未経験からIT業界を目指しているものの「独立系SIerとはどんな企業?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。そこで本記事では、独立系SIerのメリットやデメリット、強みなどを解説します。そのほか、メーカー系・ユーザー系SIerとの違いや、「未経験でも目指せるのか?」という点にも触れていきます。
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最終更新日:2021年5月7日
目次
独立系SIerとは、ある特定の親会社を持たずに、独立しているSIer企業のことです。
以下で詳しく見ていきましょう。
そもそも「SIerって何?」という方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
▸参考記事:SIerとは何か|プロエンジニア
独立系SIerの特徴として、「さまざまな業界のプロジェクトに携われる」という点が挙げられます。
親会社からの制限がなく自分たちで受注する案件を決められるのが強みのため、金融や製造、官公庁、医療機関や教育機関など業界、分野に関わらず幅広い業界の案件に携われることが特徴です。
「色々な業界のプロジェクトを経験したい」という方は、独立系SIerが向いていると言えるでしょう。
独立系SIerの仕事内容は、開発案件を獲得するための営業活動や、獲得した案件のシステム開発など。受注する案件は、自分たちで決められる点が魅力です。
また、システム開発における自由度も高く、使用するソフトウェアや言語についても自分たちで選定しやすい環境があります。
企業によっては、システム開発以外にもコンサルティングやハードウェアに関する業務も行うため、幅広い業務を経験できるでしょう。
独立系SIerとして知名度が高い企業をいくつかご紹介いたします。
メーカー系のSIerとは、パソコンやハードウェアなどを扱う、メーカー企業を親会社に持つSIerのこと。
代表的な企業としては、「日立製作所」や「NEC」、「富士通」などが有名です。元々は、自社のハードウェア(パソコンや汎用機)の販売を主力事業としており、そこからソフトウェア開発事業が生まれ現在の形態となっているSIerです。例えば、富士通は、大量データを蓄積しておくストレージを使用する場合はETERNUSという自社製品があり、運用保守をする際にはSystemwalkerという自社製品があります。自社製品がある為に、1つのプロジェクトを成功させるために外部の協力を必要とすることなくワンストップで対応できることが強みとなります。一方で、他社のソフトウェアやハードウェアの使用に制限がかかることもあり、顧客に最適な提案ができないということもあるでしょう。
ユーザー系のSIerとは、ITとは異なる業種(銀行・通信・商社など)の大企業を親会社としているSIerのこと。
ユーザー系SIerの主な企業例として、以下3つが挙げられます。
独立系SIerとは違い、ユーザー系SIerの多くは、親会社が利用するシステムの開発や運用目的に設立されています。例えば、野村総合研究所は、現在も親会社である野村ホールディングス株式会社の案件が多いという特徴があります。しかし、例えば、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、親会社とは関係なく官公庁、通信、金融など幅広い業界からプロジェクトを受注しています。よって、ユーザー系SIerだからと言って親会社の仕事しかできないできないわけではなく、現在は、独立系SIerと大差はないと考えるべきでしょう。
独立系SIerのメリットとして、以下3つが挙げられます。
■ 自由度が高く親会社に縛られない
独立系SIerは、クライアントとの合意ができれば、開発に使用するツールや言語は自分たちで決められます。親会社独自の開発ルールに制限されることがないため、自由に開発方針を検討できる点がメリットです。
■ 幅広い業界のシステム開発に携われる
独立系SIerは、企業自らがさまざまな業種のクライアントに営業を行うため、提案内容や開発手法の幅が広く、比較的高い技術を身につけやすい環境にあります。
業界ならではのシステム特性に触れられるだけではなく、参画するプロジェクトによっては、金融や保険などといった専門的な知識も身につくでしょう。
幅広い業界の知識が身につけば、将来的に異業種への転職を検討することになった場合にも、転職先の選択肢が広がります。
■ 平均年齢や新卒男女比などに個性がある
独立系SIerは、業務内容だけでなくその勤務状況にも幅広い傾向があります。売上高の上位6社について、平均年齢や残業時間、2019年度の新卒男女比などを表で比較してみました。
※スマホからは横スクロールしてご覧下さい。
参考として、メーカー系子会社SIerの売上高上位3社のデータは、次の通りです。
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データがほぼ似通っているメーカー系子会社SIerに比べて、独立系SIerはそれぞれのデータに個性が見られます。全体としては、独立系SIerは平均年齢が比較的低く若い傾向がみられますが、中には日本ユニシスのように平均年齢が高めの企業もあります。
なお新卒男女比は独立系SIerでは傾向が分かれており、トランスコスモスのように女性の採用比率がかなり高くなっている企業もあるようです。これは、トランスコスモスがマーケティング、コールセンター、BPO等幅広い業務を行っているからという見方もあるでしょう。
時間外労働については、メーカー系独立系問わず、企業によってさまざまな状況です。平均年収なども企業規模に関わらず多様な傾向があります。
独立系SIerへの就職を希望する場合は、その企業の個性が自分の希望する条件に合うか事前のチェックが必要です。
多くのメリットがある一方で、独立系SIerは親会社を持たないことから、以下のデメリットもあります。
■ 営業努力が必要
独立系SIerは親会社からの案件提供が期待できないため、案件を獲得し続けるための営業努力が欠かせません。営業の成果があげられないと案件が途切れてしまい、業績にも影響が出てしまいます。
独立系SIerはメーカー系・ユーザー系と比べると、業績が不安定であるとされるのはそのためです。
「プログラミングがやりたい」
「色々な業務や業界を経験したい」
「まずは経験を積んで将来的にキャリアアップしたい」
もしもあなたがこのような気持ちでエンジニアとしてのキャリアをスタートさせたいなら、独立系SIerへの転職は有効です。その理由は以下の通り。
■ エンジニアとしてのキャリアアップに有利
独立系SIerではプログラミングスキルや開発に関するスキルを磨ける上に、幅広い業務や業界の経験が積めます。多くの業務を経験し、豊富な開発プロジェクトでスキルを磨くことができれば、将来的にキャリアアップ転職をする際にも有利になるでしょう。
エンジニアとして転職する際は、年齢や学歴よりも実務経験が重視されるため、独立系SIerでの経験は評価される可能性が高いのです。
「未経験からエンジニアに就職したい」という方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
独立系SIerでは開発プロジェクトに携われる機会が多く、親会社も存在しないため、幅広いスキルが身につくメリットがあることが分かりました。
未経験者を受け入れている企業も多いため、未経験からIT業界に転職したい人にもチャンスがある転職先と言えるでしょう。
独立系SIerでエンジニアとして開発案件をこなすためには、プログラミングの知識は必須です。IT業界・エンジニアへの転職を考えている方は、まずはプログラミングスキルを身につけると良いでしょう。
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