本記事では、Webデザイナーとはどんな仕事なのか、フロントエンドエンジニアとの違いは何かなど仕事内容について解説します。「なくなる」「やめとけ」と言われがちなWebデザイナーの将来性や身に着けるべきスキルについても解説。
Webデザイナーがどんな仕事なのか知りたい方は是非ご覧ください!
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最終更新日:2023年6月19日
目次
WebサイトやWebアプリを開発する現場で活躍するのがWebデザイナーです。では、Webデザイナーは具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。Webデザイナーの定義や働き方、仕事内容について解説します。
▶ 参考:Webデザイナーフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
Webデザイナーは、WebサイトやWebアプリケーションなどを作成する際のデザイン部分を担当する仕事です。本来はフロントエンドエンジニアと異なる役割を持っていますが、Webデザイナーの業務は拡大傾向にあります。
Webデザイナーの仕事内容やフロントエンドエンジニアとの違い、さらに業務範囲が拡大傾向にある理由について解説します。
Webデザイナーは、PhotoshopやIllsutattorなどのグラフィックソフトや、UI/UX(ユーザーインターフェイス/ユーザーエクスペリエンス)デザインツールのAdobe XD、Figmaなどのプロトタイピングソフトを活用してWebサイトの「見た目」を作る仕事です。
出典:Adobe XD
出典:Figma
ユーザーインターフェイスとは、ユーザーと製品の接点のこと。Webサービスの場合、全体のレイアウトやメニューの表示方法、ボタン配置などがUIに該当します。
一方ユーザーエクスペリエンスとは、ユーザーが製品を通じて得られる体験のこと。ユーザーが感じたこととも言い換えられます。ショッピングサイトであれば「買いたい」と思わせるなど、目的を達成するための設計を行うのがUXデザインです。
プロトタイピングとは、プロトタイプと呼ばれる試作品を作成してクライアントやユーザーのフィードバックを得ながら開発を進める手法のこと。
近年では、Webサイトやアプリを本格的にコーディングする前に、プロトタイピングツールによって画面デザインのラフを組み合わせた「モック」をまず作成することが多くなっています。
画面遷移やアニメーションなどの動きや流れを確認することができるため、よりリアルなプロダクトに近い状態でUXデザインを確認することが可能です。
Webデザイナーは製品の見た目、つまり画面デザインを作る仕事です。
一方で、HTML/CSS/JavaScriptなどを用いたコーディングを行うのがフロントエンドエンジニアです。デザイナーが作成した画面デザインを、Webブラウザなどで表示でき、ユーザーが各種機能を活用できる段階へと落とし込みます。
データベースとの連携などを行うのもフロントエンドエンジニアの仕事です。
▶ 参考:フロントエンドエンジニアフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
近年は、ノーコードでWebサイトを作ることが可能なツールが増えてきているため、デザイナーとフロントエンドエンジニアの役割を分担する必要が薄れつつあります。
ノーコードとは、プログラミングをせずにWebサイトやWebアプリなどを開発する手法のこと。プログラミングによるソースコードの作成が不要なことから「ノーコード」と呼ばれています。
ノーコードでWebサイトを作成可能なツールの1つとして「STUDIO」があります。STUDIOでは、テキストや画像の配置、サイズの調整などドラッグ&ドロップを中心とした直感的な操作でWebデザインを作成可能で、他のWebサイト作成ツールと比較して自由度が高いことが特徴となっています。STUDIOで作成したWebサイトを独自ドメイン上で公開することも可能です。
出典:STUDIO
将来的にWebデザイナーは、プロトタイプだけでなくコードもセットで納品するようになるかもしれません。
Webデザイナーと一言で言っても、その働き方やワークスタイルは様々です。ここでは、Webデザイナーの働き方とそれぞれのワークスタイルの特徴について解説します。
自社サービスを運営する事業会社のインハウスデザイナーとして社内の制作物の作成を行います。
例えば、弊社求人サイト「プロエンジニア」に掲載されている不動産メディアサイトのインハウスWebデザイナー採用では「必須スキル・経験」として以下が提示されています。
また、「歓迎スキル・経験」として以下が提示されています。
出典:プロエンジニア
広告代理店や制作会社のスタッフとして、外部企業から発注されたWebサイトやWebアプリの制作案件を担当してデザインを行います。
例えば、株式会社リブゲートのデザイナー採用では以下のような条件が提示されています。
【必要条件】
【歓迎条件】
出典:プロエンジニア
フリーランスとして独立し、法人・個人のクライアントを自ら開拓してWebデザインやLPデザインの案件を受注する方法もあります。
