ITパスポートの取得を考えているけれど、どんな風に役に立つのだろうか。意味がないのでは?と感じている方もいるでしょう。ITパスポートは、取得することでITの基礎を網羅的に学べるとともに、ITリテラシーの高さを証明できる資格です。本記事では、ITパスポートが意味ないと言われる理由や、取得するメリットについて詳しく解説いたします。
なお、ITパスポートを取得して未経験からIT業界への就職を目指したい方には、無料のプログラミングスクールプログラマカレッジがおすすめです。
最終更新日:2025年10月21日
目次



ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識を持っていることを示す資格です。しかし、ITパスポートを持っているだけでは実務能力の証明にはなりません。
業務に必要な知識を問われる資格ではありますが、実際に手を動かしてプログラミングをするような試験はないため、実務がどれだけできるかの目安にはならないのです。
また、例えば医師や弁護士は資格を持っていなければその職業に就けませんが、ITパスポートの場合には持っていなくてもエンジニアになれます。
そのため「ITパスポートは持っていても意味がない」と言われてしまうことがあります。
ITパスポートを取得しても意味がないといわれるのは、簡単すぎると考えられていることも理由のひとつです。
ITパスポートは、情報処理技術者試験の中でも最も初級の試験であり、入門レベルのIT基礎知識を証明できる経済産業省認定の国家資格として位置づけられています。IT資格の中でもエントリーレベルとされている資格で、試験の難易度はそれほど高くありません。
学生や非エンジニアの方が基礎からITについて学習するためには適した資格ですが、ITエンジニアとして働きたいと考えている場合には、ITパスポートの範囲を習得しているだけでは不十分です。
そのため特に、IT業界を目指したい場合には、ITパスポートを取得しても意味がないと言われてしまうことがあるのです。
ITパスポートは、取得するだけで何かを得られる資格ではありません。そのため、取得後にどう活かすか、何を学ぶか考えることが重要です。
資格取得だけをゴールにしてしまうと、その後どのように役立てれば良いかわからなくなってしまうでしょう。まずは、何のためにITパスポートを取得するのか、申し込み前に考えておくことが重要です。
さらに、取得後に資格をどのように活かすか、何を学ぶか考えておくことで、ITパスポートを取得する意味を作れます。



ITパスポートは、ITに関する幅広い分野の知識が問われる資格です。エントリーレベルではありますが簡単に取得できる資格ではなく、初めてITについて学ぶ人であれば、ある程度きちんと学んでおかなければ合格はできません。
広い範囲を網羅的に、体系的に学べるため、IT全般の知識を身につけたい人に適した資格だといえるでしょう。また、ITに関連する分野の基礎を幅広く体系的に学んでおくことで、システムや端末で何がどのように関連しているかを把握し、的確な判断ができるケースもあります。

ITパスポートは、ITリテラシーの高さを客観的に証明できる資格です。最近では生成AIに関する用語や活用例などの問いも追加されており、トレンドの知識を学習していることを示せる資格でもあります。
どのような仕事であっても、ほとんどの場合ITやパソコンを扱うことになります。そのため、高いITリテラシーを持った人材を採用したいと考えている企業も少なくありません。
ITパスポートを取得してリテラシーの高さを示せば、就職や転職で有利になる可能性もあります。

企業によっては、ITパスポートの取得が報奨金や資格手当の対象になるケースもあります。ITリテラシーはビジネスマンに必須のスキルとなっており、管理職やリーダーに昇格する際にITパスポートの取得を求める企業も少なくありません。
自分が働いている職場や、目指している企業・職種で報奨金や資格手当を出しているかを調査しておくと、ITパスポートを取得する意味を見つけられる可能性があります。
実際に、プログラマカレッジ卒業生の採用企業の中には、次のようにITパスポートを含む資格取得キャンペーンを実施している企業もあります。
また、本当にエントリーライン近くの資格ではありますが、ITパスポート、G検定、データサイエンティスト検定の三つの資格について、当社では取得キャンペーンを行っています。報奨金には、それぞれ3万円、5万円、7万円と、他の企業では類を見ない金額を設定しています。たとえ報奨金がきっかけだったとしても先の未来を考えた学習に着手して欲しいという、経営者から社員への願いを込めた制度です。
資格を取得して損になることはないため、迷うのであれば取得しておく、というのもよいでしょう。

