大学時代に宅建の資格を取得し、不動産会社に就職した山本将孝さん(25歳・エンジニアカレッジ受講時点)。1年間営業を行った後、新規契約や契約更新、経理などさまざまな業務を体験しました。
そんな中で転機となったのが「社内SEにならないか」と勤務先から提案を受けたこと。エンジニアの仕事に興味を持った山本さんは、なんとその提案を蹴ったうえで「インフラエンジニアに転職する」ことを決意。
独学で学習を始めたものの、資格を取得したいと考えたときに何から始めてどのように学習すれば良いのかわからず、エンジニアカレッジの受講を決めました。
最終的には、3週間程度の学習でLinux Essentialsの資格を取得し、インフラエンジニアとしての就職に成功しています。
そんな山本さんが、インフラエンジニアとしての就職に成功するまでの道のりについて聞きました。
❶ 宅建士からエンジニアへの転身を決めた理由
【Q】山本さんは、もともと不動産の営業や契約など幅広く担当されており、宅建資格もお持ちだとうかがっています。そこからエンジニアを目指すとなると大きな方向転換のように感じるのですが、なぜエンジニアに興味を持ったのですか?
不動産の仕事にも楽しさは感じていました。しかし、当たり前ですが、仕事は人生において大きなウェイトを占めています。
これからの長い人生を考えた時に、自分でどんどん知識を獲得し、スキルアップできる職種にチャレンジしたいなと考えるようになりました。
エンジニアに関心を持つようになったきっかけは、勤務先から「社内SEにならないか」と誘われたことと、エンジニアという仕事そのものが「知識を獲得し、スキルアップする仕事」だと感じたことです。
最終的に社内SEになるという提案は断り、転職を決めました。
▲目次へ戻る
❷ 社内SEの道を蹴って、インフラエンジニアへの転職を決意
【Q】エンジニアになるならば、社内SEとして経験をまず積むというのも一案だと思います。なぜ「インフラエンジニア」になることを決めたのでしょう?
社内SEと言っても、実際の働き方は「マニュアル作成」や「ヘルプデスク」に近いものでした。
そもそも社内SEにならないか、と提案を受けた背景は「電子契約システムの導入」です。前職では不動産の契約書類のチェックや法務的な仕事をしていたのですが、その工程に電子契約システムが導入されました。
ただ、そのシステムがあまりにも使い勝手が悪く、現場が混乱してしまって。そこで、私がマニュアルの作成や配布を行いました。
そのマニュアルが好評で、勤務先から「社内SEにならないか」と提案をいただいた次第です。
もちろん決して悪い提案ではないと思います。しかし私が思う「エンジニア像」とは、SEという言葉が共通するだけであくまで別物です。そしてエンジニア職への関心が強まったこともあり、社内SEの道へは進まず、転職を決めました。

そのうえで、多くの人はエンジニアを目指す時にインフラかプログラマー、どちらを目指すか考えるのではないでしょうか。
私の場合は、表から見えない「技術を支える部分」に興味があったのと、将来性を考えたときにインフラは発展性の高い領域なのではないかと思っていたので、インフラ方面に進むことに決めました。
▲目次へ戻る

❸ 資格取得を目指して学べる環境を探してエンジニアカレッジへ
【Q】エンジニアカレッジの受講前に、独学で学習してみましたか?
実は、独学でも少し学習していました。自分のパソコンにOracle VirtualBoxを入れて、そこで環境構築をしてみたり、といったことをしていました。
独学で学んでいく中で、資格など分かりやすい実績が欲しいなと思ったんです。そこで、資格学習を行える環境を探していました。
【Q】資格取得や転職に向けて学習しようと考えたときに、他のスクールとの比較・検討はされましたか?その中で、エンジニアカレッジを選んだ決め手は何だったのでしょうか?
はい、有料スクール・無料スクールどちらも検討しました。受講料自体は大きな問題ではなく、お金を払ってでも学習したい気持ちはあったんです。
どちらかといえば、仕事をしながら学習を進められるかを重視して選びました。
エンジニアカレッジは夜や土曜でも学習できる個別フリーコースがあるので、働きながらでも受講しやすいと思ったのが一番の決め手でした。
というのも、日中の受講が必要なスクールも多く、そうした学習環境では「仕事と並行しての勉強」は現実的に難しいです。やはり自分のペースで学習を進められるスクールでなければ、入校するのは厳しいなと感じていたんです。
▲目次へ戻る

