高校中退後に高卒認定を取得し、さまざまな経験を経て派遣のテクニカルサポートとして働いていた佐藤碧維さん(26歳・プログラマカレッジ受講時点)。
テクニカルサポートとしてシステムを使いながら働く中で、そのシステムの裏側で働く人はどんな仕事をしているのか興味を持ったそうです。さらに、もともとパソコンを使った仕事に憧れを持っていたこともあり、正社員プログラマーを目指すようになりました。
一方で当初はタイピングが遅く、パソコンの使い方もまったくわからなかったといいます。一般的に「高校中退」「派遣」かつ「パソコンの使い方が分からない」ところから、正社員プログラマーを目指すのは簡単ではないでしょう。
そんな中、プログラミングを学び、正社員転職を実現するために選んだのが「プログラマカレッジの受講」。受講と転職活動の結果、見事、佐藤さんは正社員プログラマーのキャリアを実現しました!
プログラマカレッジ卒業生の佐藤さんに、高卒認定取得からテクニカルサポートとして働き始めるまでの経歴や、プログラマカレッジでの学習と転職の流れを聞きました。
❶ 高校中退の男性が抱いた「選択できる仕事の幅が狭い」危機感
【Q】佐藤さんは高校中退かつ派遣というキャリアをお持ちですね。失礼ながら20代後半から正社員プログラマーを目指すには、不利と見なされやすいことは事実かと思います
そうかもしれません。僕が通っていたのは定時制高校だったのですが、ほとんど単位も取っていなくて、中退後はプロのスノーボーダーを目指して練習していました。ですが、色々な理由があってプロの道は諦めました。
その頃から「このまま自分が中学卒業レベルの知識量で仕事を始めても社会にとって有益な人間になれるとは思えない」という思いが強くなっていきました。
【Q】焦りの感覚が生まれてしまいそうですね
そこで前職のテクニカルサポートに転職する前に、高卒認定の資格をまず取得することに決めたんです。高卒資格は、学力だけでなく社会人としての一般常識を含むものなのではないかと考えていました。なので、取得しておかないと選択できる仕事の幅が狭まるのではないかという危機感がありました。
高校で単位を全く取っていなかったので、仕方ないのですが高卒認定の勉強はかなり大変でした。数学以外は全部独学で勉強したのですが、高卒認定を取得しよう!と決めてから2年半ほどかかりました。
かなりの時間を勉強に費やしたのですが、この時間はいま振り返ると本当に良い経験でした。この時に生まれた「勉強」の習慣が、派遣社員になってからも、プログラマカレッジの受講を決めてからもとても自分の強みになっている気がします。
話を先取りするようですが、プログラマカレッジでの転職活動でも、自分が結構努力できるタイプだと面接でアピールできる要素の1つになりました。高卒認定そのものが話のタネになることも珍しく無いですね。
高卒認定を取ったこととその勉強に費やした時間が、自分の人生にとって本当に良い方に働いているなと感じています。
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❷ 高卒認定取得後、プログラマーを目指すようになったきっかけとは
【Q】高卒認定取得後は派遣社員としてテクニカルサポートの仕事をされていたんですよね
はい。スマートフォンの操作案内や、機器の操作、ソフトウェア更新などについてお伝えする仕事をしていました。
実はパソコンを使った仕事に憧れがあって、テクニカルサポートの仕事を始めた理由もパソコンを使いたかったからなんです。もともとパソコンを使うこと自体に興味があって、本当に単純にかっこいいなと思っていました。
ただ前職に就いた時点ではタイピングも遅くて、パソコンの使い方はまったくわかっていませんでした。そんな中でもテクニカルサポートとして働く中で、社内で使用されている巨大なデータベースに興味を持ちました。
前職ではテクニカルサポートの担当者が顧客情報を検索して、全国のユーザーの方の名前や過去の対応履歴の情報などが閲覧できるようになっていたんです。そのシステムを使う中で、このデータベースを作っている人たちは凄いなという気持ちが生まれました。
社内でもデータベースを作る仕事は、よく異動の募集がかかっていました。その募集を見て「作る側としても働けるんだな」という選択肢が見えてきたことからプログラマーに興味を持ったんです。
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❸「パソコン経験少々」「独学経験なし」でプログラマカレッジの受講を決めた理由
【Q】本格的にプログラマーを目指すにあたってプログラマカレッジを受講していただいたと思うのですが、その前に独学で勉強はしていましたか?