ITパスポートは、基本情報技術者や応用情報技術者といった上位資格への足がかりになります。
基本情報技術者は、エンジニアに必要な基礎知識を問われる資格ですが、IT初心者にとっては難易度が高いのも事実です。ITやプログラミングに関する学習をまったくしたことがない状態で挑戦すると、その難易度の高さに挫折してしまう可能性もあります。
そのため、初めてITに関する学習をする場合には、まずITパスポートの取得から目指すのがよいでしょう。基本的な知識を身につけてからより難易度の高い資格を目指すことで、スムーズな学習が期待できます。
基本情報技術者を受験する前のITパスポートの必要性については、以下の記事で詳しく解説しています。

ITパスポートは、学習意欲や向上心をアピールする材料としても活用できます。
仕事に対する意欲が高く、向上心を持った人材を採用したいと考えている企業は少なくありません。しかし、意欲や向上心を書類や面接だけで伝えるのは難しいものです。
資格を取得しておけば、自主的に目標を決めて学習し、結果を残せる人物であることを照明できます。
就職のために資格の取得をおすすめする理由については、以下の記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

ITパスポートの取得をおすすめするのは次のような人です。
• IT業界に転職・就職したいIT未経験者
• 文系でITの基礎知識を身につけたい学生
• DX(デジタルトランスフォーメーション)推進部門に異動になったビジネスパーソン
• ITの基礎知識を体系的に学びたい人
ITパスポートは、取得するための学習過程においてITの基礎知識を身につけられる資格です。そのため、未経験者や文系でITは難しそうと感じている人に適しています。
また、近年はDXの推進に力を入れる企業も少なくありません。DX推進部門に異動になったビジネスパーソンも、ITパスポートを取得することで業務に必要な基礎知識を身につけられます。
ITパスポートの取得をおすすめしないのは次のような人です。
• すでにITに関する専門的な知識やスキルを持っており、それを証明したい人
• プログラミングやWebデザインなど、特定のスキルをすぐに仕事に活かしたい人
ITパスポートはあくまでもITの基本的な知識を問う資格であるため、専門的な知識やスキルを持っている人には適していません。専門性を示したいのであれば、基本情報技術者や応用情報技術者などの上位資格を目指すとよいでしょう。
また、特定のスキルを仕事に活かしたい人も、ITパスポートの取得は回り道になる可能性があります。スキルを示したい場合には、自分で何らかの作品を作りポートフォリオを作ると、どれだけのスキルがあるのか採用担当者に伝えられます。
ITパスポートは、情報処理技術者試験の中でも「最初のステップ」ともいえる資格です。取得後は、ITパスポートを入り口としてさらに高度な資格へステップアップしていくことで、高い水準のスキルや知識を持っていることを示せます。
ITパスポートの次にどのような資格・スキルの取得を目指せば良いのか、以下で詳しく解説します。

基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門といわれる国家資格です。対象者はITを活用したサービス、製品、システム、及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能を持ち、実践的な活用能力を身につけた人とされています。
ITパスポートよりもさらに技術的な内容が深掘りされた試験で、プログラミングやアルゴリズムといった専門知識も問われます。
将来的にエンジニアを目指したい人は、ITパスポートの次に基本情報技術者試験を目指すと良いでしょう。基本情報技術者試験合格後は、応用情報技術者試験の資格取得を目指すと、さらに高度なスキルを証明できます。
Webリテラシー検定とは、Webを使って仕事をする人が適切に業務を遂行できるリテラシーを持っているかどうかを問う試験です。仕事でWebを使うすべての人を対象とした試験で、Webの基礎知識からインターネットビジネス、Webデザイン、Webマーケティングなどの分野から出題されます。
これからWebに関わる仕事に就職・転職を目指す方や発注者としてWeb関連の専門職と仕事をする方、仕事の幅を広げたいデザイナーやディレクター、Web活用の標準的な知識を必要とする方はチャレンジしてみると良いでしょう。
情報セキュリティマネジメント試験は、組織の情報セキュリティ確保に貢献し脅威から継続的に組織を守るためのスキルや知識を認定する試験です。標的型攻撃や内部不正など多種多様な脅威に対するセキュリティマネジメントを行う人材を育成する目的で実施されています。
業務で個人情報を取り扱う方や情報管理を担当する方、情報セキュリティ管理の知識やスキルを付けたい方におすすめの資格です。
初心者向けのおすすめIT資格については、以下の記事で紹介していますのであわせてご覧ください。


