる

システム開発の企画から運用・改善まで一貫して携われることは、社内SEの魅力です。受託開発をしているSIer企業のプログラマーやSEはシステムの設計や開発・試験といった契約で決められた一部の工程でしか携われません。

そのため、社内SEは開発したシステムを継続的に改善したい人に人気があります。一方で、自社システム以外のシステムに携われないため、新しい技術を身に付けられないというデメリットがあります。

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3-2. システムを発注する側になりたい

システムを発注する側になれることも社内SEとしての魅力です。これは、SIer企業などシステムを発注される側で働いていた人が、強く魅力に感じるポイントでもあります。

発注側となる社内SEになることで、システム開発ではSE以上にコミュニケーション能力や調整能力をより備える必要があるとも言えるでしょう。

【例】

• 社内の要件の整理・調整
• 開発の受託先企業へ要件の説明

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3-3. 勤務地が同じ場所

社内SEは勤務地が同じ場所で変わらない、ということが魅力という人も多いようです。SIer企業のプログラマーやSEはお客様の会社に常駐する場合があります。

特に地方の会社に勤務している場合、東京の中規模~大規模なプロジェクトを担当すると、東京に数か月~数年出張することになったという話をよく聞きます。

そのため、勤務地が変わらない、同じ人たちと働きたい人には、社内SEが魅力的にみえるのです。逆に同じ環境で働くことで、変化や刺激が足りない、と感じてしまうこともあるかもしれません。

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3-4. 仕事に対して感謝される機会が多い

社内SEはSIer企業のSEに比べて直接感謝される機会が多いことも魅力。

SIer企業のSEに比べて社内SEはお客様である社員に近いので、ITに関する問い合わせ対応や自社システムの導入・改善により感謝されることが多いのです。感謝される機会が多いことが、やりがいの一つになっている人もいます。

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4. 社内SEの年収

マイナビエージェントの調査によると、経験者の社内SEの平均年収は、516万円とIT業界の平均年収427万円より比較的高い位置にあります。社内SEの平均年収が比較的高い位置にある理由として2つ理由があげられます。

1つ目の理由は、以下の求人のようにPCの基本スキルからサーバーやネットワーク等の企画から保守運用までと幅広い知識を持つ人が求められるため、他のエンジニアと比較して高い年収で求人募集があるためです。
社内SE とは プログラマカレッジ

出典:社内SEの求人(正社員)|プロエンジニア

2つ目に、SIer企業のSEなど他のエンジニアの経験を活かして転職するため年収が上がる、という理由があります。マイナビエージェントの調査によると、社内SEの全体の半分以上は転職経験を持ち、転職経験者の65%もの人が年収はアップしたと回答しています。

また、社内SEの平均年収が20代では442万円ですが、30代で556万円と飛躍的にアップしています。このことからも、幅広い知識を持つエンジニアが転職を経て、高年収で社内SEに転職していることがわかります。30代以降になると、幅広い分野のITスキルに加えて、マネジメントスキルが求められるため、これも年収が高くなる要素のひとつとなるでしょう。

年齢 平均年収
20代 442万円
30代 556万円

出典:社内システム企画・社内SEの平均年収|マイナビエージェント

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5. 社内SEに必要なスキル

社内SE とは プログラマカレッジ
社内SEになるには、どのようなスキルが必要なのか、解説します。

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5-1. ITエンジニアとしてのスキル

社内SEは自社システムの管理やPC・社用携帯に関する問い合わせ対応を行うため、ITエンジニアとしてのスキルが必要です。

PC・社用携帯の使い方を始め、サーバー・ネットワークなどのインフラの知識が必要とされます。また、自社システムの構造や仕様を理解するためにも、自社システムで利用するミドルウェアやプログラミング言語などの知識があるといいでしょう。

自社システムの開発は、外部のSIer企業に委託するとしても、委託先のエンジニアと会話ができるだけのIT知識が不可欠です。

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5-2. コミュニケーションスキル

社内SEは課題解決や提案を行うためのコミュニケーションスキルが求められます。

経営方針や各部門の課題を把握し、課題を解決するような自社システムを企画し、経営者に提案したり、システム導入時には使い方をわかりやすく説明したりします。また、各部門の要件を調整したり、開発の委託先の企業との納期や価格の交渉をしたりと、様々な人と話し、調整する力が必要です。

特に開発予算・スケジュール内に収めるためには、各利用部門への根回しや委託先企業へのスムーズな要件の共有が重要になります。

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5-3. マルチタスク能力

社内SEは同時に複数の仕事を進めるマルチタスク能力が不可欠です。毎日システム開発の進捗などのマネジメントを行いながら、社員からの問い合わせやPCのセットアップなどの対応を行います。

時には自社システムで障害が発生することもあります。障害に対応しながらも、日々の業務をこなす必要があるため、臨機応変やスピード感を持って対応することが大切です。

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5-4. 自社内の業務知識

社内SEはITの力により社員がより効率よく働けるようにすることが仕事です。そのため、より効率よく働けるような自社システムの企画を立案するためには、社員が行う業務知識を把握する必要があります。