現実的には、Webデザインの技術を学んだだけでフリーランスとして活動するのは難しいため、上記で紹介したようなインハウスデザイナーや広告会社、制作会社などで経験を積んでから独立することになるでしょう。
デザインスキル以外に、案件を受注するための営業スキルや提案スキル、交渉スキルなども求められます。
Webデザイナーとは、どんな仕事をする役割なのでしょうか。ここでは、Webデザイナーの仕事について各ステップごとに具体的な内容を解説します。
まずは、Webページ・Webアプリのダーゲットや目的、デザインにはどのような要件が必要か、どのような機能の実装を予定しているのかなどをクライアントや関係部署からヒアリングします。
クライアントの要望に添い、目的を達成できるWebデザインを作成するためには、丁寧なヒアリングが欠かせません。ヒアリングで得られた要件をまとめ、どんなデザインにするかを考える際の材料にします。
IllsuatratorやPhotoshopなどのソフトウェアを使い、大まかなレイアウトや配色などのイメージをまとめワイヤーフレームを作成します。
ワイヤーフレームとは、「メニューは画面の上端に置くのか左端に置くのか」「メニューに必要な項目は何か」「どこに文字が入り、写真はどこに使うのか」「企業や商品ロゴはどの位置なのか」など何をどこに設置すべきか具体的に示した設計図のこと。
PC版とスマホ版、それぞれにワイヤーフレームが必要なケースも多くなっています。小規模かつスピードを要する案件の場合は、ワイヤーフレームを紙に手書きで作成する場合も。複数パターンを用意して、クライアントに選ばせる形にするのが理想です。
Adobe XDやFigmaなどのソフトで、静止画のデザインを組み合わせてWebページ・Webアプリのモックアップを作成します。モックアップとは、ビジュアルをクライアントに確認してもらうためのサンプルのこと。こちらもワイヤーフレームと同様に複数のパターンを作成できると理想的です。
モックアップの作成後、各機能や画面遷移のイメージを固めプロトタイプを作成し、再度クライアントに確認してもらう場合もあります。
ワイヤーフレームやモックアップのデザインに沿ってコーディングを行います。
主なプログラミング言語としてはHTML/CSS/JavaScriptが用いられ、多くの場合フロントエンドエンジニアが担当しますが、デザイナーが一気通貫でコーディングするケースもあります。Webデザイナーの求人でコーディングスキルが求められることがあるのはそのためです。
近年は、上記で紹介したSTUDIOなどノーコードでWebサイトを作成できるツールを利用することもあります。
Webサイト・Webアプリが完成したら納品を行います。納品前に、デザインがクライアントの要望通りに作られているか、画面遷移などにミスがないかなどのチェックをWebデザイナーが担当する場合もあります。
正式な納品前にクライアントにチェックを受け、指摘事項があれば修正しましょう。問題がなければサーバーにアップロードする、もしくはファイルをクライアントに渡して納品完了です。
Webデザイナーの仕事は、デザインを作成することです。しかし、デザイン能力以外にも必要なスキルはたくさんあります。ここでは、Webデザイナーに求められるスキルや技術力について解説します。
デザインは感覚的な領域であるため、発注者自身が求めるデザインを言語化できていないケースも多くあります。デザインを繰り返し提案しても「何かが違う気がする」などの理由で修正を求められ、修正工数がかさんでしまうのもよくあることです。
クライアントとのイメージの食い違いや工数の無駄を避けるためにも、まずは発注者の感覚や思考の癖、好むデザインを理解する必要があります。発注者が本当に求めているのはどんなものなのか知るため、じっくりと話を聞く傾聴力や、コミュニケーション能力が求められます。
Webデザイナーには、自分の好きなデザインを押し付けるのではなく、相手の好みやニーズに合わせたデザインを複数パターン考案し、提案する「提案力」も求められます。
提案する際には、「おしゃれさ」や「格好よさ」など見た目に関わる部分だけでなく、政策工数やコスト、管理しやすさなど様々な観点から各デザインパターンのメリットを比較し、提案できるとより良いでしょう。
デザインからコーディングまで一気貫通で担当できるよう、コーディングスキルを身につけておくとベターです。コーディングスキルがあると作業がスムーズに進むだけではありません。
発注者からヒアリングし、要件定義を行う際に一人でデザインとコーディングそれぞれの工程について正確なテクニカルスキルに基づいた見積もりが可能となります。
Webデザイナーの求人ではコーディングスキルを求められることも多いため、就職や転職の際の選択肢を広げることもできます。
Webデザインはマーケティングと密接に結びついた分野であるため、ヒートマップツールやABテストツールを活用したデザイン改善を定期的に続けていくことが求められます。
見た目はおしゃれなページでも、アクセス解析で計測するとおしゃれな各種パーツの箇所でユーザーが離脱しているというケースもあります。