いえ、特にプログラミングの勉強はしていませんでした。なので、テクニカルサポートの仕事を通じて「パソコン経験少々」があっただけで、プログラミングの知見はゼロという状態でした。
実はたまたま、テクニカルサポートの同僚が先にプログラマカレッジを受講していました。そして僕がプログラマカレッジに興味を持ちだした段階で、その同僚はもうすぐ内定をもらえるような状態だったんです。
同僚に学べる内容や、受講の価値があるスクールだと思うかを色々と聞いて「すぐにでも受講しよう!」と決めたんです。
【Q】その同僚から話を聞きつつも、スクールを選ぶ中で他のスクールにも惹かれるということはありませんでしたか?
他のスクールも見たのですが、まず学費の面で高いなと感じたのが正直なところです。それと比べると、プログラマカレッジは無料なのに就職のサポートまでしてもらえて「得じゃん!」って感じで(笑)。すごくありがたいなと思って受講を決めました。
「無料」という点以外では、夜間コースがあって働きながら受講できるのもありがたかったですね。特に受講が始まってから、そのありがたさを強く感じました。
僕の仕事は遅番と早番があるシフト制だったので、早番の時には帰宅後20時から22時まで参加していました。遅番のときは参加していませんでしたね。あとは、レッスン時間以外に進められる課題をいただいたので、それで土日の空いている時間に学習を進めるようにしていました。
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❹ Javaのオブジェクト指向に苦戦。講師のサポートを受けながらのプログラミング学習
【Q】実際に受講してみて、率直な感想を教えてください
すごく楽しかったです!最初にHTMLやCSSから学習を始めたのですが、その時に画面に入力したものが形として現れてくる楽しさを知りました。すぐにプログラミングの楽しさを実感できたのは、大きなモチベーションになったと思います。
【Q】受講する中で、ここは一人だったら絶対できなかったなと思うような、難しかったところはありますか?
やっぱり難しかったのは、Javaのオブジェクト指向ですね。正直なところ、教材の動画を見ていても「時間をムダにしてるんじゃないか」と思ってしまうくらいまったくわからなくて、どうしようかと思いました。
何度も繰り返し見たのですがあまり理解できず、講師の方にかなり教えていただきました。講師の方の力を借りながら、なんとか理解できて良かったです。
【Q】受講する中で「ゼロ円スクールだから仕方ないな」と思ってしまうような、品質の低い部分はありましたか?
全然ありませんでした!
メッセージや質問へのレスポンスもみなさんすごく速くて、これ無料でいいのかなって思っていました。
だから、最後の就職の時にちゃんと内定取らないと迷惑だよなって、プレッシャーは感じていましたね。いろんな方にお世話になったので、ここでやめたら人としてやばいよなって(笑)。ちゃんと内定が獲得できて良かったです。
【Q】プログラマカレッジで学んだ内容を独学で学んだらどのくらいの期間がかかったか、イメージがあれば教えていただけますか?
プログラミング言語は種類が多いので、独学だったらまずどの言語を学んだらいいのか、どこがどのように繋がって何に使われるのかというところで迷ってしまって、学習を始めるまでにも時間がかかったのではないでしょうか。
そもそも、独学でプログラマカレッジと同じ内容を学習できたかと考えてみると、多分僕はできなかったと思います。プログラマカレッジではある程度カリキュラムが固められた中で学習するので、楽しいことばかりでなく難しい内容もあります。それを自分だけで進めるのは難しかったかもしれない。途中で逃げ出していたんじゃないかと思います。
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❺ 未経験から正社員プログラマーへ!思った以上に自分の経験を評価してもらえた転職活動
【Q】カリキュラムの学習後はいよいよキャリアアドバイザーと二人三脚の就職活動ですね!まずは、キャリアアドバイザーの対応について、率直な感想を聞かせていただけますか?