IT関連の知識を学ぶために勉強していたのですが、マネジメントの話など会社経営に関する内容も多かったです。何かに特化して勉強するのではなく、基礎でもいいから幅広く学びたい場合には向いているなと思いました。
出典:Qiita
ITを活用するための知識を身につけたい方はもちろんですが、社会人としての基礎的な知識を幅広く学んでおきたいという方は、ITパスポートに挑戦してみるとよいでしょう。

未経験の人がやる気を見せるには、資格取得か制作物を作成し、熱意を見せるしかないと思います。現場で資格は役に立たないと思いますが、知識は得ることができます。何もしないよりマシです。
出典:Qiita
ITパスポートの取得は、学習過程で知識を得られることに加え、転職の際に熱意を示す材料にもなります。

事前にITパスポートの勉強をしていたおかげで、プログラマーの職種内容を理解した上で学習できたので、学習内容に困ることはありませんでした。もちろん学び進めるにつれ難易度があがり、大変だなと感じることも増えていきましたが、そこは講師のみなさんが丁寧にサポートしてくださったので問題なくクリアできました。
■ プログラマカレッジのサポート体制
プログラマカレッジでは、不明点をZoomで個別に講師に質問できます。わからないことを放置せずすぐに解決できるため、挫折の可能性を下げられます。
また、チャットやQ&A掲示板を利用しての質問も可能です。

気になること、解決できないことがあればzoomの個別ルームにて講師と1対1でのやり取りができます
プログラマカレッジ プログラマーコース受講風景

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プログラマカレッジ
キャリアアドバイザー 加藤憲康
キャリアアドバイザーとしてIT経験・未経験問わずに求職者様の転職活動をご支援をさせていただいております。私自身、大学で情報工学を専攻後、メーカー系の大手Sierに就職し、SEとして働いていた経験があります。業界経験者であるという強みを活かし、求職者様に寄り添った面談を心がけております。
結論から言うと、ITパスポートは「意味ない」資格ではありません。「ITパスポートは意味がない」と言われることもありますが、その多くは「高度な実務スキルが身につく資格ではない」ことが理由です。しかし、社会人として必要なITやビジネスの基礎知識を幅広く学べる点が大きな強みです。未経験からIT業界に挑戦したい方、ビジネスパーソンとしての基礎力を身につけたい方にとっては非常に有益な資格です。
本記事では「ITパスポートが意味ない」といわれる理由や、取得するメリットなどを詳しく解説していますので、是非確認してみてください。


以下では、ITエンジニアを目指すうえで、ITパスポートの知識が役に立った実際の声も紹介しています。
▶ 6-3. ITパスポートを取得したプログラマカレッジ卒業生の声を紹介

特に、専門的なスキルが求められるITエンジニア職などでは、より上位の資格が求められることもありますので、以下の解説なども是非参考にしてみてください。

👉 ITパスポートがおすすめな人
• IT業界全般の幅広い知識を身につけたい方
• ITの仕組みや専門用語を理解し、ITリテラシーを高めたい方
• 将来的に基本情報技術者試験など、上位のIT資格を目指したい方
👉 MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)がおすすめな人
• Word、Excel、PowerPointなどの具体的なPC操作スキルを証明したい方
• 事務職や秘書など、Officeソフトを日常的に使用する職種を目指している方
• 資料作成やデータ集計のスキルを客観的にアピールしたい方