単に見た目の良いデザインを作るだけでなく、異なる仮説に基づいた複数のデザインパターンを継続的に用意し、PDCAサイクルに基づいて動くことが必要です。
Webデザイナーを目指していると話すと「やめとけ」と言われた経験があるという方もいるでしょう。Webデザイナーは「やめとけ」と言われるのはなぜなのか、将来性が低い職業なのか、解説します。
Webデザイナーは「やめとけ」と言われることがあります。では、「やめとけ」と言われてしまうのはなぜなのか、ここではその理由について解説します。
デザインは感覚的な領域でもあるため、毎回のデザインの提案が一回でチェックを通過し、確定するとは限りません。特に大規模かつ凝ったデザインが必要な案件では、何度も繰り返し修正依頼が続くこともあります。
デザインを決定するまでに何パターンのデザインを作る必要があり、どれくらいモックアップを作り込まなければいけないかはやってみるまでわからないというのが正直なところです。そのため工数見積もりがブレやすく、想定以上に手間がかさむシーンも多くなりがちです。
最近では、安価なデザインテンプレートが多く存在しています。テンプレートさえあれば、デザインの知識がなくてもある程度見栄えの良いものが作れるため、1ページのLPなど小規模な案件ではデザイナーを稼働させず、テンプレートのカスタマイズで済ませるケースも増加傾向です。
この先テンプレートがさらに発展することによってデザイナーの仕事が減る可能性があり、そのため単純なデザインしかできないWebデザイナーは将来性が危惧されています。
安価なデザインテンプレートを活用したWebページ制作などでは、フロントエンドエンジニアがデザイナーの役割を実質的に兼ねることも多くあります。逆に、Webデザイナーにコーディングが求められることも増えていて、結果としてフロントエンドエンジニアとの区別がなくなりつつあるのが現状です。
安価なテンプレートなどを使って、デザイナーでない人でも簡単にWebサイトを作成できるようになっている昨今、Webデザイナーは将来性がない仕事なのでしょうか。
確かに、単純なデザインしかできないWebデザイナーの将来は危ぶまれています。しかし、働きながらスキルを身につけ圧倒的なリッチコンテンツを作り込むなどデザインのスペシャリストになるという道もあります。
コーディングやマーケティング、マネジメントなどデザイン以外のスキルを身につけるとキャリアパスの幅はさらに広がり、将来性の高い道を進むことも可能です。
インハウス、もしくは広告代理店の正規雇用のWebデザイナーとして働くことを目指すか、それとも独立してフリーランスを目指すかで身につけておくべきスキルが変わります。
正規雇用のWebデザイナーの場合は、雇用が比較的安定しています。一定以上の規模の案件を扱うことが多いため、フロントエンドエンジニアとWebデザイナーの役割分担が行われている場合が多いのが特徴です。
一方でフリーランスとして独立する場合には、比較的小規模な案件を扱うことも多く、コーディングとセットで担当できた方が受注しやすいでしょう。
コーディングに対して関心があるならば、グラフィックやプロトタイピングのスキルをさらに広げる意味でも、フロントエンドの技術を学んでおいて損はありません。
関心がなければ、マーケティングやマネジメントを身につけることで、デザイン知識のある管理職としてのキャリアパスが考えられます。
また、リッチコンテンツの徹底的な作り込みを行うなど、デザイン技術に磨きをかけてデザイン関連のスペシャリストになるという道もあります。
マーケティングやマネジメントに関心がある場合、Webディレクターやプロジェクトマネージャーというキャリアパスも考えられます。
Webディレクターは、スケジュールや制作物の品質管理、クライアントとの打ち合わせなどを行います。Webデザイナーよりもさらにコミュニケーション能力やマーケティングスキルが必要な職種です。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の責任者です。システムの開発計画からチーム編成、予算の管理などを行います。決断力や判断力、リーダーシップ、マネジメントスキルなどが必要とされます。
▶ 参考:
• Webディレクターフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
• プロジェクトマネージャーフリーランス案件の特徴・単価・必要スキル|プロエンジニア
求人ボックスの調査によれば、Webデザイナーの年収は、318万円から787万円までと幅があり、スキルや勤務先によって年収に差が出やすい職業だと考えられます。平均年収は447万円で日本の平均年収と比較すると高い傾向です。
Webデザイナーを目指す際には、上記で紹介したようなキャリアパスの中から、自分はどの道に進みたいかということをあらかじめ考えておくことをおすすめいたします。目指す道が決まっていると、Webデザイナーとして働きながらどんなスキルを身につければ良いのかがより明確になります。
出典:Webデザイナーの仕事の年収・時給・給料情報|求人ボックス 給料ナビ
ここでは、Webデザイナーになるために必要なスキルの学び方を解説します。Webデザイナーを目指して就職・転職活動をしている方は是非ご覧ください!