すごく爽やかなキャリアアドバイザーの方が担当についてくれたのですが、話してみるととても褒め上手で、たくさん褒めていただいたのでモチベーションが上がりました。
キャリアアドバイザーさんとは面接対策に注力したのですが、3回くらい面接練習をして、その後本番の就職活動に進みました。
【Q】何社くらいの面接を受けたんですか?
7社受けました。
【Q】就職活動を進めてみた感想を教えてもらえますか?
僕はテクニカルサポートの仕事をしていたので、プログラマカレッジで学んだ内容に加えて、テクニカルサポート及びデータベース周りについて、他の受講生よりは多少知見があると考えていました。それらの内容を、もしかしたら就職活動にも活かせるかもしれないとも思っていました。
ただ、正直なところ「運が良ければ評価してくださる会社もあるかもしれないなあ」くらいの感覚だったんです。高校中退から派遣で働いていて、正社員経験はもちろんパソコン経験も「日が浅い」のは事実です。
そのため、自分のこれまでのキャリアを全然評価されない可能性だってあると思ってました。
けれど就職活動を始めてみると、自分が思っていた以上にテクニカルサポートに携わった経験を評価していただけたなと感じています。正社員プログラマーを目指しての転職活動を通じ、自分に対する自信が深まりました。
【Q】7社の面接を受けた中で株式会社エルシーツーさんへの入社を決めていますが、入社を決めた理由を教えていただけますか?
企業の中身は、正直入社してみないとわからないことが多いと思います。ただ、株式会社エルシーツーさんでは2次面接や最終面接で社長さんや専務の方とお話させていただいて「この会社なら信用しても大丈夫」と感じたんです。
社風の話をうかがったときに「社員も社長も対等だから」とおっしゃっていたのはとても印象的でした。社長さんは、とても腰が低い方なんですよ。まだ入社するかどうかわからない外部の自分にも気を遣って話をして下さって。すごい会社の社長って、こんなに腰が低いんだ、と思いました。
あとは、評価制度が平等な点にも惹かれました。上司の好みなどはまったく関係なく、資格や技術、後輩の面倒を見たことがあるかどうかなどが評価対象となるので、働きやすそうだと思っています。
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❻「パソコンは苦手だけれど、プログラマカレッジでプログラミングに挑戦してみたい」方へのアドバイス
【Q】これからプログラマカレッジの受講を考えている方に、何かアドバイスをいただけますか?
プログラミングにはタイピングが欠かせません。できれば受講前にタイピングだけでも練習しておくと苦戦しにくいと思います。あとは、パソコンの基本的な操作もできると良いですね。
受講を始めてからのことでいえば、僕は写経をすごく適当にこなしてしまっていたんです。けれど、それがアダになって、進むにつれて段々わからなくなってしまいました。
練習問題の場合、写経で書いたものを見ながら解けてしまうのですが、結局課題が解けずに最初からやり直すこともよくありました。
スピード重視で写経をただ書き写して終わるのではなく、ひとつひとつ意味合いを考えながら進めた方が良かったなと思っています。
学習は正直大変なこともたくさんありますが、ぜひ頑張ってください!
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今回の担当者は…
キャリアアドバイザー 加藤憲康
キャリアアドバイザーとしてIT経験・未経験問わずに求職者様の転職活動をご支援をさせていただいております。
私自身、大学で情報工学を専攻後、メーカー系の大手Sierに就職し、SEとして働いていた経験があります。業界経験者であるという強みを活かし、求職者様に寄り添った面談を心がけております。