❹「もう少し難易度の高い資格にチャレンジしたかった」学習がうまく進んだからこその嬉しい悩み

【Q】実際にエンジニアカレッジで学習した率直な感想を教えていただけますか?
「Linuxとは何か」のように、丁寧に基礎の基礎や基本的なコマンドから授業を始めてもらえるので、IT初学者としてはかなり入りやすい授業だったかなという印象があります。
ただ、あえて言うとすれば、受講を通じてもう少し難易度の高い資格にチャレンジしたかったという気持ちもあります。受講期間中にLinux Essentialsの取得に挑戦したら、かなりあっさり合格してしまいました(笑)。
とはいえ、独学で勉強しただけでは全然だめだっただろうとも思います。想像以上に教材が分かりやすく、学習がうまく進んだからこその嬉しい悩みなのかもしれません。
【Q】資格の取得までには、どのくらいの時間がかかりましたか?
受講期間中(編集部注:エンジニアカレッジの受講期間は60日~)、資格学習に使った期間は3週間くらいです。独学で同じ内容を学習した場合、冬に学習を始めて秋に終わるかどうか……というレベルで時間がかかったのではないかと感じています。
【Q】資格を取って良かったと思うことは何かありましたか?
Linuxの基礎の基礎が理解できていることを、対外的に示せるものを手に入れられたのが「資格取得」の一番のメリットだと感じています。「独学でパソコンを触っていました」というより、やはりスキルの証明として分かりやすく、信頼性が高いと思うので。

【Q】IT初学者だったとのことですが、受講中に講師に質問をする機会は多かったのでしょうか?
私はあまり質問はしませんでした。というのも、質問をしなくとも疑問が解消するくらい教材と「過去ログ」が充実しているので。
まずは講義のビデオをみて、その後自分で実際に仮想環境でコマンドを打って練習しながら、練習問題を解いていましたね。
分からないことがあったときには、他の受講生がDiscordで質問した過去ログをたどるか、ビデオ講義の録画を見直せばたいていは疑問が解消しました。良い意味で、他の受講生の質問ログがあるのは、独学との大きな違いだと感じましたね。過去ログは本当に便利でした
【Q】「働きながらの受講」とのことで、学習できる日とできない日があったのではないかと思います。学習の進捗はどのように管理していましたか?
講師の方とZoomで定期的に学習の進捗を確認する機会があったので、「面談までに毎回学習を進めておく」ことは意識していました。私の場合は本業との兼ね合いで面談が週1回程度しかできなかったのですが、週1回しか顔を合わせないのにさらに学習も遅れていたら「恥ずかしいな」という意識がありました。
そのため、どんなに忙しくても学習ペースを落とさないことは意識していました。スケジュール的には結構大変でしたね。
けれど、多分独学だったらそこまでのモチベーションは維持できなかったと思います。ある種見張られているような状況が必要だったかなと。スクールを「私を縛るため」に使ったような感じでした。
▲目次へ戻る
❺「スピーディーに次々面接が決まる!」驚きもあった就職活動