Webデザイナーになるためには、必ずしも美術大学を卒業している必要はありません。IT業界の歴史が浅いことに加えて、Webデザイナーの役割が広がり続けているため、美術大卒ではない人材でも学習意欲やスキルがあればキャリアを築いていくことが可能です。
美術大卒ではないWebデザイナーとして有名なのが、加藤俊司さんです。株式会社クライマークス取締役、クリエイティブ部長・アートディレクター、Webデザイナーというたくさんの肩書きを持った加藤さんは、東大法学部を卒業後、大手通信会社に勤務。
その後、30歳を過ぎてからWeb業界に転職。現在では、デザインだけでなく企画、情報構造設計、Flash・JavaScript制作なども手がけています。総合機器メーカーやテーマパークなど国内を代表する大手企業の案件を手がけ、クライアントから直接指名を受けるほどの信頼を得ている人物でもあります。
Webデザインは、独学でも学習可能です。Adobe XDのチュートリアルを利用すると、デザインとプロトタイプを完成させるまでの手順を学べます。そのほか、画像の操作について学ぶコースや、グラフィックとテキストの作成コースなども用意されています。
ノーコードでのWebページ作成に興味がある場合は、STUDIOのeラーニングを利用してみるのも良いでしょう。STUDIOでは、機能について解説した動画が公開されています。動画を見ながら自分自身でも同じようにWebページを作成するのはもちろん、応用してオリジナルのサイトを作ってみるのもおすすめです。
フロントエンドの技術に興味があれば、無料でプログラミングが学べるプロゲートを利用してみてはいかがでしょうか。プロゲートでは、フロントエンドエンジニアに求められることが多いHTML&CSSやJavaScriptなどの言語を基礎から学ぶことができます。
出典:Progate
本格的に今から学びたい場合は、プログラミングスクールに通うという方法もあります。弊社が運営するプログラマカレッジは、無料でプログラミングが学べるスクールです。コンピュータ基礎から学習を始めるので、プログラミング未経験の方でも心配は無用です。
実践を重視した教育メソッドで、HTML5やCSS3、JavaScriptなどをはじめとした10種類の技術を習得可能。現場で仕事ができるレベルの技術習得を目指します。プログラマカレッジのカリキュラムを修了すると、最終的にはECサイトやアプリの開発が1人でできるレベルの技術を身につけられます。
就職・転職サポートも実施しており、履歴書の作成や面接対策の他に就職先の社風や離職率など一般的には表に出てこないような情報が入手できるのもメリット。コーディングスキルを持ったWebデザイナーを目指したいという方は、プログラマカレッジでプログラミング学習をスタートしてみてはいかがでしょうか。
→ 就職支援付き無料プログラミングスクール「プログラマカレッジ」
ここまで、Webデザイナーの仕事内容や求められるスキル、将来性について解説してきました。Webデザイナーは、デザインだけでなくコーディングをはじめとしたさまざまなスキルを身に着けることで活躍の幅が広がります。将来のキャリアパスを見据え、どんなスキルを身に着けるべきか考えてみてください。
Webデザイナーになるためには美大を卒業している必要はなく、独学で技術を学ぶことも可能ですが、効率の良い学びを求めるならプログラミングスクールの利用をおすすめいたします。
Webデザイナーを目指すあなたの学びを応援しています!頑張ってください!
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