特に会計や法務、マーケティングなど経営に関わる普遍的なビジネススキルを身に付けることが重要です。また、会計も会社毎に仕事の進め方は違うため、普遍的なビジネススキルと合わせて、会社独自のローカルルールを調べて、業務知識を増やしていくことが求められます。

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6. 未経験から社内SEになるには

社内SE とは プログラマカレッジ
ここでは、未経験から社内SEを目指すために身に付けておくべきスキルや方法を紹介します。

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6-1. プログラミング知識を身に付ける

まずは、プログラミングを始めとするIT知識を身に付ける必要があります。プログラミングを学ぶ際、独学での勉強は挫折しやすく時間がかかるため、プログラミングスクールに通うことをおすすめいたします。

弊社が運営するプログラマカレッジでは、受講料無料で実践的なプログラミングスキルを身に付けることができます。また、プログラミング言語は、金融系などの大企業で多く利用されるJavaと、通販サイトを展開する企業で利用されるPHPを学べます。

社内SEに必要なインフラ周りを学ぶならエンジニアカレッジがおすすめです。事前の知識は全く必要ありません。 パソコンとインターネットの経験があれば、スタートすることが可能です。 コンピュータ基礎から始め、最終的にサーバー構築が1人で出来るようになりますよ。

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6-2. コミュニケーション能力を磨く

IT知識だけではなく、コミュニケーション能力を磨くことも大切です。社内SEは各部署と開発の委託先の調整役をするため、高いコミュニケーション能力が求められます。

今の環境でもできる範囲で、コミュニケーション能力を磨いていきましょう。特に社内SEは幅人い年齢の人と会話をする必要があります。

コミュニケーション能力を磨く方法としては、次の方法が考えられます。

• 幅広い年齢の人と話せるサークルに参加する
• 接客業や営業職の仕事をする

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6-3. 資格取得もおすすめ

社内SEになるために資格は必須ではありませんが、体系的にIT知識を学ぶために資格を取得するのもおすすめです。企業によっては、資格を保有していることを応募条件にあげている場合があるので、転職活動に役立つこともあります。

ITのスキルを証明する国家資格として次の資格があります。
 
ITパスポート試験

ITパスポート試験は、IT業界を目指す人の登竜門のような資格です。試験問題は、IT知識とビジネス用語・経営知識から出題されます。難易度は簡単な方で、未経験者も受験しやすいでしょう。


 
基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITの基礎知識を持っていると、企業に認めてもらえる資格です。ITパスポートに比べ、試験の出題範囲が広がり、難易度も高くなります。

ネットワークからプログラミングまでの幅広いIT知識と経営知識から出題されます。しかし、しっかり対策をすれば、未経験者でも合格が可能です。

基本情報技術者試験

 
応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、実務経験を積んだエンジニアが受験する資格です。難易度が非常に高くなります。

実務経験を積みながら、資格の取得を目指すことをおすすめします。

応用情報技術者試験

 
上記の3つの資格はIT知識を広く問う資格ですが、他にも特定の技能に特化した資格もあります。実務経験を積みながら、技能に特化した資格も取っておくと、実務だけではなく、体系的に学んでいると、面接官に好印象を抱いてもらえるでしょう。

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6-4. 実務経験を積む

これまで解説してきた通り社内SEは、幅広いITや業務の知識やコミュニケーションスキルが求められます。

未経験からいきなり社内SEとしてで就職することは難しいため、一度、受託開発をしているSIer企業などでプログラマーやエンジニアとしての実務経験を積むことがおすすめです。

また、ヘルプデスクとして就職し、社内SEを目指す道もあります。ヘルプデスクは社内SEに比べ未経験者向けの求人が豊富です。
まずはヘルプデスクで実務経験を積む、というキャリアパスも視野に入れてみても良いかもしれません。

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6-5. 未経験者は転職エージェントの利用がおすすめ

社内SEを志す未経験者の方は、次の理由から転職エージェントを利用することをおすすめします。
 
求人内容を見極めることができる

社内SEは求人内容によって、仕事の範囲がかなり異なります。転職エージェントを利用することで、あなたのやりたい仕事ができるのか、スキルにマッチするのか、キャリアアドバイザーが見極めてくれます。
 
一人ひとりに合ったキャリアアドバイスができる

転職エージェントはあなたにあったキャリアパスをアドバイスします。未経験でも社内SEを目指すために、どのようなキャリアパスがおすすめなのか、提案します。
 
プログラマカレッジでは、無料でプログラミングを学べるだけではなく、履歴書の書き方や面接対策といった就職・転職のサポートも受けられるため、間違いなく就職成功率をアップできるでしょう。授業はすべてオンラインで、業界に精通したアドバイザーや経験豊富なプロの講師陣が就職をしっかりとサポートします。


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7. まとめ

今回は、社内SEの仕事内容や魅力などについて解説しました。社内SEとは、社内の情報システム部のシステムエンジニアを指します。未経験から直接社内SEになることは難しいですが、SIer企業のプログラマーやSEなどで実務経験を積んだり、ヘルプデスクからでも社内SEに転職することは可能です。

まずはプログラマーやエンジニアとしての第一歩を踏み出すために、プログラミングにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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