【Q】次は就職活動についておうかがいしたいと思います。まず、キャリアアドバイザーの対応はいかがでしたか?
とても満足しており、悪い点は思い浮かびません。求人の紹介や面接の手配が想像以上にスピーディーでびっくりしたくらいです。一社だけでなく続々と面接が決まるので、こんなに詰め詰めで進めるのかと驚きました。かなり多くの企業さんをご紹介いただきましたね。
私はキャリアアドバイザーさんを強く信頼していたいので、選んでいただいた企業の選考を次々受けている感じでした。
【Q】キャリアアドバイザーを強く信頼していただいたとのことですが、何か理由があったのでしょうか?
私は、就職活動に苦手意識があります。新卒の時にはエージェントやスクールを使わずに就職活動をしたのですが、自分自身で就職活動をするのはかなりきついものだと感じるようになりました。
エントリーシートを仕上げるのにも時間がかかりますし、面接を受けにいくのも大変です。そもそも、スケジュールを組み立てるのも大変ですよね。「次に就職活動をするときは、絶対にアドバイザーを使おう」と思っていました。
だからこそ、エンジニアカレッジでキャリアアドバイザーさんが就職活動をサポートしてくれるのであれば、それをフル活用し選んでいただいた企業の選考は受けようと決めていたんです。
最終的に、8社の面接を受けました。
【Q】会社選びでは、どのような点を重視していたのでしょうか?
上流工程の仕事にチャレンジさせていただける環境があるかどうかが、まず一つです。もう一つは、会社としての方向性や考え方が私自身のマインドに合っているかどうかを重視していました。
実際に社会に出て働き始めてから、実際の残業の時間よりも自分に会社の文化が馴染むかどうかが大事だと感じるようになったんです。
▲目次へ戻る

❻ 新しいことや経験したことがない領域にチャレンジできそうな「メディアリンク株式会社」さんへの就職
【Q】最終的にメディアリンク株式会社さんに就職を決められていますが、理由をおうかがいできますか?
面接でお話をうかがった際に、会社としてのビジョンを大切にしている企業だという印象を受けました。
比較的新しい企業なのですが、規模をどんどん大きくしている途中なのだろうという印象も受けています。
そうした環境もあって、どんどん新しいことや経験したことがない領域の仕事にチャレンジさせていただけそうだと感じたんです。
私自身、まだエンジニアとしての将来像が固まっていない部分があります。そのため、仕事をしながら自分なりのエンジニア像を作っていこうという気持ちを持っています。
メンバーをまとめる管理職的なポジションを目指すのか、技術を突き詰めてスペシャリストになるのかという部分は、正直仕事をしないとどちらに適性があるかわからないなと考えているんです。だからこそ、さまざまなことにチャレンジできる環境がある企業を選びました。
▲目次へ戻る

❼ 受講生や入校を検討している方へのアドバイス
【Q】エンジニアカレッジの受講生や、入校を検討している方に何かアドバイスをいただけますか?
私自身はインフラの道を選んだのでインフラ領域の話になるのですが、やはり最初はオペレーターや監視の業務などのお話をいただくことが多いと思います。夜勤やシフト勤務の場合も多いですし、もしかしたら今より低い年収でオファーをいただくケースもあるかもしれません。
ですが、そこは腹をくくった方が結果的に良い求人に巡り合うのではないかと思っています。私自身も、夜勤だろうが何だろうがやってやるという気持ちで就職活動をしていました。なぜなら、自分が完全未経験なので、選り好みせずに経験を積めるところをどんどん受けた方が良いだろうと考えていたんです。
そのような心構えで就職活動を進めた結果、今までより年収が高い企業からもオファーをいただきましたし、より良い条件の企業からもご相談をいただいたりといったケースが出てきました。
最初に選り好みして企業を絞りすぎるのではなく、たくさん動いてその中から自分に合う企業を選ぶ方が絶対に選択肢は増えると思うので、そうした気持ちは大事にしてほしいなと思います。
▲目次へ戻る
今回の担当者は…
キャリアアドバイザー 加藤憲康
キャリアアドバイザーとしてIT経験・未経験問わずに求職者様の転職活動をご支援をさせていただいております。
私自身、大学で情報工学を専攻後、メーカー系の大手Sierに就職し、SEとして働いていた経験があります。業界経験者であるという強みを活かし、求職者様に寄り添った面談を心がけております。