【記載例】
令和X年X月 ITパスポート試験 合格

■ プログラマカレッジの就職対策サポートの例
プログラマカレッジでは、ビジネスマナーや服装、履歴書の書き方など就職活動に関することを、就職するまでしっかりサポートしております。例えば、面接の際の服装や言葉遣いはどうしたら良いのか、企業訪問時の受付方法、名刺の貰い方、出されたお茶は飲んで良いのか、メモはとるべきかなど、面接前の不安を解消しています。
また、ご経歴に合わせて想定される質問を最低50は用意します。退社理由、指導動機はどうすればいいか、アピールポイントがない場合はどうすればいいかなど1人ひとりのご経歴に合わせてマンツーマンでご支援しております。

企業ごとの面接対策やキャリアカウンセリングも、1対1で就活のプロ(アドバイザー)が対応します
プログラマカレッジ 就職サポート風景
受講生の声や、プログラマカレッジ卒業生を採用した企業様の声も是非参考にしてみてください。

• ITパスポート
難易度は比較的低く、合格率は50%程度です。
• 宅建
法律知識が必要となり、合格率は15%程度です。

ITパスポートは「簡単すぎる」資格ではありません。合格率が約50%であることからも、一定の学習が必要な試験であることがわかります。
ITに詳しい方にとっては基礎的な内容が多く簡単に感じられるかもしれませんが、法律や経営戦略に関する「ストラテジ系」、プロジェクト管理に関する「マネジメント系」など、IT初学者が初めて触れる分野も多く含まれます。
誰でも無勉強で合格できるわけではなく、IT社会人としての基礎知識を網羅的に学ぶには最適な難易度設定と言えるでしょう。


• 未経験からIT職種に挑戦したい(業界理解の入口として有効)
• 非IT職でもDX/セキュリティに関わる機会が増えてきた
• 就活・転職でITリテラシーを客観的に示したい

■ プログラマカレッジの学習カリキュラム
プログラマカレッジでは、写経教材や課題などの実際にコードを書いて覚えるアウトプット型の研修を行っていますので、実践的な技術力が身につきます。
基本的にはご自身でオンラインカリキュラムを進めていただき、気になる事や解決できない事があれば、Discordというチャットツールを使って質問していただきます。場合によっては、直接書いたファイルを送ってもらったり、通話をしたり、画面共有をしながら解説をすることもあります。

▶ プログラマカレッジの特徴やカリキュラムについてはこちらをご覧ください
また、講師のサポートの元、他の受講生たちとオンラインでチーム開発を進める授業も実践しております。授業中にわからないことを放置せずすぐに解決できるため、挫折の可能性を下げられます。また、チャットやQ&A掲示板を利用しての質問も可能です。

他の受講生の方とオンラインで協力しながらカリキュラムを進められます
プログラマカレッジ プログラマーコースチーム開発風景

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ITパスポートに意味がないかどうかは、現在の状況と目的によって決まります。未経験者や非IT職種の人にとっては、IT社会への共通言語を学ぶための第一歩となるでしょう。IT関連の基礎知識はもちろん、経営などビジネスに関する知識も得られます。
ただし、資格取得をゴールにしてはいけません。何のために資格を取得するのかを考え、次のステップへの通過点として活用してください。ITパスポートはあくまでも「最初の一歩」です。目的意識を持つことで、資格を意味のあるものにできます。
まずは、ITパスポートをどのように活用するか、考えることから始めてみましょう。
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ITパスポート試験は、IT技術や知識を扱う全ての社会人やこれから社会人となる人を対象とした資格です。ITを正しく理解したうえで、業務に効果的に活用できるような知識を身につけることを目的としています。
情報処理試験の中では最も初級の試験で、取得することで入門レベルのIT基礎知識を持っていることを証明できます。
近年では生成AIに関する用語や活用例などの問いも追加されており、学習することで最新の技術に関する知識が得られる資格試験だともいえるでしょう。